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シカゴ In Old Chicago (1937)

1871年10月8日に起きた”シカゴ大火”をクライマックスとしたナイヴン・ブッシュの原案を基に、ラマー・トロッティソニヤ・レヴィンが脚色した、監督ヘンリー・キングタイロン・パワーアリス・フェイドン・アメチー共演のスペクタクル・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ヘンリー・キング

製作:ダリル・F・ザナック
原案:ナイヴン・ブッシュ
脚色
ラマー・トロッティ
ソニヤ・レヴィン
撮影:J・ペヴェレル・マーリー
編集:バーバラ・マクリーン
音楽
ルイス・シルヴァース
シドニー・クレア
ルー・ポラック

出演
ダイオン・オリアリー:タイロン・パワー
ベル・フォーセット:アリス・フェイ
ジャック・オリアリー:ドン・アメチー
モリー・オリアリーアリス・ブラディ
アン・コルビー:フィリス・ブルックス
ピックル・ビクスビー:アンディ・ディヴァイン
ギル・ウォーレン:ブライアン・ドンレヴィ
ボブ・オレアリー:トム・ブラウン
コルビー上院議員:バートン・チャーチル
グレッチェン・オリアリー:ジューン・ストーリー
ブッキング・エージェント:チャールズ・レイン
ハッティ:マダム・サル・テ・ワン
フィリップ・シェリダン将軍:シドニー・ブラックマー
御者:フランシス・フォード

アメリカ映画
配給 20世紀FOX
1938年製作 96分
公開
北米:1938年1月6日
日本:1939年2月
製作費 $1,800,000


アカデミー賞 ■
第10回アカデミー賞

・受賞
助監督
助演女優賞(アリス・ブラディ)
・ノミネート
作品・原案・録音・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1854年。
アイルランドからの移民であるオリアリー一家は、中西部からシカゴを目指していた。

しかし、目的地を前に父親は事故に遭い、妻モリー(アリス・ブラディ)と幼い息子達、ジャック、ダイオン、ボブを前に、オリアリー家の繁栄を夢見ながら、彼は息を引き取る。

その地に夫を葬ったモリーと子供達はシカゴに到着し、彼女は早速、職探しを始める。

1867年。
モリーは、洗濯店を始めて身を粉にして働き、子供達を育て、長男ジャック(ドン・アメチー)は弁護士となり、三男のボブ(トム・ブラウン)が家業を継ぎ、そして、野心家の次男ダイオン(タイロン・パワー)は、街で酒場を経営しようとする。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
アイルランドからの移民であるオリアリー一家は、目的地シカゴを目前に主を事故で亡くすものの、母親モリーが洗濯店を開業し、女手一つで三人の息子を育てる。
長男ジャックは正義感の強い弁護士となり、堅実な三男ボブは家業を継いで結婚し、そして野心家の次男ダイオンは、酒場の経営を始めようとする。
ダイオンは、街の大物である、ウォーレンの店の歌手ベルに一目惚れして、彼女を強引に口説き、自分の店に引き入れることを考える。
若いが、政治力を生かした行動力で、根回しを始めたダイオンは、資金を得て酒場を開業し、ベルのステージも評判を呼び、店は大繁盛する。
店に顔を出したウォーレンは、自分が市長に立候補することをダイオンに告げて、票集めに協力するよう、半ば強迫まがいの提案をして1万ドルの小切手を渡す。
一応それを承諾したダイオンは、ウォーレンの言いなりになるつもりはなかった。
そしてダイオンは、ベルのアイデアで、ジャックを市長に立候補させようとするのだが・・・。
__________

実在のオリアリー家の母親キャサリン・オリアリーが、牛の乳搾り中にランタンから出火したという伝説が、ドラマでは、似たような状況下で再現されているが、火事の事実以外はほとんどフィクションで、出火の原因は特定されてはいない。

そんな”シカゴ大火”を、当時の技術としては画期的な手法で映し出すスペクタクルは迫力満点だ。

不幸な事件をきっかけに、主人公の言葉通り、再生して、世界都市に発展させたシカゴ市民の逞しさが伝わるラストは感動的である。
その、ヘンリー・キングの力強い演出は、大恐慌で疲弊しきった国民に大きな希望を与えた。

第10回アカデミー賞では作品賞をはじめ6部門にノミネートされ、助監督、助演女優賞(アリス・ブラディ)を受賞した。
・ノミネート
作品・原案・録音・作曲賞

一家の発展を夢見て、がむしゃらに働く母親の意思に反してまでも、悪行までして自らの野心を追及していく、若きタイロン・パワーのバイタリティ溢れる演技は見ものだ。

主人公の恋人となり、彼の野心に翻弄される歌姫、もちろん素晴らしい歌も存分に披露してくれるアリス・フェイ、一家の長男で正義感のある弁護士から市長になるドン・アメチー、一家を支える母親を逞しく演ずるアリス・ブラディ、街の大物で、市長選で破れるブライアン・ドンレヴィ、主人公の相棒アンディ・ディヴァイン、主人公と手を組む上院議員バートン・チャーチル、その娘フィリス・ブルックス、一家の三男トム・ブラウン、その妻役ジューン・ストーリー、ベル(A・フェイ)の使用人マダム・サル・テ・ワン、街の爆破を指揮するフィリップ・シェリダン将軍のシドニー・ブラックマー、ほんの端役で御者のフランシス・フォードなどが共演し、後に名バイプレイヤーとなるチャールズ・レインは出演場面がカットされてしまった。


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