SF映画の傑作「エイリアン」(1979)の前日譚を描くSF超大作であり、リドリー・スコットが第1作以来33年振りに監督した。 主演ノオミ・ラパス、シャーリーズ・セロン、イドリス・エルバ、マイケル・ファスベンダー、ガイ・ピアース他共演。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:リドリー・スコット
製作総指揮
マーク・ハファム
マイケル・エレンバーグ
マイケル・コスティガン
製作
リドリー・スコット
トニー・スコット
デヴィッド・ガイラー
ウォルター・ヒル
脚本
デイモン・リンデロフ
ジョン・スパイツ
撮影:ダリウス・ウォルスキー
編集:ピエトロ・スカリア
音楽:マルク・ストライテンフェルト
出演
エリザベス・ショウ:ノオミ・ラパス
メレディス・ヴィッカーズ:シャーリーズ・セロン
ヤネック:イドリス・エルバ
デヴィッド:マイケル・ファスベンダー
ピーター・ウェイランド:ガイ・ピアース
チャーリー・ホロウェイ:ローガン・マーシャル=グリーン
フォード:ケイト・ディッキー
ファイフィールド:ショーン・ハリス
チャンス:エミュ・エリオット
ラヴェル:ベネディクト・ウォン
ミルバーン:レイフ・スポール
ショウ:パトリック・ウィルソン
エリザベス・ショウ(少女期):ルーシー・ハッチンソン
イギリス/アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2012年製作 123分
公開
イギリス:2012年6月1日
北米:2012年6月8日
日本:2012年8月24日
製作費 $130,000,000
北米興行収入 $126,464,900
世界 $402,486,690
■ アカデミー賞 ■
第85回アカデミー賞
・ノミネート
視覚効果賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
地球に似た惑星に飛来した、巨大飛行船から降り立った人間に似た異星人は、泡立つ黒い液体を飲む。
すると、異星人のDNAは破壊され、体は崩れて滝に落ちる。
そして、新たなDNAが生成され新種の生物が生まれる。
2089年、スコットランド、スカイ島。
考古学者エリザベス・ショウ(ノオミ・ラパス)とチャーリー・ホロウェイ(ローガン・マーシャル=グリーン)は、ある洞窟で、3万5000年前の岩壁画の星図を発見する。
ショウはそれを、異星人が人類を招いている絵だと判断する。
2093、12月21日。
宇宙探索船”プロメテウス”、乗員17人。
地球からの距離、3.27X10の14乗Km、目的地”極秘”。
アンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)は、人工睡眠状態である、父親(パトリック・ウィルソン)との夢を見るショウの様子などをチェックして飛行を管理し、生命体との交信のために各種言語を学習する。
その後デヴィッドは、目的地”LV-223”に接近したことを確認する。
”ウェイランド・コーポレーション”ミッション・ディレクターのメレディス・ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)が目覚めたことを知ったデヴィッドは、2年4カ月余りの飛行時間を彼女に伝え、乗組員を起こすよう指示される。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「エイリアン」(1979)
・「エイリアン2」(1986)
・「エイリアン3」(1992)
・「エイリアン4」(1998)
・「プロメテウス」(2012)
・「エイリアン: コヴェナント」(2017)
・「エイリアン:ロムルス」(2024)
*(簡略ストー リー)
2089年。
スコットランドのスカイ島。
考古学者エリザベス・ショウとホロウェイらによって、古代壁画の星図が発見される。
2093年。
宇宙探索船”プロメテウス”に搭乗していたショウとホロウェイは、時代の違う各文明で発見された同じ星図を基に、地球から8億キロ離れた惑星LV-223に接近する。
飛行を管理するアンドロイドのデヴィッドは、人工睡眠からショウらを目覚めさせる。
”ウェイランド・コーポレーション”のミッション・ディレクター、ヴィッカーズは、乗組員を集めて、今回の目的を社の創設者ウェイランドのヴァーチャル映像で知らせる。
生命反応を確認していたことで、それを調査するため、船長ヤネックら乗組員は惑星に着陸する。
その場で、巨大な人工ドームのような山を発見し、ヤネックは、ショウやホロウェイに調査の許可を出す。
そして、ドーム内部に入ったショウらは、頭部を切り落とされた、生命体の死骸を発見するのだが・・・。
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「エイリアン」(1979)の前日譚のため、その内容とイメージを気にし過ぎながら観ると、それとは大分違った雰囲気で進行するため逆に興味深い。
それはともかく、70代半ばを迎えるリドリー・スコットの、衰えを知らない力感溢れる演出、映像は見応え十分だ。
得体のしれない生命体”エイリアン”に襲われるショックを描いた前シリーズとは違い、”その始り”原因となる”人類の起源”などが大きなテーマとなっているところがポイントだ。
どちらかと言えば、淡々と進むドラマなのだが、第一作で登場する、朽ち果てた宇宙船の概観デザインや、ラストで姿を現す”エイリアン”の姿などは、ファンには嬉しい。
当然ながら、33年前とは比較にならないほど進歩したVFXなども見事だが、”プロメテウス”船内の様子などは、1作目の”ノストロモ号”のデザインの方が斬新だったとも言える。
第85回アカデミー賞では視覚効果賞にノミネートされた。
1億3000万ドルをかけた本作は、北米興行収入約1億2600万ドル、全世界では4億ドルを超える大ヒットとなった。
「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」(2009)で世界的に有名になったノオミ・ラパスが、主人公ということでファースト・クレジットなのだが、学者でもある彼女は地味な存在だ。
アンドロイドを演ずるマイケル・ファスベンダーの怪演などが目立ち、ミッション・ディレクターシャーリーズ・セロンや一癖ある船長イドリス・エルバも印象深い演技を見せ、各キャラクターの役割分担なども巧みに描かれ、まとまりのある仕上がりになっている。
”ウェイランド・コーポレーション”の創設者である、人類の起源を追求し、永遠の生命を求めるガイ・ピアース、主人公の同僚ローガン・マーシャル=グリーン、医師のケイト・ディッキー、地質学者のショーン・ハリス、生物学者役のレイフ・スポール、パイロットのエミュ・エリオットとベネディクト・ウォン、主人公の父親役パトリック・ウィルソン、主人公の少女期ルーシー・ハッチンソン等どが共演している。