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ゼンダ城の虜 The Prisoner of Zenda (1952)

1894年に発表された、アンソニー・ホープの小説”ゼンダ城の虜”を基に製作された、1922年1937年に続く3度目の映画化。
国王に瓜二つだったために王位を奪おうとする陰謀に巻き込まれる英国紳士の活躍を描く、監督リチャード・ソープ、主演スチュワート・グレンジャーデボラ・カージェームズ・メイソンルイス・カルハーンロバート・クートロバート・ダグラスジェーン・グリア他共演のアクション・アドベンチャー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト
監督:リチャード・ソープ
製作:パンドロ・S・バーマン
原作
アンソニー・ホープゼンダ城の虜
脚本
ジョン・L・ボルダーストン
ノエル・ラングレー
撮影:ジョセフ・ルッテンバーグ
編集:ジョージ・ベームラー
音楽:アルフレッド・ニューマン

出演
ルドルフ・ラッセンデイル/ルドルフ5世:スチュワート・グレンジャー
フラヴィア王女:デボラ・カー
ヘンツォのルパート:ジェームズ・メイソン
ザプト大佐:ルイス・カルハーン
フリッツ・フォン・ターレンハイム:ロバート・クート
マイケル/ストレルサウ公爵:ロバート・ダグラス
アントワネット・ド・モーバン:ジェーン・グリア
枢機卿:ルイス・ストーン
大司教:ジョン・ゴールズワージー
ガートルード・ホルフ:キャスリーン・フリーマン
高僧:ゴードン・リチャーズ(クレジットなし)

アメリカ 映画
配給 MGM
1952年製作 96分
公開
北米:1952年11月4日
日本:1953年7月15日
製作費 $1,708,000
北米興行収入 $2,078,000
世界 $5,628,000


ストーリー
1897年6月、バルカン半島の小国ルリタニア。
イングランドから釣をするために休暇で現地を訪れたルドルフ・ラッセンデイル(スチュワート・グレンジャー)は、駅で自分を見つめる人々の視線が気になる。
その後ゼンダ地区に向かったルドルフは、国王の家臣ザプト大佐(ルイス・カルハーン)とフリッツ・フォン・ターレンハイム(ロバート・クート)に出会い、自分が国王に瓜二つだと知り、人々の反応の理由を理解する。
国王(スチュワート・グレンジャー)に挨拶したルドルフは、自分たちが祖先でつながっていることを確認する。
明日の戴冠式を控えた国王は、ルドルフと意気投合して、王室の狩猟小屋で酒を酌み交わす。
ザプトの忠告を無視した国王は、新しいワインを開けて飲み続け、意識を失ってしまう。
翌朝、それを知ったザプトは、王位を狙う国王の義兄マイケル/ストレルサウ公爵(ロバート・ダグラス)が、ワインに薬を入れたことをに気づく。
ザプトは、戴冠式が終わるまでルドルフに国王に扮してもらうことを考え、彼にそれを承諾させて計画を実行する。
マイケルは、従者であるヘンツォのルパート(ジェームズ・メイソン)と共に戴冠式が始まるのを待つ。
マイケルの愛人アントワネット・ド・モーバン(ジェーン・グリア)は、彼が王女フラヴィア(デボラ・カー)と結婚することを当然、望んでいなかった。
そこでルパートは、アントワネットに手を貸そうとする。
戴冠式が始まり、マイケルとルパートは、そこに国王が現れたために驚く。
ルドルフ5世として国王に即位したはルドルフは、フラヴィアの美しさに心を奪われる。
いとこである国王を嫌っていたフラビアは、性格が変わった彼と一緒に過ごすうちに好意を持つ。
役目を終えたルドルフは、ザプトと共に狩猟小屋に向かうが、マイケルらに国王が連れさられていることに気づく。
ルドルフが国王でいる限り、マイケルらが手出しできないと考えたザプトは、彼に国王の役を続けさせて事態を打開しようとするのだが・・・。


解説 評価 感想

アンソニー・ホープの小説”ゼンダ城の虜”を基に、1922年1937年に続き本作、そして1979年にも映画化された。

国王に瓜二つだったために、王位を奪おうとする陰謀に巻き込まれる英国紳士の活躍を描くアクション・アドベンチャー。

MGMスチュワート・グレンジャーを主演として考え、1937年に映画化したデヴィッド・O・セルズニックから映画化権を買い取り製作した作品。

枢機卿役のルイス・ストーンは、1922年のサイレント・バージョンで主演の二役を演じた。

カラー映画ということを除けば、本作は、セリフや物語の設定、カメラアングルなどがほぼ同じで作られた、1937年版の完璧に近いリメイクである。

テクニカラーの美しい映像と共に、主人公の2人が同時に画面に登場するシーンにまったく違和感がなく、1950年代初頭の当時の特撮技術に驚く。

アルフレッド・ニューマンの軽快な音楽も印象に残る。

主演のスチュワート・グレンジャーは、英国紳士と小国の国王の二役を魅力的に演じ、体を張ったアクションも存分に見せる熱演は注目だ。
彼とは私生活で不倫関係にあった、ヒロインを演ずるデボラ・カーの輝くような美しさは際立つ。

王位を狙う陰謀に加担するジェームズ・メイソン、国王の家臣ルイス・カルハーンロバート・クート、王位を狙う国王の義兄ロバート・ダグラス、その愛人ジェーン・グリア、大司教のジョン・ゴールズワージー、狩猟小屋の使用人キャスリーン・フリーマン、高僧のゴードン・リチャーズなどが共演している。


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