タイプの音が迷惑ではと気を使うスティンゴに、父親も使っていたため、かえって落ち着くとソフィーは答える。
ポーランド移民のソフィーは、法律を教えていた大学教授の父親が、国民にナチの脅威を伝え続けてきたことを語り、スティンゴは、彼女の腕に刻まれた数字に気づく。
迫害を受けるユダヤ人を救おうとしていた父親を、タイプの音が思い出させてくれることを、ソフィーはスティンゴに伝える。
食事を済ませ、食器を返しにソフィーの部屋に向かったスティンゴは、ドアの前にそれを置き、彼女が眠っている姿を確認する。
そこにネイサンが戻ったため、スティンゴは隠れて様子を窺う。
ネイサンは、”自分達は死ぬんだ”と言いながらソフィーに寄り添う。
翌朝、二人は、眠っていたスティンゴを起こして海岸のピクニックに誘い、ネイサンは昨日のことを謝罪する。
ユダヤ人のネイサンは、ソフィーも同じだと思っていたスティンゴに、彼女がカトリックだと伝える。
ハーバード大学の物理学部卒業で、生物学者であるネイサンは、医薬品企業”ファイザー”の研究員だった。
ネイサンは、戦後、衰弱し切っていたソフィーが回復したことをスティンゴに教える。
数か国語を話せるソフィーは、それが最初に殺された父親の影響であり、母親や家族の想い出を語る。
コニーアイランド。
楽しい時を過ごしていた三人だったが、スティンゴは、ネイサンの”自分達は死ぬんだ”という言葉を思い出し、荷物をまとめて逃げ出したくなる。
しかし、スティンゴは思い止まり、二人と親友になる。
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強制収容所から解放されたソフィーは渡米し、図書館で倒れたところをネイサンに救われ、彼の部屋に運ばれる。
ネイサンは、兄が医師であることから、ソフィーに鉄分が不足していると考え、彼女に食事を与えて静養をさせる。
収容所にいたと思われるソフィーは、過去のことを語りたがらなかったが、ネイサンは彼女の全てを知りたい思いになる。
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スティンゴは、ネイサンからレズリー・ラピダス(グレタ・ターケン)という女性を紹介される。
性欲の塊のようなレズリーを抱こうとしたスティンゴだったが、彼女に、”精神分析を受けて、卑猥な言葉をようやく口にすることができるようになった段階”だと言われてそれを拒まれる。
部屋に戻ったスティンゴは、ソフィーに寝酒を誘われ、将来は、大勢の美しい女性と恋ができると励まされる。
ソフィーは、父親の助手である大学助教授と若くして結婚したことをスティンゴに話す。
父親と夫はドイツ兵に連行され、”ザクセンハウゼン強制収容所”で、翌日に銃殺されたのだった。
結核の母親のために闇市でハムを手に入れたソフィーだったが、それがドイツ兵に見つかり”アウシュヴィッツ”に送られた。
一旦解放されたソフィーは、スウェーデンの難民キャンプで好待遇で暮らすが、愛する者を殺され、自分一人が残ったことで彼女は神を憎んだ。
そして、ソフィーは教会に行き、手首を切って自殺を試みるが死ねなかった。
ソフィーは、話せない様々なことがあると言って涙するが、スティンゴは自分を信じるよう彼女に伝える。
ネイサンが戻ったと思ったソフィーは笑顔を見せるが、それは別の住人だった。
ソフィーに気を使うスティンゴは、その場にナチとユダヤ人関連の本ばかりがあることに気づく。
ネイサンは、ナチに対する裁きが甘いと言って、それについて調べていたのだった。
収容所の件を、ネイサンに話さないわけにはいかなくなったソフィーは、彼にそれを語ったということだった。
そこネイサンが戻り、彼は部屋を見たスティンゴを、ナチ狩りの仲間に強引に引き入れようともする。
ソフィーから、スティンゴが自分達の親友だと言われたネイサンは、彼に対する態度を謝罪する。
数日後、書き上げるまでは誰にも見せたくなかった原稿を、スティンゴはネイサンに読まれてしまう。
それを読み、ソフィーとスティンゴを伴いブルックリン橋に向かったネイサンは、持参したグラスにシャンパンを注ぐ。
ネイサンは、偉大な作家達と共に、スティンゴを称えて叫ぶ。
その後ネイサンは、ノーベル賞級の研究に成功したことをソフィーとスティンゴに伝える。
その夜、スティンゴと共にネイサンの帰りを待っていたソフィーは、彼に記念の懐中時計を贈るため、勤め先の診療所の医師に店まで送ってもらったことを話す。
現れたネイサンは、いきなりソフィーの不貞を責めて、医師とのことを追求する。
黙っていられないスティンゴは意見するが、ネイサンは納得せずに、時計を入れたグラスを叩き割る。
ネイサンは、センチメンタルな文章のスティンゴの作品を貶して侮辱する。
数百万のユダヤ人が殺された中で、生き残れた理由をソフィーに問い詰めるネイサンは、それを制止しようとするスティンゴを追い払う。
翌日、大家のエッタから、ソフィーとネイサンが、別々に出て行ったことを知らされたスティンゴは、彼女の勤める診療所に連絡する。
行き先は分からず、スティンゴはソフィーの友人関係を調べ、彼女の父親が、ナチの崇拝者で、反ユダヤ主義を支持していたことを知る。
ショックを受けたスティンゴは、南部に戻る決心をする。
そこに、酔ったソフィーが戻り、父親のことでなぜ嘘をついたのかをスティンゴは問い質す。
ソフィーは、独りになりたくなかったと言い残して部屋に戻り、スティンゴは、彼女の部屋に向かい、理解したいことを伝える。
真実を語ることが意味のあることなのか、嘘をつき過ぎたというソフィーは、過去を語り始める。
1938年、冬。
成長して結婚し、父親を憎むようになっていたソフィーは、彼の演説原稿のタイプ中に、ポーランドにおけるユダヤ人問題を解決するには、”抹殺”しかないという言葉を聴いてしまう。
ユダヤ人街に向かい人々を観察したソフィーは、帰宅して焦って打った、間違いだらけの演説の原稿を父親に渡す。
壇上に上がった父親がそれを読む姿で、彼の怒りを感じたソフィーは、夫と人々の前で侮辱されてしまう。
ソフィーは、その日から父親と夫の信頼を失い、やがてワルシャワで恋人ができる。
恋人の義姉でレジスタンスのワンダ(カタリナ・タルバッハ)は、ゲシュタポの書類の翻訳をするソフィーに、協力を求める。
それを断ったソフィーだったが、2週間後に恋人は殺され、彼女は子供達と共に逮捕され、”アウシュヴィッツ”に移送される。
収容所に到着したソフィーらは、息子が未成年者収容所に移され、娘は焼却炉で殺された。
ソフィーは、語学など技能を身につけていたために生かされ、所長ルドルフ・フェルディナント・ヘス(ギュンター・マリア・ハルマー)の秘書となる。
ヘスの家で、抵抗組織の者から、娘のラジオを盗むよう言われたソフィーは、代わりに自分の息子の安否が知りたいことを伝える。
ある日ソフィーは、偏頭痛の発作が起きたヘスを介抱した際、自分の逮捕が不当だと言って、証拠となる父親の考えた、”ユダヤ人問題の解決策”の記事を見せる。
それを自分が手伝ったというソフィーは、”ナチス党”の熱烈な支持者であり、ユダヤ人排斥に積極的に参加したことをヘスに伝える。
ヘスは、罪の問題ではなく、ソフィーが祖国の敵国民であることを伝えて記事を捨てる。
ソフィーが、完璧なドイツ語を話し、見る限りアーリア人であるため、ヘスは彼女に迫る。
そこに部下が現れたことで、ソフィーとの関係が危険だと考えたヘスは、自分が転任することと、囚人の元に戻ってもらうことを伝える。
ソフィーは、”ドイツ人化計画”に息子が適合していることをヘスに伝えて、納得した彼から出所の許可を得る。
その後ソフィーは、ヘスの娘の部屋に入り、ラジオを盗もうとする。
しかし、それを娘に見つかってしまい、ソフィーは彼女に責められるが、めまいがして倒れてしまう。
娘に介抱されたソフィーは、それ以上は責められることはなかった。
その夜、息子に会えることで幸福感を味わったソフィーだったが、ヘスは約束を守らなかった。
結局は息子の生死も知ることができず、ソフィーは生きる気力をなくしてしまった。
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渡米したソフィーはネイサンに救われ、彼のために生きているということだった。
スティンゴは、自分のために生きて欲しいことをソフィーに伝えて彼女を抱き寄せる。
そのまま夜を明かした二人だったが、ソフィーは表にネイサンがいることに気づき、彼の元に向かう。
その後、三人は元通りの生活を始め、ある日スティンゴは、ネイサンの兄ラリー(スティーヴン・D・ニューマン)からの連絡を受けて会うことになる。
スティンゴはラリーから、ネイサンが生物学者だというのは嘘で、精神を病み、ファイザーの研究員でもなく図書館に勤めていることを知らされる。
ラリーは、ネイサンにこの件を口止めされ、ソフィーも知らないことも伝える。
少年時代から快活だったネイサンだが、10歳の時に”統合失調症”であることが分かり、今では麻薬にも手を出す弟の監視役を、ラリーはスティンゴに頼む。
スティンゴは、ネイサンやソフィーが、自分の親友であることをラリーに伝え、裏切りスパイするようなことはできないことを伝える。
スティンゴは二人の部屋に向かい、ネイサンはソフィーに求婚し、三人は夢のようなひと時を過ごす。
ところが、暫くしてネイサンは再び錯乱して、ソフィーとスティンゴを電話で罵り銃を発砲する。
スティンゴは、ソフィーを連れてワシントンD.C.に向かい、その後は、故郷南バージニアの農場で暮らそうと提案し愛を告げて求婚する。
30歳を過ぎている、ポーランド人の自分では釣り合わないと言うソフィーは、結婚にこだわることはないと答える。
スティンゴは、クリスチャンばかりの田舎町では、結婚しなければ暮らせないことを伝えるが、ソフィーは、自分が彼の子供の母親には相応しくないと、その理由を語り始める。
初めて話すことだと動揺するソフィーは、酒の力を借りて、”アウシュヴィッツ”に着いた時のことを話す。
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列車を降り選別させられていたソフィーは、将校に声をかけられ、自分達がポーランド人でカトリックであることを伝える。
将校は、キリストを信じているというソフィーに、救世主が言った”幼き子をわが手に・・・”と伝え、子供を一人残していいことを告げる。
選ばねば、二人共殺される列だと脅されたソフィーは、仕方なく娘を連れて行くよう伝え、泣き叫ぶ彼女を手放してしまう。
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農場へは行くことを承諾したソフィーは、結婚と子供の話はしないでほしいことをスティンゴに伝える。
その後、ソフィーとスティンゴは愛し合い、翌朝、手紙を残して彼女は姿を消す。
ネイサンを想うと罪を感じるというソフィーは、彼の元に戻るということだった。
ブルックリンに戻ったスティンゴは、ソフィーとネイサンが服毒自殺をしたことを知る。
その場にあった”エミリー・ディキンソン”の詩集に気づいたスティンゴは、”Ample Make This Bed”を詠む。
そしてスティンゴは、ブルックリンを去り故郷に戻る。