ロサンゼルス。
ロースクールを出て起業する考えがあったモリーは、その前に1年間休み将来について考えた。
ハリウッドのクラブでウエイトレスを始めたモリーは、有名人や富豪を相手にした。
常連客で不動産開発業者のディーン・キース(ジェレミー・ストロング)と知り合い、彼のアシスタントとして週給450ドルで雑用係になったモリーは、クラブで300ドルを稼ぎ、友人の家から出てアパート暮らしを始める。
傲慢で下品なディーンの態度に耐えながら、ある日、ポーカーの手配をしたモリーは、それを手伝うよう指示される。
ディーンがイカレタ男と思っていたモリーだったが、そのメンバーが超有名な大富豪ばかりだったために驚く。
ディーラーのディエゴ(ヴィクター・サーファティ)と共に準備をしたモリーは、現れた映画スターのプレイヤーX(マイケル・セラ)らからバイイン/参加費の1万ドルを受け取る。
その場でゲームの様子を見守るモリーは、チップだけで3000ドル受け取った。
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ニューヨーク。
高額な弁護料で知られるチャーリー・ジャフィー(イドリス・エルバ)の法律事務所に向かったモリーは、待合室にいた少女ステラに話しかける。
読書をしているステラが”るつぼ”を読んでいることを知ったモリーは、チャーリーの娘だった彼女を紹介される。
逮捕後に保釈され、出廷の予定などをチャーリーに話したモリーは、起訴状と著書を途中まで読んだと言う彼から、弁護料の25万ドルを払えるのか訊かれる。
モリーを牽制するチャーリーは、粗暴犯の弁護はしないと言って断る。
25万ドルは払うと言うモリーは、その10倍を放棄したとチャーリーに伝える。
モリーは、ロシアン・マフィアとの関係や”ポーカー・プリンセス”ともてはやされることなどを気にするチャーリーに、メディアは間違った記事を載せていると伝える。
弁護士がどうしても必要だと言うモリーに、仕方なく罪状認否には同行することを伝えたチャーリーは、彼女を納得させる。
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ゲームを楽しむようになったモリーは、常に勝ち続けるプレイヤーXのために、クラブなどでカモを見つける。
新しいアパートと車も手に入れたモリーは、現金も貯まったためにロースクールをもう一年延期する。
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ボディーガードをつけてチャーリーと共に出廷したモリーは、ダスティン・フォックスマン判事(グラハム・グリーン)が善良な人物だと知り開廷を待つ。
モリーに弁護人ではないことを何度も伝えたチャーリーは、彼女の名前が呼ばれたために、代理人であることを判事に伝えようとする。
暫く待ってほしいと判事に伝えてモリーと話したチャーリーは、オフィスで”25万ドルの10倍の金を放棄した”と言ったことを確認する。
金に困っていたに拘わらず、250万ドルを放棄したモリーを信じたチャーリーは、自分が弁護人だと判事に伝える。
モリーは無罪を主張すると言って着席したチャーリーは、本の続きを読むことを彼女に伝える。
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モリーの弟ジョーダンはモーグルで世界一になり、勉強でも彼女よりも優秀だった。
少女時代のモリー(サマンサ・イズラー)は、家では常に父ラリーに反発した。
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モリーは、3年間ゲームハウスを運営して5万8000ドル貯めた。
ある夜、ディーンから仕事の報酬は払わないと言われたモリーは不満を訴える。
断ればどちらもクビだと言われたモリーは、納得できなかったものの従うしかなかった。
クビになる前に手を打ったモリーは、高級ホテルのスイートルームを借りて、自分でゲームを仕切る準備をする。
ディーンからの電話を受けて解雇されたモリーは、プレイヤーXらメンバーをホテルに集めて、毎週自分がゲームを主催することを伝える。
イベント企画会社を設立したモリーは、弁護士に相談しながら慎重に事業を行う。
弁護士から手数料を取らなければ違法ではないと言われたモリーは、メンバーとの関係は避ける。
プレイヤーXから掛け金を上げることを要望されたモリーは、無理だと答える。
皆が去ると言われたモリーは、新メンバーを探すようプレイヤーXに指示される。
モリーから、ポーカーの世界チャンピオン、ドニー・シルバーマンを呼ぶことを知らされたプレイヤーXは、躊躇するもののそれに同意する。
負け続けるヘッジファンド・マネージャーのブラッド・マリオン(ブライアン・ダーシー・ジェームズ)に損失額の総額を知らせたモリーは、友達がいないと言う彼に助言する。
ところがブラッドは、ゲームで10万ドル失ってもファンドに400万ドルを投資する顧客をつかんでいたのだった。
プレイヤーXは、手ごわい相手である三流ビデオの製作者ハーラン・シャープ(ビル・キャンプ)も呼ぼうとしたが、モリーは反対だった。
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チャーリーからロシアン・マフィアとの関係を指摘されたモリーは、手数料を取ったことを気にする彼に、パソコンのハードドライブを保管していると伝える。
携帯電話のメール情報などもその中に保存されていることを知ったモリーは、それが相手を破滅させるため、公にされるのを恐れる。
弁護士である自分を信じようとしないモリーに携帯電話を渡したチャーリーは、情報が漏れたらそれを売ればいいと言って彼女を説得する。
自分は携帯電話の中身を見ないと言われたモリーは、それをチャーリーに返して、ハードドライブをコロラドに取りに行くと伝える。
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手堅く勝ち続けていたハーランは、ブラッドのことを知らなかったために、彼のブラフに気づかず降りてしまう。
苛立つハーランの負けは50万ドルになり、モリーの制止も聞かずに彼はプレイし続ける。
それを知り、ハーランに負けていた者たちがプレイしに現れ、その後も取り戻すつもりのハーランは、妻の誕生パーティーも欠席して離婚されることになる。
結局120万ドル負けたハーランは、払えないことをモリーに伝えて謝罪する。
モリーから冷静に話し合うことを提案されたハーランは、翌日、小切手をもって彼女の元に向かう。
ハーランに金を貸したプレイヤーXが、返済完了までの勝ち分の50%とその後の2年間を条件にしたことを知ったモリーは、ゆすりと同じだと言って彼を非難する。
これまでもハーランに金を貸していたと言うプレイヤーXの不正を疑ったモリーは、自分のおかげで運営できるにも拘らず、冷たい態度をされたことが不満な彼は納得しない。
翌週、プレイヤーXに見限られたモリーは動揺する。
本の出版などで数百万ドル手に入れられる話が入ったモリーだったが、実名を出すことを拒んだ。
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雇われの身であったことにするというチャーリーの提案に首を振らないモリーは、自分が築いたキャリアにこだわるものの、刑期を減らすにはその方法しかなかった。
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その後ニューヨークに移ったモリーは、美しいジェシー、シェルビー(マディソン・マッキンリー)やウィンストン(ナタリー・クリル)らを雇い、バイイン25万ドルを払うプレイヤーを集める。
モリーのゲームハウスの噂は世界中に広まり、最初の年の申告所得は477万3000ドルとなり、すべて合法的で手数料は取らず、ロシアン・マフィアとも無関係だった。
眠らないために始めたドラッグを始めたモリーは、ペントハウスを借りて、新しいディーラーB(アンジェラ・ゴッツ)を雇う。
Bから、運営を続けるために手数料を取ることを提案されたモリーは、ある夜、彼女に指示を出して手数料を取り、連邦法1955条に違反したのだった。
アイルランド系のダグラス・ダウニー(クリス・オダウド)は、酔うといつもモリーに近づき、意味不明な話をしていた。
ダグラスから、ロシア人は金払いがいいと聞いていたモリーは、負けが払えない彼に、何人か連れてくれば謝礼を負けに当てることを提案する。
ロシア人はアイルランド系では自分しか相手にしないと伝えたダグラスは、モリーがアイルランド系でないと知り驚く。
アイルランドの小説家ジェイムズ・ジョイスの”ユリシーズ”の主人公が”モリー・ブルーム”だったために、モリーがアイルランド系だと思っていたダグラスは戸惑う。
モリーからロシア系ユダヤ人だと言われたダグラスは、大富豪であり、30億ドル相当の古典絵画を所有するシェリー・ハビブ(ジョン・バス)らロシア人をゲームハウスに連れてくる。
プレイを楽しみ金払いもいいロシア人が、恐ろしい組織犯罪に絡んだ者たちとはモリーは考えなかった。
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検察側から”協力的証人”になる提案をされたチャーリーは、それを断るモリーを何とか説得しようとする。
作文を持ってきたステラによくできたと伝えたチャーリーは、何か食べて宿題をしているようにと指示する。
ステラに愛情を注ぐようにとチャーリーに伝えたモリーは、父のことを訊かれる。
モリーは、母とは一緒に暮らしていない父とは親しくしていないことを伝える。
厳しい父に自分も反発したことを話すモリーは、母シャーリーン(クレア・ランキン)が、浮気を知り電話で父を責めていた時のことを思い出す。
モリーは、自分のことはすべて話すとチャーリーに伝える。
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ブラッドの7億ドルのヘッジファンドは架空のものであり、逮捕時には口座に740ドルしかなかった。
FBIに協力したブラッドは、ゲームハウスの運営者モリーに誘われ、ギャンブル中毒になったと話した。
ブラッドが書いたプレイの参加者のリストの名を認めたモリーは、ニューヨークのFBIの監視下に置かれることになる。
ドラッグ中毒になり疲れ果てたモリーは、ダグラスから愛を告白されるものの、当然、受け入れる気はなかった。
運転手兼ボディガードのパットから金融関係者を紹介されたモリーは、どう見てもギャングにしか見えない二人に会う。
ロシアン・マフィアの二人から手を組むことを提案されたモリーは、それを丁寧に断る。
クリスマス休暇のある夜、アパートの部屋に押し入ったギャングに襲われたモリーは、容赦なく痛めつけられ、金庫の現金や宝石、金塊を奪われる。
あれは提案ではないと言う男に銃を向けられたモリーは、母の住所を知っている男に脅され叩きのめされる。
警察への通報を恐れ病院にも行けないモリーは、傷が治るまで部屋を出なかった。
パットに裏切られたモリーは、ギャングからの電話を待つもののかかってこなかった。
1週間後に溜まっていた新聞をチェックしたモリーは、ギャングが125人逮捕されたことを知る。
何とか傷が癒えたモリーは、未回収の280万ドルを手に入れて足を洗うことを考える。
ダグラスからの電話を受けたモリーは、怯える彼が過去に証券詐欺に関わっていたことを知り、シェルビーからFBIに踏み込まれたというメールを受ける。
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チャーリーと共に地方検事補ハリソン・ウェルストーン(J・C・マッケンジー)とオフレコで協議したモリーは、ゲームの運営についての詳細を話す。
ロシアン・マフィアとの関係を聞き出そうとするウェルストーンだったが、チャーリーは、いくらでも稼ぐチャンスがあったモリーは、情報提供で自由になれる身でありながらそれも拒み、組織犯罪などとは縁のない善良な人物だと訴える。
保護観察か社会奉仕が妥当だと言うチャーリーは、モリーがやったことはカジノと同じなので、起訴を取り下げるべきだとウェルストーンに伝える。
ウェルストーンから二人で話したいと言われたチャーリーは、食事をしてオフィスに戻るようにとモリーに指示する。
街に出てスケートをしてみる気になったモリーは、選手時代を思い出して滑り始め、スピードを出し過ぎたためにスタッフに注意される。
尚も滑り続けるモリーは父ラリーに気づき、人にぶつかり転倒してしまう。
モリーと話したラリーは、居場所はシャーリーンから聞いたと伝える。
去ろうとするモリーを引き留めたラリーはセラピーを始め、何をやっても成功できたにも拘らず、ゲーム運営をした理由を尋ねる。
ドラッグだと答えたモリーに、強い男を支配するのがお前の中毒だと伝えたラリーは、自分に反発したのが原因ではないと言う彼女の言葉を信じない。
いい夫だったと思うかと訊かれたラリーは、当時の教授の給料で子供を三人育て、一人はオリンピックに二度出場しドラフト6位でイーグルスに入団して今は慈善家となり、もう一人は心臓外科医、三人目は才能だけで巨額のビジネスを築いたとモリーに話す。
質問を求められたモリーは、弟たちと同じように愛されたかったとラリーに伝え、愛していたと答える父の言葉に反論する。
反発していた自分が浮気のことを知っていたはずだと言われたモリーは、20歳になるまで知らなかったとラリーに伝える。
5歳の時に浮気を目撃したはずだと言うラリーは、負い目を感じていたことを伝える。
オリンピックの最終選考会の事故は単なるアクシデントだと言うラリーは、自分の愛を理解するのは難しいとは思うが、本で読んだ、娘を痛めつけたギャングは見つけ出し、復讐するとモリーに伝える。
無理だと言われても必ず苦しませると伝えて涙するラリーを、モリーは抱きしめる。
オフィスに戻ったモリーは、チャーリーから、著書を読んだステラから弁護してほしいと頼まれてことを知らされる。
君はステラの手本だとモリーに伝えたチャーリーは、ハードドライブの提供が検事側の条件であることを知らせる。
現金が利子をつけて全額戻り500万ドル以上になると言われたモリーは、交換条件に使うために没収されたと考える。
拒めば刑務所行きだと言われたモリーは、多くの人が破滅し命も狙われるとチャーリーに伝える。
金持ちはうまく逃げると言うチャーリーは、刑務所ではレイプされると伝える。
父親のメールが流出して子供が内容を知った時のことを考えるモリーは、姿も現さない彼らが何をしてくれると言うチャーリーに、自分のためにやったと伝える。
著書の前金3万5000ドルで4人を売ったと言うモリーは、自分には曾祖母の名”モリー・D・ブルーム”という名しか残っていないとチャーリーに伝える。
まさに”るつぼ”だと言うチャーリーに、その通りだと伝えたモリーは、取引せずに有罪を認めるつもりだった。
チャーリーと共に出廷したモリーは、フォックスマン判事から、答弁までに87もの質問をされる。
答弁を許されたモリーは有罪を主張し、判事はウェルストーンら検事側だけを呼び話をする。
モリーとチャーリーは、何かが起きたことを感じる。
被告モリーを起立させた判事は、検察側の求刑には同意せず、近くにある”ウォール街”の人々の方が重罪を犯すと伝える。
被告の投獄は意味がないと言う判事は、200時間の社会奉仕と1年間の保護観察、薬物検査及び20万ドルの罰金を科すことをモリーに言い渡す。
チャーリーは駆け寄るステラと抱き合い、モリーはラリーと弟たちと共に喜ぶ。
ラリーが皆を招待してステーキをご馳走してくれたのだが、現実についてを考えるモリーは不安になる。
35歳、無職、組織犯罪関与での起訴で有罪を主張、没収された金額に対する200万ドル近い課税、罰金の20万ドル、弁護料25万ドル、再就職の面接が受けられるかも不明、選挙権は剥奪、カナダへの渡航禁止のことが、モリーの頭を過る。
オリンピック予選の事故のことを考えるモリーは、意識を失ったものの立ち上がり、必ず復帰すると心に誓ったことを思い出す。