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サブウェイ123 The Taking of Pelham 123 (2009)

1974年の「サブウェイ・パニック」、1998年のテレビ映画に続く3度目のリメイク。
地下鉄を乗っ取った犯人に身代金を要求される市側と犯人との駆け引きを描く、製作、監督トニー・スコット、主演デンゼル・ワシントンジョン・トラボルタジョン・タートゥーロ他共演のサスペンス・アクション大作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

デンゼル・ワシントン / Denzel Washington 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:トニー・スコット

製作総指揮
バリー・H・ウォルドマン

マイケル・コスティガン
ライアン・カヴァノー
製作
トッド・ブラック

トニー・スコット
ジェイソン・ブルメンタル
スティーヴ・ティッシュ
原作:モートン・フリードグッド(ジョン・ゴディ)”The Taking of Pelham One Two Three
脚本:ブライアン・ヘルゲランド

撮影:トービアス・A・シュリースラー
編集:クリス・レベンゾン
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ

出演
デンゼル・ワシントン:ウォルター・ガーバー
ジョン・トラボルタ:バーナード・ライダー/デニス・フォード/Mr.ブルー
ジョン・タートゥーロ:カモネッティ
ルイス・ガスマン:フィル・レイモス/Mr.グリーン
ジェームズ・ガンドルフィーニ:市長
ラモン・ロドリゲス:デルガド
マイケル・リスポリ:ジョン・ジョンソン
ヴィクター・ゴイチャイ:バシュキン/Mr.グレイ
ロバート・ヴァタイ:イムリ/Mr.ブラウン
ベンガ・アキナベ:ウォレス
アーンジャニュー・エリス:テレサ・ガーバー
アレックス・カルズスキー:ジョージ

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
2009年製作 105分
公開
北米:2009年6月12日
日本:2009年9月4日
製作費 $100,000,000
北米興行収入 $65,452,310
世界 $150,164,150


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

・午後2時00分
バーナード・ライダー(ジョン・トラボルタ)をリーダーとした重装備の4人、フィル・レイモス(ルイス・ガスマン)、バシュキン(ヴィクター・ゴイチャイ)、イムリ(ロバート・ヴァタイ)が”ニューヨーク地下鉄6/ペラム123”を乗っ取る。

MTA(ニューヨーク州都市交通局)の運行管理者のウォルター・ガーバー(デンゼル・ワシントン)は、停車した”ペラム123”に気づき連絡を取るが応答がない。

切り離された車両がバックしたため、車内にいた警官が不審に思うが、バシュキンが彼を射殺してしまう。

緊急体制に入っていたガーバーは銃声を聞き、司令室に緊張が走る。

ライダーは、後部車両の乗客を解放し、ガーバーに人質を取ったという連絡を入れる。

人質釈放の条件として、ライダーは市に対し1000万ドルを60分以内に届けるよう要求する。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク地下鉄6/ペラム123”が、犯人バーナード・ライダーらに乗っ取られる。
MTA(州都市交通局)の運行管理者ウォルター・ガーバーは、ライダーから市に対する身代金1000万ドルの要求を伝えられ、その後も交渉役として指名される。
現金受け渡し時刻は刻々と迫り、市警の人質交渉対策課のカモネッティの指揮下で、交渉は続くが、ライダーは容赦なく人質を殺す。
やがて、ライダーが、市長に恨みを持つ投資家で、彼の目的が身代金を遥かに上回る大金だとわかる。
そして、ガーバーは、現金の受け渡し役を命ぜられ、捨て身の覚悟でライダーを追い詰めるのだが・・・。
__________

1973年に発表されたモートン・フリードグッド(ジョン・ゴーディ)の同名小説”The Taking of Pelham OneTwo Three”の映画化。

二大スター、デンゼル・ワシントンジョン・トラボルタ共演、加えて監督がトニー・スコットという超スーパーユニットが話題となり、往年の傑作サスペンス映画「サブウェイ・パニック」(1974)のリメイクということで大いに期待したものの、北米興行収入は約6500万ドルに留まり、全世界では約1億5000万ドルを稼ぎ出すが、やや期待外れな結果に終わった作品。

とにかく、旧作を無視できない者にとっては物足りなさが残る作品でもある。
*ちなみに、トラボルタのギャラだけで2000万ドル。

しかし、旧作の出来の良さと比較せず、本作だけを観ると、かなり楽しめる作品かもしれない。

一言で言うと、旧作と比較をするのは邪道ということに尽きる作品で、別物として考えた方が良い。
旧作とは大筋は同じだが、ドラマの雰囲気や終盤の展開もかなり違う。

旧作では、ニューヨークの地下鉄を日本人の団体が視察し、バカにされるシーンがあるが、時代は変わり本作では、主人公のMTA(NY州都市交通局)局員が、日本の車両会社からワイロを渡されたというエピソードもある。

ルイス・ガスマンが、旧作で同じ役を演じたマーチン・バルサムの物腰に似ていて、鼻の絆創膏は、旧作でのキーポイントとなる”クシャミ”をする犯人(M・バルサム)への、オマージュではなかろうかと思わせるところなどが興味深い。

旧作ではガーバーは公安局警部補で、それを演ずるウォルター・マッソーをはじめとする、作品全体を通した、抜群のユーモアセンスと緊迫感と迫力、そして圧巻のラストなど、最高のエンターテインメントとして高い評価を得た作品だ。

邦題にするには難しい原題で、1974年当時はパニック映画の全盛期であり、それが邦題に入れられた。
本作も、当初の予告編では同じ邦題を使っていたのだが・・・

”ペラム123(ニューヨーク地下鉄6)の乗っ取り”という、そのものずばりのタイトルなのだが、アメリカ映画にはよくあることで日本人泣かせでもある。

運行管理者として、スーパーマンのような活躍を見せるのかと思いきや、ワイロの嫌疑をかけられていたり、いつもの頼もしさよりも、意外な弱さなども見せる、平民としての人間味も感じさせるデンゼル・ワシントンは、ウォルター・マッソーの好演が光った旧作を見ずに挑んだだということが、なるほどなと感じる役柄でもあった。

対するジョン・トラボルタは、ウォール街の元エリートが、ここまで極悪に非情になれるかというほどの、迫力ある熱演を見せてくれる。

型にはまった事件解決方法が失敗に終わるNY市警ジョン・タートゥーロ、犯人の一人で射殺されてしまうルイス・ガスマン、市長のジェームズ・ガンドルフィーニMTA局員マイケル・リスポリラモン・ロドリゲス、子供を救うために犠牲になるベンガ・アキナベ、主人公の妻アーンジャニュー・エリス、ビデオチャットで車両内の様子をウェブ上に流すアレックス・カルズスキー、犯人ヴィクター・ゴイチャイとロバート・ヴァタイなどが共演している。


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