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終着駅 Terminal Station (1953)

恋に落ちたイタリア人教師との別れを決意したアメリカ人女性の心情と苦悩を描く、製作総指揮デヴィッド・O・セルズニック、製作、監督ヴィットリオ・デ・シーカ、脚本ベン・ヘクトトルーマン・カポーティ、主演ジェニファー・ジョーンズモンゴメリー・クリフトリチャード・ベイマージーノ・チェルヴィ他共演の恋愛ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ロマンス)

ジェニファー・ジョーンズ / Jennifer Jones / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
製作:ヴィットリオ・デ・シーカ
製作総指揮:デヴィッド・O・セルズニック
原案:チェーザレ・ザヴァッティーニ
脚本
チェーザレ・ザヴァッティーニ
ルイジ・キアリーニ
ジョルジオ・プロスペリ
ベン・ヘクト
トルーマン・カポーティ
撮影:G・R・アルド
編集
ジーン・ベイカー
エラルド・デ・ロマ
衣裳デザイン:クリスチャン・ディオール
音楽:アレッサンドロ・チコニーニ

出演
メアリー・フォーブス:ジェニファー・ジョーンズ
ジョヴァンニ・ドリア:モンゴメリー・クリフト
ポール:リチャード・ベイマー
警察署長:ジーノ・チェルヴィ

イタリア/アメリカ 映画
配給
コロンビア・ピクチャーズ
De Sica Productions
Selznick International Pictures
1953年製作 89分
公開
イタリア:1953年4月2日
北米:1954年5月10日
日本:1953年9月15日


アカデミー賞
第27回アカデミー賞

・ノミネート
衣裳デザイン賞(白黒)
クリスチャン・ディオール


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ローマ
アメリカ人の人妻メアリー・フォーブス(ジェニファー・ジョーンズ)は、ジョヴァンニ・ドリア(モンゴメリー・クリフト)のアパートに向かう。

ドアベルを鳴らすことができないメアリーは、その場を去り中央駅(ローマ・テルミニ駅)に向かい、ミラノ経由でパリに向かおうとする。

パリ直通には時間があるためにミラノ行きを選んだメアリーは、滞在中の地元在住の姉の家に電話をする。

姉が留守だったために甥のポール(リチャード・ベイマー)と話したメアリーは、荷物をまとめて運んできてほしいと言って頼む。

7時のミラノ行きに乗るとポールに伝えたメアリーは、電話を譲ってくれた男性のことを忘れて、礼も言わずにその場を去る。

ジョヴァンニに帰らなくてはならないという電報をうとうとしたメアリーは、それを思い留まりメモを残す。

”部屋の前に行ったものの、ドアの向こうの幸せを手に入れることをためらってしまいました・・・すべてを失う気になれない自分を許してほしい、いつまでも愛しています・・・”

しかし、電報もメモも渡す気がなくなったメアリーは、7時が迫ることを確認して、7歳の娘キャシーのために子供服を買う。

入場券だけ買ってホームに向かったメアリーは、切符は車内で買えることを確認して乗車する。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ローマ
アメリカ人の人妻メアリー・フォーブスは、現地に住む姉を訪ねて滞在していた間に、教師のジョヴァンニと出会い恋に落ちた。
しかし、夫と娘がいるメアリーはジョヴァンニとの別れを決意し、彼に会うことができないまま中央駅(ローマ・テルミニ駅)に向かう。
パリに向かう予定のメアリーは、ホームに現れたジョヴァンニに気づいて列車を降り、黙って去ろうとしたことを責める彼と話し合うことになるのだが・・・。
__________

デヴィッド・O・セルズニックが、イタリアを代表する映画監督となっていたヴィットリオ・デ・シーカ(製作兼)と組み、妻であるジェニファー・ジョーンズモンゴメリー・クリフトの共演により製作した作品。

チェーザレ・ザヴァッティーニイタリア側に加え、ベン・ヘクトトルーマン・カポーティが脚本に参加している。

ヒロインは人妻であり、旅先の過ちを悔いながら家族の元に帰ろうとする中で、関係を諦められない相手の懇願により動揺する、揺れ動く女心が切実に描かれている。

着の身着のまま街を離れようとした場所が駅であり、その場に集う、主人公達の問題とは無関係な人々の人間模様なども様々な形で描く、ヴィットリオ・デ・シーカの人物描写と演出手腕に注目したい。

第27回アカデミー賞では、クリスチャン・ディオールが衣裳デザイン賞(白黒)にノミネートされた。

舞台となる中央駅(ローマ・テルミニ駅)は、第二次大戦後間もない時期でありながら、その近代的なデザインなどが実に興味深い。

ヒロインの心の迷いを見事に表現する、アレッサンドロ・チコニーニの音楽も印象的だ。

主演のジェニファー・ジョーンズは、家族との幸せを捨てきれずに苦悩するヒロインを好演し、彼女を愛し、思い通りにならない、もどかしい気持ちを整理しきれない青年を演ずるモンゴメリー・クリフトの演技も心に残る。

ヒロインの甥として登場する撮影当時14歳のリチャード・ベイマー、主人公二人の将来を考えて罪には問わない警察署長ジーノ・チェルヴィなどが共演している。


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