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死霊館のシスター The Nun (2018)

死霊館」シリーズのスピンオフ作品。
修道院で起きた謎の自殺を調査する神父と見習い修道女に襲いかかる恐怖を描く、製作、原案ジェームズ・ワン、監督コリン・ハーディ、主演デミアン・ビチルタイッサ・ファーミガジョナ・ブロケボニー・アーロンズ他共演のオカルト・ホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:コリン・ハーディ

製作
ジェームズ・ワン
ピーター・サフラン
製作総指揮
リチャード・ブレナー
ウォルター・ハマダ
デイヴ・ノイスタッター
ゲイリー・ドーベルマン
マイケル・クリアー
トッド・ウィリアムズ
原案
ジェームズ・ワン
ゲイリー・ドーベルマン
脚本:ゲイリー・ドーベルマン
撮影:マキシム・アレクサンドル
編集
ミシェル・オーラー
ケン・ブラックウェル
音楽:アベル・コジェニオウスキ

出演
アンソニー・バーク神父:デミアン・ビチル
シスター・アイリーン:タイッサ・ファーミガ
モリース”フレンチー”テリオー:ジョナ・ブロケ
ヴァラク/悪魔の修道女:ボニー・アーロンズ
シスター・ヴィクトリア:シャーロット・ホープ
シスター・オアナ:イングリット・ビス
シスター・ルース:サンドラ・テレス
シスター・クリスティーン:マニュエラ・チューカー
シスター・ジェシカ:アニー・サヴァ
シスター・アビゲイル:マリア・オブレティン
修道院長:ガブリエル・ダウニー
ダニエル:オーガスト・マトゥーロ
悪のダニエル:ジャック・フォーク
グレゴロ:ジョニー・コイン
公爵:マーク・ステガー
侯爵:ジャレッド・モーガン
パスクアーレ司教:マイケル・スマイリー
デーモン(声):ジョセフ・ビシャラ
エド・ウォーレンパトリック・ウィルソン
ロレイン・ウォーレンヴェラ・ファーミガ
キャロリン・ペロン:リリ・テイラー
ドリュー・トーマス:シャノン・クック

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2018年製作 96分
公開
北米:2018年9月7日
日本:2018年9月21日
製作費 $22,000,000
北米興行収入 $117,450,120
世界 $365,551,690


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー

超常現象研究家のロレイン・ウォーレンヴェラ・ファーミガ)は、夫エドパトリック・ウィルソン)の死を予知し、絵の悪魔(ヴァラク)は存在すると考える。

1952年、ルーマニアカルタ修道院
キリスト教の聖遺物を取りに向かったシスター・ヴィクトリア(シャーロット・ホープ)は、鍵を開けて中に入り傷ついたシスター・ジェシカ(アニー・サヴァ)から、悪魔は憑依して逃げる気なので、支配されないようにと言われ、引きずり込まれる彼女を見つめているしかなかった。

鍵を持って戻ったシスター・ヴィクトリアは神に許しを請い、ロープで首を吊って命を絶つ。

修道院に食料などを運ぶ青年モリース・テリオー(ジョナ・ブロケ)は、シスター・ヴィクトリアの死体を見つける。

ヴァチカン
パスクアーレ司教(マイケル・スマイリー)に呼ばれたアンソニー・バーク神父(デミアン・ビチル)は、コンロイ枢機卿から、修道女が自殺した修道院の調査を任され、土地勘がある志願生が同行することになる。

ロンドン、聖ヴィンセント病院。
バークの訪問を受けたシスター・アイリーン(タイッサ・ファーミガ)は、土地勘があると聞いたと言われるものの、ルーマニアに行ったことがなかった。
...全てを見る(結末あり)

依頼を断ろうとしたシスター・アイリーンだったが、バークは、ヴァチカンには何か意図があるのだろうと伝える。

ルーマニアビエルタン
悪夢を見たテリオーは、シスター・アイリーンと共に訪ねて来たバークから、修道女の死体発見のことを訊かれ、馬車で修道院に向かうことになる。

テリオーがフランスカナダ人だと知り”フレンチー”と呼ぶことにしたシスター・アイリーンは、自分は修道女ではなく見習いで仮誓願だと伝える。

馬車を止めたフレンチーは、村人が呪われた地と考える修道院を馬が怖がるので、徒歩で向かうと2人に伝える。

シスター・アイリーンから調査の理由を訊かれたバークは、自殺の件の他、不思議な現象を調べると答える。

修道院が神聖かどうか判断するのがヴァチカンの目的だと、バークは付け加える。

修道院に着いたフレンチーは、2年間で見た修道女はシスター・ヴィクトリアだけだと、バークとシスター・アイリーンに伝える。

遺体は配達物を置く氷冷室に運んだと言うフレンチーは、バークとシスター・アイリーンをその場に案内する。

フレンチーから、寝かせてあった遺体が座っていると言われたバークは、筋肉のけいれんで動くこともあると考えながら、シスター・ヴィクトリアが手にしていた鍵を確認する。

3人で遺体を埋葬したバークは、祈りを捧げる。

シスター・アイリーンは、墓の十字架につながれているベルが気になり、疫病で生き埋めになり、棺の中で息を吹き返した者が生存を知らせるためのものだと、バークの説明で知る。

シスター・ヴィクトリアが首を吊った場所を確認したバークとシスター・アイリーンは、数週間経ったにも拘らず、血液が凝固していないことを不思議に思う。

修道院の中に入ったバークは、シスター・アイリーンが話しかけた座っている人物に挨拶する。

バークは、それが修道院長(ガブリエル・ダウニー)であることを確認し、修道誓願は立てたか訊かれたシスター・アイリーンは、まだだと答える。

用件を訊かれたバークは、自殺を調べに来たと答える。

自殺と認めない修道院長は、許可なくシスター・ヴィクトリアを埋葬してことについて尋ねる。

フレンチーに外すよう伝えたバークは、修道院長から帰るよう指示される。

修道院の安全を確認したいと伝えたバークは、問題ないと答える修道院長に、拒めば大掛かりな調査になると言って説得する。

夜通し礼拝があるので、明朝、出直して来れば調査に応じると言われたバークは、来客用の部屋に泊ることを許可される。

バークから、数日後に迎えに来るようにと言われたフレンチーは、夜道を帰り、修道女の姿の邪悪な者に襲われる。

何とかそれを逃れたフレンチーは、魔除けだと言いながら、墓場の十字架を持ち帰る。

夕食の際にシスター・アイリーンは、バークが恩人のフォーン司教と共に調査していることを知る。

幼いころ幻覚に悩まされ、父にも狂言癖だと言われて見放されたてしまい、コンロイ枢機卿の指示でフォーン司教が調査してくれたと、シスター・アイリーンはバークに話す。

幻覚の内容を訊かれたシスター・アイリーンは、様々なものを見たと答え、最後は必ず”マリア様が示す”という同じ言葉が浮かんだと伝える。

動揺するバークは、大戦中の体験を話す。

フランスリヨン近郊に従軍していたバークは、幻覚を見る少年ダニエル(オーガスト・マトゥーロ)を調べ、悪魔の憑依と判断して悪魔祓いをした。

ダニエルは儀式中に重傷を負い、回復しないまま数日後に亡くなったと話すバークは、彼より職務を優先したことを後悔しているとシスター・アイリーンに伝える。

夜中に食堂のラジオが鳴り始め、バークが見に行くとスイッチが切れた。

外に出て墓地に向かったバークは、その場にいたダニエルに襲われ、棺桶に落ちて埋められる。

異変に気づいたシスター・アイリーンは建物内を調べ、修道女の影を目撃する。

修道女がシスター・アイリーンの肩に触れ、鏡が割れる。

外に出たシスター・アイリーンは、ベルの音に気づき墓地に向かう。

いくつもの墓のベルが鳴り、バークの声が聴こえた場所を確認したシスター・アイリーンは、スコップでその場を掘る。

棺の中のバークは何者かに襲われるが、シスター・アイリーンに救われる。

邪悪な力が働き棺の中に入れら埋められたと言うバークは、その中にあった本に答えがあるかもしれないと考える。

翌日、修道院に向かったバークとシスター・アイリーンは、シスター・ヴィクトリアが首を吊った場所の血が増えていることに気づく。

バークから鍵を渡されて別れたシスター・アイリーンは、人影が見えたためにそれを追う。

礼拝堂に着いたシスター・アイリーンは、祈りを捧げている修道女に声をかけようとする。

シスター・オアナ(イングリット・ビス)に制止されたシスター・アイリーンは、修道女が交代で何世紀も続けて礼拝していることを知らされる。

シスター・ルース(サンドラ・テレス)に礼拝を続けさせたシスター・オアナは、シスター・アイリーンと共にその場を去る。

酒場で飲んでいたフレンチーは、村人ルカの12歳の娘が納屋で首を吊って自殺したことを知る。

店主から、災いばかり起きるのは悪魔が棲みつく修道院のせいだと言われたフレンチーは、その場に連れて行ったよそ者のことを訊かれる。

店主は、死体を見つけたフレンチーに、その2人も死体で見つかると伝える。

本を調べたバークは、悪魔のシスター”ヴァラク”のことが気になる。

シスター・オアナは、シスター・ヴィクトリアの存在を未だに感じるとシスター・アイリーンに話し、彼女から修道院の歴史を訊かれる。

暗黒時代に公爵が建てた城であり、悪魔を呼び出すために魔術と儀式を繰り返し、悪魔を送る扉を開けた。

そこに教会が踏み込み、聖遺物”キリストの血”で扉を閉じた。

教会が悪魔を閉じ込めるために礼拝を始めたため、何世紀も悪魔は現れなかった。

しかし、戦争の爆撃で悪魔が再び活動を始めた。

昨夜、礼拝堂で修道女を見たと言うシスター・アイリーンは、人ではなく邪悪なものを感じたと伝える。

シスター・オアナは、夜中に出没する悪魔であり、修道女ではないとシスター・アイリーンに伝える。

修道院に扮して全員を襲う考えだと言うシスター・オアナは、地獄の扉が開いたことを意味し、そのせいでシスター・ヴィクトリアが自殺したと話す。

そこにシスター・アビゲイル(マリア・オブレティン)が現れ、シスター・ルースと交代するようシスター・オアナに指示する。

シスター・アイリーンが修道誓願は立てていないことを知ったシスター・アビゲイルは、彼女に帰るよう指示するものの、シスター・オアナから、門はずべてしまっていると言われ、泊ること許可する。

部屋に案内されたシスター・アイリーンは、シスター・ヴィクトリアが持っていた鍵のことをシスター・オアナに尋ねる。

知らないと言われたシスター・アイリーンは、ドアに鍵をかけられる。

バークは、話しかけてきた者にここには邪悪なものがいると伝え、鍵のことを尋ねる。

手遅れであり、シスター・アイリーンは死ぬと言われたバークは、座っていたのが修道院長か確かめるものの、人間ではなかった。

悪夢で目覚めたシスター・アイリーンは、その場に誰かがいることに気づき、幻覚を見て何者かに導かれる。

目の前のヴァラク(ボニー・アーロンズ)を見て驚くシスター・アイリーンは取り乱す。

シスター・アイリーンは、現れたシスター・オアナから魔力が増しているので祈りで止める必要があると言われ、礼拝堂に行くよう指示される。

バークは、現れた修道女の後を追うが、彼女は姿を消す。

礼拝堂に着いたシスター・アイリーンは、祈りを続けるシスター・ルースの傍らで横たわっているシスター・オアナの遺体を確認する。

バークは、現れた悪のダニエル(ジャック・フォーク)に非難され、助けなかったことを責められる。

礼拝堂に修道女全員が集まり、シスター・アイリーンも加わり祈り始める。

修道女たちは弾き飛ばされ、シスター・アイリーンだけが祈り続ける。

配達物を取りに行くドアを調べようとしたバークは、シスター・ヴィクトリアの遺体に襲われるものの、現れたフレンチーに救われる。

祈り続けるシスター・アイリーンは、背中に”五芒星”の傷をつけられ、バークの声が聴こえたためにドアを開ける。

シスター・アイリーンは、悪魔から身を守るために全員で祈っていたことをバークとフレンチーに話すが、修道女が誰もいないことに気づく。

遺体を確認したシスター・アイリーンは、ミイラ化していたために驚く。

シスター・アイリーンが、ここはもう神聖ではないと言った瞬間に遺体が襲いかかり、バークは傷を負いながら、十字架を使って悪霊を追い払おうとする。

十字架が焼けて死体は火だるまとなり、フレンチーが銃を発砲して止めを刺す。

シスター・アイリーンは、悪魔は人間に憑依しないと出て行けないと考え、バークはシスター・ヴィクトリアが最後の1人だと気づく。

シスター・ヴィクトリアは自殺ではなく、憑依されないために犠牲になったとシスター・アイリーンは考える。

まだ終わっていないと言うシスター・アイリーンは、地獄の扉を閉めて悪魔を封印するための準備を始める。

バークを治療するシスター・アイリーンは、扉は地下墓地に向かっているため、キリストの血がないと閉じることができないと考え、地下通路に向かおうとする。

シスター・アイリーンは、その前に修道誓願を立てることをバークに希望し、幻覚は神の意志であり、神に尽くすことが使命だと伝える。

シスター・アイリーンに惹かれていたフレンチーは残念に思うものの、彼女の考えを尊重する。

修道誓願を立てたシスター・アイリーンは、バークとフレンチーと共に地下通路に向かい、聖母マリア像が示す場所を鍵を使って開ける。

キリストの血が入った容器を手にしたバークは、それをシスター・アイリーンの首にかける。

ヴァラクに襲われそうになったシスター・アイリーンは、修道女の亡霊に囲まれる。

その場に着いたフレンチーは、シスター・アイリーンがヴァラクに憑依されていることに気づく。

ヴァラクに迫られたフレンチーは、顔にキリストの血を塗りつけて、シスター・アイリーンの体から追い出す。

フレンチーはヴァラクに襲われ、シスター・アイリーンは水の中に落ちる。

ダニエルに襲われたバークは、目を傷つけながらも何とか逃れる。

ヴァラクに襲われたシスター・アイリーンを、バークが助けようとする。

息絶えたと思われたシスター・アイリーンは、口に含んでいたキリストの血をヴァラクの顔に吐き出す。

もがき苦しむヴァラクは、地獄の扉に吸い込まれる。

シスター・アイリーンを水から出したフレンチーは、意識がない彼女を蘇生させる。

キスをしたのは助けるためだと言われたシスター・アイリーンは、フレンチーに本名を尋ね、モリースだということを知り感謝する。

ダニエルに左目を傷つけられたバークは、シスター・アイリーンの手当てを受ける。

修道女の墓に祈りを捧げたシスター・アイリーンは、農夫になると言うモリースの馬車で村に向かう。

モリースの首筋には、逆十字の痕があった。

20年後、マサチューセッツ州、ウェイクフィールド
大学のセミナーでエド・ウォーレンと妻ロレインは、悪魔が憑依した農夫モリース”フレンチー”の映像を見せる。

教養は奨学生レベルのモリースはラテン語を話し、体中に逆十字が浮き出たというエド・ウォーレンロレインの説明を、キャロリン・ペロン(リリ・テイラー)は興味深く聞いていた。


解説 評価 感想

参考:
・「死霊館」(2013)
・「死霊館 エンフィールド事件」(2016)
・「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」(2021)

・「アナベル 死霊館の人形」(2014)
・「アナベル 死霊人形の誕生」(2017)
・「アナベル 死霊博物館」(2019)

・「死霊館のシスター」(2018)

・「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」(2019)

*(簡略ストー リー)
1952年、ルーマニアビエルタンカルタ修道院
修道女が自殺し、地元に住む配達人の青年フレンチーが死体を発見する。
ヴァチカンの指示を受けたアンソニー・バーク神父は、修道院の安全を確認するため、見習い修道女シスター・アイリーンを伴い、フレンチーの案内で修道院に向かう。
バークとシスター・アイリーンは、自殺した修道女が手にしていた鍵を手掛かりに、異様な雰囲気の修道院の調査を始めるのだが・・・。
__________

死霊館」シリーズのスピンオフ作品であり、「死霊館 エンフィールド事件」(2016)に登場する悪魔の修道女”ヴァラク”の起源に迫る、シリーズの時系列としては最も古い時代を描いた作品。

そのため、超常現象研究家のロレイン・ウォーレンと夫エドが、本作の物語にどのように関わっているかを伝える映像が、冒頭とラストで登場する。

世界遺産にも登録されている、”トランシルヴァニア地方の要塞聖堂のある村落群”で行われたロケは、異様な雰囲気の映像を映し出すために効果を上げている。

出演者の確かな演技と恐怖感を煽る映像など見どころは多いものの、コリン・ハーディの演出とゲイリー・ドーベルマンの脚本は単調であり、批評家、一般の評価は低かった。

しかし、北米興行収入は約1億1700万ドル、全世界では約3億6600万ドルという、シリーズ最高のヒットとなった。

修道院で起きた謎の死の調査を行う神父デミアン・ビチル、その助手として恐怖体験をする修道女の見習いを好演するタイッサ・ファーミガ、彼女に惹かれながら協力する地元に住む青年ジョナ・ブロケ、悪魔の修道女/ヴァラクを演ずるボニー・アーロンズ、自殺する修道女シャーロット・ホープ、修道女のイングリット・ビス、サンドラ・テレス、マニュエラ・チューカー、アニー・サヴァ、マリア・オブレティン、修道院長ガブリエル・ダウニー、主人公の神父が悪魔祓いを行った少年オーガスト・マトゥーロ、その少年の悪魔ジャック・フォーク、主人公をヴァチカンに呼び寄せる司教マイケル・スマイリー、デーモンの声ジョセフ・ビシャラ、シリーズの主人公である超常現象研究家エド・ウォーレンパトリック・ウィルソンロレイン・ウォーレンヴェラ・ファーミガ、2人に関わることになる女性リリ・テイラー、2人の助手シャノン・クックなどが共演している。


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