断り切れず仕方なくブルーに会ったレイノルズは、無礼でまともな会話が成り立たない彼の対応に梃子摺る。
その夜、レイノルズとヴィクトリアは、バーンズ夫妻と食事をする。
家の話をしたヴィクトリアは、レイノルズが外科部長になる可能性があるために、バーンズから、家は購入するべきだと言われる。
バーンズはブルーの話もして、ヴィクトリアは、夫が継父の頭を吹き飛ばした凶悪犯の診察をしたことを知り驚く。
帰宅したレイノルズはブルーのことが頭から離れず、重病だった兄から、生命維持装置を止めてほしいと頼まれ、指輪を渡された少年時代を思い出す。
翌日、上司のブラッドフォード医師(リチャード・バウアー)に呼ばれたレイノルズは、外科部長になることが決まり、それをヴィクトリアに伝えてその話をするための夜の食事に備える。
再びブルーを診察したレイノルズは、検査の結果、病状が悪化していることを伝えて席を外す。
隣りの部屋の会話を聴診器を壁に当てて聴いたブルーは、レイノルズらの会話で、自分の余命が1~2か月であることを知る。
トイレに行きたいことをリンチ保安官補に伝えたブルーは、中に入り天井に隠してあったものを手にする。
バーンズから、国立衛生研究所にブルーを移送することを提案されたレイノルズは、薬漬けにすることに反対するものの、ブラッドフォードはその案に賛成する。
主治医であるためにレイノルズは付き添うことになり、ブルーを乗せたパトカーを愛車のポルシェで先導して研究所に向かう。
ブルーが意識を失ったために車を止めて彼の様子を見たリンチは、隠し持っていた銃を向けられる。
何事か確かめようとしたレイノルズは、ブルーに襲われて車に戻り、運転して逃げるよう指示される。
犯罪地域の仲間の所に向かわせたブルーは、ナヴァホの混血であることをレイノルズに伝えて、ある場所に車を止めさせる。
自分が1~2か月の命だと知っていることをレイノルズに伝えたブルーは、放置してあった車を奪い、拳銃をトイレに隠した仲間のスモークスの元に向かう。
祈祷師の”ウェブスター・スカイホース”の電話番号を受け取り、車を塗装してナンバーを換えたブルーは、レイノルズの運転でアリゾナに向かう。
ブルーに末期ガン患者であることを伝えたレイノルズは、ナヴァホ居住区に向かい人と会うと言われたために驚く。
ブラッドフォード夫妻との食事に夫が現れないことを気にするヴィクトリアは、バーンズからの連絡で夫が失踪したことを知らされる。
ガソリンスタンドに寄ったレイノルズは、ブルーに銃を向けられながら買い物をする。
赤ん坊を横に置き喫煙しながらレジを打つ女性に注意したレイノルズは、自分の子なので余計なお世話だと言われて追い払われる。
酒とタバコ、ドラッグも飲むブルーに意見したレイノルズだったが、どうせ死ぬと言う彼は聞き入れるはずもなかった。
街道から外れるよう指示されたレイノルズは、牧場の中で止まるようにと指示され、そこで眠ると言われる。
意味不明な話をしたために、レイノルズから黙るようにと言われたブルーは、”必ずいるはずだ・・・”とつぶやいて眠る。
その頃、荒らされたレイノルズのポルシェが発見される。
翌日、警察からの連絡を受けたバーンズは、血痕も死体もなかったことをヴィクトリアに伝える。
心配するヴィクトリアは、娘のキャランサ(ブルック・アシュレイ)を義母に預けることをバーンズに伝える。
出発したブルーは、途中で”ウェブスター・スカイホース”に電話をかけ、留守だったために向かっていると言うメッセージを残す。
自分達は追われていると言ってこれ以上は付き合えないとブルーに伝えたレイノルズだったが、相手にされずにあるバーに寄る。
食事をしながら娘の話をしたレイノルズは、虐待を受けていたために、ブルーが義父を殺したことを知る。
目的地の”聖なる山”には連れて行くが、妻と娘には会いたいと話すレイノルズに、ブルーは、情けないことは言うなと伝える。
トイレに行きたいと言うレイノルズにそれを許したブルーは、気分が悪くなる。
席を立ちトイレに向かい吐いたブルーは、レイノルズが電話をかけていることに気づき、裏切った彼を非難する。
トイレから出てきたブルーから、ゲイのレイノルズに迫られたと言われたバイカーらは、レイノルズを殴り倒す。
店から出たブルーは歩いていた男ぶつかって倒し、車に向かい運転して逃げる。
男にトラックで追われたブルーは、バイカーに叩きのめされていたレイノルズを乗せる。
バイカー達は男のトラックに乗り、レイノルズとブルーを追う。
発砲しながら車を追ったバイカーらは諦めてバーに戻り、レイノルズからの通報を受けた警官(ブレット・ハレルソン)が現れる。
レイノルズの母アラベラ(カルメン・デロリフィチェ)は、ヴィクトリアとキャランサに歓迎される。
ガソリンスタンドに寄ったレイノルズは、財布をオイルのドラム缶に投げ入れて時計も投げ捨てて壊してしまう。
憤慨するブルーに兄からもらった指輪を奪われそうになったレイノルズは、必死に抵抗する。
レイノルズを銃で脅すブルーは、太陽を追いそれが好きなカブトムシが病弱な少年に祈りを捧げ、”聖なる山”の湖に行こうと祈りを捧げ続けたという話をする。
兄の生命維持装置を止めたことを考えながら話を聞くレイノルズは、その湖で泳げば病気が治ると信じた少年の弟は、兄を連れて険しい山を登り、湖に入った兄の病気は治ったということだった。
その話を子供時代に聞いた祈祷師に、刑務所から手紙を書き続けたと言うブルーは、カブトムシのように祈りを捧げよという返事が来たと話す。
祈祷師は聖なる山に連れて行くことを約束してくれたと言うブルーは、自分がその場に行くことを誰も止められないとレイノルズに伝える。
車を止めた女性がレジ係(ハリー・ケリーJr.)と話している間に、ブルーは彼女のガソリンを車に給油する。
モアランド捜査官(マイケル・オニール)から、レイノルズが犯人と共にトラブルを起こしていると言われたヴィクトリアは、別の捜査官(ローレンス・プレスマン)から、夫が精神治療を受け、隠し事をしている可能性を問われる。
夫を犯罪者扱いする捜査官の言葉に、ヴィクトリアは不満を抱く。
目的地が見つからないブルーは焦り、レイノルズは、聖なる山や湖は幻だと伝える。
それを否定するブルーは、自分が治療すると言うレイノルズの言葉を信じようとしない。
苛立つレイノルズは毒蛇に噛まれてしまい、バッテリーケーブルで電流を脚に流したブルーは毒を中和する。
徒歩でその場を離れたブルーはヤヴァパイ自然保護区に向かい、後を追うレイノルズは、レナータ・バウムバウアー(アン・バンクロフト)の車を止めて乗せてもらう。
通り過ぎるように指示したレイノルズだったが、レナータは車を止めてブルーを乗せてしまう。
二人と同じフラッグスタッフに向かうつもりのレナータは、ブルーが銃を落としたために、ニュースで見たことを伝える。
病気なので危害は加えないと言うブルーは、フラッグスタッフの北のシップロックに向かうことをレナータに伝えて、父はナヴァホであり、目的地は”聖なる山”の山頂にある湖だという話をする。
そこが好きだと言うレナータに、湖で泳げば病気も治ると伝えたブルーは、この土地には癒しのパワーがあると話す彼女の言葉に耳を傾ける。
馬鹿げた話だと言って、自分達は脱獄囚と人質だと伝えたレイノルズはレナータに自己紹介する。
博士だと言うレナータに、余命1か月なので逃げた伝えるブルーは、医者は弁護士より悪いと話す彼女の意見に同意する。
フラッグスタッフに近づき、西洋医学では病気は薬や手術で治ると思っていると話すレナータは、医師であるレイノルズを批判する。
精神的な話をされたレイノルズは、最も大切なのはDNAだと伝えるものの、レナータは、癒しは神の内からくるもので、信仰が恐れを不可能にするという話をする。
その頃、警察は、ヘリコプターの捜索を基に置き去りにされた犯人の車を発見する。
フラッグスタッフ。
車を降りたブルーに感謝されたレナータは、心を閉ざしている様子のレイノルズに、自分を許すようにと伝える。
スカイホースに電話をしたブルーは、もうすぐ着くことを伝える。
ブルーの体調を心配するレイノルズだったが、迷惑だと言うブルーは、一人でシップロックに向かおうとする。
解放すると言われたレイノルズだったが、車を奪って逃げようとするブルーを見捨てることができなかった。
車に乗り運転して病院に向かったレイノルズは、降りようとしないブルーが、自分に銃を向けて死ぬと言って抵抗したため、兄のことを思い出す。
銃を奪ったレイノルズは病院に向かい、その場の医師を装って薬を奪おうとする。
見つかってしまったレイノルズは警報を鳴らされ、警備員に銃を向けてその場から逃げる。
通報で駆け付けた警官は、逃亡した車を追う。
車を隠して点滴を打つ準備をするレイノルズは、指輪を気にするブルーに、それが11歳でガンを発病した兄のものであり、一緒に過ごした日々と、苦しむ兄から頼まれて、指輪と交換に生命維持装置を止めたことを話す。
ブルーから、ようやく自分のことを話したと言われたレイノルズは、様態が落ち着いた彼に、このまま目的地に行くつもりであることを確認して出発する。
人質のレイノルズが病院で薬を強奪したという、”パトリシア・ハースト誘拐事件”以来の奇妙な事件だと報道される。
バーンズに電話をしたレイノルズは、妻子への言伝と自分が無事であることを伝える。
レイノルズから、スカイホースに連絡しないのかと訊かれたブルーは、彼は分かっていると答える。
ナヴァホ居留地に入ったレイノルズとブルーは、検問に気づく。
街道を外れたレイノルズは、ナヴァホの青年達が乗る馬の集団の協力で、土煙に隠れて進む。
シップロックのスカイホースの家に着いたレイノルズとブルーだったが誰もいなかった。
スカイホースとは電話で話していないと言うブルーは、彼とは8歳の時に会ったのが最後だとレイノルズに伝える。
レイノルズから”聖なる山”や湖のことを訊かれたブルーは、迷信のようなもので、大事にしていた本も刑務所の図書館から盗んだものだと答える。
憤慨するレイノルズは、逃亡者となり医師としての地位などすべてを失ったと言ってブルーを非難するものの、ここまで来たら”聖なる山は”絶対に見つけると伝える。
そこに現れた女性(タリサ・ソト)に銃を向けられ、何者かと訊かれたレイノルズは、ロサンゼルスの医師と患者だと答える。
ニュースで知っていると言う女性は、”聖なる山”を探しているブルーが本を見せようとしたため、祖父に電話でメッセージを残した相手だと気づく。
女性がスカイホースの孫だと知ったレイノルズは、祈祷師のスカイホースは国税庁から逃げていると言われる。
犬に餌を与えるために来ただけの女性に、ブルーは末期がんの患者で直に死ぬと伝えたレイノルズは、スカイホースしか望みを叶えられないと言って協力を求める。
ブルーと同じ混血児がいる学校で働いていると言う女性は、無責任な白人の相手はしていられないとレイノルズに伝える。
酷い目に遭った自分を帰らせたいなら撃ってほしいと伝えたレイノルズだったが、ブルーの異変に気付いた女性と共に車に向かう。
意識を失いかけるブルーに話しかけて落ち着かせたレイノルズは、女性から、目的地である”失われた渓谷”への行き方を教えてもらう。
自分には無意味な場所だがナヴァホにとっては精霊が宿る場所であり、風景がそれを語っているので、その言葉に耳を傾けるべきだと言われたレイノルズは、納得してその場を去る。
”失われた渓谷”に着いたレイノルズとブルーは、目の前の”聖なる山”を見て驚く。
車から降りて山を登り始めたレイノルズは、ブルーを励ましながら頂上を目指す。
ヘリの捜索は続き、乗り捨てられた車と人影を確認する。
ブルーを担いで頂上に着いたレイノルズは、湖がないことに気づくものの、そこにスカイホース(ヴィクター・アーロン)が現れる。
スカイホースから、再会できて嬉しいと言われたブルーは安堵する。
湖の話をこれまで信じた白人はいなかったとレイノルズに伝えたスカイホースは、ブルーを助けてほしいと言われる。
スカイホースが病気を治してくれると言うブルーは、レイノルズには来てほしくないと伝える。
ブルーの望み通りにさせようとしたレイノルズは、自分も家族の元に帰ると伝え、救われたと言って感謝する。
心触れ合う二人は固く抱き合い、ブルーに指輪を渡したレイノルズは、スカイホースと共に去る彼を見つめる。
山を下りるレイノルズは、ヘリに発見される。
湖にたどり着いたブルーは姿を消す。
逮捕されたレイノルズは、現地に到着していたヴィクトリアとキャランサに迎えられ笑顔で抱き合う。