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人生は四十二から Ruggles of Red Gap (1935)

ひょんなことからアメリカ人大富豪に仕えることになったイギリス人の生真面目な執事が巻き起こす騒動を描く、監督レオ・マッケリー、主演チャールズ・ロートンメアリー・ボーランドチャーリー・ラグルズザス・ピッツ他共演のコメディの傑作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト
監督:レオ・マッケリー
製作:アーサー・ホーンブロウJr.
原作:ハリー・レオン・ウィルソン”Ruggles of Red Gap”
脚本
ウォルター・デレオン
ハーラン・トンプソン
編集:エドワード・ドミトリク
撮影:アルフレッド・ギルクス

出演
マーマデューク・ラグルズ:チャールズ・ロートン
エフィー・フラウド:メアリー・ボーランド
エグバート・フラウド:チャーリー・ラグルズ
プルネラ・ジャドソン:ザス・ピッツ
ジョージ・バーンステッド伯爵:ローランド・ヤング
ネル・ケナー:レイラ・ハイアムズ
ペティンギル:モード・エバーン
チャールズ・ベルナップ=ジャクソン:ルシアン・リトルフィールド
ベルナップ=ジャクソン夫人:レオタ・ロレイン
ジェフ・タトル:ジェームズ・バーク
サム:デル・ヘンダーソン
ジェイク・ヘンショウ:クラレンス・ウィルソン
ウェイター:ヘイニー・コンクリン(クレジットなし)
ウィリー:ウィリー・フォン(クレジットなし)

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1935年製作 90分
公開
北米:1935年3月8日
日本:1935年11月


アカデミー賞
第8回アカデミー賞
・ノミネート
作品


ストーリー
1908年、パリ
イギリス人のジョージ・バーンステッド伯爵(ローランド・ヤング)は、二日酔いの状態で、執事のマーマデューク・ラグルズ(チャールズ・ロートン)に起こされる。
伯爵は、酔った勢いでポーカーで執事のラグルズを賭けてしまい、アメリカの大富豪エグバート・フラウド(チャーリー・ラグルズ)に負けてしまったのだった。
その話を聞いたラグルズは伯爵の指示に従い、エグバートとエフィー(メアリー・ボーランド)夫妻の元に向かう。
生真面目なラグルズは戸惑いながら、エフィー頼まれ、大富豪にも拘らず、時代遅れのチェックのスーツ、テンガロンハット、口髭のエグバートを紳士にする手伝いをすることになる。
堅物だが優秀な執事であるラグルズが気に入ったエグバートは、友人で地元の議員ジェフ・タトル(ジェームズ・バーク)と出くわし、3人で酒を酌み交わして酔ってしまう。
その後エグバートらはホテルの部屋に向かい、エフィーが主催する社交界のパーティーでトラブルを起こす。
翌日、ラグルズはエフィーに謝罪し、エグバートと共に3人でアメリカに向かう。
ワシントン州レッド・ギャップに着いたエグバートとエフィーは、妹(レオタ・ロレイン)と夫チャールズ・ベルナップ=ジャクソン(ルシアン・リトルフィールド)に迎えられる。
エグバートはラグルズを”大佐”と呼んでチャールズに紹介し、義母ペティンギル(モード・エバーン)にも迎えられる。
屋敷に戻ったチャールズは、大佐と呼ばれるラグルズが使用人だと知り、彼を軽蔑するようになる。
おおらかなエグバートはラグルズと友人のように接し、町の人々に彼を紹介する。
裕福で引退したイギリス紳士と間違わたラグルズは、ダンサーのネル・ケナー(レイラ・ハイアムズ)らと過ごすエグバートのお供を楽しみ、料理好きの未亡人プルネラ・ジャドソン(ザス・ピッツ)と出会い、親交を深めるのだが・・・。


解説 評価 感想

1915年に発表された、ハリー・レオン・ウィルソンの小説”Ruggles of Red Gap”を基に製作された作品。
1915年にはミュージカル化され、1918年と、1923年にはエドワード・エヴェレット・ホートンがラグルズを演じたサイレント映画が公開された。

20代前半からサイレント作品でキャリアを積んでいたレオ・マッケリーが監督し、チャールズ・ロートンメアリー・ボーランドチャーリー・ラグルズザス・ピッツなどが共演した作品。

ひょんなことからアメリカ人大富豪に仕えることになった、イギリス人の生真面目な執事が巻き起こす騒動を描く傑作コメディ。

主人に仕えることのみを仕事にする堅物で表情も変えない主人公が、飾り気のないおおらかなアメリカ人に接して変貌していく姿が実に愉快に描かれている。

アメリカとイギリスの文化的な違いを題材にした、レオ・マッケリーらしい、ヒューマニズムを感じさせながら笑いのツボを押さえる見事な演出と、個性派スターのユーモラスな演技は大いに楽しめる。

第8回アカデミー賞では作品賞にノミネートされた。

2014年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

主演のチャールズ・ロートンは、無表情で仕事に徹しつつ、周囲の人々に影響され、人間味ある人物に変貌する執事を絶妙の演技で完璧に演じている。

主人公を気に入る大富豪を愉快に演ずるチャーリー・ラグルズ、その妻を”騒がしく”演ずるメアリー・ボーランド、主人公と親交を深める未亡人のザス・ピッツ、主人公の最初の主人である伯爵ローランド・ヤング、彼と結婚することになるダンサーのレイラ・ハイアムズ、エフィー(メアリー・ボーランド)の母親で、主人公を気に入るモード・エバーン、その義理の息子で主人公を軽蔑するルシアン・リトルフィールド、その妻レオタ・ロレイン、エグバート(チャーリー・ラグルズ)の友人である議員ジェームズ・バーク、酒場の店主デル・ヘンダーソン他、クラレンス・ウィルソンヘイニー・コンクリンウィリー・フォンなどが共演している。


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