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ミス・ポター Miss Potter (2006)

”ピーター・ラビット”のキャラクターなどで知られる児童文学作家ビアトリクス・ポターの伝記映画。
監督クリス・ヌーナン、製作総指揮、主演レネー・ゼルウィガーユアン・マクレガーエミリー・ワトソン他共演のヒューマン・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■
監督:クリス・ヌーナン
製作総指揮
ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
レネー・ゼルウィガー 他
製作:アーノルド・メッサー 他
脚本:リチャード・モルトビーJr.
撮影:アンドリュー・ダン

編集:ロビン・セールズ
音楽:ナイジェル・ウェストレイク

出演
ビアトリクス・ポターレネー・ゼルウィガー
ノーマン・ウォーン:ユアン・マクレガー
アメリア”ミリー”ウォーン:エミリー・ワトソン
ヘレン・ポター:バーバラ・フリン

ルパート・ポター:ビル・パターソン
ミス・ウィギン:マテロック・ギブス
ミセル・ウォーン:フィリーダ・ロウ

フルーイング・ウォーン:デヴィッド・バンバー
ハロルド・ウォーン:アントン・レッサー

ウィリアム・ヒーリス:ロイド・オーウェン
フィオナ:パトリシア・ケリガン
ヒルダ:ジュディス・バーカー

ソンダース:クリストファー・ミドルトン

イギリス/アメリカ 映画
配給
MGM/北米
ワインスタイン・カンパニー/北米
Alliance Films/イギリス
2006年製作 92分
公開
イギリス:2007年1月5日
北米:2006年12月29日
日本:2007年9月15日
北米興行収入 $3,005,610
世界 $35,078,240


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1902年、ロンドン
動物が友達ということが自慢の未婚女性ビアトリクス・ポター(レネー・ゼルウィガー)は、何年もの間、動物達の絵と物語を出版社に持ち込み続けていた。

それを受け入れる出版社は、なかなか見つからずにいたが、ある日、フルーイング(デヴィッド・バンバー)とハロルド(アントン・レッサー)のウォーン兄弟が出版を承諾してくれる。

ウォーン兄弟には考えがあり、失敗を覚悟で、家で母親の相手ばかりしている、末の弟ノーマン(ユアン・マクレガー)に、その仕事をさせようとする。

念願がかなったビアトリクスは、”いよいよ外に出る時が来た”と、自分が描いた”ピーターラビット”に話しかける。

資産家の令嬢のビアトリクスは、少女時代から、絵を描くことと、動物達と戯れる空想ばかりを思い描き育った。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1902年、ロンドン
動物が友達だということが自慢の、未婚の資産家令嬢ビアトリクス・ポターは、動物達の絵と物語を描き出版社に持ち込み続けていた。
それを受け入れる出版社はなかなか見つからずにいたが、ある日、ウォーン兄弟が出版することを承諾してくれる。
ウォーン兄弟は、家で母親の相手ばかりしている、末の弟ノーマンに、その仕事をさせようとする。
ビアトリクスの元を訪れたノーマンは、自分が担当になった理由を正直に話す。
そして、ビアトリクスのウサギの絵と物語に魅了されていることもノーマンは語り、兄達を見返してやろうということで、彼女と意見が一致する。
ビアトリクスとノーマンは、印刷には妥協を許さず、ついに”ピーターラビットのおはなし”という小さな本を完成させる。
その後ビアトリクスは、ノーマンの姉ミリーを紹介され、お互いに独身同士ということもあり、二人は意気投合する。
その後、”ピーターラビットのおはなし”は出版され、ノーマンは、引き続き本を出版していきたい意向をビアトリクスに伝え、彼女もそれに同意して物語を書き続ける。
やがて、惹かれ合うようになった二人は結婚を決意するが、ビアトリクスは母親に反対されてしまう。
両親は、ビアトリクスが毎年出向く、避暑旅行を過ぎてもノーマンへの愛が変わらなければ、正式に婚約を発表するとビアトリクスに提案し、彼女はそれを承諾して旅立つ。
お互いを想い、何通もの手紙のやり取りを続けるビアトリクスだったが、ノーマンからの手紙が突然、途絶えてしまう・・・。
__________

20世紀初頭、女性の社会進出など考えられない時代、それを実践した進歩的な考えの持主のドラマに、まず心を打たれる。

どなたでもご存知の、ビアトリクス・ポターの絵が随所に登場し、非常に可愛らしいアニメーションとして、動いたり、絵本から飛び出したりもする、ファンタジー風の作りになっているところも興味深い。

ベイブ」(1995)のクリス・ヌーナンが、やや頑固過ぎる主人公の母親以外は、悪人などは登場しない心温まる清々しい雰囲気の作品に仕上げている。

作品のキーポイントとなる、大自然での美しいロケも素晴らしい。

作品のイメージとは裏腹に、製作者側のアカデミー賞狙いの公開戦略は失敗に終わり、結局、好機を逃し、同賞レースからは外されてしまう結果になった。

主演のレネー・ゼルウィガーは、ゴールデングローブ賞の候補にはなった。

しかし、「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001)同様、アメリカ人である彼女が、イギリス文学界の有名作家を演じたのも問題視もされた。

自然や動物を愛する主人公を、見事に演じたゼルウィガーは、初めて製作にも参加し、その意欲が十分に伝わってくる。

悲しい運命をたどってしまう、主人公の本の出版を手がけるノーマン役のユアン・マクレガーの、誠実ではにかみ屋なところは、実に彼らしい役柄で好感度は抜群だ。

ビアトリクスの良き理解者で、ノーマン(E・マクレガー)の姉エミリー・ワトソンだが、個人的には、イギリス人である実力派の彼女こそが、主人公を演じて欲しかった気もする。

主人公の頑固な母親バーバラ・フリン、娘の心の支えとなる父親ビル・パターソン、後に主人公と結婚する弁護士ロイド・オーウェンなどが共演している。


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