人気コンビ、ディーン・マーティンとジェリー・ルイスの”底抜け”シリーズ。 牧場主と資金援助を申し出たドジな富豪の御曹司が巻き起こす騒動を描く、監督ノーマン・タウログ、主演ディーン・マーティン、ジェリー・ルイス、アグネス・ムーアヘッド他共演、無名時代のクリント・イーストウッドもエキストラで登場するコメディ。 |
・コメディ
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ノーマン・タウログ
製作:ポール・ジョーンズ
原案
マーヴィン・J・ハウザー(“Rhythm on the Range”)
ジェリー・デイヴィス
脚本:シドニー・シェルダン
撮影:ダニエル・L・ファップ
編集:アーチー・マーシェク
音楽:フランク・デ・ヴォール
出演
ディーン・マーティン:スリム・モーズリーJr./Sr.
ジェリー・ルイス:ウェイド・キングスリーJr./Sr.
ロリ・ネルソン:キャロル・キングズリー
ジャッキー・ローリー:ドリー・リリー
ジョン・バラグレイ:ダン・ホリス/サム・ホリス
アグネス・ムーアヘッド:マチルダ・キングズリー
ジェフ・モロー:ピート・リオ
ロン・チェイニーJr.:ホワイティー
リー・ヴァン・クリーフ:ガス
ジャック・イーラム:ピート
クリント・イーストウッド:エキストラ
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1956年製作 90分
公開
北米:1956年7月25日
日本:1956年12月12日
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1885年。
12人の覆面団が、キングズリー・ブラザーズ牧場を襲う。
牧場主のウェイド・キングスリー(ジェリー・ルイス)と牧童頭のスリム・モーズリー(ディーン・マーティン)は、幼い息子達をウェイドの妻マチルダ(アグネス・ムーアヘッド)らに託して避難させる。
その後、スリムは銃弾を浴び、ウェイドは覆面団のリーダー、ダン・ホリス(ジョン・バラグレイ)を捕らえるものの銃撃され、二人は息絶えてしまう。
1910年、ニューヨーク。
マチルダは、製鉄事業を興し大成功して莫大な財産を築く。
頼りにならない息子のウェイド(ジェリー・ルイス)に手を焼くマチルダは、事業拡大のために、彼と船舶会社社長令嬢とを結婚させようとする。
ある日、西部のK牧場に戻っていた牧童頭の息子スリムJr.(ディーン・マーティン)が、恋人でウェイドのいとこキャロル(ロリ・ネルソン)と共に、キングズリー邸に現れる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
牧場主スリム・モーズリーは、ロデオの賞金で種牛を買うためニューヨークに来ていたのだが、資金が足りず、恋人キャロルを頼り彼女のおばマチルダの元に向かう。
かつて、マチルダの夫のものであった牧場を受け継いでいたスリムだったが、製鉄業で財を成した彼女には興味のないことで援助を断る。
しかし、父の故郷の西部に憧れを抱く、マチルダの息子ウェイド・キングスリーがスリムに手を差し伸べる。
ウェイドは、スリムのために種牛を買い取り彼と共に憧れの西部に向かうことになる。
しかし、スリムの牧場は、父親達の世代から続く覆面団の襲撃を受けていた。
スリムは、敢然とそれに立ち向かおうとするが、その一団のリーダーのホリスは、ドジなウェイドを保安官にしてしまう・・・。
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シリーズでお馴染みのノーマン・タウログ作品ではあるが、残念ながら主演のディーン・マーティンとジェリー・ルイスに初期の頃のような切れがない。
コンビとしては同年の「底抜けコンビのるかそるか」(1956)がコンビの最後の作品となる。
ディーン・マーティンは、この頃、演技派としての道を歩み始め、ジェリー・ルイスは仕草や声は無邪気で子供っぽいが、30歳にしてやや老け込んでしまったようにも思える。
半西部劇という内容であり、ロデオ、馬車の暴走、ロマンスと酒場の喧嘩に撃ち合いと、一通り娯楽の要素は盛り込まれていて、もちろん二人の歌も聴ける楽しい作品には仕上がっている。
後半での登場がなかったのが残念な、気の強いウェイド(J・ルイス)の母親アグネス・ムーアヘッドの、迫力ある演技が印象に残る。
主人公スリム(D・マーティン)の恋人であり、ウェイド(J・ルイス)のいとこロリ・ネルソン、ウェイドに恋する酒場の踊り子ジャッキー・ローリー、銀行の経営者で覆面団のボス、ジョン・バラグレイ、その手下役のジェフ・モローなどが共演している。
ベテランのロン・チェイニーJr.に加え、若手のリー・ヴァン・クリーフ、ジャック・イーラム、そして、演技者として扱われていない程度の役エキストラのクリント・イーストウッドの顔がチラリと見える。
(イーストウッドは撮影当時25歳)