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ゼンダ城の虜 The Prisoner of Zenda (1937)

1894年に発表された、アンソニー・ホープの小説”ゼンダ城の虜”を基に、1922年に続く2度目の映画化。
国王に瓜二つだったために王位をめぐる陰謀に巻き込まれる英国紳士の活躍を描く、製作デヴィッド・O・セルズニック、監督ジョン・クロムウェルW・S・ヴァン・ダイク(クレジットなし)、主演ロナルド・コールマンマデリーン・キャロルダグラス・フェアバンクスJr.C・オーブリー・スミスレイモンド・マッセイメアリー・アスターデヴィッド・ニーヴン他共演のアクション・アドベンチャー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト
監督
ジョン・クロムウェル
W・S・ヴァン・ダイク(クレジットなし)
製作:デヴィッド・O・セルズニック
原案:アンソニー・ホープゼンダ城の虜
脚本
ウェルズ・ルート
ドナルド・オグデン・スチュワート
ベン・ヘクト
シドニー・ハワード
脚色:ジョン・L・ボルダーストン
撮影:ジェームズ・ウォン・ハウ
作曲:アルフレッド・ニューマン

出演
ラッセンディル少佐”ゼンダ城の捕虜”/ルドルフ5世:ロナルド・コールマン
フラヴィア王女:マデリーン・キャロル
ヘンツォのルパート:ダグラス・フェアバンクスJr.
ザプト大佐:C・オーブリー・スミス
マイケル公爵:レイモンド・マッセイ
アントワネット・ド・モーバン:メアリー・アスター
フリッツ・フォン・ターレンハイム大尉:のデヴィッド・ニーヴン
デッチャード:モンタギュー・ラヴ
クラフトスタイン:ウィリアム・フォン・ブリンケン
デュエナ:フローレンス・ロバーツ
執事マックス:トーベン・マイヤー
ストラケンツ:ローレンス・グラント
ベルソニン:ラルフ・フォークナー
マスター・ヨハン:バイロン・フォルガー
ジョゼフ:ハワード・ラング
デ・ゴーテ:アレクサンダー・ダーシー
儀式の進行役:ボイド・アーウィン
チェンバレン大法官:エメット・キング
オーケストラの指揮者:アル・シーン
税関職員:チャールズ・ハルトン
ポーター:スペンサー・チャーターズ
駅長:ヘンリー・ロケモア
駅員:リリアン・ハーマー

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1937年製作 101分
公開
北米:1937年9月3日
日本:1940年2月
製作費 $1,250,000


アカデミー賞
第10回アカデミー賞
・ノミネート
美術・作曲賞


ストーリー
1897年6月、
イングランドから釣をする目的で駅に着いたルドルフ・ラッセンディル(ロナルド・コールマン)は、税関職員(チャールズ・ハルトン)ら人々の自分を見つめる視線が気になる。
ゼンダ地区。
休息していたルドルフは、国王の家臣ザプト大佐(C・オーブリー・スミス)とフリッツ・フォン・ターレンハイム大尉(デヴィッド・ニーヴン)に出会い、自分が国王に瓜二つだと知り、駅での人々の反応の理由を理解する。
国王(ロナルド・コールマン)に挨拶したルドルフは、自分たちが親戚関係であることを確認する。
ルドルフと意気投合した国王は、戴冠式を明日に控えていたものの、王室の狩猟小屋で彼やザプトらと酒を酌み交わす。
戴冠式のことを心配するザプトの忠告を無視した国王は、ワインを飲み続けて意識を失ってしまう。
翌朝、それを知ったザプトは、王位を狙う国王の義兄マイケル公爵(レイモンド・マッセイ)が、ワインに薬を入れたことをに気づく。
国王は目覚めないと判断したザプトは、戴冠式が終わるまでルドルフに国王に扮してもらうことを考え、承諾してくれた彼とフリッツと共に計画を実行する。
その頃マイケルは、従者であるヘンツォのルパート(ダグラス・フェアバンクスJr.)と共に戴冠式が始まるのを待つ。
マイケルの愛人アントワネット・ド・モーバン(メアリー・アスター)は、彼が王女フラヴィア(デボラ・カー)と結婚することを阻もうとするが、マイケルを傷つけたくはなかった。
策士のルパートは、そんなアントワネットに手を貸そうとする。
戴冠式が始まり、そこに国王が現れたために、マイケルとルパートは驚く。
マイケルは、ゼンダの狩猟小屋を調べるようルパートに指示する。
ルドルフ5世として国王に即位したはルドルフは、国王のいとこであるフラヴィアに惹かれる。
国王を嫌っていたフラビアは、性格が変わった彼と一緒に過ごすうちに好意を持つ。
夜になり、役目を終えたルドルフは、フリッツに別れを告げてザプトと共に狩猟小屋に向かうが、国王が連れさられていることに気づく。
国王の生死が分からない状況で、ルドルフに国王の役を続けさせようとして説得したザプトは、今後の対抗策を考えるのだが・・・。


解説 評価 感想
アンソニー・ホープの小説”ゼンダ城の虜”を基にして、1922年に続き本作、1952年、そして1979年にも映画化された。

デヴィッド・O・セルズニックは、ジョセフ・コットンを主人公に、ルイ・ジュールダンアリダ・ヴァリ共演で、アンソニー・ホープの原作”ヘンツォのルパート”を基に続編を作る構想を持ったものの実現しなかった。

第10回アカデミー賞では、美術、作曲賞にノミネートされた。

1991年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

実力派豪華スター競演、物語の面白さに加えて、ジョン・クロムウェルの柔らかいタッチの演出によるロマンス、そして活劇の要素も盛り込まれた、見どころ満載の娯楽作に仕上がっている。

スケール感のある見事なセットや、アルフレッド・ニューマンの軽快な音楽も印象に残る。

主演のロナルド・コールマンは、良識ある人物として、小国の危機に協力する英国紳士を実に魅力的に演じている。

主人公と愛し合うようになる国王のいとこでである王女マデリーン・キャロル、王位を奪おうとする陰謀に加担する公爵の従者を怪演するダグラス・フェアバンクスJr.、正にハマリ役、国王の忠実な家臣を貫禄で演ずるC・オーブリー・スミス、王位を狙う国王の義兄レイモンド・マッセイ、その愛人で主人公側に手を貸すメアリー・アスター、国王の家臣デヴィッド・ニーヴン、マイケル(レイモンド・マッセイ)の部下モンタギュー・ラヴ、執事のトーベン・マイヤー、アントワネットに協力する使用人バイロン・フォルガー、狩猟小屋の使用人ハワード・ラング、ルパート(ダグラス・フェアバンクスJr.)の部下アレクサンダー・ダーシー、儀式の進行役ボイド・アーウィン、大法官エメット・キング
オーケストラの指揮者アル・シーン、主人公のパスポートをチェックする税関職員チャールズ・ハルトン、ポーターのスペンサー・チャーターズ、駅長のヘンリー・ロケモア、駅員のリリアン・ハーマー他、ウィリアム・フォン・ブリンケンフローレンス・ロバーツローレンス・グラントラルフ・フォークナーなどが共演している。


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