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ユナイテッド93 United 93 (2006)

2001年9月11日に起きた同時多発テロ事件によりハイジャックされた4機の航空機の中で唯一目標に到達できなかった”ユナイテッド93”の機内の様子を他の事件の経過と共に生々しく描く、製作、監督脚本ポール・グリーングラスによるドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ポール・グリーングラス

製作総指揮
ライザ・チェイシン

デブラ・ヘイワード
製作
ティム・ビーヴァン

エリック・フェルナー
ポール・グリーングラス
ロイド・レヴィン
脚本:ポール・グリーングラス
撮影:バリー・アクロイド
編集
クレア・ダグラス

リチャード・ピアソン
クリストファー・ラウズ
音楽:ジョン・パウエル

出演
ハリド・アブダラジアド・ジャラー

ポリー・アダムス:デボラ・ウェルシュ
オパル・アラディン:シーシー・ライルズ
ルサーメッド・アルサマリサイード・アル=ガムディー

デヴィッド・アラン・ブッシェトッド・ビーマー
リチャード・ベキンス:ウィリアム・ジョゼフ・キャッシュマン
スターラ・ベンフォード:ワンダ・アニタ・グリーン
オマー・バーデゥニアフメド・アル=ハズナーウィー

スーザン・ブロンマート:ジェーン・フォルガー
レイ・チャールソン:ジョゼフ・デルカ
クリスチャン・クレメンソントーマス・E・バーネットJr.

ライザ・コロン・ザヤス:ウォレスカ・マルティネス
ゲイリー・コモック:リロイ・ホーマーJr.副操縦士
ローナ・ダラス:リンダ・グロンランド
デニー・ディロン:コリーン・フレイザー
トリエスト・ケリー・デュン:ディオラ・フランシス・ボドリー
トリッシュ・ゲイツ:サンドラ・ブラッドショー
ケイト・ジェニングス・グラント:ローレン・カツゥーチ・グランドコラス

ジェイミー・ハーディングアフメド・アル=ナーミー
ピーター・ハーマンジェレミー・グリック
タラ・ヒューゴ:クリスティン・ホワイト・グールド
マルセリーヌ・ヒューゴ:ジョジーン・ローズ・コリガン
シャイアン・ジャクソンマーク・ビンガム

ジョー・ジャムログ:ジョン・タリナーニ
コーリイ・ジョンソン:ルイス・J・ナックII世
J・J・ジョンソン:ジェイソン・M・ダール機長
マサト・カモ:久下季哉
ベッキー・ロンドン:ジーン・ピーターソン
ピーター・マリンカー:アンドリュー・ガルシア
ジョディー・リン・マクリントック:マリオン・R・プリトン
ナンシー・マクダニル:ロレイン・G・ベイ
リビー・モリス:ヒルダ・マーシン
トム・オローク:ドナルド・ピーターソン
サイモン・ポーランド:アラン・アンソニー・ビーヴァン
デヴィッド・ラッシュ:ドナルド・フリーマン・グリーン
エリック・レッドマン:クリスチャン・アダムス
マイケル・J・レイノルズ:パトリック・ジョゼフ・ドリスコル
ジョン・ロスマン:エドワード・P・フェルト
ダニエル・サウリ:リチャード・ガダーニョ
レベッカ・シャール:パトリシア・カッシング
クロー・シレーン:オーナー・エリザベス・ワイニオ
ベン・スライニー:本人
オリヴィア・サールビー:ニコール・キャロル・ミラー
チップ・ジエン:マーク・ローゼンバーグ
リー・ジンマーマン:クリスティン・シュナイダー
パトリック・セント・エスプリト:マイケル・ボフシェヴァー

アメリカ/イギリス/フランス 映画
配給
ユニバーサル・ピクチャーズ
ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
2006年製作 111分
公開
北米:2006年4月28日
イギリス:2006年6月2日
フランス:2006年7月12日
日本:2006年8月12日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $31,471,400
世界 $76,286,100


アカデミー賞 ■
第79回アカデミー賞

・ノミネート
監督・編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
2001年9月11日未明、ニューヨーク
レバノン人のジアド・ジャラー(ハリド・アブダラ)は、ホテルの一室でコーランを読み、サイード・アル=ガムディー(ルサーメッド・アルサマリ)は体毛を剃る。

ジアドサイードは、アフメド・アル=ハズナーウィー(オマー・バーデゥニ)とアフメド・アル=ナーミー(ジェイミー・ハーディング)と共に”ニューアーク・リバティー国際空港”に到着し、チェックを済ませて搭乗ゲートに向かう。

バージニア州、ハーンドン、連邦航空管制センター。
連邦航空局”主任に着任してばかりのベン・スライニーは、その場の状況を確認する。

サンフランシスコ行き”ユナイテッド93”便の登場は始り、ジアドらは緊張しながら機内の席に着き、間もなく、機長ジェイソン・M・ダール(J・J・ジョンソン)と副操縦士リロイ・ホーマーJr.(ゲイリー・コモック)は、離陸の準備を始める。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
2001年9月11日。
サンフランシスコ行きの”ユナイテッド93”が、ニューアーク空港を飛び立つ。
同じ頃、ボストンを発った”アメリカン航空11”との交信が途絶え、ハイジャックの可能性が高まる。
連邦航空局”主任に着任したばかりのベン・スライニーの周辺は慌ただしくなり、情報収集を始め、同時に北東地域防空指令センターも動き始める。
アメリカン航空11”のハイジャックは確実となり、交信記録の分析から、複数機が同じ状況にあることが分かる。
そして、マンハッタンワールドトレードセンター・ビルに航空機が激突(アメリカン航空11)して、ボストン発の”ユナイテッド175”の交信も途絶え、その後、同機は隣のビルに激突する。
人々は、惨劇を前に言葉を失うのだが、その頃、”ユナイテッド93”に搭乗していたテロリストのジアド・ジャラーが、行動を開始するチャンスを窺っていた・・・。
__________

この事件の犯人の目標は、ホワイトハウス国会議事堂であったと思われる。
ドラマでは、犯人ジアド・ジャラーが、操縦桿に国会議事堂の写真を付ける場面がある。

ユナイテッド93”の乗客乗員は全員死亡しているため、乗客と連絡を取った人々の証言や資料などを基に脚色された物語である。

しかし、爆弾を所持してコックピットを制圧したテロリストに対し、乗客が抵抗したことは事実であり、製作も兼ねるポール・グリーングラス自身による脚本は、ドキュメンタリー・タッチで、現実を見ているような緊迫感と恐怖の描写は見応え十分だ。

第79回アカデミー賞では、監督、編集賞にノミネートされた。

撮影は、事件からわずか4年後の2005年11月から始まったというのも驚きで、絶望的な状況で悪に立ち向かった乗客達の勇気や国家の危機に対する行動力を見事に表現した力作として高く評価したい。

民間機であっても、首都攻撃の危機が迫る最悪の状況下で、撃墜する立場にある軍は情報収集を誤り遅れて、攻撃を焦るシーンなどは実に怖い。

連邦航空管制センターで、連邦航空局主任として当日着任した責任者ベン・スライニーが、彼自身の役を演ずるというのもリアリティーを高めるというか、日本人的感覚からすると信じられない。
スライニーは、同じポール・グリーングラス作品、「グリーン・ゾーン」(2010)にも小さな役で出演している。

ベン・スライニーの熱演の他”ユナイテッド93”ハイジャックの首謀者ジアド・ジャラーハリド・アブダラ、犯人に抵抗する提案をする勇気ある乗客トーマス・E・バーネットJr.クリスチャン・クレメンソン、彼に協力する乗務員トリッシュ・ゲイツ、元パイロット、デヴィッド・ラッシュなどが共演している。


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