「死霊館」シリーズのスピンオフ作品。 子供に襲いかかる悪霊に立ち向かう母親の戦いを描く、製作ジェームズ・ワン、監督マイケル・チャベス、主演リンダ・カーデリーニ、レイモンド・クルス、パトリシア・ヴェラスケス他共演のホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:マイケル・チャベス
製作
ジェームズ・ワン
ゲイリー・ドーベルマン
エミール・グラッドストーン
製作総指揮
リチャード・ブレナー
デイヴ・ノイスタッター
ウォルター・ハマダ
ミシェル・モリッシー
マイケル・クリアー
脚本
ミッキ・ドートリー
トビアス・イアコニス
撮影:マイケル・バージェス
編集:ピーター・グヴォザス
音楽:ジョセフ・ビシャラ
出演
アンナ・テイト=ガルシア:リンダ・カーデリーニ
クリス・ガルシア:ローマン・クリストウ
サマンサ・ガルシア:ジェイニー=リン・キンチェン
ラファエル・オルヴェラ:レイモンド・クルス
パトリシア・アルバレス:パトリシア・ヴェラスケス
ラ・ヨローナ:マリソル・ラミレス
クーパー刑事:ショーン・パトリック・トーマス
ペレス神父:トニー・アメンドーラ
ドナ:アイリーン・ケン
カルロス:オリバー・アレクサンダー
トマス:エイデン・レヴァンドフスキ
デヴィッド・ブッカー:クリスティアン・カインギン
デヴィッド・ガルシア:デラロサ・リベラ
エイプリル:マデリーン・マックグロウ
ボカネグラ:ソフィア・サンティ
サイモン:ジェサン・カマレナ
キャロル:フォンタナ・シム
ミリー:スカーレット・ブラック
裕福な男性:ドン・ロバーソン
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2019年製作 93分
公開
北米:2019年4月19日
日本:2019年5月10日
製作費 $9,000,000
北米興行収入 $54,733,740
世界 $123,133,740
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1673年、メキシコ。
ある家族が野原で遊んでいる。
次男からネックレスを渡された母親は、それを一生大事にすると伝える。
しばらくして、家族がいないことに気づいた次男は、皆を捜すために森に向かう。
次男は、母親が川で兄を溺れさせているのを目撃する。
その場から逃げ出した次男は、母親に追われて腕をつかまれる。
1973年、ロサンゼルス。
ケースワーカーのアンナ・テイト=ガルシア(リンダ・カーデリーニ)は、警官だった夫を亡くし、息子クリス(ローマン・クリストウ)と娘サマンサ(ジェイニー=リン・キンチェン)と3人で暮らしていた。
アンナは、パトリシア・アルバレス(パトリシア・ヴェラスケス)の2人の息子の不登校調査していたが、上司のハンキンスは彼女のことを気遣い、その件をドナ(アイリーン・ケン)に担当させようとする。
4年間担当していたアンナはハンキンスを説得し、警官と共にパトリシアの家に向かう。
パトリシアの家に着いたアンナは、警官を外で待機させて中に入れてもらい、部屋を調べようとする。
大量のロウソクを設置し、儀式をしているような雰囲気の中で怯えるパトリシアは、泣き声が聞こえるとアンナに伝える。
家の中を調べたアンナは、鍵がかかった部屋が気になり、パトリシアの2人の息子カルロス(オリバー・アレクサンダー)とトマス(エイデン・レヴァンドフスキ)が閉じ込められていると考える。
ハンマーを持ったパトリシアは、出て行くように言っても従わないアンナに襲いかかる。
警官がパトリシアを制止し、彼女から鍵を奪ったアンナは、ドアを開けて中で怯えていたカルロスとトマスを助け出す。
教会の福祉施設に2人を連れて行き安心させたアンナは、トマスの腕のヤケド痕のような傷が気になる。
アンナは、パトリシアでなく”あいつ”がやった、どこにいても見つかると言いながら怯える2人の言葉が気になる。
帰宅したアンナは、夫の制帽をかぶり警官ごっこをするクリスを見つめながら、亡き夫のことを思い出し、いつものように、入浴中のサマンサの髪をゆすいであげる。 夜中に目覚めたカルロスは、部屋を出たトマスを追い、廊下で白いドレスを着た女に襲われる。 電話で目覚めたアンナは、夫の同僚だったクーパー刑事(ショーン・パトリック・トーマス)から、カルロスとトマスが川で溺死したことを知らされる。 クリスとサマンサを連れて現場に向かったサマンサは、2人を車に残し、カルロスとトマスの遺体を前に、クーパーから状況の説明を受ける。 警官に連行されるパトリシアは取り乱し、息子たちの死をアンナのせいにして非難し、”相手を止めていたのに”と伝える。 誰のことか訊かれたパトリシアは、”ラ・ヨローナ”だとアンナに伝える。 外の様子が気になるクリスは、車を降りて現場を見に行き、泣いている女(ラ・ヨローナ)に気づき、腕をつかまれる。 何とか車に戻ったクリスは、寝ているサマンサそ起こしてドアを開けさせる。 中に入ったクリスは、女が近づいたことに気づき、窓を開けられるのを必死で止めようとする。 車に戻ったアンナは、怯えているクリスらのことを心配しながら家に向かう。 帰宅したアンナは、自分の気のせいだと言うクリスを眠らせる。 カルロスとトマスの葬儀が行われ、教会に向かったアンナは、呪術医のラファエル・オルヴェラ(レイモンド・クルス)が気になる。 アンナは、その場にいたペレス神父(トニー・アメンドーラ)から、ラファエルが行っているのは、邪気を払い体の痛みを取り除く”煙の儀式”であり、信仰につながることを知らされる。 ペレス神父と話したアンナは、ラ・ヨローナのことを尋ねる。 ”泣く女”という意味だと答えたペレス神父は、メキシコのある村で評判の美人だった女性が牧場主と恋に落ち、結婚して2人の息子が生まれるものの、夫が若い女と浮気し、妻は仕返しに、夫の宝である息子を川で溺れさせて殺したとアンナに話す。 我に返った妻は犯した罪を悔い、同じ川で命を絶ったのだった。 その後、亡くした息子の身代わりをラ・ヨローナがさらいに来るという話が伝わり、子どもをさとす時の常とう句となった伝説となったと、ペレス神父はアンナに伝える。 伝説とは言いきれないとアンナに伝えたペレス神父は、彼女にお守りになる十字架を渡す。 ペレス神父は、無宗教だと言うアンナに、宗教は関係なく信じる心が大切だと伝える。 その頃サマンサは、女の泣き声を聞き、さした傘にドレスの女が映ったように思える。 サマンサは、風で飛んだ傘がプールに落ちたためにそれを拾い、現れたドレスの女に腕をつかまれる。 帰宅したアンナは、部屋でうずくまっているサマンサの腕の傷に気づき、転んだと言う彼女が、父を亡くした悲しみに耐えていると考える。 サマンサは、人形のミスティを抱きしめれば元気になると、父に言われたことを思い出せば大丈夫だと話すアンナに励まされる。 アンナは、サマンサが外を見つめているのを気にしながら、クリスから、クーパーが訪ねて来たことを知らされる。 元気がない子供たちが気になるクーパーは、アンナと仕事の話をする。 クーパーは、息子たちの件で拘留されたパトリシアは、死亡時刻に教会にいたという目撃証言があるため、アリバイがるとアンナに話し、見落としがあるかもしれないので、彼女の資料を調べてほしいと伝える。 アンナは、パトリシアに面会して話を聞いてほしいと、クーパーに頼まれる。 同じ頃、パトリシアの家を調べたラファエルは、ある液体を採取する。 パトリシアと子供たちの資料を調べていたアンナは、サマンサと同じような腕の傷に気づく。 アンナは、物音がしたために家の中を調べ、クリスが眠ったまま入口を開けようとしていることを知り、彼を目覚めさせる。 開いたドアを閉めたアンナは、倒れて何も覚えていないクリスを抱きしめる。 クリスをベッドに寝かせたアンナは、誰かがいる気配を感じて、何者かを目撃する。 侵入者を追い出そうとしたアンナは、起きてきた子供たちを自分の部屋で寝かせる。 翌日、警察署に向かったアンナはパトリシアと話し、子供たちを殺したことを否定し、監禁でもなく隠したのだが、あの女に取られたと言う彼女の話を聞く。 パトリシアは、腕の傷に気づいたアンナに、ラ・ヨローナにつかまれたと言って、子供たちは泣き声を聞き、涙に触れたか尋ねる。 大切な子供たちをじきに奪いに来ると言うパトリシアは、息子たちが死んだ時に、彼らの代わりにあなたの子供を奪えとラ・ヨローナに頼んだとことをアンナに伝える。 物音が気になったクリスは、サマンサの部屋で泣き声を聞き、ラ・ヨローナに襲われて階段から落ちる。 帰宅したアンナはクリスを病院に連れて行き、診察した医師は、彼の腕の傷などが気になる。 家に戻ったアンナは、訪ねて来たクーパーが、病院からの通報を受けたことを知り、同行した同僚のドナが子供たちと話をする。 虐待を否定するアンナは、話を終えたクーパーから、パトリシアは釈放されたことを知らされる。 アンナは、パトリシアは無実かもしれないと言いつつ、確信はないとクーパーに伝える。 その後、アンナがクリスと話をしている間、入浴していたサマンサにラ・ヨローナが近づく。 サマンサは、髪に触れているのがアンナだと思い、ラ・ヨローナであることに気づかない。 クリスは、サマンサの部屋で泣いていた白いドレスの女から、自分たちを子供にすると言われたことをアンナに話す。 サマンサはラ・ヨローナに襲われ、それに気づいたアンナは、鍵がかかっていた浴室に押し入り、バスタブで溺れかけていた彼女を助ける。 アンナはバスタブから現れたラ・ヨローナに腕をつかまれ、浴室の外に出てドアを閉める。 その後アンナは、子供たちを連れて教会に向かい、ペレス神父に腕の傷を見せて相談する。 ペレス神父は、数年前まで伝説は信じていなかったが、ある人形(アナベル)が関連する出来事で、考えが変わったことをアンナに話す。 教会は心霊現象の専門家を紹介できると言うペレス神父は、承認が下りるまで数週間かかることをアンナに伝え、元神父だった呪術医のラファエルに頼むことを勧める。 ラファエルの店に向かったアンナは、追い払われそうになる。 子供たちの腕の傷を見て動揺するラファエルは、教会の仕事だと言ってアンナを相手にしない。 サマンサに頼まれたラファエルは、仕方なく話を聞き、傷はラ・ヨローナの印だとアンナに伝える。 ラファエルは、立ち向かうための覚悟がいるとアンナと子供たちに伝えて、魔除けやラ・ヨローナの涙などを持参して彼女らの家に向かう。 家に着いたラファエルは、生卵を使い悪霊の存在を確認する。 4人で協力し合い準備をするラファエルは、ラ・ヨローナが子供を殺した時にその前で泣いたと言われる、真っ赤な花が咲くメキシコの”炎の木”で作った十字架を武器にすることを伝える。 ラファエルは、ラ・ヨローナの涙を清めて、それも武器に使うことをアンナに伝える。 無数に設置したロウソクがついていれば魔除けが効いていると話すラファエルは、物音に気づく。 現れたラ・ヨローナは叫びながらロウソクの火を消し、アンナに襲いかかる。 身を隠したクリスとサマンサも襲われるものの、アンナが2人を助けて、ラファエルはラ・ヨローナの涙で彼女を追い払う。 アンナと子供たちをおとりに使ったと言うラファエルは、炎の木の種をまき、そのラインがある限り霊は入れないことを伝える。 サマンサは、種のラインの外のある人形ミスティを取ろうとして手を伸ばし、それに気づいたアンナは彼女を制止する。 ミスティを手にしたサマンサはラ・ヨローナに連れ去れれてしまい、プールで溺れさせることに気づいたアンナは、水に飛び込む。 アンナはラ・ヨローナに襲われ、ラファエルが祈りを捧げながら、聖水で水を清める。 無事だったアンナはサマンサと共に助けられ、奪ったラ・ヨローナのネックレスを確認する。 アンナらは家に戻るが、様子がおかしいサマンサはラ・ヨローナに支配されてしまう。 クリスにサマンサを任せたアンナは、2人をクローゼットに隠す。 ネックレスが武器に使えるかもしれないと考えたラファエルは、それを持っているようアンナに指示する。 その後、クリスの叫び声に気づいたアンナとラファエルは、銃を持ったパトリシアが現れたために驚く。 アンナは話し合おうとするが、ラファエルはパトリシアに銃撃される。 パトリシアは、子供たちを返してほしいとラ・ヨローナに話しかけながら、種のラインを除けてしまう。 家の中に入ったラ・ヨローナは、アンナに襲いかかり地下室に閉じ込めてしまい、クリスとサマンサは屋根裏部屋に逃げる。 追ってきたラ・ヨローナは、クリスが持つネックレスを見て人間(マリソル・ラミレス)に姿を変える。 地下室のドアを開けたパトリシアは、アンナを子供たちの元に向かわせる。 ラ・ヨローナは、鏡に映った自分の姿を見て元の姿に戻る。 屋根裏部屋に向かったアンナは、ラファエルの指示に従い、”炎の木”の十字架でラ・ヨローナの胸を突き刺す。 その瞬間、ラ・ヨローナは叫び声をあげながら消え去る。 翌日、アンナと子供たちはラファエルに感謝し、その場を去る彼を見送る。 クリスとサマンサは家に戻り、アンナは道端の水溜りが気になり、水のある場所に現れるラ・ヨローナのことを考える。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「死霊館」(2013)
・「死霊館 エンフィールド事件」(2016)
・「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」(2021)
・「アナベル 死霊館の人形」(2014)
・「アナベル 死霊人形の誕生」(2017)
・「アナベル 死霊博物館」(2019)
・「死霊館のシスター」(2018)
・「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」(2019)
*(簡略ストー リー)
1973年、ロサンゼルス。
警官だった夫を亡くしたケースワーカーのアンナ・テイト=ガルシアは、息子クリスと娘のサマンサと共に暮らしていた。
自分が担当するパトリシアの2人の息子が不登校だと知ったアンナは、彼女の家を訪ねて調べる。
異様な雰囲気の家の中で、監禁されている2人の息子を見つけたアンナは、彼らを保護する。
ところが2人は、泣き声と共に現れる、白いドレスを着た悪霊”ラ・ヨローナ”に殺され、川で発見される。
それを知ったアンナは現場に向かい、悲しみながら息子を奪ったと言って取り乱すパトリシアに責めらえる。
その後、泣き声と共に現れたラ・ヨローナにクリスとサマンサが襲われ、それを目撃したアンナは、教会に助けを求めるのだが・・・。
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「死霊館」シリーズのスピンオフ作品。
子供を悪霊に奪われそうになる母親の戦いを描くホラー。
「アナベル 死霊館の人形」(2014)に登場する”ペレス神父”が再び登場し、その時の体験を主人公に話すシーンがある。
しかし、シリーズの内容と直接的なつながりはなく、あくまで、ラテンアメリカに古くから伝わる、溺死した子供たちを悼み水辺を歩き回る幽霊”ラ・ヨローナ/泣く女”の伝説を描いた作品。
その伝説自体は興味深いものの、恐怖を伝えるシーンなどは新鮮味もなく平凡で、批評家の評価も低かった。
900万ドルで製作された本作は、北米興行収入は約5500万ドル、全世界では約1億2300万ドルのヒットとなった。
悪霊から子供たちを守ろうとする母親を熱演するリンダ・カーデリーニ、その息子ローマン・クリストウ、その妹ジェイニー=リン・キンチェン、主人公らに協力する元神父で呪術医のレイモンド・クルス、ラ・ヨローナに息子たちを殺されるパトリシア・ヴェラスケス、その息子オリバー・アレクサンダーとエイデン・レヴァンドフスキ、ラ・ヨローナのマリソル・ラミレス、主人公の亡くなった夫の同僚刑事ショーン・パトリック・トーマス、主人公に協力する神父のトニー・アメンドーラ、主人公の同僚、アイリーン・ケンなどが共演している。