映画史上に残る感動のドラマ、大ヒット作「ロッキー」(1976)の続編。 世界戦でアポロに敗れたものの死力を尽くしたロッキーが妻や生活のために再びリングに上がり戦いに挑む姿を描く、監督、脚本、主演シルヴェスター・スタローン、タリア・シャイア、バート・ヤング、バージェス・メレディス、カール・ウェザース共演のドラマ。 |
・シルヴェスター・スタローン / Sylvester Stallone 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:シルヴェスター・スタローン
製作
アーウィン・ウィンクラー
ロバート・チャートフ
脚本:シルヴェスター・スタローン
撮影:ビル・バトラー
編集
スタンフォード・C・アレン
ジャニース・ハンプトン
音楽:ビル・コンティ
出演
ロッキー・バルボア:シルヴェスター・スタローン
エイドリアン・ペニノ・バルボア:タリア・シャイア
ポーリー・ペニノ:バート・ヤング
ミッキー・ゴールドミル:バージェス・メレディス
アポロ・クリード:カール・ウェザース
トニー”デューク”エヴァース:トニー・バートン
トニー・ガッツォ:ジョー・スピネル
精肉工場の職長:フランク・マクレー
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1979年製作 119分
公開
北米:1979年6月15日
日本:1979年9月15日
製作費 $7,600,000
北米興行収入 $85,182,200
世界 $200,182,200
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
世界タイトルマッチを終えたチャンピオン、アボロ・グリード(カール・ウェザース)と、ロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)は、試合終了直後に、再試合を否定して病院に運ばれる。
しかし、病院で今この場ででも戦うと息巻くアポロは、戦う意思のないロッキーを、卑怯者呼ばわりする。
治療を終えたロッキーは、その後、アポロの病室に行き、全力を尽くしたかを問い、うなずく彼に礼を言う。
数日後、退院しようとするロッキーに、早くもコマーシャルの契約依頼が舞い込むが、彼はそれに関心を示さずに、恋人エイドリアン・ペニノ(タリア・シャイア)と動物園に向かい、プロポーズする。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「ロッキー」(1976)
・「ロッキー2」(1979)
・「ロッキー3」(1982)
・「ロッキー4」(1985)
・「ロッキー5」(1990)
・「ロッキー6」(2006)
・「クリード」(2015)
・「クリード 炎の宿敵」(2018)
・「クリード 過去の逆襲」(2023)
*(簡略ストー リー)
世界戦を戦ったロッキー・バルボアとアポロは、再戦はしないことを確認する。
しかし、世間はロッキーの健闘を称え、アポロは負け犬呼ばわりされてしまう。
ロッキーは失明を心配して引退を決意し、恋人のエイドリアンと結婚する。
CMの契約金を当てにして、贅沢な生活を始めてしまったロッキーだったが、結局はボクシングしか出来ない自分に気づき、リングに復帰することを考える。
一方、プライドを傷つけられたアポロは、あらゆる手段を使いロッキーを挑発し、遂に再戦を実現させる。
そんな時、ロッキーを案ずるエイドリアンが、妊娠している身で、過労により倒れてしまう。
罪の意識を感じるロッキーは、抜け殻のようになり、ただひたすらエイドリアンの回復を待つのだが・・・。
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前年の「パラダイス・アレー」(1978)に続き、シルヴェスター・スタローンが、監督、脚本、主演を兼ねた作品。
全世界トータルでは興行的に成功したとは言えるが、残念ながら前作を上回る評価は得られず、今後シリーズ化されるものの、スタローンのワンマン映画として批判を受けることにもなる。
北米、全世界共に、興行収入は前作を上回ることは出来なかったが、当時としては大ヒットと言える成績を残した。
北米興行収入 $85,182,200
世界 $200,182,200
前作と似たような盛上げ方をするストーリー展開でも、斬新なシーンも多くあり、娯楽作品としては十分に楽しめる。
例えば、意識を取り戻したエイドリアンから、”Win !/勝って!”と言われ、突然、奮起したロッキーが、トレーニングを始める場面などの、見ている側を興奮させる演出は実にうまい。
さらには、スクラップ場でハンマーを振り下ろしたり、丸太を背負い体を鍛えるシーンなど、野暮ったさと力強さのマッチングが絶妙で、前作を上回る盛り上がりを見せる。
あのような発想は、なかなか出来るものではない。
リターン・マッチのシーンで、前作はエキストラさえ雇えず、空席が目立った会場は、増えた予算のおかげで満員となり、試合内容も迫力を増している。
チャンピオン・ベルトを掲げながら、エイドリアンに向かい”I did it !!”と叫び、ミッキーと抱き合うラストも感動的だ。
次回作から、突如として洗練されてしまうロッキーが、まだ不器用な生き方しか出来ない設定も、前作から継承されいい雰囲気を出してはいる。
主演のシルヴェスター・スタローンだが、大絶賛された前作のプレッシャーを感じながら、30代前半で、これだけの作品を作れたということだけでも個人的には評価したい。
その後も現在に至るまで、トップスターの地位を維持しているのだから、彼の才能を疑う余地はない。
前作と同じ共演陣は、タリア・シャイアとバート・ヤングの演技がやや控えめな感じを受けるが、72歳のバージェス・メレディスと、怒れるチャンピオンのカール・ウェザースは、前作以上の熱演を見せてくれる。
アポロのトレイナー、シリーズ全作に登場するトニー・バートン、高利貸しのジョー・スピネル、精肉工場の職長でフランク・マクレーも出演している。