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復興期の東京をシネマスコープで射抜く! 鬼才サミュエル・フラー(監督、脚本)による異色の潜入ノワール! 主演ロバート・ライアン、ロバート・スタック、山口淑子、キャメロン・ミッチェル、ブラッド・デクスター、早川雪洲他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:サミュエル・フラー
製作:バディ・アドラー
原作:ハリー・クライナー”情無用の街”(1948)
脚本
ハリー・クライナー
サミュエル・フラー
撮影:ジョセフ・マクドナルド
編集:ジェームズ・B・クラーク
音楽:リー・ハーライン
出演
サンディ・ドーソン:ロバート・ライアン(ギャングのボス)
エドワード・ケナー/エディ・スパニア:ロバート・スタック(犯罪組織に潜入する捜査官)
マリコ・ウェバー:山口淑子(エディと惹かれ合う女性)
グリフ:キャメロン・ミッチェル(ドーソンの手下)
ハンソン大尉:ブラッド・デクスター(アメリカ軍警察犯罪捜査局責任者)
北警部:早川雪洲(事件を捜査する警部)
北警部(声):リチャード・ロー(クレジットなし)
チャーリー:デフォレスト・ケリー(ドーソンの手下/クレジットなし)
ウェバー:ビフ・エリオット(ギャングの仲間であるマリコの夫)
セラム:サンドロ・ジリオ(ギャングに通じる記者)
叫び声を上げる日本人女姓:英百合子
ジョン:ハリー・ケリーJr.(ギャングの武器担当/クレジットなし)
名古屋:島田テル(マリコのおじ/クレジットなし)
チャーリーの恋人:レイコ佐藤(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1955年製作 102分
公開
北米:1955年7月1日
日本:1955年8月28日
製作費 $1,380,000
■ ストーリー ■
1954年、日本。
アメリカ兵と日本の保安部隊が警備する、京都から東京へ向かう軍用列車の積荷が強奪される。
捜査が始まり、日本側は、北警部(早川雪洲)がそれを担当し、アメリカ軍の軍曹も殺されたために、軍警察の犯罪捜査局に協力を要請した。
アメリカ側の責任者ハンソン大尉(ブラッド・デクスター)も現場に駆け付け、銃、弾薬そして発煙弾などが奪われたことを知る。
5週間後、東京。
ウェバー(ビフ・エリオット)という男が、強盗の最中に負傷し、列車強盗で軍曹を殺害したのと同じ拳銃”ワルサーP38”で撃たれたことがハンソンに報告される。
病院に向かったハンソンは、瀕死のウェバーを尋問し、所持品の中から”エディ・スパニア”というアメリカ人からの手紙が見つかる。
手紙の内容から、エディは、アメリカの刑務所を出所後、ウェバーと合流するつもりだということも分かる。
ウェバーは、仲間について話すのを拒むが、マリコ(山口淑子)という日本人女性と2か月前に密かに結婚して、彼女のおじ意外は、そのことを誰も知らないことも話す。
3週間後、横浜。
船で到着したエディ(ロバート・スタック)は、東京の劇場に向かい、マリコに会おうとするものの、彼女がそこを辞めたことを知る。
何とかマリコを見つけたエディは、自分に気づき逃げる彼女を追う。
マリコの家に押し入ったエディは、ウェバーと一緒に撮った写真を彼女に見せて友人だと伝えるが、ウェバーは、路上で撃たれ、翌日、病院で死んだことを知る。
エディは、マリコが警察と話していないことと、彼女が、ウェバーから、結婚を秘密にするよう指示されたということの知る。
マリコは、ウェバーが犯罪に関わっていたとは思えず、彼を殺した者たちに狙われることを恐れるが、エディは、妻だとバレなければ心配ないと言って彼女を安心させる。
その後、ウェバーが関係していたパチンコ店に向かったエディは、店長を脅してその場を去る。
別のパチンコ店に向かったエディは、同じ様に店長を脅すが、サンディ・ドーソン(ロバート・ライアン)率いるアメリカ人のギャングに叩きのめされ、追い払われる。
街で揉め事に巻き込まれたエディは、警察に連行され、北警部の取り調べを受ける。
証拠不十分で釈放されたエディは、待っていたグリフと共にドーソンの元に向かう。
ドーソンは、大胆で肝が据わるエディが気に入り、彼を仲間に引き入れるのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
“A visually striking and psychologically loaded 1955 film noir in which Samuel Fuller’s muscular, wide-angle CinemaScope gaze transforms postwar Tokyo into a vivid, fever-dream canvas of loyalty, betrayal, and cultural friction.”
(サミュエル・フラー監督の力強くワイドアングルなシネマスコープの眼差しが、戦後の東京を、忠誠、裏切り、そして文化的摩擦が渦巻く鮮烈で熱病的な夢のキャンバスへと変貌させてみせた、視覚的に極めて際立ち、心理的重圧に満ちた1955年のフィルムノワール。)
1948年に公開された、ハリー・クライナーの脚本による「情無用の街」の舞台を東京に置き換えたリメイク。
「ショックプルーフ」(1949)、「スキャンダル・シート」(1952)、「拾った女」(1953)などのサミュエル・フラーが脚本を兼ねて監督し、主演はロバート・ライアン、ロバート・スタック、山口淑子、キャメロン・ミッチェル、ブラッド・デクスター、早川雪洲他共演のフィルム・ノワール。
エンドクレジットで紹介される通り、戦後復興最中の日本政府及び各関係機関が、ロケに際し全面協力したことがよく分かる作品。
クライマックスでは、現在の日本でも起きることが想像できないような銃撃戦などが、迫力満点で展開するところなども興味深い。
当時のアメリカと日本の国の立ち位置の”差”がよく表現された作品であり、一般的に登場する日本人は、アメリカ人に対して”従者”のような態度ばかりしているし、アメリカのセットで行われた撮影(セメント工場襲撃)に変わった瞬間に、まったく意味不明な日本後表記”二第庫倉”、場工エトン・・・などが登場するが、ようするに、日本の観客など無視している製作者の意図がよく分かり、やや悲しい思いになる。
しかし、戦後間もない混乱期を脱しつつある日本社会の中で、荒っぽいものの、スーツで行動する犯罪組織の描写は実にスマートであり、アメリカ人の目からすれば、”異国情緒”が感じられながら、派手なアクション(上記のように、今の日本でもあり得ない)も楽しめるところが大いに受けたのかもしれない。
物語の主人公は、犯罪組織に潜入捜査するロバート・スタックなのだが、ファーストクレジットのロバート・ライアンの、貫禄でギャングのボスを演ずる存在感は、際立つ長身を生かして他を圧倒している。
ジョン・ウェインもそうだが、ロバート・ライアン級の長身スターが、日本の建築サイズに合わない描写が、違和感があるようで逆にインパクトがあり、実に興味深く感じられるところも注目だ。
一生懸命さは伝わるが、山口淑子の素人臭い演技が気になり(英語だからだろう)、事件を担当する警部の早川雪洲が、まったく存在感がないのは残念。
犯罪組織のNo.2キャメロン・ミッチェル、アメリカ軍側の捜査責任者ブラッド・デクスター、ギャングのデフォレスト・ケリーなどが共演している。











