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永遠の戦場 THE ROAD TO GLORY (1936)

第一次大戦下、同じ女性を愛した指揮官と副官が互いに思いやりながらの三角関係と友情を描く、製作ダリル・F・ザナック、監督ハワード・ホークス、主演フレデリック・マーチワーナー・バクスターライオネル・バリモア他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト ■
監督:ハワード・ホークス
製作:ダリル・F・ザナック
脚本
ジョエル・セイアー
ウィリアム・フォークナー
撮影:グレッグ・トーランド
編集:エドワード・カーティス
音楽:ルイス・シルヴァース

出演
フレデリック・マーチ:ミシェル・デネ中尉
ワーナー・バクスター:ポール・ラロシュ大尉
ライオネル・バリモア:ラロシュ/モラン二等兵
ジューン・ラング:モニーク・ラコステ
グレゴリー・ラトフ:ブッフォー軍曹
ヴィクター・キリアン:レニエ軍曹
ジョン・クゥオーレン:デュフロース
ポール・フィックス:リゴード

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1936年製作 101分
公開
北米:1936年9月4日
日本:1937年1月


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1916年、第一次大戦下のフランスの戦場。
フランス軍大尉ポール・ラロシュ(ワーナー・バクスター)は、恋人のモニーク・ラコステ(ジューン・ラング)に別れを告げ、前線に向かおうとする。

その直後、ドイツ帝国軍の飛行船の爆撃があり、その被害を受けたモニークは、地下でピアノを弾いていたミシェル・デネ中尉(フレデリック・マーチ)に助けられる。

デネはモニークに一目惚してしまうが、彼女はその場を立ち去ってしまう。

ラロシュ大尉の部隊に赴任したデネは、薬と酒に溺れているように思える指揮官ラロシュに不安を感じるが、部下から大尉が最高の指揮官だと聞かされる。

そして、部隊に補充兵が合流し、苦戦している前線へと向かい、デネらは戦場に取り残された兵士のうめき声を聞く。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1916年、第一次大戦下のフランス
フランス軍大尉ラロシュは、恋人のモニークに別れを告げて前線に向かう。
その直後、ドイツ帝国軍の爆撃があるのだが、モニークは、ミシェル・デネ中尉に助けられる。
デネはモニークに一目惚してしまい、その後、戦場に向かいラロシュの部隊に赴任する。
デネは、薬と酒に溺れているような、指揮官ラロシュに不安を感じるものの、部下は彼を信頼していた。
その後、部隊は苦戦している前線へと向かい、厳しい戦いの後、後方に戻り休養を取り、デネは、従軍看護師であるモニークのいる野戦病院に向かう。
デネと再会したモニークは、彼の優しさに次第に惹かれるようになる。
そして、部隊は、前線に大攻勢をかけることになり、死を覚悟したラロシュとモニークとの関係をデネは知ってしまう。
そして、補充兵を加えた部隊だったが、その中のモラン二等兵はラロシュの父だった・・・。
__________

戦場にそぐわないような美しい女性を登場させ、戦争の悲劇をより強調させるところや、死の恐怖に直面する兵士達の、極限状態の人間心理を鋭く描く、ハワード・ホークスの演出は冴える。

ハワード・ホークスの盟友ウィリアム・フォークナーが脚本を担当している。

手抜きのない戦場のセットや戦闘場面の迫力は凄まじく、見応え十分だ。

戦争の無意味さを追及する恋人に、適切な答えを返せない指揮官の苦悩の表情で締めくくるラストは、痛烈な戦争批判であり、そのメッセージが伝わってくる。

当時、ヨーロッパではナチス・ドイツが台頭し、不穏な空気が流れる中で作られた作品で、その社会情勢を知りながら見ると、非常に興味深い。

指揮官との対立はないものの、孤立して死んでゆく指揮官や、彼に敬意を表し部隊を称えながら終わるラストは、ジョン・フォードの「アパッチ砦」(1948)を髣髴させる。(本作はそれ以前の作品だが)

上官の恋人を愛してしまったことを知り、潔く手を引こうとするが、それが出来ず、彼の死後その意志を告ぐことで責任を果たそうとする副官フレデリック・マーチ、死に直面する毎日を送り、部下達の命を預かることに、重圧を感じながら生きる勇気ある指揮官ワーナー・バクスター、その父で息子と共に勇敢に散っていく兵卒のライオネル・バリモア、撮影当時18歳の、正に”戦場の華”ジューン・ラング、軍曹のグレゴリー・ラトフヴィクター・キリアンジョン・フォード作品でもお馴染みの、兵卒ジョン・クゥオーレンなどが共演している。


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