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特急二十世紀 Twentieth Century (1934)

舞台に情熱を燃やし自分の育てた女優に恋してしまったプロデユーサーが逃げた彼女を復帰させようと四苦八苦する姿を描く、製作、監督ハワード・ホークス、主演ジョン・バリモアキャロル・ロンバードウォルター・コノリー他共演によるコメディの秀作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ハワード・ホークス
製作:ハワード・ホークス
戯曲:チャールズ・B・ミルホランド”Napoleon on Broadway”
脚本
ベン・ヘクト

チャールズ・マッカーサー
撮影:ジョセフ・H・オーガスト

編集:ジーン・ハヴリック
音楽:ハワード・ジャクソン

出演
ジョン・バリモア:オスカー・ジャッフェ
キャロル・ロンバード:リリー・ガーランド
ウォルター・コノリー:オリヴァー・ウェッブ
ロスコー・カーンズ:オーウェン・オマリー
エチエンヌ・ジラルド:マシュー・J・クラーク
チャールズ・レイン:マックス・ジェイコブス
ラルフ・フォーブス:ジョージ・スミス
エドガー・ケネディ:オスカー・マクゴニグル

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1934年製作 91分
公開
北米:1934年5月3日
日本:1934年11月


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ブロードウェイ
劇場を所有する著名なプロデューサーのオスカー・ジャッフェ(ジョン・バリモア)は、新作の公開を迎えようとしていた。

オスカー自らが見出した新人女優リリー・ガーランド(キャロル・ロンバード)を起用した芝居だったが、部下のオリヴァー・ウェッブ(ウォルター・コノリー)や演出家のマックス・ジェイコブス(チャールズ・レイン)は、彼女の大根役者ぶりに頭を痛める。

代役を起用しようとしたオリヴァーは、オスカーの怒りを買い劇場を追い出されてしまう。

自ら稽古の演出を始めたオスカーは、辞める準備を始めていたオリヴァーを再び従え、稽古に熱中し、リリーを夜中までしごく。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ブロードウェイ
著名なプロデューサー、オスカー・ジャッフェは、新人女優リリー・ガーランド主演の舞台公開を控えていた。
オスカーは、リリーの演技の未熟さに頭を抱えるスタッフと共に、猛稽古を始める。
それに耐え切れず、怒りをぶちまけるリリーを見て、オスカーは、彼女の隠されている素質を見抜く。
そして、2人の舞台は成功してリリーは大女優の道を歩み始める。
やがて、オスカーはリリーに惹かれてしまい、その嫉妬心に彼女は嫌気が差し、映画出演のためハリウッドに向かってしまう。
ショックを受けたオスカーは、その後は失敗の連続となり落ちぶれてしまう。
警察に追われる身のオスカーは、シカゴからニューヨーク行きの特急列車”20世紀号” に乗り込むが、そこにリリーも乗車してくる・・・。
__________

The Front Page”などの傑作舞台劇を世に送り出した、ベン・ヘクトチャールズ・マッカーサーの戯曲”Napoleon on Broadway”の映画化。

1930年代半ばに登場した”スクリューボール・コメディ”の初期作品で、後に「赤ちゃん教育」(1938)や「ヒズ・ガール・フライデー」(1940)等の傑作を生み出す、ハワード・ホークスが製作、監督した、彼にとっては、この分野では始めてとなる作品。

舞台のプロデユーサーが、あたふたする部下を尻目に、巧みな”芝居”や変装で、結構、真面目に対処しようとするところなどが実に可笑しい。

特急列車”20世紀号”内での、”逃げ場のないゲーム”的な、巧妙な脚本と展開の面白さ、ハワード・ホークスの軽快な演出は冴え渡る。

舞台への情熱と恋人への嫉妬心を持つ男を、狂人のように演ずるジョン・バリモアの熱演は見もので、要所要所で危機を逃れる”下手な芝居”がまた笑わせてくれる。

サイレント時代から活躍していたものの、紆余曲折あり、1930年代に入り、コケティッシュな魅力で人気は急上昇し、本作でコメディ・スターとしてトップの地位を掴んだ、キャロル・ロンバードの記念すべき作品とも言える。

主人公(バリモア)に手玉に取られ右往左往する部下のウォルター・コノリーロスコー・カーンズ、後半列車内で頻繁に登場する精神患者のエチエンヌ・ジラルド、主人公と対立し袂を分かち、その後に成功する演出家で、若きチャールズ・レインなどが共演している。


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