26世紀青年 Idiocracy (2006)

2505年。
廃棄されていた冷凍ポッドは、ゴミの山が崩れたために雪崩のごとく街にたどり着き、弁護士フリート・ペンデホ（ダックス・シェパード）の家に突っ込む。

そのショックでポッドは解凍装置が作動し、ジョーは500年振りに目覚めるが、フリートに追い出される。

周囲の様子を気にしながら街をさ迷うジョーは、間抜けな人間ばかりの世界であることだけを理解して病院に向かう。

秩序もない社会や衛生管理も最悪の病院に驚くジョーは、雑誌の日付が2505年だったために印刷ミスだと思う。

レクサス医師（ジャスティン・ロング）の診察を受けたジョーは、軍の薬のせいで体調が悪いことを伝える。

その時代の人間とは体質が全く違っているため、ジョーは死の直前だとレクサスに言われる。

全ての資料の日付が2505年であることを確認したジョーは、ようやく500年間眠ってしまったことに気づく。

レクサスは、必ずあるタトゥーがジョーにないため警報を鳴らす。

ジョーはその場から逃げ去り、崩壊寸前の世界に気づき、世の中が乱れ切っていることを知る。

医療費不払いとタトゥーの件で逮捕されたジョーは、空のたリタのポッドに気づく。

ハンク”ザ・ハングマン”BMW判事（スティーヴン・ルート）の下で裁判にかけられたジョーは、国選弁護人のリートのいい加減な弁護により有罪になってしまう。

その頃、リタは簡単に稼げることに気づくが、アップクレイドに連絡することができない。

”ノット・シュア”という名前で登録されたジョーは、腕に身分証となるタトゥーを彫られる。

刑務所に送られるジョーは、適性検査を受けることになる。

500年前は平凡だった知能は天才的だと判断され、ジョーはそれを利用して刑務所からの脱走を計画する。

簡単に脱走できたジョーはフリートの家に向い、500年前に戻れれば金を渡すという約束する。

警察が来たことに気づいたジョーは、タイムマシンがあると言うフリートと共に車でその場に向おうとする。

リタを見つけて車に乗せたジョーは、彼女に500年経ってしまったことを知らせる。

タトゥーにより居場所が知られたジョーは、車を降りてその場を離れる。

”コストコ”にタイムマシンがあるとフリートに言われたジョーとリタは、超巨大な店内に驚く。

リタがトイレに行っている間に、ジョーは居場所を知られて逮捕されてしまう。

ジョーの知能検査の結果が政府高官の目に留まり、彼は”ホワイトハウス”に連れて行かれる。

まともとは思えない雰囲気の国務長官（デヴィッド・ハーマン）、国防長官（アンソニー“シトリック”カンポス）、司法長官（サラ・ルー）らから、連れてこられた理由を聞いたジョーは、内務長官に任命されてしまう。

自分は天才でもないと言うジョーだったが、そこに、ドウェイン・エリゾンド・マウンテン・デュウ・ハーバート・カマーチョ大統領（テリー・クルーズ）が現れる。

プロレスラー及びポルノスターでもある大統領は、ジョーと対面する。

カマーチョは、国家の危機を救うための議会演説を始め、世界一の知能指数である”ノット・シュア”（ジョー）が、全ての問題を解決することを国民に約束する。

それに自信がないジョーだったが、恩赦により刑を取り消すことでカマーチョは彼を納得させる。

現れたフリートと共に、政策を考える振りをするジョーは、タイムマシンとリタを捜そうとする。

作物問題の解決案を検討するため畑を視察したジョーは、フリートからタイムマシンの地図を受け取り、連れてこられたリタと共にその場所を確認する。

地図が役に立たないことを知ったジョーは、タイムマシンを探すようリタに指示する。

飲料水の他に、畑にもスポーツ飲料”ブローンド”が使われて撒かれていることを知ったジョーは驚く。

ブローンド社は、生命体に欠かせない水の存在を脅威と考えていた。

国が財政難に陥った際に、ブローンドは”FDA/保健福祉省・食品医薬局”を買収し、食品業界を支配したのだった。

作物が育たないのはブローンドのせいだと言うジョーは、説明しても理解できない閣僚を畑に連れて行き、実演して納得させる。

ブローンドの塩分を含んだ土壌では作物が育たないため、砂漠化して砂嵐が発生することも説明したジョーは、カマーチョの理解を得て畑に水を撒くことを指示する。

ところが、作物が育つ前にブローンドの株価が暴落して国民の半数が失業してしまい、ジョーに非難が集中する。

ブローンドのＣＥＯ（トーマス・ヘイデン・チャーチ）は激怒し、ジョーの責任を追及する。

裁判にかけられたジョーは、過激なリハビリテーションを受けることになる。

刑務所に面会に行ったリタは、フリートとタイムマシンを探し、過去に帰るようにとジョーに言われる。

それを拒むリタに、過去に戻り、人々にしっかりと教育を受けることを伝えるようジョーは指示する。

モンスタートラックのリハビリテーションで、ジョーが殺されそうなのを見ていられないリタは、植物が育ったことを確認し、それを知らせるためにフリートと共に会場に向かう。

史上最強のビーフ・スプリーム（アンドリュー・ウィルソン）の登場に観衆は熱狂するが、マシンが巨大すぎて入り口を壊し、瓦礫に埋もれてしまう。

その頃リタは、畑でも作物が育っていることを確認する。

会場に着いたリタは、植物をカマーチョに見せるるものの相手にされない。

2台のモンスタートラックの攻撃を何とかかわしたジョーだったが、瓦礫の中から這い出したビーフがジョーに襲いかかる。

カメラマンを連れたフリートを畑に向かわせたリタは、場内のスクリーンにその様子を映そうと考える。

マイクで観衆に話しかけたジョーは、水を与えれば必ず作物が育つと考え、皆を救おうとしたと言って、そんな人間を殺すような世界に住みたいのかと問う。

それを理解してもらえないジョーは、ビーフに殺されそうになる。

畑に到着するものの、何をしに来たのか忘れてしまったフリートは、カメラマンと言い争いになり彼を殴る。

放り投げられたカメラは作物の芽を撮り、リタはその映像に気づく。

映像は場内に映し出され、それを見たカマーチョは、ビーフに殺されそうだったジョーを救い、恩赦を与えることを伝える。

その後、ホワイトハウスでは盛大なパーティーが開かれ、ジョーはリタに感謝する。

過去に戻ろうとしたジョーは、人生をやり直したいと言うリタが、この場に残ることを知らされる。

ステージに呼ばれたジョーは、カマーチョから副大統領にすると言われるが、帰ることを伝える。

閣僚達から、まだ問題は山積みだと言われたジョーは、自分達で解決するよう伝えるが、カマーチョに説得されて残ることを決める。

タイムマシンが単なるアトラクションであることを、ジョーはフリートから知らされる。

その後、副大統領を務めたジョーは大統領に就任する。

フリートは副大統領に、リタは売春婦からファーストレディになる。

ジョーは、かつて人々が勤勉だった時代に必ず戻ることを信じて、議会で演説をする。

その後、ジョーとリタの三人の子供達は、世界一賢い子となった。

フリートは、8人の妻と32人の世界一賢くない子供達に囲まれていた。

人類の救世主とは言えないジョーだったが、普通の男にしては立派に役目を果たした。

リタを追って500年後に現れたアップグレイドは、彼女を捜す。