ウィンスロップは、副官が用意したオレンジを与えるよう命じ、それをコーネリアスが受け取る。
テーブルに座った三人は、オレンジをフォークとナイフで食べ始める。
信じられない光景を目の当たりにしたウィンスロップは、三人をロサンゼルス動物園に移すよう命ずる。
ゴリラもいるため嬉しいだろうと言うウィンスロップの言葉を聞いたジーラは、不満そうな表情をする。
移送された三人はゴリラの横の檻に入れられ、宇宙飛行で何が起こったのか理解できないジーラは悲しむ。
過去の地球に来てしまったと言うマイロは、消滅する遥か以前の過去にいるのは、爆破の衝撃で時計の設定がずれたためだと説明する。
2000年前に戻ったため、言葉を話してはいけないと言うマイロは、猿はまだ口がきけない時代なので、ゴリラの真似をするべきだとコーネリアスとジーラに伝える。
報告を受けた科学者のルイス・ディクソン博士(ブラッドフォード・ディルマン)とステファニー・ブラントン博士(ナタリー・トランディ)は、三人の元に向い知能検査を始める。
ジーラをテストしたディクソンは、その知能の高さに驚き、バナナを吊るして与える。
その場にあった台を組み合わせて高い場所にあるバナナに近づくジーラは、それを手に取ろうとしない。
ブラントンは、なぜ食べようとしないのだろうかとディクソンに尋ね、ジーラは、嫌いだからだと言って言葉を話してしまう。
コーネリアスがジーラに話しかけたため、ショックを受けたブラントンは卒倒しそうになる。
口をきいたことをマイロに批判されたジーラは、話し合うべきだと言って反論する。
今後の対策を考えるマイロだったが、隣の檻に近づいたために、ゴリラに絞殺されてしまう。
それを知ったディクソンとブラントンは、マイロの検死解剖を指示する。
動揺するジーラと話したディクソンは、自分達が敵ではないことを伝え、マイロが科学者だったことを知る。
ジーラに神経科医だと言われたディクソンは、夫のコーネリアスから自己紹介される。
この時代では、猿は話しができないことをコーネリアスとジーラに理解してもらったディクソンは、二匹から好意的に見られる。
落ち着きを取り戻したブラントンは、その様子を見守る。
ホワイトハウス。
大統領(ウィリアム・ウィンダム)は、今回の件の関係者を前に、カリフォルニア沖に不時着したのは、2年前に消息を絶ったテーラー大佐の宇宙船であることを伝える。
三人を救出するものの、一人が事故に遭い動物園で死亡したことを伝えた大統領は、宇宙飛行士はチンパンジーだったと話す。
相手は友好的で知性と教養もあるが、どこから来たかは説明できないということだった。
そのため、明日、ロサンゼルスで大統領査問委員会が開かれ、この件をこれ以上、隠す訳にはいかない大統領は、報道陣も呼ぶことを伝える。
事件は全世界で報道され、査問委員会には、大統領科学顧問のオットー・ハスライン博士(エリック・ブリーデン)も出席する。
ディクソンとブラントンに伴われたコーネリアスとジーラは、鎖で繫がれて会場に姿を現す。
委員会に先立ち挨拶するディクソンは、コーネリアスとジーラが言葉で答えると説明するが、会場の人々はそれを信じない。
委員長(ジョン・ランドルフ)もディクソンの発言を疑うが、名前を聞かれたジーラはそれに言葉で答える。
自分達を下等動物のような目で見る委員長を、コーネリアスと共にからかったジーラは満足する。
会場が笑いに包まれる中、ハスラインだけは、目の前で起きている事実を重要視する。
名前を聞かれて答えたコーネリアスを夫だと言うジーラの言葉に対し、その場にいた枢機卿(ピーター・フォースター)は驚く。
英語以外を話すかと聞かれたコーネリアスは、話しているのは2000年前から伝わる言葉だと答える。
ゴリラやオランウータンと自分達は違うと言うジーラは、人間を実験材料にして調べてきたが、話せたのは二人だけだったと伝える。
コーネリアスは、自分達の国では猿が話し人間は口がきけないことを話す。
二匹の話を興味深く聞くハスラインは、どこの国なのかを尋ねる。
マイロがいればそれを説明できると答える二匹は、彼が不時着した宇宙船を引き揚げて研究し、分解して調べ、戦争の前に脱出したことを伝える。
再び、どこから来たのかを聞かれたコーネリアスは知らないと答えるが、ジーラは未来からだと話してしまう。
委員長は理解できないのだが、ハスラインは納得する。
戦争のことを聞かれたコーネリアスは、ゴリラと正体不明の者達の間で起きたことで、チンパンジーは加わらなかったと伝える。
コーネリアスはテイラーのことは知らないと答え、ジーラは、平和主義者である自分達の鎖を解くことを要求する。
傍聴者から起きた拍手により、ディクソンは二匹の鎖を外す。
委員会は終わり、不満を訴える委員長は、大統領に報告して指示を仰ぐと報道陣に伝え、ハスラインは一切ノーコメントだった。
興奮するディクソンとブラントンは、コーネリアスとジーラから、実はテイラーを知っていて仲が良かったと言われる。
自分達の世界では猿が人間を虐待しているため、問題になると考えたコーネリアスとジーラだったが、ディクソンは、この時代では人間が同じことをしていると言って納得する。
テイラーが生きているはずがないと言うコーネリアスとジーラは、宇宙船から地球が消滅するのを目撃したことを話す。
テレビ出演したハスラインは、コーネリアスとジーラが未来から来たという話を聞かれ、タイムトラベルに関連して”無限の後退”などについてを話す。
猿が時空を超えて地球にいるのは事実であり、証言と一致するとハスラインは締めくくる。
注目を集めるようになったコーネリアスとジーラは、VIP待遇を受けて住居を”ビバリー・ウィルシャー・ホテル”に移し、買い物を楽しみパーティーを開き、その様子が報道される。
翌日、ジーラは女性の会合に出席し、コーネリアスは、ディクソンと共にボクシングを観戦する。
博物館で猿の剥製を見て気絶したジーラは、ショックではなく妊娠していることを、同行したハスラインに伝える。
ホテルに戻ったジーラは、ぶどうジュース(シャンパン)が飲みたいと言って、ハスラインからそれを渡される。
シガレットケースに隠されていたテープレコーダーのスイッチを入れたハスラインは、酔い始めたジーラから戦争のことなどを聞き出そうとする。
眠くなったジーラは、戦争が起きた時が3950年頃だと話し、ハスラインはそれを大統領に知らせる。
ハスラインは、猿が地球を支配する時代が訪れ、3950年代に消滅することを大統領に伝える。
先の話だと言う大統領は、宇宙船を調べたNASAによると、地球の消滅は3955年だと判明したことを知らせて、ハスラインに意見を求める。
コーネリアスとジーラを殺して歴史を変えることが必要なのかを問う大統領は、それによる支持の低下を懸念し、自分の後の時代は関係ないと言い切る。
地球を支配して絶滅させる存在だと指摘するハスラインは、やがて生まれるジーラの子が話せない猿と交尾し、知能の高い猿が生まれて増え続けると語る。
コーネリアスとジーラ、そして生れてくる子供を殺すことが正しいか判断に迷うハスラインは、二匹が何かを隠していることは確かで、査問委員会の質問が手ぬるいことも指摘する。
大統領の指示を受けた委員会は、コーネリアスとジーラが重要事項を隠している疑いがあるため、ディクソンが付き添い陸軍基地に移送し、ハスラインの立ち会いの下でCIAの尋問を受けることを発表する。
陸軍基地。
質問官(アルバート・サルミ/ジェイソン・エヴァーズ)から侮辱を受けたコーネリアスは、そもそも地球が滅びたのは人間が作った原爆のせいだと語る。
コーネリアスは、人間同士は殺し合うが、猿は猿を殺さないと言って質問官を批判する。
ハスラインは、人間と猿の立場が逆転した理由をコーネリアスから聞き出そうとする。
犬や猫が伝染病で死んだことが原因だと話すコーネリアスとジーラは、その後、病気が広がることを恐れて何十万匹も処分され、治まった時にはペットがいなくなったと語る。
人間は猿をペットにするが、犬猫よりも遥かに賢かった猿は言葉を理解し、2世紀後には人間の仕事や家事などを手伝えるようになった。
その数が増えて猿は団結し、小さなグループから始まり闘争などを学び、人間の命令を拒否するようになった。
そして、アルドーという者が現れ、はっきりと意思表示をした彼は人間に対し”ノー”と言い放ち、それが猿の支配が始まるきっかけになったことをコーネリアスは語る。
委員会で答えた録音テープを聞かされたジーラは、隠していることを話すよう強要される。
ジーラがそれに従わないため、ハスラインはディクソンを呼び、彼女に自白剤を注射するよう指示する。
コーネリアスは外に出され、別室に寝かされたジーラは、ぶどうジュース(シャンパン)と同じ気分人になるとディクソンに言われながら注射を打たれる。
ディクソンとハスラインが立ち合い尋問官の質問を受けたジーラは、ゴリラが捕えた人間の生体手術などもしたと話す。
テイラーの話もして生きていたと伝えたところでジーラは目覚め、彼女の録音は委員会に届けられる。
その結果、委員会はハスラインの意見を尊重し、猿の支配社会を阻止するため、コーネリアスとジーラの子供を堕ろし、生殖不可能な処置をする勧告を出す。
その頃、殺される危険性があることをジーラに伝えたコーネリアスは、食事を持ってきた当番兵(トム・ローウェル)に襲いかかり、その場から逃れる。
基地から脱出した二匹だったが、ジーラの陣痛が始まってしまう。
基地に向かったディクソンとハスラインは、コーネリアスらが当番兵を殺したことを知る。
ハスラインは、被害の拡大を阻止するためにコーネリアスとジーラを殺す必要があることをディクソンに伝える。
子供を守るためにはディクソンに助けを求めるしかないと言うコーネリアスは、ジーラを説得してその場に残し、独りで基地に向かう。
武器を持っていない相手を殺すことを許可しない大統領は、生け捕りにするようハスラインに命ずる。
ディクソンから委員会の勧告の内容を聞いたブラントンは基地に向かい、途中で、コーネリアスとジーラが当番兵を殺して逃亡したことを将校から知らされる。
その場に潜み話を聞いていたコーネリアスは、ブラントンの車を止めて殺す気はなかったことを伝える。
考えがあると言うブラントンは、コーネリアスを車に乗せて走り去る。
サーカスの団長アルマンド(リカルド・モンタルバン)に協力を求めたブラントンは、ディクソンも呼び寄せる。
喜んで協力してくれたアルマンドに感謝したディクソンは、コーネリアスとジーラに会い無事を確認する。
殺す気はなかったとコーネリアスに言われたディクソンは、ブラントンと共にジーラの子を無事に出産させる。
ディクソンから男の子だと言われたコーネリアスとジーラは、名前をマイロにする。
基地に戻ったディクソンは、コーネリアスとジーラを見つけられずに苛立つハスラインに、出産は7~10日後だと伝える。
仲間達の元に向かう可能性があることに気づいたハスラインは、市内の動物園とサーカスを調べるよう指示する。
それをディクソンから知らされたアルマンドは、これ以上、協力できないことを残念に思う。
アルマンドは、お守りだと言ってコーネリアスとジーラにペンダントを渡してマイロの首にかける。
早く逃げるようにとアルマンドに言われたジーラは、サーカスの子猿に別れを告げたいことを伝え、マイロを連れて檻に入る。
ディクソンとブラントンは、コーネリアスとジーラを連れて市の外れに向い、タンカーに暫く身を潜め、騒ぎが収まったらアルマンドの元に戻りフロリダに向かう計画を話す。
見つかった場合には殺されることを覚悟しているコーネリアスとジーラは、その場合には自ら命を絶つ考えを伝え、ディクソンから銃を受け取る。
コーネリアスとジーラは感謝し、それぞれブラントンとディクソンにキスしてその場を去る。
警察はアルマンドのサーカスを捜査するものの、何も見つからなかった。
ジーラは、石油の採掘場で荷物を捨ててしまい、それが発見されたため、ハスラインは現場に向かう。
ブラントンは、ジーラの荷物の件をディクソンに伝える。
石油コンビナートに向ったハスラインは、タンカー上のコーネリアスを確認する。
タンカーに着いたハスラインは、銃を手にしてコーネリアスらを捜す。
ジーラを見つけたハスラインは彼女が出産したことを知り、子供を渡すようにと言って銃を向ける。
自分の名前を呼ぶジーラの声を聞いたコーネリアスは、上空のヘリコプターの警官に発見される。
ハスラインは身を隠し、パトカーや軍も到着し、ディクソンとブラントンも現れる。
子供を渡すように言われたジーラは、逃げようとしてハスラインに撃たれてしまう。
ハスラインは子供を射殺するが、コーネリアスの銃弾を受けて海に落ちる。
兵士に銃撃されたコーネリアスは甲板に落下し、ジーラは子供を海に落とす。
ディクソンとブラントンは、その悲惨な光景を見守る。
コーネリアスに寄り添うジーラも息絶える。
その頃、アルマンドはサーカスを移動する準備を始め、檻の中のマイロに、両親に似て利口だと話しかける。
マイロは、母親を恋しがり”ママ”と口にする。