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リリー Lili (1953)

ポール・ギャリコの著書”Love of Seven Dolls”を基に製作された作品。
孤児の田舎娘と人形遣いの恋を描く、監督チャールズ・ウォルターズ、主演レスリー・キャロンメル・ファーラージャン=ピエール・オーモンザ・ザ・ガボールカート・カズナー他共演のミュージカル。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ミュージカル


スタッフ キャスト
監督:チャールズ・ウォルターズ

製作:エドウィン・H・ノッフ
原作:ポール・ギャリコ”Love of Seven Dolls”
脚本:ヘレン・ドイッチュ
撮影:ロバート・H・プランク
編集:フェリス・ウェブスター
美術・装置
セドリック・ギボンズ
ポール・グロッシー
エドウィン・B・ウィリス
アーサー・クラムズ
音楽:ブロニスラウ・ケイパー

出演
リネット”リリー”ドーリエ:レスリー・キャロン
ポール・バーサレット:メル・ファーラー
マーカス:ジャン=ピエール・オーモン
ロザリー:ザ・ザ・ガボール
ジャコー:カート・カズナー
ピーチリップス:アマンダ・ブレイク
店主:アレックス・ジェリー
コルヴィエ:ラルフ・ダムキー
アントワーヌ・トニ:ウィルトングラフ
エンリケ:ジョージ・バクスター

アメリカ 映画
配給 MGM
1953年製作 81分
公開
北米:1953年3月10日
日本:1953年10月6日
製作費 $1,353,000
北米興行収入 $2,210,000
世界 $5,393,000


アカデミー賞
第26回アカデミー賞

・受賞
ドラマ・コメディ音楽賞
・ノミネート
監督
主演女優(レスリー・キャロン
脚色・撮影(カラー)・美術賞(カラー)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
フランス
田舎娘のリネット”リリー”ドーリエ(レスリー・キャロン)は、亡き父の友人ゴデのパン屋を訪ねる。

店主(アレックス・ジェリー)からゴデが死んだことを知らされたリリーは、店で働くつもりだったと話す。

両親もいないリリーを店に招き入れた店主は、彼女に迫る。

カーニバルの人形遣いで脚が悪いポール・バーサレット(メル・ファーラー)は、同僚のマジシャン、マーカス(ジャン=ピエール・オーモン)からワインを買ってほしいと言われて彼と別れる。

店で芸に使うスカーフを買おうとしたマーカスは、店主と揉めているリリーに、こんな店で働かない方がいいと言って去ることを勧める。

マーカスは、ポールと相棒のジャコー(カート・カズナー)と共にカーニバルに戻ろうとするが、リリーがついてくる。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
フランス
身寄りがない田舎娘のリネット”リリー”ドーリエは、カーニバルの人形遣いポールと相棒のジャコー、女好きのマジシャン、マーカスらと知り合う。
リリーの世話をするマーカスは、団長に彼女をウエイトレスとして雇ってもらう。
マーカスに惹かれたリリーだったが、仕事がまともにできず解雇されてしまい、カーニバルを去ろうとして自殺も考える。
人形のキャロット・トップに話しかけられたリリーは思い留まり、大男ゴロ、マルガリート、狼リナルドらと仲良くなる。
ポールとジャコーは、リリーの人形たちとの自然な会話を芸にすることを考え、彼女を仲間に入れるのだが・・・。
__________

ポセイドン・アドベンチャー」(1972)などの原作で知られるポール・ギャリコの著書”Love of Seven Dolls”を基に製作された作品。

孤児の田舎娘と人形遣いの恋を描くミュージカル。

MGMのヒットメーカーであるチャールズ・ウォルターズが、「巴里のアメリカ人」(1951)で衝撃的デビューを果たしたレスリー・キャロンを主演に起用して話題となったミュージカルの秀作。

1961年にブロードウェイで”Carnival!”として上演され、ロングランの大ヒット作となた。

派手な演出やパフォーマンスはないものの、少女と人形との交流や想像の世界はファンタジックであり、幸薄い主人公の健気な生き方は涙を誘い、恋をしながら大人に成長する姿を、チャールズ・ウォルターズが繊細なタッチで見事に描いている。

操り人形を担当するのは”ウォルトンとオルーク”で、個性的な人形たちのパフォーマンスも見逃せない。

第26回アカデミー賞では、ドラマ・コメディ音楽賞を受賞し、監督、主演女優(レスリー・キャロン)、脚色、撮影(カラー)、美術賞(カラー)にノミネートされた。

あらゆる年代が楽しめる本作は、北米興行収入約220万ドル、全世界で約540万ドルを記録し、MGMとしては同年最高のヒット作となった。

主演のレスリー・キャロンは、現実では不器用な少女を演ずるが、想像の世界では見事なダンス・パフォーマンスを見せ、愛らしい演技で好演しアカデミー主演賞にノミネートされた。

かつて有名ダンサーだったために、子供相手の人形遣いに劣等感を感じつつ、少女との出会いで新しい人生を見つけるメル・ファーラー、彼の同僚である女好きのマジシャン、ジャン=ピエール・オーモン、彼の助手であり妻だったザ・ザ・ガボール、人形遣いの助手で主人公に優しく接するカート・カズナー、カーニバルのウエイトレス役アマンダ・ブレイク、主人公を雇おうとする店主アレックス・ジェリー、カーニバルの団長ラルフ・ダムキー、人形遣いと少女の芸を気に入る興業主ウィルトングラフとジョージ・バクスターなどが共演している。


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