マサチューセッツ工科大学/MIT。
警備警官のショーン・コリアー(ジェイク・ピッキング)は、女子学生のリーらが開発中のロボットを見て驚き、彼女と話をする。
午前0時55分。
帰宅したトミーは、妻キャロル(ミシェル・モナハン)を起こしてしまう。
2013年4月15日 月曜日、パトリオット・デイ。
午前6時34分、マラソン開始の3時間前。
中国人青年のダン・マン(ジミー・O・ヤン)は、購入したSUV/メルセデス・ベンツ・Mクラスの映像を電話で両親に見せる。
午前7時8分。
チェチェン人移民のタメルラン・ツァルナエフ(セモ・メリキッゼ)は、妻キャサリン・ラッセル(メリッサ・ベノイスト)と幼い娘、そして弟のジョハル・ツァルナエフ(アレックス・ウルフ)と暮らしていた。
膝の具合を気にしながらキャロルに制服を用意してもらったトミーは、マラソンのゴール地点の警備に向かう。
午前11時54分、ウォータータウン、ボストンの西7マイル(11.2km)。
ジェフ・ピュジリーズ巡査部長(J・K・シモンズ)は、ベーグルを買って署に向かう。
2013年、ボストン・マラソン、午前8時42分、ゴール地点。
脚を引きずりながら現地に着いたトミーは、ランナーとして参加する署長のウィリアム・エヴァンス(ジェームズ・コルビー)と話をする。
膝の具合がよくないためにキャロルに電話をしたトミーは、大き目のサポーターを持ってきてほしいと伝える。
タメルランは、圧力なべで作った爆弾をリュックに入れる。
マサチューセッツ大学ダートマス校に通うジョハルは、友人たちのことを気にする。
心配するなと言うタメルランは、計画が実行できることをジョハルに確認して抱きしめる。
午前9時46分。
観客は興奮しランナーたちはスタートに備える。
そして、ランナーたちは一斉にスタートする。
午前10時17分。
夜勤を終えたコリアーは帰宅する。
午前11時8分、イースト・ケンブリッジ。
中華料理店で、食べ物の宅配アプリを店主にアピールしたダン・マンは、店員のキャラが気になる。
ジェシカとパトリックは、休日を楽しむために出かける。
3歳の息子レオをベビーカーに乗せたスティーブ・ウールフェンデンは、マラソン見物に向かう。
レースは終盤を迎え、トミーは警備を続ける。
エチオピアのランナー、レリサ・デシサが優勝し、その後、一般ランナーたちが次々とゴールする。
ジェシカとパトリック、レオを連れたスティーヴもゴール地点に到着する。
エヴァンスもゴールし、デヴァル・パトリック州知事(マイケル・ビーチ)に迎えられる。
トミーにサポーターを渡したキャロルは、会いたくてわざと忘れたと言われる。
ゴール地点に現れたタメルランとジョハルは、リュックを置いてその場を離れる。
デイヴィスと話したトミーは、その直後に爆発が起きたために驚く。
二回目の爆発が起きて現場は騒然となり、多数の人々が負傷する。
脚を負傷したジェシカは、動けないパトリックを気遣う。
本部に連絡したトミーは医療班を呼び、事件を知ったデイヴィスはゴールに戻る。
現場はパニックになり、無事だったキャロルを見つけたトミーは、彼女を同僚に任せて家に戻るよう指示する。
脚を負傷したスティーヴは、避難するため警官に連れて行かれたレオと引き離されてしまう。
ジェシカとパトリックは、別々の救急車で病院に運ばれる。
混乱する中で指示を出すトミーは、ランナーを止めようとする。
二回目の爆発現場で家族といた8歳の少年が死亡し、それを確認したトミーは、人々の携帯電話を没収するよう指示する。
救急車に乗せられたスティーヴは、レオのことを心配する。
午後3時14分、マサチューセッツ総合病院。
治療を受けるスティーヴは、看護師にレオのことを話し捜してもらおうとする。
午後3時37分、爆発の47分後。
現場に到着したFBI捜査官のリチャード・デローリエ(ケヴィン・ベーコン)は、トミーやデイヴィス、エヴァンスから状況説明を受ける。
手掛かりはすべて残すために、少年の遺体は動かせないと言うデローリエの考えに納得いかないトミーは、彼に言い寄るもののエヴァンスに制止される。
パトリック知事とデイヴィスと話し合うデローリエは、テロと断定すればあらゆることに影響するため、安易に決められないと伝える。
しかし、現場を調べたデローリエは、爆弾と思われる破片が落ちていたためにテロだと確信し、自分たちが現場を仕切ることをデイヴィスらに伝える。
午後4時26分、ブラック・ファルコン・ターミナル。
巨大な倉庫内に捜査本部を設置したデローリエは、現場を再現して分析する準備を始める。
マスコミに対応したデイヴィスは、逮捕者がいないことを伝えて、写真や動画などの情報提供を求める。
午後4時38分、ボストン医療センター。
ジェシカは、両脚の膝下を切断することになる。
午後4時39分、ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター。
パトリックも損傷が激しい左脚を切断することになる。
捜査本部には、現場の遺留品がすべて持ち込まれる。
キャロルに電話をして無事を伝えたトミーは、家族が来ていると言う彼女を安心させる。
トミーは、デローリエらがこの場を仕切ることに納得がいかない。
捜査を始めるデローリエに意見したトミーは、重要なのは目撃者であり、被害者から話を聞くべきだと伝える。
それをデイヴィスから任されたトミーは、デローリエからは、被害者の中に犯人がいる可能性があると言われて病院に向かう。
午後6時48分、爆発の4時間後。
病院に着いたトミーは、被害者から話を聞こうとする。
現場に残されていた少年の遺体は、ようやく搬送される。
ジェシカは病室に運ばれ、父親が駆け付ける。
パトリックは身元が分からず、妻がいたと聞いていた看護師らは別の病院だと考える。
午後8時38分、イースト・ケンブリッジ。
キャラの店で食事を買ったダン・マンは、彼女と話をする。
4月16日 火曜日、爆発の17時間後。
ジェシカに話を聞こうとしたトミーは、彼女の様子を見て遠慮し、父親から夫のパトリックを捜してほしいと言われ、調べることを約束する。
帰宅したトミーは、心配していた家族から質問攻めに遭い、苛立つ彼は皆を追い出してしまう。
爆破時を思い出したトミーは、動揺してキャロルの前で涙し、犯人を必ず見つけることを誓う。
監視カメラ映像をチェックしていた捜査官は、爆発した瞬間に反対方向に向かった白い帽子の男に気づき、それをデローリエに知らせる。
映像を確認したデローリエは、現場に詳しいトミーを呼び寄せ、意見を求めながら帽子の男の行動を探る。
何か所かで男の映像は確認されるが、顔認証ができる解像度ではなかった。
トミーから、男がステーキハウスに行った可能性を指摘されたデローリエは、店内の映像に映る男と近くにいるサングラスをかけたもう一人の男(ジョハルとタメルラン)を確認し、仲間だと考える。
自宅に戻っていたタメルランとジョハルは、FBIが容疑者を特定したというニュースを見る。
犯人二人の写真を公開するべきだと言うデイヴィスだったが、デローリエは、間違いだった場合の問題を指摘する。
市民の不安を解消しなければならないと言う、パトリック知事からも早急の対応を迫られたデローリエは、自分の勘では二人は犯人だが、公開にはまだ時間が欲しいと伝えて納得させる。
4月18日 木曜日。
現地入りしたオバマ大統領は、ボストンは決してくじけないという声明を発表する。
リーから差し入れのドリンクを受け取ったコリアーは、土曜日のライブに行く約束をする。
ウォータータウン。
部下たちを前にピュジリーズは、ボストンの事件について話し警戒する。
午後3時30分、爆発の73時間後。
デイヴィスは、写真公開をデローリエに再び迫り、トミーは、殺人事件と違い、テロでは市民が情報を提供したがると意見する。
自分の一存では許可できないと言うデローリエに迫るデイヴィスは声を荒げるが、犯人の写真を入手したテレビ局が、それを公開するつもりだという連絡が入る。
事態は急変し、事件解決後に写真を流出させた者を破滅させると言いながら憤慨するデローリエは、仕方なく大統領が去った後に写真を公開することにする。
午後5時3分、爆発の74時間後。
記者会見を開いたデローリエは、容疑者二人の写真を公開する。
マサチューセッツ大学ダートマス校。
ニュースを見ていた学生のディアスは、友人のジョハルに、爆発現場にいたことをメールで尋ねる。
タメルランから荷物をまとめろと言われたジョハルは、銃が欲しいことを伝える。
友人達と共にジョハルの部屋に向かったディアスは、彼の私物の中に爆弾の材料があることに気づく。
午後9時14分、爆発の78時間後。
ダン・マンは、キャルと共に食事を楽しむ。
警備中のコリアーはタメルランに銃撃され、ジョハルが彼の銃を奪おうとする。
コリアーが抵抗したために更に発砲したタメルランは、建物から男(ピーター・バーグ)が現れたために、ジョハルと共に逃げる。
その事件の無線を聴いたトミーは、現場に向かう。
午後10時46分、爆発の80時間後。
ダン・マンの車に押し入ったタメルランは銃を向けて脅し、自分が爆弾犯人で警官を殺してきたと伝える。
ダン・マンから財布とキーを奪ったタメルランは、ジョハルと共にその車に爆弾などの荷物を積み込む。
ダン・マンを人質に取ったタメルランとジョハルは、車を奪ってその場を離れる。
リーが見守る中、駆け付けた警官達に救急車に乗せられたコリアーだったが、死亡が確認される。
ウォータータウン。
警戒しながら車を走らせるタメルランは、今回の事件は”911”以来最悪の事態だと伝えるラジオを止めて、あのテロはアメリカ政府の陰謀だとダン・マンに伝える。
ダン・マンからキャッシュカードの暗証番号を聞いたタメルランは、車を止めてジョハルにATMで現金を引き出させる。
街を巡回するトミーは、不審者を捜す。
ガソリンスタンドに寄ったタメルランは、給油にカードが使えないと言うジョハルに現金を渡し、食べ物も買いに行かせる。
ニューヨークまでのルート検索をしていたタメルランは、隙を見て逃げたダン・マンを止めることができない。
それをジョハルに知らせたタメルランは、その場から逃亡する。
店に逃げ込んだダン・マンは、爆弾事件の犯人に拉致されたことを店主に話し、警察を呼ぶようにと言って隠れる。
その通報の無線を聴いたトミーは、現場に向かう。
ジョハルを責めるタメルランは、別の車を奪い荷物を積み、ダン・マンの車を捨てるのでついて来るようにと指示する。
現場に到着してダン・マンと話したトミーは、爆破犯人がニューヨークでテロを起こそうとしていることを知る。
トミーは、車の車種とGPSの追跡番号を教えるダン・マンの勇気ある行動に感心する。
ウォータータウン、午前0時43分。
パトロールするレイノルズ巡査は、手配中のメルセデスを発見し、それを報告して追跡する。
車が停車したことをレイノルズから知らされたマクレラン巡査は、待機するように伝えて現場に急行する。
車に近づいたレイノルズはタメルランに発砲されたために応援を要請し、マクレランが到着して銃撃戦になる。
帰宅しようとしていたピュジリーズは、発砲事件の無線を聴いて引き返す。
タメルランの指示を受けたジョハルは爆弾を使う。
その様子を伝える無線を聴いたトミーも現場に向かう。
激しい銃撃戦と爆弾の爆発が続き、到着したピュジリーズは背後に回り、タメルランの脚を銃撃する。
爆弾を投げたジョハルにニューヨークに向かい大勢を殺すよう指示したタメルランは、ピュジリーズに発砲しながら近づき、弾が切れたために格闘になる。
車に乗ったジョハルは、路上のタメルランを轢いてしまいながらその場から逃走する。
到着したトミーもジョハルの車を追う。
タメルランの身柄を確保したピュジリーズは、救急車を呼ぶ。
トミーはメルセデスを見つけるが、ジョハルの姿はなかった。
病院に搬送されたタメルランは治療を受け、駆け付けたFBI捜査官は、身元を調べるために顔の写真を撮り指紋を採取する。
懸命の治療にも拘わらず、タメルランは死亡する。
午前1時35分、爆発の82時間後。
タメルランの身元が判明し、家宅捜査を指示したデローリエは、彼が要注意人物のリストに入っていたことを部下から知らされる。
午前4時48分、ウォータータウン捜査本部。
デイヴィスは、トーマス・メニーノ市長(ヴィンセント・カラトーラ)に状況を説明する。
ジョハルがニューヨークに向かった可能性があるため、パトリック知事はニューヨーク州知事と市長に連絡するよう指示する。
厳戒態勢の中、市民は自宅待機となり、ウォータータウンは封鎖される。
4月19日 金曜日、爆発の89時間後。
エヴァンスと共に捜査を続けるトミーは、タメルランの妻キャサリンを権利通告なしで逮捕する指示が出たことを知り、前例がない異常事態だと考える。
政府の尋問チームが来るために、キャサリンの逮捕を急がせたデローリエは、ジョハルの携帯に着信があったことを知り、発信地に部下を向かわせる。
マサチューセッツ大学ダートマス校。
ディアスの部屋に押し入った特殊部隊員は、ジョハルがいないことを本部に伝える。
デイヴィスは、キャサリンが逮捕されたことを知る。
午前11時26分、爆発の93時間後。
政府から派遣された尋問官ヴェロニカ(カンディ・アレキサンダー)は、キャサリンの尋問を始める。
爆弾はまだあるか尋ねたヴェロニカは、何も答えないキャサリンに、家族や親友のことはすべて調べてあると伝える。
爆弾のことを何度も訊くヴェロニカに、弁護士を呼ぶ権利があると伝えたキャサリンだったが、自分にはないと言われて席を立つ。
席に戻されたキャサリンは、死亡したタメルランの無残な遺体の写真をヴェロニカから見せられ、母親から引き離される娘は、父は怪物だと知りながら育つと言われる。
娘が大事なら爆弾のことを話すようにと言われたキャサリンは、イスラム教徒の妻は夫と神に愛を捧げ、危険で困難な人生を送り夫に従わなければならないと伝える。
タメルランが別れる時にキスもしなかったはずだと言われたキャサリンは、キスはしてくれた、天国でも同じであり質問しても無駄だとヴェロニカに伝える。
尋問を終えたヴェロニカはデローリエに呼び止められ、キャサリンは知っているが、聞いても無駄だと伝えてその場を去る。
ウォータータウン。
タメルランが要注意人物であり見逃したことを話すデローリエは後悔するが、デイヴィスから、リストの人物をすべて調べるのは不可能だと言われる。
娘はエヴァンスから、爆発は防げたと思うかと訊かれたトミーは、7年前に、キャロルには子供ができないと告げられたことを話す。
キャロルの苦しみとそれと戦う決意を知り、彼女を抱きしめたとトミーはエヴァンスに話す。
その頃、パトリックはジェシカの病室に運ばれ、二人は愛を確かめる。
今日も同じような戦いを見たと言うトミーは、悪魔と戦う武器は愛しかないとエヴァンスに伝える。
帰宅したピュジリーズは、妻を抱きしめる。
犯人を殺しても心は癒えない、防ぐのも無理であり、愛の力で戦えば悪には負けないとトミーはエヴァンスに伝える。
スティーヴは、病室に連れて来られた無事だったレオを抱きしめる。
4日前に少年の遺体の前に立っていたことを話すトミーは、彼の家族のためにも犯人を捕らえるとエヴァンスに伝える。
ジェシカは、あなたより先にマラソンを走るとパトリックに伝える。
午後6時35分、爆発の100時間後。
ある家の住人は、裏庭にあるボートのタープの下に人がいることに気づき警察に通報する。
その連絡を受けたエヴァンスとトミーは現場に向かう。
住人から話を聞いたトミーは、警戒しながらボートを調べて、ジョハルがいることを確認する。
多数の警官が駆け付け、SWATの出動を要請する。
日が暮れて、FBIの人質救出班がボートに近づき、スナイパーも配備される。
ボートに閃光弾が撃ち込まれ、姿を現したジョハルの身柄は確保される。
捜査本部では、デイヴィスらが歓声を上げる。
ジョハルの逮捕は報道され、市民は警察など捜査関係者を称える。
パトリック知事は市民の協力に感謝する。
バーに向かったトミーは同僚たちに迎えられ、その場にいたキャロルを抱きしめる。
フェンウェイ・パーク。
試合前にスピーチしたレッドソックスのデヴィッド・オルティーズは、事件を解決した知事、市長、警察関係者などを紹介し、ボストンは強く生きようと訴え、観客は熱狂する。
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ジョハル・ツァルナエフは死刑を宣告され、刑務所で控訴を待っている。
ジョハルの三人のクラスメイトは、捜査妨害の罪で逮捕され実刑を受ける。
捜査当局は、現在もキャサリンの関与を調査している。
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左脚を失ったパトリック・ダウンズは、2年後のボストン・マラソンを完走し、ゴールで迎えてくれたジェシカ・ケンスキーと抱き合う。