馬車の車輪が水溜りにはまり停車したため、馬が倒れてしまう。
馬を気にするマイロはベラトールに殴られるが、カッシアがそれを許す。
マイロは苦しむ馬を死なせて楽にしてやり、手伝ったカッシアはそれを理解して感謝し、彼が気になる存在になる。
ポンペイ。
故郷に着いたカッシアは、ブドウ収穫祭のために通りが混んでいたため、召使いのアリアドネ(ジェシカ・ルーカス)と共に馬車を降りる。
両親セヴェルスとアウレリア(キャリー=アン・モス)に迎えられたカッシアは、ローマに魅力を感じなかったことを伝える。
その夜、マイロら奴隷達も町に到着する。
愛馬ヴィラスの様子を見に行ったカッシアは、世話をしていたフィーリックスから、翌日、乗れるように今夜中に慣らしておくと言われる。
剣闘士の王者アティカス(アドウェール・アキノエ=アグバエ)は、兄を殺されたトラキア人(マキシム・サヴァリア)とマイロが争いを始めたため、その様子を見守る。
トラキア人を叩きのめしたマイロを制止したバラトールは、闘わせる場所が違うとグレカスに言われる。
その頃、ヴェスヴィオの火山活動が活発化していた。
ヴィラスを走らせていたフィリックスは、地震と共に起きた地割れに落下してしまう。
アティカスと同じ牢に入れられていたマイロは名前を聞かれ、闘いを待つだけの身でそれを知る必要がないと答えて闘技場に向かう。
翌日の闘いで勝利すれば自由になれると信じているアティカスは、マイロと腕試しをすることになる。
当初は圧倒されるものの互角に闘うマイロだったが、刃物を隠し持っていたトラキア人が彼に襲いかかる。
それに気づいたアティカスが、マイロを助けるためにトラキア人を蹴り倒し、バラトールが騒ぎを鎮める。
牢に戻ったマイロから、なぜ助けたのかを問われたアティカスは、剣闘士は、背後からではなく正面の一撃で死ぬものだと言われる。
二人は、互いに自分が止めを刺すことを約束する。
元老院議員コルヴス率いるローマ軍がポンペイ入りするが、市民は彼に背を向ける。
アウレリアと共にコルヴスを歓迎したセヴェルスは、新皇帝ティトゥスが有能であるかという質問をしてしまう。
自分に背を向けた市民の行為を気にするコルヴスは、市の再建計画への反発だろうとセヴェルスに言われる。
大軍を率いてこの地に来たコルヴスを警戒するよう、アウレリアはセヴェルスに忠告する。
ローマの現状を知るカッシアは、ローマ軍の支配に懸念を示し、それをアウレリアに伝える。
愛馬ヴィラスが戻るものの、フィリックスの姿がなかったため、カッシアは不思議に思う。
翌日の闘いで自分を殺して自由になれると言うアティカスに、死ぬまで闘わせる気だという考えを伝えるマイロだったが、アティカスは、ローマが約束を守ることを信じる。
高貴な女性の相手をさせられるため奴隷は牢から出され、途中マイロは、見覚えのあるコルヴスの副官マルクス・プロキュラス(サーシャ・ロイズ)を気にする。
セヴェルスが考える新都市計画案を、模型を見ながら聞かされたコルヴスは、皇帝はともかく自分は興味があることを伝える。
コルヴスと握手したセヴェルスは契約すると言われ、祝杯を挙げるために、カッシアを部屋に寄こすよう指示する。
マイロに気づいたアリアドネは、それをカッシアに知らせる。
カッシアとマイロは目を合わせるが、彼女は、セヴェルスと共にコルヴスの元に向かう。
コルヴスがカッシアとローマで会っていたことを知ったセヴェルスは、契約を交わした後に全てを話すと言われ、下がるよう指示される。
それを知らされたアウレリアは、カッシアの元に付き人を向かわせようとするが、契約があるセヴェルスは彼女を制止する。
コルヴスを拒むカッシアは結婚も迫られるが、それも断りその場を去る。
火山活動により地震が起き、ヴィラスが興奮して暴れ始めたため、カッシアは、マイロを厩舎に入れるようベラトールに命ずる。
ヴィラスをなだめたマイロは、幼い頃から馬に接していた騎馬民族だったことをカッシアに伝える。
家族はローマ人に殺されたと言うマイロは、同情するカッシアも同じだと非難する。
自分はポンペイ市民だと言うカッシアは、ローマの支配を望んでいないことをマイロに伝える。
父セヴェルスがローマと取引しようとすることを悲しむカッシアは、自分の父親なら最期まで戦うとマイロに言われる。
カッシアを馬に乗せたマイロは、その場から逃走するものの、追っ手に気づく。
一人で逃げるようにとカッシアに言われたマイロだったが、迷惑をかけることになると答えて捕えられる。
連れ戻されたマイロは、コルヴスに殺されそうになる。
マイロはコルヴスが両親の仇だと気づき、カッシアは、彼に助けられたことを伝える。
慈悲に感謝するとカッシアに言わせたコルヴスは、マイロを15回鞭打つようグレカスに命ずる。
プロキュラスは、最後に闘うはずだったマイロを、最初の試合で殺すようグレカスに指示する。
殺される運命のマイロを気遣うカッシアは、自分を諦めないコルヴスの存在を恨む。
牢に戻り、両親を殺した男を見つけたことをアティカスに知らせたマイロは、同じく家族をローマ軍に殺されたと言う彼に名前を伝えて握手し、友情を確かめ合う。
8月24日。
対戦相手のことでバラトールと打ち合わせをしたグレカスは、勝てば自由の身となるアティカスが、王者のまま死ぬのを市民は期待すると言われる。
それに納得したグレカスは、地震により闘技場が崩れる危険性をセヴェルスに指摘するが、ローマの信頼を失わないために全責任を負うと言われる。
しかし、不安を感じるグレカスは、数日間ポンペイを離れる準備をする。
闘技場に姿を現したマイロらは、鎖に繋がれて武器を渡され、コルヴスのケルト人討伐を称えるセヴェルスの演出により闘うことになる。
それを喜んだコルヴスは、闘いの開始を宣言する。
闘いではなく、討伐の時と同じ虐殺だとアティカスに伝えたマイロは、ローマ軍兵士に扮した剣闘士を迎え撃つ。
マイロとアティカスは敵を次々と倒し、コルヴスは討伐の事実と違うことをセヴェルスに指摘する。
貴賓席で隣に座るカッシアに、マイロが何者かを問うコルヴスは、自分が敵わぬ相手だと言われ、セヴェルスが結婚を承諾したと彼女に伝える。
セヴェルスやアウレリア、そしてカッシアは驚くが、承諾しなければ、”皇帝は有能か”と言ったセヴェルスの言葉を皇帝に知らせることをコルヴスは伝え、家族は吊るし首を免れないと付け加える。
鎖を繫ぐ塔が木製だと気づいたアティカスはそれを倒し、マイロと共に敵を殺し、トラキア人だけが残る。
トラキア人を難なく倒したマイロは、ローマ軍の鷲を手にする。
結婚を承諾した場合はどうなるかをカッシアに聞かれたコルヴスは、彼女の家族は自分の家族になり、皇帝の庇護の下恩恵を受けられると伝える。
ローマに屈しないことをコルヴスに伝えたマイロは、鷲の枝をへし折って投げつける。
コルヴスは、それを交わしたプロキュラスに、マイロとアティカスを拘束するよう命ずる。
マイロが言った通り、ローマが自由の身を与えることは嘘だと理解したアティカスは、兵士に矢を向けられて覚悟を決める。
コルヴスは二人を殺すサインを送ろうとするが、カッシアが親指を立てて彼らを生かすサインを示す。
憤慨するコルヴスだったが、市民の前でマイロとアティカスを殺せば、彼らが殉教者として英雄になるとカッシアに言われる。
皇帝に抵抗するための反乱が起きるとカッシアに言われたコルヴスは動揺するものの、服従させると伝え、彼女を屋敷に監禁するようプロキュラスに命ずる。
挙式はローマで行うと言うコルヴスは、激しい揺れと共に混乱する市民を鎮める。
火神”ウゥルカヌス”が、ポンペイの王者とローマの王者の一騎打ちを望んでいると言うコルヴスは、ケルト人討伐隊の英雄プロキュラスとマイロを闘わせようとする。
アティカスはその場から引き上げ、グレカスは港に向い、カッシアは屋敷に閉じ込められる。
両親の仇を討つためプロキュラスと剣を交えたマイロだったが、地面は大きく揺れる。
コルヴスは、プロキュラスにマイロを殺すよう命ずるが、遂にヴェスヴィオが噴火する。
闘技場は崩れ始めて地割れが起き、マイロはプロキュラスに襲いかかり地下に落下する。
プロキュラスと格闘になったマイロは、閉じ込められていたアティカスらの牢の扉を開ける。
その場から逃れたプロキュラスは入り口を閉めてしまい、取り残されたベラトールは、剣闘士達に殺される。
瓦礫の直撃を受けたセヴェルスは、倒れていたアウレリアから、コルヴスを殺すよう指示される。
剣を向けたセヴェルスだったが、コルヴスに抵抗され、町に投資する気がなくなったと言われながら腹部を刺される。
コルヴスは、戻ってきたプロキュラスと共に港に向かう。
セヴェルスは、アウレリアに謝罪して息絶える。
混乱する市民が押し寄せる港に着いたグレカスは、兵士に金を渡して船に乗り込み、直ちに出航させる。
闘技場に戻ったマイロとアティカスは、激しい噴煙で暗闇になる空を見つめる。
アウレリアの声に気づいたマイロは、屋敷に閉じ込められているカッシアを救ってほしいと言われながら、彼女の死を見届ける。
無数の噴石が町を直撃する中、コルヴスは港に向う。
港に逃げようとしたアティカスだったが、マイロは、命懸けで自分を助けようとしてくれたカッシアを救うと言って屋敷に向かおうとする。
自分も行くと言うアティカスに対しマイロは、自由を手に入れた彼を港に向かわせる。
崩れ始めた屋敷に着いたマイロは、その場にいたアリアドネと共にカッシアの元に向い彼女を助ける。
屋敷は激しい揺れと共に崖ごと崩れ落ち、アリアドネは死亡し、マイロとカッシアは港に向かう。
港を前にして前方に進めなくなったコルヴスは、市民を殺しながら町に戻ろうとする。
沖に向かったグレカスの船は、噴石の直撃を受けて沈没する。
地震による大津波に気づいたアティカスは、市民に町に戻るようにと指示し、逃げ遅れた子供を助けながら城壁に辿り着き助かる。
アティカスに出くわしたマイロとカッシアは、港が破壊されたことを知らされる。
南の丘に向かうことをカッシアに提案されたマイロは、歩いて行くのは無理だと考え、馬のいる闘技場に向かう。
アティカスと共に馬を用意するよう伝えたカッシアは、手を取り合いながら息絶えた両親の姿を確認するが、プロキュラスが現れる。
戦車に拘束したカッシアと共にローマに向かおうとしたコルヴスだったが、そこにマイロとアティカスが現れる。
二人を殺した者に1000デナリウスを与えると兵に伝え、コルヴスはその場から走り去る。
マイロとアティカスは兵士達を倒すが、プロキュラスが立ちはだかる。
カッシアを追うようマイロに指示したアティカスは、彼から剣を受け取る。
激しい闘いを続けるアティカスだったが、プロキュラスに腹部を刺される。
立去ろうとするプロキュラスの腕を掴んだアティカスは、剣を折り、命乞いをする相手の首を貫いて殺す。
追ってくるマイロを確認しながら、カッシアは木片で手錠の鍵を開けて外し、戦車は障害物に激突して横転する。
マイロはカッシアの無事を確認し、襲いかかってきたコルヴスに立ち向かい、剣で腕を突き刺す。
カッシアに戦車の手錠に繋がれたコルヴスは、マイロに剣を向けられる。
その時、大噴火を起こしたヴェスヴィオの火口から火砕流が流れ出す。
家族などを殺したコルヴスを、神々は決して許さないと伝えたマイロは、彼を置き去りにしてカッシアと共に馬で走り去る。
火砕流はポンペイに達してコルヴスに襲いかかり、瀕死のアティカスは立ち上がり、自由人として死ぬと叫びながら火砕流に飲み込まれる。
何とか町を脱出したマイロとカッシアだったが、噴石の衝撃で落馬してしまう。
火砕流が近づく中、マイロはカッシアだけを逃がそうとする。
それを拒むカッシアは、馬を逃がしてしまう。
最期は一緒にいたいと言うカッシアを抱きしめたマイロは、火砕流を気にする彼女に自分だけを見るよう伝える。
マイロとカッシアは、口づけしながら愛を確かめ合い、そして、火砕流に飲み込まれる。