数日後、同僚のアンドレ(ロン・ランデル)と通りにいたドン・ホセは、時間を聞かれたために時計をなくしたと伝える。
アンドレからカルメンを紹介されたドン・ホセは、初めて会ったようなふりをして挨拶する。
通りがかった大佐にも色目を使うカルメンは、実力者は役に立つと言って、それを気にするアンドレを迷惑に思う。
8時に酒場でと言い残して去ろうとしたカルメンは、時計のチャイムが鳴ったために、それをドン・ホセに返す。
気まずい思いをしたドン・ホセは、カルメンに時計を盗まれたと思っているアンドレが、彼女を非難するものの、その魅力のとりこになっていることを知る。
町の女性と言い争いになったカルメンは格闘になり、相手のほほをナイフで傷つけてしまう。
騒ぎを鎮めた兵士は、ドン・ホセにカルメンを連行するようにと指示する。
それに従ったドン・ホセは、カルメンから、逃亡の手助けしてくれたらお礼をすると言われ、彼女に協力してしまう。
カルメンを自分がわざと逃がしたと報告されたドン・ホセは、大佐から、自分のような老兵は話は別だが、若輩者は、カルメンのような女に破滅させられると忠告される。
罰を与えられたドン・ホセは、当直の追加と30日間の謹慎を命ぜられる。
見張りしていたドン・ホセは、カルメンが大佐のパーティーに招待されたために驚く。
カルメンが踊りを披露することを知ったドン・ホセは、門に出てきた彼女から話しかけられる。
みじめな騙された男だと言うドン・ホセをからかうカルメンは、彼を誘惑する。
それに負けたドン・ホセは、1時間後に酒場で会うことをカルメンと約束する。
酒場に向かったカルメンは、仲間である盗賊のダンケア(ルーサー・アドラー)、レメンダード(ジョセフ・バロフ)、パブロ(バーナード・ネデル)から、パーティーで稼いだ金を、牢屋にいる首領である夫のガルシア(ヴィクター・ジョリイ)に渡すと言われる。
白を切ることはできないと考えたカルメンは、仕方なくドレスからコインを出して渡し去ろうとする。
隠してあったコインが落ちてしまったカルメンは、憤慨しながらその場を去る。
占い師の老婆(マーガレット・ワイチャーリイ)から、ガルシアが牢屋から出られると言われたカルメンは、処刑されそうもないので残念に思う。
一つの愛が生まれ、それによりすべてが失われるとカードで占った老婆は、愛が一つなどあり得ないと言うカルメンに、自分で災いを招くだろうと伝える。
自分の運命ではないと言うカルメンは、カードで占うまでもなく、死は勝手にやってくるものだと伝えて、愛のために死ねるなら本望だと考える。
その後、仲間達の前で踊っていたカルメンは、現れたドン・ホセを連れて酒場に向かう。
食べ物を買い込みドン・ホセを家に連れて行ったカルメンは、彼に迫る。
ビーズが落ちたために、不吉な予言が当たったと言うカルメンは、単なる迷信だと考えるドン・ホセを追い払おうとする。
愛はないと言って強がるカルメンは、素っ気ない態度の理由をドン・ホセから訊かれ、あなたの愛が冷めるのが怖いと伝える。
帰りたくないと言うドン・ホセを追い出したカルメンは、サーベルと帽子を窓から投げ捨てる。
それを拾うドン・ホセに声をかけて呼び戻したカルメンは彼に謝罪し、二人は抱き合う。
そこに現れた大佐は、情婦だったカルメンを奪ったドン・ホセと剣を交える。
カルメンが出した足にでバランスを崩した大佐は、ドン・ホセの剣を腹部に受けてしまい息絶える。
部隊から逃げるしかなかったドン・ホセは、カルメンと共に山に向かい、追手が来ないことを願う。
そこにレメンダードとパブロが現れ、カルメンはドン・ホセを紹介して、彼が上官を剣で刺殺してしまったことを話し、仲間に加える考えを伝える。
ガルシアの許可を得たのかと訊かれたカルメンは、仲間は必要だと答える。
警官を8人殺して牢屋に入っている、ボスであるガルシアを救い出すためにカルメンらがセビリアに来たことを知ったドン・ホセは、盗賊も悪くない生活だと言われる。
ダンケアと共に現れたガルシアはカルメンを抱きしめ、その場にいたドン・ホセが、連隊長を殺した英雄だと知らされる。
歓迎したドン・ホセがカルメンに惹かれていることを知ったガルシアは、彼女を冷やかす。
ダンケアから、ガルシアがカルメンの夫であることを知らされたドン・ホセは、下手な真似はしない方がいいと言われる。
眠れぬ夜を過ごすドン・ホセは、話をしに来たカルメンに、ガルシアのことを話さなかったことを非難するものの、彼女から、自分はあなたのものだと言われる。
ドン・ホセが納得しないために、カルメンはガルシアの元に戻る。
その頃、ドン・ホセがには1000ドゥーロの賞金がかけられる。
移動しながら、それをダンケアから知らされたドン・ホセは、パブロが裏切る可能性があるので気を付けるようにと言われる。
追手に気づいたガルシアらは、岩山に隠れて攻撃を仕掛ける。
カルメンを守ったドン・ホセは、ガルシアを撃ち殺せば逃げられると言われるものの、仲間になった者は裏切れないと伝える。
ガルシアが軍曹を射殺し、指揮官を失った部隊は撤退する。
その場から去ろうとするガルシアは、負傷したレメンダードが足手まといになるために容赦なく撃ち殺す。
ガルシアの行為を許せないドン・ホセは、一触即発となるが、ダンケアがそれを制止する。
パブロは、ドン・ホセを殺してしまったら賞金を手に入れられないと言ってガルシアを納得させる。
コルドバに着いたガルシアは、ダンケアとパブロと共に、待ち合わせをするカルメンを待ち、逮捕を恐れるドン・ホセは同行しなかった。
町に現れたカルメンは、闘牛士のルーカス(ジョン・バラグレイ)と過ごす。
ガルシアは、カルメンが現れないために苛立つ。
ダンケアは、ドン・ホセを嫌うパブロもカルメンに惹かれていることに気づき、自分の魅力で身を亡ぼす可能性がある彼女を哀れに思う。
戻って来たカルメンに、他の男のものだと思うと耐えられないと伝えたドン・ホセは、それを否定する彼女から、よく考えてみた方がいいと言われる。
そこにガルシアが現れ、町外れで会う約束だったはずだと言われたカルメンは、ドン・ホセと用事を済ませていたように見せかける。
憤慨したガルシアはカルメンを非難して殴り、それを制止したドン・ホセは、ナイフを手にする。
戦いの末にガルシアを殺したドン・ホセは、ダンケアから、仲間が二人も無駄死にしたので、カルメンを売ってもらえばよかったと言われる。
12歳のカルメンをガルシアが買ったことを知ったドン・ホセは、彼女と結婚することをダンケアに伝える。
ダンケアからお尋ね者は無理だと言われたドン・ホセは、ジプシー流にやることを考える。
それでも無理だと言われたドン・ホセは、答えを返せない。
その後、襲撃を続けるドン・ホセの賞金は4000ドゥーロに上がる。
ガルシアと違い犯行に加わることを許さないドン・ホセに腹を立てたカルメンだったが、彼から足を洗うことを提案される。
お尋ね者なので行く場所がないと言われたドン・ホセは、メキシコに向かうことも考え、普通の暮らしがしたいとカルメンに伝える。
今更、罪悪感を感じて後悔するのかと言うカルメンは、ごく普通の自分など嫌いになるとドン・ホセに伝えて納得させる。
コルドバに行く途中のカルメンはルーカスに出くわし、馬車に乗せてもらい彼の家に向かう。
カルメンが戻らないことで自分をからかうパブロを、ドン・ホセは叩きのめす。
その頃カルメンは、ルーカスの客人の前で踊り歌を披露していた。
戻って来たカルメンは、苛立つドン・ホセからどこにいたか訊かれ、賞金が5000ドゥーロに上がったので心配していたと伝える。
逃げた方がいいと言うカルメンはジブラルタルに行くことを提案するものの、ドン・ホセから、再びどこにいたのか訊かれる。
闘牛士のルーカスに会っていたと答えたカルメンは、嫉妬するドン・ホセに殴られ、首を絞められたためにその場から逃げる。
ルーカスの元に向かったカルメンは、カードの占いをして、自分と、自分を愛する男に死がつきまとい、男に殺されると彼に伝える。
その場に向かったパブロは、二人の様子を見ていた。
ガルシアと同じ極悪人になってしまったと嘆くドン・ホセは、ダンケアから、良心が残っている分、更にたちが悪いと言われる。
戻ったパブロは、カルメンが、闘牛士のルーカスの豪華な家で幸せそうにしていたことをドン・ホセに伝える。
町に向かおうとするドン・ホセは、それに反対するダンケアの忠告を聞こうとしない。
カルメンは、闘牛場に向かうルーカスを見送る。
ドン・ホセのことを通報したパブロは、賞金5000ドゥーロの半分を要求する。
黒猫を目撃したカルメンは不吉な予感を感じ、現れたドン・ホセにそれを伝える。
帰ることを拒むカルメンは、自分の好きなようにすると言って、束縛してほしくない、もううんざりだとドン・ホセに伝える。
自分のすべてだと言ってカルメンにすがるドン・ホセは、みじめな弱虫のようだと侮辱される。
闘牛が始まり、その場に向かおうとするカルメンに、行くなら殺すと伝えたドン・ホセは、他の二人のように殺せばいいと言われる。
罵倒されたカルメンは、殺す度胸があるのかとドン・ホセに問い唾を吐く。
ナイフでカルメンを刺したドン・ホセは、背後から兵士に撃たれる。
カルメンンとドン・ホセは階段で息絶え、そのばを黒猫が通る。