しかし、クイーンが君臨していた暗黒の時代の復活を望む者もいた。
それに対抗するコールダーは、ドーランと呼ばれる歴代の神父と共に、800年間”斧と十字架団”に仕えてきた。
コールダーのアパートに向かった36代目ドーラン(マイケル・ケイン)は、”ミーティング”中だと言われる。
フライトアテンダントが出て来たために部屋に向かったドーランは、任務を遂行してルーンを回収したコールダーから、渡された”iPad”のことを訊かれる。
人に譲ってしまったと答えたドーランは、コールダーから、紙は時代遅れだと言われる。
引退を考えるドーランは、餞別だと言うコールダーから”ウォーターマン402”のペンを贈られる。
信頼できる者は自分しかいないと言われたドーランだったが、考えは変わらなかった。
教会に戻った36代目ドーランは、後を譲る37代目ドーラン(イライジャ・ウッド)に、何があってもコールダーを見守ることを誓わせる。
そんな37代目ドーランを、ある男(オラフル・ダッリ・オラフソン)が監視していた。
連絡を受けたコールダーは、36代目ドーランが永眠したことを知り、翌日、葬儀が行われることになる。
翌日、斧と十字架団による36代目ドーランの葬儀と37代目の引継ぎ式が行われ、その様子をコールダーは見守る。
37代目ドーランと対面したコールダーは、以前にも会っていると言われる。
ドーランから、命を懸けて忠誠を誓うと言われたコールダーは、引退の日に息を引き取った36代目の死に疑問を感じながら、愛車(アストンマーティン・ラピード)で教会に向かう。
36代目の部屋を調べたコールダーは、窓が閉まっているにも拘らずハエが三匹、中に入り死んでいることに気づく。
それを調べようとしたコールダーは異変を感じ、窓が割れるのを察知してドーランを助ける。
魔女の仕業だと知ったコールダーは、密かに何かを捜したと考えて、黒魔術を使ったと気づく。
36代目のノートを見つけたコールダーは、”死”の文字の箇所に血の指紋が残っていたため、37代目ドーランの手を確認する。
火傷した左腕を見たコールダーは、ドーランから、5歳の頃、魔女に家を焼かれたと言われる。
その時にコールダーに助けてもらったと話すドーランは、それが初対面だと伝える。
自分が36代目に贈ったペンがなくなっていることを確認したコールダーは、犯人の魔女を狩ることをドーランに伝える。
高位の魔術師マックス・スレジンガー(イザック・ド・バンコレ)に会ったコールダーは、36代目ドーランの部屋にあった植物が何かを確認させる。
黒魔術に使われる希少な禁制種である”グリフィンのヒヨス”だとコールダーに伝えたマックスは、自分は邪悪なものは使わないと言って、現れた男が発していたのが、ニンニクとリンゴの腐敗臭だったことを教える。
ニンニク臭はヒ素で、南北戦争時代に使われた防腐剤であるため、コールダーは、犯人の居場所はかつての葬儀場であり、あとはリンゴの木を探すとドーランに伝える。
この後は危険が伴うと言って、コールダーはドーランをタクシーで帰す。
ある場所でリンゴの木を見つけたコールダーは、少女に姿を変えていた魔術師エリック・レマズニール(ジョセフ・ギルガン)を叩きのめし、36代目ドーランのペンがあることを確認する。
ドーランは、コールダーが連れてきたエリックを、36代目ドーランの殺害で魔女評議会のグレーザー(レナ・オーウェン)に差し出し、証拠品のペンも渡す。
エリックは36代目を殺したことを認めるが、そこに現れたコールダーは、共犯者の確認をしたかをグレーザーに問う。
単独犯だと言われたコールダーはそれを否定し、エリックが呪文で姿を変えたことを話し、クイーンの時代以来の見事な術だと伝える。
グレーザーからクイーンが蘇ることはないと言われたコールダーは、意見を聞き入れられない。
番兵を呼んだグレーザーは、エリックを牢獄に入れる。
グレーザーの肩に止まっていたハエに気づいたコールダーは、36代目ドーランの棺に向かう。
36代目が生きていることを確認したコールダーは、13世紀の黒魔術で使われた疫病バエだと気づく。
それが、クイーンの木に発生するハエだということをコールダーに確認した37代目ドーランは、コールダーから、目的は36代目の殺害ではなく尋問だと言われる。
36代目の体内のハエを摘出したコールダーは、まだ呪いが解けないために、黒幕を殺すことを37代目に伝える。
猶予は長くて2日と考えるコールダーは、36代目の指の傷を見て、彼がノートに印をつけたことに気づく。
コールダーは、36代目が言いたかった”死を思い出せ”という言葉の意味を知るためには、魔術を使うしかないと考える。
魔女のバーを所有するクロエ(ローズ・レスリー)は、ウィッチ・ハンターのコールダーが現れたことに気づいたミランダ(エイミー・カレロ)が逃げてしまったために、仕方なく彼に対応する。
記憶の薬を求められたクロエは500ドルを要求し、コールダーがそれを承諾したために5000,5万と値段を吊り上げる。
クロエが調合した薬入りのチェリーを食べたコールダーは、800年前のクイーンとの戦いを思い出す。
魔術を操るバルタザール・ケトラ/ベリアル(オラフル・ダッリ・オラフソン)に薬を打たれ手錠でつながれて目覚めたコールダーは、関節を外して手錠から手を抜く。
手を元に戻したコールダーは、ベリアルに襲い掛かるものの叩きのめされ、クロエに助けられる。
姿を消そうとするベリアルを逃がしたコールダーだったが、相手の上着の一部をむしり取り、それに付いている赤土を確認する。
火を放たれたクロエは、自分の店を守るために火を消そうとするものの無駄だった。
アパートに戻ったクロエは魔界に引き込まれそうになるが、コールダーに助けられる。
コールダーのアパートで目覚めたクロエは、コールダーと37代目ドーランが、FBIのデータベースをハッキングしていることを知る。
ベリアルのデータを確認したコールダーは、なぜ彼が記憶を取り戻す邪魔をしたのかを考える。
バルタザール・ケトラ、通称”ベリアル/悪魔”、フィンランド国籍の彼がエリックの雇い主であることを知ったコールダーは、36代目を呪った男であることを37代目ドーランに伝える。
起きてきたクロエにもう一度、試すと伝えたコールダーだったが、店が灰になり人生を台無しにされた彼女はそれを断る。
力を貸してくれるなら身を守ることを約束して、クロエを説得したコールダーは、調薬にヤナギタンポポが必要だと言われる。
それをミランダが持っていると言うクロエは、メールをするとコールダーに伝える。
ベリアルの上着に赤土がついていたことを37代目ドーランに伝えたコールダーは、それを分析させる。
ミランダの家に向かったクロエはヤナギタンポポがないことに気づき、赤土を確認したコールダーは、ミランダの死体を発見する。
その時、ミランダの携帯が鳴り、ベリアルが彼女の最後の様子を伝える。
悲しむクロエから敵を討ってほしいと言われたコールダーは、悪魔退治は任せろと伝える。
薬の当てがないと言うクロエに、代々の名家で魔術も古く、危険だがそこにはあると伝えたコールダーは、彼女を慰める。
魔女のダニーク(ドーン・オリヴィエリ)の元に向かったコールダーは、妻のヘレナ(ロッテ・ファービーク)と娘エリザベスの記憶を見せられる。
クロエに罠だと言われて目覚めたコールダーは、その場にあった墓土が黒魔術の証拠であるため、ダニークを脅して、仲間のベリアルの狙いを聞き出そうとする。
ダニークが土を集めただけだと知ったコールダーはその場を去り、クロエは、人の心に潜り込む邪悪な力を持つ”ドリーム・ウォーカー”だということを彼に明らかにする。
自分を救ってくれたクロエの勇気ある行動に感謝したコールダーは、彼女をある場所に案内する。
同胞の面汚しだと言いながらマックスに近づいたベリアルは、彼を連れ去る。
教会に向かったコールダーは、クロエに魔女の歴史を描いた壁画を見せる。
記憶を呼び起こしたいと言うコールダーに、協力したくても方法が分からないと伝えたクロエは、自分に結び付く言葉を考え、一言に集中するようにと指示される。
クロエから”孤独”だと言われたコールダーは、初代ドーランが朽ち果てたクイーンの体から取り出した心臓が、自分の死と直結していることに気づく。
コールダーは、心臓に止めを刺さなかったドーランが、それを懐に入れて隠したことを知る。
36代目ドーランが拷問されたのは、クイーンを蘇らせるために心臓の所在を知るためだったことに気づいたコールダーは動揺する。
37代目ドーランの元に向かったコールダーは、心臓を隠していた彼を責める。
クイーンが蘇り大惨事になると考えるコールダーは、隠し続ける誓いを立てたことが、何百年も世界の終焉を防いだと反論するドーランから、心臓を破壊すれば自分も死ぬかもしれないと言われる。
勝手に決めるなと伝えたコールダーは、ドーランから36代目の考えだと言われ、襲われた夜に、自分のために心臓の破壊を考えたはずなので、対策を考えることを提案される。
コールダーは、斧と十字架団の武器は健在だとドーランに伝える。
その頃、ベリアルは、捕らえたマックスを生贄にして、手に入れた心臓を使いクイーンを蘇らせようとする。
安全な自分のアパートに向かうようにとクロエに指示したコールダーは、クイーンの木に向かう。
木に埋もれていたマックスを確認したコールダーは、クロエが現れたために驚く。
クロエに姿を変えていたベリアルは、コールダーに発砲するものの、投げられたナイフが喉に刺さる。
マックスに痛めつけられたコールダーは、蘇ったクイーンを銃撃するものの姿を消す。
傷つきながらアパートに戻ったコールダーは、目覚めた36代目ドーランに、呪った者は殺したと伝える。
クイーンが蘇ったことを知ったドーランは、秘密が敵に漏れないと思っていた自分にも責任があると伝える。
次に起きるのは”死”で、クイーンが疫病を放つと伝えたコールダーは、歴代の凶悪な魔女は捕らえて一か所に閉じ込めたが、解放され復讐する時を待ち続けたことをドーランに話す。
投獄は完全に裏目に出たと言うコールダーに、ドーランは、一度、倒したクイーンは再び倒せると伝えて戦いを挑ませる。
ルーン(呪術具)と敵が”ヘクセンベイン/魔女殺し”と呼んだ剣を手にしたコールダーは、クロエと37代目ドーランと共に、クイーンがいる疫病の木に向かう。
呪いが完成したらハエが飛ぶと言うコールダーは、グレーザーが殺されていることを確認する。
捕らえた魔女達の力を使って疫病を放つ気だと考えたコールダーは、それを阻止しようとする。
エリックを引きずり出したコールダーは、夢の中で殺せば疫病を防げると言うクロエに、一人でクイーンに立ち向かう考えを伝える。
襲い掛かかってきた番兵を倒したコールダーは、危険を察知したらクロエを起こし、できるだけ遠くに逃げるようにとドーランに指示する。
夢の中でエリックに襲われたクロエは、抵抗して目覚める。
クイーンと対決したコールダーは、痛めつけて止めを刺そうとするが、クロエに銃を向けたドーランが現れる。
自分の家を焼いたのは魔女の血を引く両親だと話すドーランが、その力を継げずに魔術師になったこと知ったコールダーは、銃弾を受ける。
クロエが”ドリーム・ウォーカー”だと知ったクイーンは、疫病バエを放つ。
37代目ドーランが役に立たないと判断したクイーンは、彼を殺す。
夢の中で娘エリザベスと共に現れた妻ヘレナから、戦うべきだと言われたコールダーは目覚め、剣をクイーンに突き刺す。
クイーンは燃え尽き、飛び立った疫病バエは地上に落下する。
その様子を見ながら、舞い込んできたハエをノートで潰した36代目ドーランは、”iPad”ではこんなことはできないと呟く。
目覚めたクロエはコールダーに寄り添い、彼の傷は消え去る。
クイーンの心臓に剣を向けたコールダーは、自分も死ぬと言うクロエに、覚悟はできていると伝える。
陰の中に潜った際、クイーン以上の悪を見たと言うクロエは、この世と自分を見捨てないでほしいとコールダーに伝えて説得する。
斧と十字架団に裏切られた今、誰も信じられないと言うコールダーは、800年間、魔女を狩り、常に孤独だったと伝える。
もう違うと言うクロエは、5万ドルの貸しがあるとことをコールダーに確認し、5000ドルだと言われたために交渉しようとする。
その後、教会の庭で36代目ドーランと話すコールダーは、クイーンの心臓を失った斧と十字架団は戸惑うと言われるものの、務めを終えた自分は自由に活動することを伝える。
宇宙は同じ周回を繰り返し先が読めると思っていたが、今は何も予測ができないと話すコールダーに、ドーランは、人間はそれを”人生”と呼ぶと伝える。
コールダーからペンを渡されたドーランは、力を借りたいと言われ、それならば仕える、人生を浪費するなと伝えてその場を去る。
愛車の前で待っていたクロエから運転すると言われたコールダーは、それを任せる。
コールダーのアパートの武器庫に隠されているクイーンの心臓は、鼓動し続ける。