ギリシャ、サントリーニ島。
祖父が亡くなり、リーナは、母と妹エフィー(ルーシー・ケイト・ヘイル)と共に葬儀に参列する。
その場にいたコスタス・ドゥナス(マイケル・レイディ)と再会したリーナは、彼の妻を紹介されてショックを受ける。
”イェール・スクール・オブ・ドラマ”の学生カルメンは、ティビーからの電話を受け、コスタスの結婚でリーナが裏切られたことを知る。
カルメンは、主演として活躍するジュリア・ベックウィズ(レイチェル・ニコルズ)の付き人兼裏方として、忙しい日々を送っていた。
ジュリアから、演劇祭のためのバーモントでの夏の研修に誘われたカルメンは、帰省する予定があると伝えてそれを断る。
メリーランド州、ベセスダ。
家に戻ったブリジットは、父(アーニー・ライヴリー)に大学の様子などを訊かれる。
家に帰るものの、引っ越しの準備をする母クリスティナに相手にされないカルメンは、ティビー、リーナ、ブリジットに再会する。
ブリジットはトルコで考古学の合宿、リーナは人物画の実習だという予定を知らされたため、カルメンは、バーモントに行くと言ってしまう。
8月にギリシャに行くエフィーから、コスタスへの言伝を訊かれたリーナは、妊娠した妻がいる彼には興味はなかった。
倉庫で、祖母グレタ(ブライス・ダナー)からの自分宛ての手紙を見つけたブリジットは、その件を父に問い詰める。
グレタとは疎遠だったと父に言われたブリジットは、祖母に自分が嫌っていると思わせる権利があるのかと尋ねる。
娘を守る義務があると言う父の言葉に納得できないブリジットは、手紙を持ってその場を去る。
ギリシャで描いたコスタスの絵を見ながら、リーナは彼のことを考える。
バーモント。
カルメンと共に研修に参加したジュリアは、演出家のビル・カー(カイル・マクラクラン)に歓迎される。
ビルを紹介されたカルメンは、彼が家族同然の存在だとジュリアに言われる。
研修は始り、シェイクスピアの”冬物語”を演出するビルは、1名は主役級に起用すると言って、翌日からオーディションをすることを伝える。
トルコ。
遺跡発掘現場に着いたブリジットらは、考古学者のナズリン・メハニ教授(ショーレ・アグダシュルー)に迎えられる。
初めてのヌード・デッサンでやや緊張気味のリーナは、学生のレオ(ジェシー・ウィリアムズ)に声をかけられ、彼がそのモデルだったために動揺する。
レンタル・ビデオ店でバイトをしていたティビーは、ブライアン・マクブライアン(レオナルド・ナム)と付き合い始めてから10か月目の日を祝い、2人は愛し合う。
ブライアンは、コンドームが破れていたことに気づき、それを知らされたティビーは焦る。
オーディションが始り、ステージの裏で掃除をしていたカルメンは、イギリス人青年イアン(トム・ウィズダム)の邪魔をしてしまう。
ブリジットは、昼は発掘、夜は合宿の参加者やナズリン達と楽しい時を過ごす。
砂だらけのジーンズがブリジットから届き、それをはいたリーナは早めに教室に向い、その場にいたレオと話す。
変わったジーンズに気づいたレオは、複雑な話があると言うリーナに、それを聞いてみたいと伝え、彼女を食事に誘う。
イアンに話しかけられたカルメンは、オーディションを受ける気はないのかと訊かれ、自分には裏方が相応しいと答える。
誰がそう決めたのかとイアンから尋ねられたカルメンは答えを返すことができず、名前を訊かれたため伝えて去ろうとする。
イアンは、裏方の名前でないとカルメンに伝える。
立入禁止区域に入り、遺跡の部屋に落下してしまったブリジットは、ナズリンに注意される。
謝罪したブリジットは、それが”女の部屋”であることを知らされ、見つかった遺骨の女性が、母と同じ35歳くらいで亡くなったことを知らされる。
自分の母親も、4年前にその年で亡くなったことをナズリンに伝えたブリジットは動揺する。
オーディションを終えたビルは、イアンの勧めでカルメンの演技を見ることになる。
戸惑うカルメンだったが、イアンにサポートされてながら”パーディタ”を演じてみせる。
妊娠したかもしれないと思うと心配でならないティビーは、何をしていてもそれが気になる。
レオのアパートに誘われたリーナは、優しい彼と共に料理を楽しむ。
オーディションの結果、ドーカス(羊飼いの娘)の役が付いたジュリアは満足するが、カルメンがパーディタを演ずることになる。
カルメンは驚き、それを喜んだブリジットは協力することを伝える。
あれ以来ブライアンを避けていたティビーは、心配してくれた彼に会うものの、言いたいことを伝えられずに別れてしまう。
母クリスティナに舞台に立つことを伝えたカルメンは、リーナから届いたジーンズと共に、まだ魔法が効くかもしれないという手紙を受け取る。
ステージに向かったカルメンは、主役級だけの台本読みをすると言われ、ブリジットは引き上げる。
カルメンは、隣に座ったイアンに一応、感謝する。
ナズリンも戦争で家族を失っていたことを知ったブリジットは、時間や自然環境に耐えながら遺されたものに惹かれると言う彼女の話を聞く。
何も起こらなかったという手紙と共に受け取ったジーンズをはいたティビーは、奇跡を起こしてほしいと言って願う。
リーナから連絡を受けたティビーは、訪ねてくると言う彼女から何か欲しいかと訊かれ、妊娠検査薬と伝える。
カルメンは、イアンを相手にリハーサルを始める。
リーナが買ってきてくれた検査薬で、結局は妊娠していなかったことが分かったティビーだったが、ブライアンのこともあり、自分が幸せにはなれない人生ではないかと思い悲観する。
ナズリンが、娘と夫を迎える姿を見たブリジットは、祖母グレタからの手紙を読み、帰国することを決める。
人が死後も影響をもたらすと考えられるようになったブリジットは、母親が自殺した後、苦しみから、逃げるために過去を忘れようとしていた自分に気づく。
それに付け加え、向き合うつもりだという考えの手紙を、ブリジットは、感謝の気持ちを込めてナズリンに残す。
その後、カルメンとイアンは親交を深め、ジュリアは二人の関係を気にする。
アラバマ州。
グレタを訪ねたブリジットは、素っ気ない祖母の態度に戸惑う。
イアンから食事に誘われたと言うジュリアが、彼と付き合う気があると言って出かけたため、カルメンは動揺する。
翌朝、父が手紙を隠していたとブリジットから知らされたグレタは、ブリジットの子供時代から現在までの話をしようとするが、優しく接することができない。
幼い頃、自分が作った鳥小屋があることに気づいたブリジットは、10年以上前にこの場を訪ねたことがあることをグレタから知らされる。
ティビーは、ブリジットに送ったはずのジーンズが戻ってきてしまったことに気づく。
リハーサルで、イアンを相手に喧嘩腰になってしまったカルメンは、その理由を知ろうとする彼に何も話さない。
レオと付き合い始めていたリーナは、コスタスがキャンパスに現れたために驚く。
結婚するしかなかったと言うコスタスは、葬儀の後で妻の妊娠が嘘だったとことをリーナに知らせて、別れたと伝える。
信実を伝えたかっただけだと言うコスタスを、素直に受け入れることができないリーナは、彼の謝罪だけを聞いてその場を去る。
エフィーと食事をしたティビーは、ブライアンと付き合ってもいいかと訊かれる。
訪ねて来たティビーから、ブライアンとエフィーのことで意見を訊かれたカルメンは、相談を受けられる心境ではなかった。
カルメンの態度が気になるティビーは苛立ち、現れたジュリアを紹介され、”ビデオ店の子”と言われたため、気分を害してその場を去る。
レオのアパートの屋上で食事をしようとしたリーナは、コスタスのことが気になる。
不機嫌なティビーは、接客態度を店長のフィル(エリック・ジェンセン)に注意され、当分休んでもいいと言われる。
グレタから、母親の遺品や写真を見せられたブリジットは、その夜、自分を置いて去った母親の夢でうなされて目覚める。
様子を見に来たグレタは、母に見捨てられたと思うブリジットに、複雑な話だと言って自分も娘に拒絶されたと伝える。
娘が病気だったために何もできなかったと言うグレタは、幼いブリジットがこの家を訪ねた際に母の病気が悪化して、父は入院させたがったことを話す。
しかし、娘が受け入れたのは病人扱いしない人間だけで、自分にはそれができなかったとグレタは語る。
娘は弱かったがブリジットは違うと、グレタは伝える。
何んとか母が頑張ろうとしたのは自分を愛していたからだと言われたブリジットは、それを理解してグレタと抱き合う。
ティビーの家のパーティーに、エフィーがブライアンと共に行こうとしていることを知ったリーナは驚く。
パーティーは始り、エフィーとブライアンに気づいたティビーは動揺し、彼から声をかけられる。
戻っているとは知らずに来たと言うブライアンは、ティビーの素っ気ない態度を気にする。
産気づいたという母クリスティナからの電話を受けたカルメンは、本稽古だったために、ティビーに電話をして病院に行ってもらう。
クリスティナは無事に男の子を出産し、それに立ち合い感激するティビーに感謝する。
母のことが気になるカルメンはまともな演技ができず、ティビーからの連絡を受けて安心する。
それをイアンに話したカルメンは祝福され、本稽古のことは気にせずに、食事をしながら話そうと言われる。
ジュリアのことを気にするカルメンだったが、ジュリアがイアンに頼み込んで食事をしたことを知り、誘いたい相手は自分だけだとイアンに言われる。
劇場に戻ったカルメンは、自分を役から降ろすべきだとビルに提案するジュリアの話を聞いてしまう。
帰宅したブリジットは、ソファで眠っていた父を起こし、祖母に会ってきたことを伝える。
祖母のお蔭で母が理解できたと言うブリジットは、父が母を愛し、誰も救えなかったことを知ったと伝える。
支え合って母の死を乗り越えるべきだと言うブリジットは、それが必ずできると伝えて父と抱き合う。
ジーンズをはきブライアンの元に向かったティビーは、彼に謝罪してやり直そうとする。
ティビーから届いた映像を見たカルメンは、弟を抱く母クリスティナから、舞台を成功させるようにと励まされる。
カルメンは、その後に映っていたティビーからのメッセージも確認する。
2人の言葉に勇気づけられたカルメンは、イアンと共に本番のステージに上がり、その演技にビルは満足する。
舞台終了後、カルメンとイアンは愛を確かめ合う。
ジーンズが届いたことを知ったリーナは、ティビーとブライアンが寄りを戻したことで落ち込んでいるエフィーと話す。
理解するべきだと伝えたリーナだったが、実の妹より3人の友人を優先すると言ってエフィーは納得しない。
自分のお蔭で成功したとジュリアに言われたカルメンは、何もしていない自分は以前と変わらないことを伝える。
嫌な思いもしたが、自分のささやかな成功で傷ついたのなら謝罪すると言うカルメンは、何事も自分次第だということを学べたのはジュリアのお蔭だと伝えてその場を去る。
ギリシャ、サントリーニ島。
リーナに電話をしたエフィーは、黙って持ってきてしまったジーンズをなくしてしまったことを伝える。
それをリーナから聞いた、カルメン、ティビー、ブリジットは、自分達のコミュニケーションが欠けていた結果に起きたことだと言う結論になる。
ギリシャに向かったリーナは祖母に迎えられ、エフィーがアテネに行ったことを知る。
エフィーから連絡を受けたカルメンは、コスタスに会った彼女から、リーナが悩んでいたとは知らなかったと言われる。
コスタスがリーナに会いに来ていたことを知ったカルメン、ティビー、ブリジットは、彼女の気持ちを察してサントリーニ島に向かう。
到着した3人に驚くリーナは、協力し合ってジーンズを探すためのチラシを作り、それを町中に貼り配布する。
コスタスを捜したティビー、カルメン、ブリジットは、彼がレストランに魚を届けていることを知り、リーナをその場に向かわせようとる。
リーナはコスタスと再会し、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの大学院に入るために、彼が翌日、島を離れることを知る。
多くを語らずその場を去ろうとしたコスタスは、落ちていたジーンズのチラシを見て、今夜の満月が、幸運の”船乗りの月”だと伝える。
幸運が訪れることを願ったコスタスは、リーナに別れを告げる。
これで済んだと言うリーナが何も語ろうとしないため、どれだけ苦労して捜したのかと、ティビーが口を滑らせてしまう。
この場に来た目的を隠していた3人を非難するリーナは、コスタスを諦めていないと彼女らに言われる。
酷く苦しんだリーナは、こんなことは二度と経験したくないと伝えるが、ティビーから、一度だけの恋だと言われて答えを返せない。
その夜、眠れずにいたリーナは、窓の外の夜空の満月に気づく。
港に向かったリーナは、船にいたコスタスと抱き合いキスして、お互い忘れることができなかったことで意見が一致する。
コスタスと一夜を過ごしたリーナは家に戻り、眠っていたティビー、カルメン、ブリジットを起こさずにベッドに入る。
昨夜のことを話しながら岩場に向かった4人は、海に飛び込む青年を見てチャレンジする。
元の関係に戻してくれたジーンズが、わざと消えたようにも思える4人は、あとは自分達次第だと考える。