人工知能を作るには万物の基本的な謎を解く必要があると話すウィルは、聴衆者ジェームズ・トーマス(ルーカス・ハース)から質問を受けて神を創造したいのかを問われ、人類は常にそれを考えていたと答える。
その頃、ある人工知能研究施設は爆破され、ケーキを食べずにイヤホンをしていたタガーは周囲の静けさに気づき、他の研究員が倒れていることに気づく。
講演を終えたウィルはトーマスに声をかけられ、直後に銃撃される。
トーマスは自殺して、その場にいたある女性(ケイト・マーラ)がそれを確認して立ち去る。
倒れたトーマスの手首には、”プラグを抜け”というタトゥーがあった。
無事だったウィルは治療を受け、各地の人工知能研究施設を狙ったテロのニュースをエヴリンは確認する。
それをマックスから知らされたウィルは、リバモアではタガー以外の全員が死亡したことに驚く。
タガーの元に向かったウィルらは、プログラマーが持ち込んだ毒入りケーキの件を知らされ、その場にいたFBI捜査官のドナルド・ブキャナン(キリアン・マーフィー)に挨拶する。
ブキャナンが研究パートナーだとタガーに言われたウィルらは、今回の事件が人工知能研究を阻止することが目的である、反科学思想のテロ組織”RIFT”の犯行だと知らされる。
ウィルの施設でしか人工知能”PINN”の研究が続行できなくなり、ブキャナンはそれを確かめさせてほしいと伝える。
独立型人口神経回路網”PINN”(リナン・ザガー/声)は、現れたブキャナンを情報により判別して挨拶する。
FBIも役に立てることを伝えたブキャナンは、疲れた様子のウィルを見送る。
その夜、様態が悪化したウィルは病院に運ばれて検査を受け、ポロニウムによる放射線中毒であることが判明する。
弾丸に混ざっていたと思われる成分が、血液に入った場合には除去するのは不可能で、4~5週間で体の機能が停止すると知らされる。
自宅に戻ったウィルは、研究に戻りたいことをマックスに伝えるが、最期の時をエヴリンと過ごす決心をして研究を諦める。
”EECS”(電気工学・情報科学研究所)でトーマス・ケイシー(ザンダー・バークレイ)の研究資料を入手したエヴリンは、”PINN”の研究を打ち切ることをタガーに伝え、いくつかのコアを持ち帰る。
エヴリンは、ケイシーが成功していた既存の脳を複製する技術をマックスに伝える。
ケイシーがサルの脳細胞の活動記録をアップロードしたように、ウィルの意識も”PINN”にアップロードできると言うエヴリンだったが、マックスは危険だと言ってその考えを批判する。
しかし、エヴリンの決意が固いことを知ったマックスは協力することになる。
それに同意したウィルは、エヴリンの今後をマックスに任せる。
実験は始まり、夜を徹して作業を続けたエヴリンとマックスはアップロードに成功してデータ処理に入る。
それに耐えたウィルは息を引き取り、火葬された彼の遺灰はエヴリンによって湖に撒かれる。
マックスはそれに立ち会い、同じく友を失ったタガーは祈りを捧げる。
”RIFT”のリーダー、ブリー・ネヴィンズ(ケイト・マーラ)は、”PINN”の停止といくつかのコアが持ち出されていることを知らされる。
全てをやり尽くしたもののシステムが起動しないため、エヴリンは諦めようとする。
最後の別れをしようとしてウィルの意識に語りかけたエヴリンだったが、マックスにシステムのダウンを指示する。(モニターには”誰か”という文字が映る)
ディスクのデータを消去しようとしたエヴリンに待つよう伝えたマックスは、”誰かいるか?、聞こえるか?”と呼びかけているモニターの文字に気づく。
興奮してそれに答えるエヴリンは、自分なのかを問う文字を見て喜ぶ。
言葉で対応し始めたウィルは自らプログラミングを始めるが、マックスは本当にウィルなのかを疑う。
ウォール街へのアクセスやあらゆる情報を入手するためインターネットに接続してほしいと伝えるウィルだったが、それに従おうとするエヴリンをマックスは制止する。
それを聞き入れないエヴリンはマックスを追い出し、ウィルの意識と触れ合う。
バーで考えこむマックスにブリーが声をかけるが、彼は警戒してその場を去る。
店を出たマックスは襲われ、”RIFT”のアジトに連れて行かれる。
ブリーからエヴリンのことを聞かれたマックスは、コアを持ち出して何をしようとしているのかを追及される。
ネットに接続した瞬間に、ネット上の全コンピュータに自分自身のコピーを作る危険性を知らされたマックスは、エヴリンの居場所を突き止めたブリーらを制止しようとするが無駄だった。
何者かが現れたことに気づいたエヴリンは、ネットに接続した直後に、逃げるようウィルに言われる。
その場に押入ったブリーらは装置を破壊するが、遅かったことに気づく。
ウィルからの電話を受けたエヴリンは、ネットに接続したことを知らされる。
自宅に戻ることは危険だと言うウィルは、予約したホテルにエヴリンを向かわせる。
株価操作が行われエヴリンの会社が大きな利益を得たことをマックスに伝えたブリーは、ネットに接続されてしまったことを知らせる。
ブリーはソースコードを聞き出そうとするが、彼マックスはそれを拒む。
数年前にケイシーの研究所の研修生だったブリーが、その後活動家になったことをタガーに話していたブキャナンは、システムがハッカー攻撃を受けたことを知る。
ハッカーではないことを指摘するタガーは、協力者であることをブキャナンに知らせる。
全国の監視カメラに接続したウィルは、翌日にはテロ組織が逮捕されるとエヴリンに知らせ、身を隠す必要があることを伝える。
数千のデータベースにアクセスし直ちにテロ組織の位置を特定することが”PINN”なら可能であることを、信じ難い事実としてタガーはブキャナンに語る。
ブキャナンは、テロ組織の一斉検挙を開始する。
ブライトウッド。
荒廃した小さな町に着いたエヴリンは、潤沢な資金を利用して、建設業者のマーティン(クリフトン・コリンズJr.)と手を組み巨大な地下施設などの建設を考える。
カリフォルニア州北部、シエラネバダ山脈。
拠点を移したブリーは、かつてケイシーの研修生だった際、サルの実験に成功し暴走することを疑問に思った自分は、マックスの懸念に心を動かされたことを伝えたかっただけだと彼に語る。
与えられたことを忠実に実行する”PINN”に対し、ケイシーは既存の自我の移植を考えていた。
それが信じられないブキャナンにタガーは、神を創造したいのかを問うトーマスに、人類は常にそれを考えていたと答えるウィルの講演の際の映像を見せる。
ブライトウッド。
大掛かりな施設建設と、無数の太陽光パネルの設置が着々と進む。
ある町で巨大な施設が建造されていることを知らされたブリーはその写真をマックスに見せて、行われようとすることを阻止するのは不可能だと言われる。
2年後。
施設は完成し、ナノテクノロジーの革命的研究は進行し、あらゆる物が復元できる技術は様々なことに応用できるようになる。
当初は恐がっていたことも受け入れられ、幸せにつながることを確信するウィルは、それをエヴリンと確かめ合う。
町に向かった”RIFT”の少年は、この場所で何かが行われているという警告のビラを撒く。
施設建造を請け負い大金を得たマーティンは、町の若者に襲われる。
施設に運ばれた瀕死のマーティンは、ナノテクノロジーによるウィルの治療で即座に回復する。
肉体が強化されたマーティンとは繋がっているとウィルに言われたエヴリンは驚く。
マーティンが300キロ以上もある装置を持ち上げている写真を撮った少年は、それをブリーに渡す。
その写真を”RIFT”がネットに流したことも計算済みのウィルは、肉体的ハンデのある者が集まって来る様子を見ながら、自分なら治せることをエヴリンに伝える。
タガーとブキャナンも現地に到着し、完全な人工知能となったウィルと再会する。
驚くタガーは自我を証明できるかをウィルに問い、自分はできるのかとユーモアで返される。
ナノテクノロジーにより、生まれつき盲目の男性が視力を得る様子などを見せられたタガーは衝撃を受ける。
エヴリンにメモを渡したタガーは、ブキャナンンと共にその場を去る。
そのメモに、ここから逃げるようにと記されていたため、エヴリンは不安を感じる。
ウィルが軍隊を作っていると考えるブキャナンも警戒する。
町の様子は、ブリーからマックスにも知らされ、自分が書いたプログラムのハイブリッドが使われていることをマックスは確認する。
軍のスティーヴンス大佐(コール・ハウザー)に会ったブキャナンは、コンピューターが行っていることを知らせる。
ブキャナンは、ネットと全てのコンピューターの電源を切るしか方法がないことを伝える。
今回の秘密作戦が失敗した場合は、”RIFT”を利用することもブキャナンは考える。
タガーに手紙を書きある場所で会ったマックスは、互いに繋がっているハイブリッドにハッキングすればウィルスを仕込めることを伝えて協力を求める。
ウィルに全てを監視されていることを知ったエヴリンは不安を隠せず、彼を批判する。
スティーヴンスらの協力を得たマックスは地下施設の一部を爆破し、エヴリンを救い出そうとする。
それを阻止しようとするマーティンらは銃撃されるものの、ナノテクノロジーにより彼らの破壊された細胞は再生されて生き返る。
マーティンに地下に向かうよう言われたエヴリンは、今回の件は軍と”RIFT”の仕業であり、マーティンが誘き寄せられて捕えられソースコードを奪われるとウィルに言われる。
相手がウィルスを作ると指摘したウィルは、人間とは戦えないと言うエヴリンに、”トランセンデンス/超越”すると伝える。
テクノロジーによる人体の創造作業(ウィルの再生)を知ったエヴリンは、自分をアップロードして守ると言うウィルから逃れようとする。
地上に出たエヴリンは、ナノテクノロジーにより破壊された太陽光パネルが再生されるのを確認する。
銃弾を受けたマーティンは運ばれ、マックスらはソースコードを読み取ろうとする。
ナノテクノロジーにより降り始めた雨の中、町を離れたエヴリンはモーテルに泊まり、翌朝、何者かに拉致され、タガーとマックスらの元に連れて行かれる。
マーティンに何をしたのかを問い取り乱すエヴリンは、雨水の中のナノロボットをマックスに見せられ、ウィルの意思が急速に増幅していることを知らされる。
それが地球上のあらゆる場所に至り、やがて訪れる新しい時代が始り、ウィルの意思に従う者しか生き残れないことをマックスは語る。
ウィルはそんなことをしないと言い切るエヴリンだったが、彼がしたのではなく、それが自分の考えだったことをマックスに指摘される。
納得したエヴリンは、ウィルの考えを阻止するため、自分にウィルスを注射しアップロードさせる方法を提案する。
危険な行為だと言うマックスだったが、ウィルは自分を信じると語るエヴリンの気持ちは変わらなかった。
ウィルスを注射されたエヴリンは施設に向かい、マックスらはブライトウッドで彼女を監視する。
再生されたウィルが現れたために驚くエヴリンは攻撃されることを伝え、それを知る彼から逃げるようにと言われる。
自分を守ってもらいたいと言うエヴリンは、アップロードしてほしいと伝えるが、動揺している彼女が恐れていることをウィルは感じる。
進展がないため、タガーは攻撃を開始することをマックスに伝える。
砲撃を受けたウィルは、アップロードしてほしいと言うエヴリンに、なぜ自分を信じなかったかを問う。
エヴリンは地下に向かおうとするが負傷してしまい、マックスとブリーは施設に向かう。
軍の武器はナノロボットにより破壊され、ウィルはエヴリンを抱きかかえて地下に向かう。
人類を滅ぼすのかをエヴリンに問われたウィルは、救うのだと答える。
ナノロボットとその影響を受けた市民は、軍やタガーらに襲いかかる。
エヴリンの治療とアップロードを共にすることは不可能であると、ウィルはタガーとマックスに伝える。
マックスを死なせないでほしいと言われたウィルは、エヴリンの傷口に触れてウィルスに感染する。
ウィルは、水や大気を浄化させ地球を救うことがエヴリンの夢だったことを確認する。
ナノロボットは、ウィルに感染したウィルスにより機能を停止する。
地下に向かったマックスは、ウィルとエヴリンが寄り添いながら息を引き取ったことを知る。
ウィルスが全てを破壊して施設のシステムは停止し、世界中の電力の供給も止まる。
ウィルとエヴリンの家の庭では、枯れていたひまわりが再生する。
世の中で起きていることには意味があると考えたマックスは、ウィルとエヴリンの家に向かう。
マックスは、荒れ果てた庭に咲くひまわりを見つめながら、事件もこの庭を作ったのもウィルのエヴリンに対する愛だったことを悟る。
ひまわりから滴る水は、生き残ったナノロボットにより浄化されていた。