その後ジョゼフは、ジョーンとデヴィッドを伴い、授賞式のためにストックホルムに向かう。
機内でジョゼフは、自分たちを追い回す、スキャンダル好きの伝記作家ナサニエル・ボーン(クリスチャン・スレーター)に声をかけられる。
迷惑に思うジョゼフは、伝記を書く許可は与えないと言ってナサニエルを追い払う。
ストックホルム。
ジョゼフは歓迎され、ジョーンは、ナサニエルに機内のことを謝罪される。
受賞の連絡をくれたノーベル財団のエングダールに挨拶したジョゼフとジョーン、そしてデヴィッドは、世話人のウォルター・バークとリンデロフ夫人、カメラマンのリネア(カーリン・フランツ・ショーロフ)を紹介される。
ジョゼフと部屋に向かい休もうとしたジョーンは、彼と出会った学生時代を思い出す。
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1958年。
”スミス・カレッジ”の学生だったジョーン・アーチャー(アニー・スターク)は、若き文学部の教授のジョゼフ(ハリー・ロイド)と知り合い、子守を頼まれたことがきっかけとなり、彼と惹かれ合うようになる。
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様々な行事が続き、講演会場に車で移動するジョゼフは、デヴィッドの人に接する態度を注意する。
半人前扱いされたデヴィッドは苛立ち、ジョゼフと短編の話で言い合いになり、ジョーンが二人を鎮める。
デヴィッドは車を降り、ジョーンは、才能があることをあなたの口から聞きたいと思っている、デヴィッドの気持ちを察するべきだとジョゼフに伝える。
ジョゼフは、ジョーンから、講演で自分のことを話さないでほしいと言われるものの、納得できない。
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ジョゼフと愛し合うようになったジョーンは、作家エレーヌ・モゼル(エリザベス・マクガヴァン)の朗読会に出席する。
ジョゼフからエレーヌを紹介されたジョーンは、作家志望であることを伝えるものの、業界は批評家、出版社、編集者の男たちに支配されていると言われ、読まれなければ意味がないので、諦めるべきだと助言される。
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その後ジョーンは、自分たちが何をしているのか疑問に思うようになり、ジョゼフと別行動をとり外出しようとする。
ロビーでナサニエルから声をかけられたジョーンは、彼が見つけた大学時代の写真を受け取り、誘われてバーに向かう。
ナサニエルは、ジョゼフに関する本を依頼されていると言ってジョーンを牽制し、知っていることがあるので、すべてを話してほしいと伝える。
式典のリハーサルをしていたジョゼフは、気分が悪くなり休むことになり、撮影で付き添っていたリネアは彼を気遣う。
ジョーンは、学生時代の自分の才能を認めるナサニエルに、当時は女流作家が活躍できる時代ではなかったと伝える。
自分には向かなかったと話すジョーンは、ジョセフには勧められたが、自分は作家になることを望まなかったと言って、後悔しているという言葉を聞き出そうとするナサニエルに、無駄だと伝える。
ナサニエルは、ジョゼフの前妻で精神科医のキャロルに会った話をして、子守をした娘ファニーのことを訊くジョーンに、歯科医になったと伝える。
ジョーンは、キャロルが自分を許すと言っていたことを知り、罪悪感を感じているとナサニエルに伝える。
”ジョゼフを引き取ってくれたことに感謝する”という、キャロルからの伝言を聞いたジョーンは、ジョゼフの浮気癖は衝動だと言うナサニエルの話を聞く。
リネアに迫られたジョゼフは、薬の時間になったためにホテルに戻ると伝え、キャロルや浮気相手にしたように、クルミに彼女への言葉を書いて渡そうとする。
名前のスペルが違うと言うリネアはその場を去り、ジョゼフは後悔する。
ジョゼフの初期の短編を酷評したナサニエルは、今の作品とは違い過ぎると言って、ジョーンの小説の方がそれに近いと伝える。
教師だったジョゼフの影響を受けたので当然だと言うジョーンに、ナサニエルは、あなたと出会ったジョゼフの小説は激変したと、キャロルが話していたことを伝える。
浮気癖のあるジョゼフにウンザリしているはずだと言うナサニエルは、家族のために真実を話す気はないかジョーンに尋ねる。
デヴィッドが気の毒だとジョーンに伝えたナサニエルは、自分には関係ないことだと言われ、彼女に謝罪しながら、話したいはずだと伝える。
情報源は明かさない、自分の名で書けるようになると言われたジョーンは、ナサニエルの想像力を褒めて、彼に小説を書くことを勧める。
席を立ったジョーンは、いつでも相談に乗ると言うナサニエルに何も語らず、微笑んでその場を去る。
ホテルに戻ったジョーンは、心配していたジョゼフを落ち着かせる。
ジョーンは、タバコや酒の臭いを気にするジョゼフが脱ぎ捨ててある服を拾おうとして、クルミに気づく。
それに書いてある言葉を見たジョーンは、自分が外で飲んでいた間に、リネアを口説いていたジョゼフを批判して憤慨する。
二人は罵り合うものの、スザンナからの電話に出たジョーンは、数時間前に子供が産まれたことを知り、ジョゼフにそれを伝える。
ジョゼフは、子供が男の子で名前がマックスだと知り、ジョーンと共に喜び、くだらないことで喧嘩したことを謝罪し合う。
その後ジョゼフは、ジョーンと共にバーでデヴィッドと話し、彼の短編を評価しつつ、改善できる点を指摘する。
ジョゼフとジョーンは部屋に戻り、デヴィッドは、話しかけてきたナサニエルと飲むことにする。
ジョゼフが眠った後、処女作”クルミ”を読み直していたジョーンは、昔を思い出す。
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1960年、ニューヨーク。
学生に手を出し大学を解雇されたジョゼフはキャロルと別れ、ジョーンと暮らしていた。
ジョーンは、ジョゼフが書き上げた小説”クルミ”について率直に意見し、問題点を指摘する。
納得できないジョゼフに、自分の才能はこの世界で生かせないと言うジョーンは、彼の原稿に手を加えることを考える。
原稿を直したジョーンは、それを自分が働く出版社に持ち込み、出版されることが決まったことをジョゼフに伝えて喜ぶ。
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式典に向かうジョゼフは、遅れて現れたデヴィッドがマリファナを吸ったことに気づき、彼を批判して口論になる。
ナサニエルと話しをしたデヴィッドは、今回の受賞は詐欺であり、天才は母親だと言われたことをジョゼフに伝える。
ジョーンはそれを否定し、ジョゼフは、伝記の執筆を許可しないナサニエルが、自分を恨んでいるとデヴィッドに伝える。
嫌がらせだと言うジョーンに、ナサニエルと飲んだことを確認したデヴィッドは、それを認めた彼女に、ゴーストライターだと告白したと言われと伝える。
ジョーンはそれを否定し、納得しないデヴィッドは、校正しただけだと言う母を奴隷扱いしたジョゼフを責めながら涙する。
謝罪するデヴィッドを気遣うジョゼフとジョーンは、彼を落ち着かせて二人で式典に向かう。
詐欺ではないとジョゼフに言われたジョーンは、考え込む。
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1968年、コネチカット州。
ジョーンは、書斎に閉じこもり原稿を書き続け、その間、デヴィッドの相手もしてあげられなかった。
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式典は始まり、ジョーンは、グスタフ国王からメダルを授与されるジョゼフを複雑な心境で見つめる。
その後の晩餐会で、ジョゼフとジョーンは国王夫妻と同席する。
歓談していたジョゼフは演壇に呼ばれ、ジョーンは国王から仕事を訊かれ、”キング・メイカー”だと答える。
国王は、自分の妻も同じことを言うとジェーンに伝える。
スピーチを始めたジョゼフは、受賞に値するのは妻のジョーンだと話し、彼女にスポットライトが当たる。
ジョゼフは感謝しながらジョーンの話を続け、彼女は動揺しながら夫のスピーチを聞き、拍手を受ける。
席に戻ったジョゼフから声をかけられたジョーンは取り乱しそうになり、帰ると言ってその場を去る。
ホテルに向かう車内で耐えられなくなったジョーンは、離婚したいことをジョゼフに伝える。
ジョゼフは、スピーチで語ったことは本心だと伝え、ジョーンにメダルを渡そうとするものの、それを拒まれたために、窓を開けて捨ててしまう。
ジョーンは驚き、車を止めた運転手は、メダルを見つけてジョゼフに渡す。
ホテルの部屋に戻ったジョゼフは、自分たちのしたことは共同執筆だと伝える。
ジョーンは、あなたは編集しただけで、日に8時間、書き続けたのは自分だと伝える。
主夫として過ごし、妻の方が才能があることで苦しんだと話すジョゼフは、離婚したいと口にしたかとジョーンに問う。
ジョーンから、代わりに浮気をしたと言われたジョゼフは、すべて後悔したと伝える。
毎回それを許し、怒りを小説にしたと言うジョーンは、絶賛されたことで満足したはずだとジョゼフに伝える。
怒りや悩みを作品に利用することを考えたと話すジョーンは、著書は自分のアイデアだと言うジョゼフに、すべて自分の言葉、痛み、孤独だと伝える。
ジョゼフから、発想は貧弱であり、”教授の妻”だけがまともだが、ネタは自分だと言われたジョーンは、彼を見限り荷物をまとめる。
デヴィッドの部屋に行くと言うジョーンは、帰国後は離婚するとジョゼフに伝える。
ジョゼフから、今後の生活を訊かれ、自分を見捨てるなと言われたジョーンは、これ以上、屈辱には耐えられないと伝える。
くだらない交友関係の末に、”妻は書かない”と言われて過ごしたことを批判するジョーンは、その妻がノーベル賞を取ったとジョゼフに伝える。
ジョゼフから、結婚した理由を訊かれたジョーンは、分からないと答えて動揺する。
寄り添うジョゼフを拒むジョーンは、バスルームに向かう。
寝室に戻ったジョーンは、ジョゼフが心臓発作を起こしたことを知り、救急車を呼び彼を気遣う。
ジョーンの愛を確かめたジョゼフは、本心が分からないと伝える。
苦しむジョゼフを励ましたジョーンは、到着した救命士に後を任せるしかなかった。
ジョゼフは息を引き取り、ジョーンは、彼を見つめながら涙を浮かべる。
デヴィッドと共に帰国するジョーンは、機内で乗務員から声をかけられる。
行きの便でも話したと言う乗務員は、多くの夫婦を見ているが、特別な絆を感じたとジョーンに伝える。
その理由を尋ねたジョーンは、自分とジョゼフの様子からと言われ、ナサニエルが話したいことを知らされる。
ナサニエルと話したジョーンは、憶測は事実ではないと言って、ジョゼフの名誉を傷つけたら訴えると伝える。
ジョーンは、それを聞いていたデヴィッドに、帰国したらスザンナを呼び、すべてを話すと伝える。
日記の白紙のページを開いたジョーンは、そこに手を添える。