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シャーロック・ホームズの冒険 The Private Life of Sherlock Holmes (1970)

アーサー・コナン・ドイルの原作を基に、名探偵シャーロック・ホームズが助手のワトソンと共に国家の諜報活動が絡む事件捜査に挑む姿を描く、製作、監督、脚本ビリー・ワイルダー、主演ロバート・スティーブンスコリン・ブレークリークリストファー・リージュヌヴィエーヴ・パージュのサスペンス・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:ビリー・ワイルダー

製作:ビリー・ワイルダー
原作:アーサー・コナン・ドイル
脚本
ビリー・ワイルダー

I・A・L・ダイアモンド
撮影:クリストファー・チャリス
編集:アーネスト・ウォルター
音楽:ミクロス・ローザ

出演
シャーロック・ホームズ:ロバート・スティーブンス

ジョン・H・ワトスン:コリン・ブレークリー
ガブリエル・バラドン/イルゼ・ホフマンシュタール:ジュヌヴィエーヴ・パージュ
マイクロフト・ホームズ:クリストファー・リー
ハドスン夫人:アイリーン・ハンドル
ヴィクトリア女王モリー・モーリン
墓掘り人:スタンリー・ホロウェイ
ニコライ・ロゴーヒン:クライヴ・レヴィル
パトローヴァ:タマーラ・トゥマーノワ
老女:キャサリン・レイシー

イギリス 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

1970年製作 125分
公開
イギリス:1970年12月3日
北米:1970年10月29日
日本:1971年3月13日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $1,500,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ロンドン、コックス銀行。
ジョン・H・ワトスン医師(コリン・ブレークリー)の保管庫が彼の死後50年経って開けられる。

そこには、名探偵シャーロック・ホームズ(ロバート・スティーブンス)と助手であったワトソンの、事件に関った貴重な品々と60件ほどの記録簿が残されていた。
__________

1887年8月。
ある事件を解決して、自宅である”ベーカー街221B”のアパートに戻ったホームズとワトソンは、家主のハドスン夫人(アイリーン・ハンドル)に迎えられる。

興味をそそる事件捜査依頼も無く、退屈で平凡な日々を送っていたホームズは、お決まりの麻薬に走ってしまう。

ワトソンは、そんなホームズを帝国ロシアバレエ団公演に誘う。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
興味深い事件捜査もなく、平凡な日々を過ごしていた名探偵シャーロック・ホームズの元に、ある日、夫の行方を捜している謎の女性ガブリエルが現れる。
ガブリエルの身辺を調べたホームズと助手のワトソン医師は、手掛りがスコットランドにあることに気づく。
ホームズは兄マイクロフトから、国防に関る事件から手を引くよう言われ、それがヴィクトリア女王の命令でもあると警告される。
しかし、ホームズ、ワトソン、ガブリエルは、スコットランドインヴァネスに手掛りを求めて向かい、マイクロフトが口にしていた墓地に向かう。
ホームズらはガブリエルの夫の遺体と共に、脱色された白いカナリヤを確認し、”ネス湖”のホテルに向かう。
ワトソンが、湖の怪物を目撃したと騒ぐ中でホームズは、ガブリエル夫の死が、塩素に関連していると考える。
そして、調査の結果、大量のカナリヤ硫酸が運び込まれているのを目撃したホームズらの前に、”ネス湖”の怪物が現れる・・・。
__________

当時としては桁外れの製作費1000万ドルをかけた超大作でもある。

ビリー・ワイルダー製作、監督、黄金コンビのI・A・L・ダイアモンドとの脚本も衰えを見せない痛快コメディではあるが、名探偵でありながら、麻薬に手を出したりする、完全無欠な人格者ではないホームズの人間性なども、ビリー・ワイルダーはきっちりと描き、ラストも哀愁漂う雰囲気で終わっている。

随所に登場するエピソードや人物描写など、2009年の「シャーロック・ホームズ」でも、旧作を髣髴させる場面が登場する。

また、ビリー・ワイルダーは、コメディとしては異例の3時間を越す長尺上映を予定したが、それが叶わずに2時間強に短縮されてしまった、曰く付きの作品でもある。

ネス湖の怪物ネッシーの伝説を、物語りに登場させているのがポイントで、これは、古くは6世紀頃から言い伝えられてはいる。
またネッシーが頻繁に目撃され始めたのは1933年頃からで、そうだとすると、19世紀末の物語の設定と時代背景が合わない。
その辺りは深く考えずに、怪物伝説と”最新鋭潜水艦”を融合させたアイデアは実に興味深い。

格調高き映画音楽を多く手がけたミクロス・ローザは、今回はドラマにマッチした、楽しい曲を提供している。

感情をあまり表に出さず飄々と事件捜査を続ける主人公ホームズを演ずるロバート・スティーブンス、見方によっては主演を食っている、絶妙のボケが見事なワトソン役コリン・ブレークリー、妖艶な雰囲気で謎の女性スパイを演ずるジュヌヴィエーヴ・パージュ、圧倒的存在感でドラマにアクセントを加える、現在でも活躍を続けるホームズの兄役クリストファー・リー、愉快な下宿の主人ハドソン夫人アイリーン・ハンドルヴィクトリア女王モリー・モーリン、墓堀り人スタンリー・ホロウェイ、バレエ団のクライヴ・レヴィル、プリマドンナのタマーラ・トゥマーノワなどが共演している。


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