人気テレビシリーズ「スパイ大作戦」を基に製作された、トム・クルーズが製作、主演を兼ねる人気シリーズ第4作。 監督ブラッド・バード、共演ポーラ・パットン、サイモン・ペグ、ジェレミー・レナー、トム・ウィルキンソン、ヴィング・レイムス、ミシェル・モナハン。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ブラッド・バード
製作総指揮
ジェフリー・チャーノフ
デヴィッド・エリソン
製作
トム・クルーズ
J・J・エイブラムス
ブライアン・バーク
原作:ブルース・ゲラー
脚本
アンドレ・ネメック
ジョシュ・アッペルバウム
撮影:ロバート・エルスウィット
編集:ポール・ハーシュ
音楽
マイケル・ジアッキーノ
ラロ・シフリン(テーマ曲)
出演
イーサン・ハント:トム・クルーズ
ジェーン・カーター:ポーラ・パットン
ベンジー・ダン:サイモン・ペグ
ウィリアム・ブラント:ジェレミー・レナー
カート・ヘンドリクス:ミカエル・ニクヴィスト
アナトリー・シディロフ:ウラジミール・マシコフ
マリウス・ウィストロム:サムリ・エーデルマン
レオニド・ライセンカー:イワン・シュヴェドフ
ブリッジ・ナス:アニル・カプール
サビーヌ・モロー:レア・セドゥ
トレヴァー・ハナウェイ:ジョシュ・ホロウェイ
ボグダン:ミラジ・グルビッチ
ザ・フォッグ:イリア・ヴォロック
IMF長官:トム・ウィルキンソン
ルーサー・スティッケル:ヴィング・レイムス
ジュリア・ミード:ミシェル・モナハン
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2011年製作 132分
公開
北米:2011年12月16日
日本:2011年12月16日
製作費 $145,000,000
北米興行収入 $209,397,900
世界 $694,713,400
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ブダペスト。
IMF(Impossible Missions Force)エージェントのトレヴァー・ハナウェイ(ジョシュ・ホロウェイ)は、暗殺者のサビーヌ・モロー(レア・セドゥ)に殺害され、ある書類を奪われる。
モスクワ。
服役中だった、IMFエージェントのイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、ハナウェイのチームのリーダー、ジェーン・カーター(ポーラ・パットン)と、現場のエージェントに昇格したベンジー・ダン(サイモン・ペグ)の手助けで、情報源のボグダン(ミラジ・グルビッチ)と共に脱獄する。
イーサンは、ボグダンを”処理班”に任せて、カーターから、機密ファイルを奪ったハナウェイが、自分に愛を告げながら、目の前で死んだことを知らされる。
カーターは、ハナウェイを殺したモローに復讐を誓い、機密ファイルが、核ミサイルの発射コードだったことを、イーサンに伝える。 IMFは、”コバルト”という核兵器使用を企む危険人物を追っていたが、かつてモローは、彼に雇われていたのだった。 ある公衆電話で指令を受けたイーサンは、引続きカーターとベンジーをメンバーとして、”コバルト”の正体を知るために、”クレムリン”に侵入することになる。 ”コバルト”がそのデータを抹消する前に、ロシアの将軍に扮したイーサンは、ベンジーと共ににそれを入手するため、クレムリンに向う。 データ・ルームに侵入したイーサンだったが、”コバルト”/カート・ヘンドリクス(ミカエル・ニクヴィスト)は既にその場に侵入し、ある物を奪い、その証拠を隠すために爆弾を仕掛ける。 罠だと気づきいたイーサンは、その場から脱出して観光客に扮するが、その直後にクレムリンは爆破される。 病院に収容されたイーサンは、自分達が、爆破を実行した証拠の無線連絡(ヘンドリクスの罠)を、ロシア情報局員のアナトリー・シディロフ(ウラジミール・マシコフ)に聞かされ見張られる。 しかし、隙を見てイーサンは病室を脱出して逃亡してしまう。 核保安システム及び核兵器コードのエキスパート、レオニド・ライセンカー(イワン・シュヴェドフ)は、ヘンドリックスに家族を人質にとられて、ある仕事を強要される。 現地に赴いていたIMF長官(トム・ウィルキンソン)は、分析官のウィリアム・ブラント(ジェレミー・レナー)と共にイーサンに接触する。 長官にクレムリンでのことを聞かれたイーサンは、ブラントのペンを借りて、現場ですれ違った男の似顔絵を手のひらに描き、それが誰か分かるかを問う。 ブラントは、即”カート・ヘンドリクス”だと答え、分析官らしい情報を提供する。 イーサンは、ヘンドリックスが”コバルト”だと判断し、核起動装置が盗まれたことを察知して、それをロシア側に知らせることを要求する。 しかし長官は、爆破が、アメリカの仕業だと思われている緊張状態であることと、大統領がIMFを政府から切り離す”ゴースト・プロトコル”が発令されたことを伝える。 長官はイーサンに、そのまま自分達を襲って逃亡し、核攻撃を防ぐ任務に就く選択を与えるが、直後に乗っていた車が襲われる。 長官と運転手は射殺され、車は川に転落して、イーサンとブラントは、何とかシディロフの部下の襲撃を逃れる。 シディロフは、イーサンと共に脱獄したボグダンが何者かを部下に調べさせる。 イーサンとブラントは、貨物列車に向かい、カーターとベンジーが待機するIMFの装備車両に乗込む。 ”コバルト”がヘンドリックスの暗号名であり、クレムリンから核起動装置を持ち出して、モローがハナウェイの発射コードを奪い、両者が36時間後にドバイ入りすることをイーサンはメンバーに知らせる。 そこで、ヘンドリックスの部下マリウス・ウィストロム(サムリ・エーデルマン)が、モローから、ダイヤと引換えにコードを手に入れることをメンバーに説明したイーサンは、長官が死亡して、”ゴースト・プロトコル”が発令されたことも伝える。 活動を止められたIMFは、サポートなしの現状の装備で、計画を実行するため、それを降りるメンバーがいないことを確認したイーサンは、ヘンドリックスの計画を阻止することを最優先に、あらゆる情報源を利用しようとする。 ドバイ。 世界一の超高層ビル”ブルジュ・ハリーファ”に部屋をとったイーサンらだったが、システムを操作するには、外からサーバー・ルームに入るしかなかった。 メンバーは、部屋の窓を外し、イーサンが吸着グローブをはめて窓を登り11階上に向うが、砂嵐が迫る。 グローブの片方が機能しなくなったイーサンは、苦労しながらサーバー・ルームの階にまで登り、窓を割り部屋に侵入し、インターフェースを装着する。 ベンジーが、エレベーターと監視カメラを操作できることを確認し、モローが到着したため、イーサンは部屋に戻ろうとして落下しそうになるが、ブラントとカーターが、彼を何とか助ける。 ブラントはカメラ機能がある特殊コンタクト・レンズを付けて遠隔で書類をコピーすることになる。 そこにウィストロムと共にレオニドが現われたため、ブラントは、偽コードがバレてしまうことを指摘する。 イーサンはベンジーにエレベーターを操作させて時間を稼ぎ、考えた末に、ヘンドリクスを倒すことを先決として、本物のコードを相手に渡そうとする。 ブラントがそれに反対するものの、仕方なくそれに従い、フェイス・マスクを作ることに失敗したため、イーサンが、モローとは初対面のはずのウィストロムに扮して、彼女の部屋に向う。 カーターは、ウィストロムとレオニドを部屋に迎え、モローと対面したイーサンは、彼女にコードを要求する。 ウィストロムから、カーターが報酬のダイヤを受け取り、ルームサービスのボーイに扮したベンジーが、それを摩り替えて持ち去る。 イーサンはコードを受け取り、ブラントがそれをコンタクトで撮影してカーターのブリーフケースに転送する。 コードを確認したイーサンの指示で、ベンジーがダイヤを届け、それがモローに渡され、同じ頃レオニドもコードをチェックする。 取引を終えて部屋を出たウィストロムは、レオニドを銃撃し、モローは、ブラントのコンタクトに気づき手下が二人を襲う。 イーサンの指示を受けたカーターは、モローを捕らえて部屋に連れて行く。 ウィストロムを追ったイーサンだったが、そこに現われたシディロフに銃を向けられるが、それを逃れる。 ブラントは瀕死のレオニドの元に向かい、ベンジーに襲い掛かったモローと格闘になったカーターは、怒りの余り、彼女を窓から蹴落としてしまう。 イーサンは、砂嵐に巻き込まれながらウィストロムを追い、”アイソトープ”をコーティングしてあるコードの書類で彼を追跡する。 しかし、実はその男はヘンドリクスで、結局、イーサンは彼を取り逃がしてしまう。 ブラントは、情報源だったモローを殺したことでカーターを痛烈に非難する。 しかし、モローらと揉み合った時の身のこなしなどから、イーサンは、ブラントがただの分析官ではないことを指摘して問い詰める。 情報源からの連絡で、イーサンが部屋を出た後、現場のエージェントだったブラントは、かつての任務で、自分の責任により、ある男の妻を死亡させてしまったことがあることをカーターとベンジーに語る。 その男はイーサンで、ブラントはその任務を最後に、自分が現場を去ったことを二人に伝える。 ベンジーは、イーサンの妻は、彼の元を去ったと聞いていたために驚いてしまう。 イーサンは、違反行為である、妻の復讐のため任務以外の殺人を犯し、それで刑務所に入れられていたのだった。 ブラントは、イーサンにそれを打ち明けるべきか苦悩していることも二人に告げる。 その頃イーサンは、報酬のダイヤを持参し、ボグダンの手引きで従兄の武器商人ザ・フォッグ(イリア・ヴォロック)に対面する。 ヘンドリクスが、ある物を買う話をザ・フォッグに持ちかけたはずだとイーサンは指摘し、協力は拒まれるが、ロシアが、旧式の軍事衛星をムンバイの通信会社に売ったという情報を得る。 ジェット機をチャーターして装備を用意したイーサンは、メンバーを呼び寄せて、何かを語ろうとしたブラントを制止してムンバイに向う。 ザ・フォッグは、イーサンと起動装置の情報などを、条件付でシディロフに流す。 軍事衛星を手に入れた、インドのメディア王ブリッジ・ナス(アニル・カプール)に近づき、ヘンドリックスがそれを使うのを阻止しようとするのが、イーサンの考えだった。 磁気スーツを着たブラントが、高温のコンピューター質で中に浮かびながらサーバーに送信機をセットし、イーサンが手に入れた衛星のコードを、ベンジーに送る予定だった。 ムンバイ。 ブラントは、通気ファンの上に飛び降りるようイーサンとベンジーに指示され、仕方なくそれに従う。 シディロフもその場に姿を現し、カーターは、ナスのと共にプライベート・ルームに向かい、ブラントは、ベンジーの操作するローバーの誘導でサーバーに向い、送信機をセットする。 同じ頃、ヘンドリックスは、ウィストロムを伴いナスのテレビ局に侵入して、衛星を操作して軍事利用に変えるために、システムにウィルスをダウンロードする。 それに気づいたベンジーは、システムの制御ができなくなり、5分でミサイルが発射されることをイーサンらに伝える。 イーサンの指示を受けたカーターは、ナスを痛めつけてコードを吐かせる。 ブラントは通気口から何とか戻り、イーサンとカーターはテレビ局に向かうが、ヘンドリックスは、ロシアの原子力潜水艦の核ミサイルを発射する命令を出す。 その連絡を受けたイーサンは、核弾頭を無効にするため、起動装置を奪おうとする。 テレビ局に到着したイーサンは、カーターにウィストロムを追わせるが、銃撃戦になった彼女は銃弾を受ける。 そこにブラントとベンジーが現われ、カーターを気遣いながらシステムの復旧を急ぐ。 イーサンは、立体駐車場に向ったヘンドリックスを追い、二人は起動装置の奪い合いになる。 ヘンドリックスは、起動装置を抱えて自ら地上身を投げ、イーサンも車ごと落下する。 ブラントは電力を復旧させようとするが、ウィストロムに妨害され、現われたベンジーが彼を射殺する。 イーサンは、傷を負いながらも車から這い出し、起動装置を停止させる。 サンフランシスコに向っていたミサイルは、”トランスアメリカ・ピラミッド”に接触しながら海面に落下する。 駐車場に現われたシディロフは、ヘンドリックスが息絶えていることと、イーサンが敵ではなくザ・フォッグからの連絡が、自分をこの場に呼ぶためだったことを彼に確認する。 シアトル。 イーサンは、新顔の二人をルーサーに紹介し、彼が去った後、不利な立場に立たされながら、今回のミッションを成功させた、メンバーのチームワークを称える。 三人に誇りに思うと伝えたイーサンは、新しいミッションを受けるかを問い、三台の携帯電話をテーブルに置く。 ベンジーとカーターは、イーサンに感謝して電話を受取りその場から立ち去る。 残ったブラントは、そのまま立ち去ろうとするが、イーサンは彼を呼び止め、妻のことで心を痛めている彼に、ある女性を見つめながら、妻の死亡の確証があるかを尋ねる。 イーサンは、妻を救うために敵を殺したことをブラントに伝え、服役囚の中に、ヘンドリックスと関係する男がいたことも付け加える。 それを聞いて安堵するブラントに、イーサンは、妻の生存は極秘にする条件で刑務所に入ったことと、インドの前に、彼がこの件に関っていたことを知ったことを話す。 全てを知ったブラントは、イーサンの気持を知り握手を求めて、電話を持ってその場を立ち去る。 イーサンは、友人らと共に楽しもうとしている妻ジュリア・ミード(ミシェル・モナハン)を見つめ、彼女もそれに気づき笑顔を見せる。 そしてイーサンは、新しいミッションの指令を受ける。
...全てを見る(結末あり)
イーサンらは、ウィストロムとモローを別の部屋に入れて、カーターがモローに、ベンジーがウィストロムに扮して両者を騙して偽のコードを渡すという計画を立てる。
パーティーに向ったイーサンは、カーターをプレイボーイのナスに接近させようとする。
全快したイーサンは、ルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)に今回の任務について語っていたが、そこに、回復したカーター、ブラント、ベンジーが現われる。
参考
・「ミッション:インポッシブル」(1996)
・「ミッション:インポッシブル2」(2000)
・「ミッション:インポッシブル3/M:i:III」(2006)
・「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」(2011)
・「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」(2015)
・「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」(2018)
*(簡略ストー リー)
モスクワ。
服役中のIMFエージェントのイーサン・ハントは、他の任務で同僚を失ったエージェントのカーターとベンジーの助けにより脱獄する。
新たなミッションを受けたイーサンは、核テロを画策する恐れのある男”コバルト”の正体を知るために、ベンジーと共にクレムリンに侵入するが罠にはめられる。
核兵器の起動装置を奪った、”コバルト”の仕掛けた爆弾が爆発し、それがアメリカの仕業とされてしまう。
IMF長官と分析官ブラントに接触した、追われる身のイーサンは、アメリカの厳しい立場を知らされる。
IMFは政府から切り離され、”ゴースト・プロトコル”が発令されたのだった。
イーサンは、サポートなしの状況と現状の装備で、危険人物のヘンドリックス、暗号名”コバルト”の計画を阻止するためのミッションに就くかを、長官に問われるのだが・・・。
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人気シリーズも、大作嗜好とオリジナル・ストーリーからかけ離れる内容がファンをやきもきさせていたが、本作は、その鬱憤を晴らす快心作となった。
とにかく、最先端技術を駆使した、舞台設定なども派手ではあるが、純粋なスパイ劇を楽しめる、どこか古風な展開、キャラクター達の繊細な人物描写など、あらゆる点で満足度の高い、シリーズ最高作と言っていい内容は、どなたでも納得できるはずだ。
入り組んでいるように思えても、単純明快なストーリー、視覚的な刺激とスター達の魅力、シリーズのテーマである、”チームワーク”を強調する主人公の言動と、それを演ずる、トム・クルーズの人間味を感じさせる描写など、ブラッド・バードの丹念な演出も冴え渡る。
前作で低迷した興行収入は全世界で7億ドルに迫り、シリーズ最高のヒットとなった。(前作よりプラス約3億ドル)
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製作費 $145,000,000
北米興行収入 $209,397,900
世界 $694,713,400
50歳に近づくトム・クルーズは若々しく、しかし、時々見せる表情に、人生の年輪も感じさせてくれる素晴らしい演技を見せる。
また、体を張ったアクションは半端ではなく、慢心創痍、体が粉々になるほどの大活躍を見せる。
妖艶であり頼もしい、シリーズ屈指のキャラクターとなった、チーム・メンバーのポーラ・パットン、前作に続く登場の、彼女に勝るとも劣らない、いい味を出しているテクニカル・サポートのサイモン・ペグ、主人公との関係で苦悩しながら、演技派らしく、奥深く役柄を演ずる新メンバーのジェレミー・レナー、核テロを画策する黒幕ミカエル・ニクヴィスト、その右腕サムリ・エーデルマン、ロシア情報局員ウラジミール・マシコフ、核保安システム及び核兵器コードのエキスパート役のイワン・シュヴェドフ、インドのメディア王役のアニル・カプール、暗殺者レア・セドゥ、殺されるIMFエージェントのジョシュ・ホロウェイ、主人公の情報源ミラジ・グルビッチ、その従兄で武器商人のイリア・ヴォロック、そして、IMF長官トム・ウィルキンソン、ハッカーのヴィング・レイムス、主人公の妻役でミシェル・モナハンがカメオ出演している。