フラれたばかりのジュディは、古い印刷機を見つけて女子だけの新聞を発行した。
中学生になったSLオタクのジョナサンは、模型作りなどが趣味だった。
保険会社に勤めるヘンリーは、昇進できなかったために落胆する。
冒険小説の挿絵画家であるメアリーは、ドーバー海峡を泳いでフランスに渡ることを決めて、水泳の練習に余念がなかった。
サミュエル・グルーバー(ジム・ブロードベント)の骨董品店に向かったパディントンは、占い師マダム・コズロヴァ(アイリーン・アトキンス)が置いて行った品の中に掘り出し物があると言われる。
ルーシーの100歳の誕生祝に何かをプレゼントしたいパディントンは、マダム・コズロヴァの品物の中にあった古いロンドンの絵本を手にする。
サミュエルから本の説明を受けたパディントンは、それが飛び出す絵本であることを知り、ルーシーがそれを見ればロンドンに着た気分になるのではないかと考える。
絵本を見ながら、ルーシーを連れて市内を案内することを想像したパディントンは、本をプレゼントにしようとする。
世界に一冊しかない絵本であるために、とても高価だということをサミュエルから知らされたパディントンは、働いて本を買うことを決める。
理髪店の掃除係を始めたパディントンは、店主が留守の間に現れたジェラルド・ビッグルスウェイド判事(トム・コンティ)の散髪をすることになってしまう。
掃除係だと言っても聞き入れられないパディントンは、判事が眠っている間に後頭部をバリカンで刈ってしまい、クビになる。
家族と共にマダム・コズロヴァの曾祖母が作ったカーニバルに向かったパディントンは、隣人の芸人フェニックス・ブキャナン(ヒュー・グラント)のショーを楽しむ。
パディントンをステージに上げたブキャナンは、この”夢がかなう場所”で何が望みかを尋ねる。
ルーシーおばさんの誕生祝に、見つけたマダム・コズロヴァの絵本をプレゼントしたいと言われたブキャナンは顔色を変える。
ショーを終えたブキャナンはパディントンを呼び止めて絵本のことを話し、彼がそれを買うために仕事を探していることを知る。
ブキャナンの言葉で窓ふきの仕事を思いついたパディントンは、折り畳み梯子を使って作業を始める。
ご近所の窓の掃除をこなすパディントンは、ジャフリ医師(サンジーヴ・バスカー)にも喜ばれ、家に閉じこもるランカスター大佐(ベン・ミラー)から金は払わないと言われるものの、汚れていた窓を拭いてあげる。
久しぶりに外の様子を見たランカスターは、通りの新聞スタンドのキッツ(ジェシカ・ハインズ)と顔を見合わせ、笑顔で応える。
パディントンを嫌うカリー(ピーター・カパルディ)は、彼の仕事にケチをつけようとする。
その後も人々に喜ばれながらプレゼント預金をためるパディントンは、ある夜、サミュエルの店に忍び込んだ泥棒が絵本を盗んだことに気づく。
犯人を追ったパディントンは、駆け付けた警官に泥棒と間違えられる。
友達の野良犬ウルフィーの協力で自転車で逃げる犯人を追ったパディントンだったが、もう一歩のところで逃げられてしまう。
警官に包囲されたパディントンは逮捕されてしまい、騒ぎに気づき、それを知ったヘンリーら家族は驚く。
犯人だったブキャナンは、都合よく現れてくれたパディントンに感謝したい気持ちになり、絵本を確認する。
各ページにマダム・コズロヴァのヒントが隠され、それを利用すれば大金が手に入れられるブキャナンは、自分が出演するドッグフードのCMを見ながら微笑む。
ビッグルスウェイド判事の下でパディントンの裁判は行われ、証言台に立ったサミュエルは、絵本はほしいと言ったが、パディントンが犯人とは思えないと証言する。
事件を目撃した証人として呼ばれたブキャナンは、パディントンの証言を基にメアリーが描いた犯人の似顔絵を見せられる。
犯人を見ていないというブキャナンの証言でパディントンの有罪は決まり、重窃盗罪で10年の刑を言い渡され、理髪店での”乱暴”の罪も加えられる。
刑務所に入れられたパディントンは、耐えるしかなかった。
その後、ジュディは犯人の似顔絵を入れたチラシを印刷し、メアリーとジョナサン、そしてヘンリーは街中にそれを貼る。
絵本を参考にして名所に向かったブキャナンは、暗号の文字を見つける。
翌日から作業を割り当てられたパディントンは、洗濯場に向かう。
囚人服を洗濯するパディントンは、赤いソックスを入れたまま洗ってしまう。
ピンクの囚人服を着た囚人たちは食堂に集まり、フィブス(ノア・テイラー)の隣の席に着いたパディントンは、あまりの食事のまずさに驚く。
シェフに抗議するべきだと言うパディントンの言葉を聞いた囚人たちは動揺する。
パディントンは、生き残りたければ、凶暴な囚人であるシェフのナックルズ・マッギンティ(ブレンダン・グリーソン)には関わるなと言われる。
巨漢のTボーンから、メニューを変えさせられたらピンクの囚人服のことは許すと言われたパディントンは、やってみると伝えてナックルズの元に向かう。
パディントンに食事のことで意見されたナックルズは、彼を締め上げようとするものの、口に入ったマーマレードのサンドイッチを食べて、その美味しさに驚く。
ルーシーおばさんに習ったと言うパディントンが、マーマレードを作れることを知ったナックルズは、怯える囚人たちに、パディントンには手を出すなと警告する。
ナックルズは、身を守る代わりにマーマレードを作ることを約束させる。
サミュエルの店で泥棒のことを話したメアリーは、他の高価なものに手を出さずに、絵本を奪ったのには理由があると考える。
ヘンリーと共にカーニバルに向かい、占い師のマダム・コズロヴァと話したメアリーは、パディントンは無実であり、犯人が奪った曾祖母の飛び出す絵本に何か秘密があるはずだと伝える。
協力すると言うマダム・コズロヴァは、話し始める。
カーニバルを作った曾祖母は、見事な芸を披露して高価なチップを受け取り富豪になる。
それをねたんだマジシャンが曾祖母の財産を狙い、彼女を事故死させて金庫を開けるものの、その場には、ロンドンの名所12か所が飛び出す一冊の絵本しかなかった。
その後、マジシャンも財宝も行方が分からなくなる。
12か所の名所にはヒントがあると考えたメアリーは、それが宝の地図かもしれないとヘンリーに伝えて、名所を調べようとする。
まともに自分の話を聞いてくれないヘンリーの意見は気にせず、メアリーは、犯人が財宝のことを知っていたに違いないと考える。
その頃、マジシャンの孫だったブキャナンは、二個目の暗号を探そうとしていた。
セント・ポール大聖堂。
ブキャナンは、シスターに扮して侵入する。
早朝、パディントンを起こしたナックルズは、マーマレード作りを一人でやらせる。
何もしないナックルズがルーシーを侮辱したために憤慨したパディントンは、彼を睨みつける。
自分は無実だと言うパディントンは、助言してくれないのなら手伝ってほしいと伝えてナックルズを納得させ、マーマレードを作り始める。
ジュディとジョナサンと共にセント・ポール大聖堂に向かったメアリーは、事故で像が破壊されたことを知る。
警備員(サイモン・ファーナビー)から話を聞いたメアリーは、事件で尼僧が疑われ警察が取り調べ中だということを知る。
犯人はもう逃げたと言う警備員は、不審な行動をとるシスターを目撃したことをメアリーらに話す。
暗号を確認したブキャナンが、警備員に目撃されて像を回廊から落下させたのだった。
司教に変装したブキャナンは、難なくその場から逃亡した。
刑務所では朝食にマーマレード・サンドが配られ、その反応が心配なナックルズは苛立ちながら、パディントンと共に囚人たちの様子を窺う。
その美味しさに満足した囚人たちは、ナックルズとパディントンに拍手を送る。
フィブスから他のメニューをリクエストされ、ないと答えたナックルズは、囚人たちは料理のことは分かっていないとパディントンに伝える。
立ち上がったスプーンは、祖母に教わったチョコケーキのレシピを覚えているとナックルズに伝え、チャーリーやTボーンも得意料理を教える。
その後ナックルズとパディントンは、囚人たちに協力してもらいお菓子を作り始め、食堂はカフェに変わり、皆が楽しく過ごすようになる。
家族と共にパディントンに面会したメアリーは、三人の怪しい人物が名所で不審な行動をして財宝を探していることを伝える。
その話を聞きに来たナックルズらを信用できないヘンリーは、マイクと電源のスイッチを間違えてしまい、彼らを批判する会話を訊かれてしまい恥をかく。
パディントンに免じて許すと伝えたナックルズは、犯罪は専門だと言って犯人の似顔絵を確認し、知らないと伝える。
ナックルズは、ギャングというより仮装パーティーだと伝える。
隣人のブキャナンに声をかけられたメアリーは、お茶に招かれて話をする。
犯人捜しの件を聞いたブキャナンは、ヘンリーと同じく推理は妄想だとメアリーに伝える。
犯人の目が青いことを知っていたブキャナンに、描いた似顔絵は白黒だと伝えたメアリーは、青い目の彼が犯人だと確信する。
それを家族に話したメアリーは、信じようとしないヘンリーから、ブキャナンは賞を受賞した名優であり、自社のプラチナ会員だと言われる。
メアリーを信じるバード夫人は、役者はこの世で一番あくどい生き物なので、捕らえるには完璧な作戦が必要だと伝える。
配管を通じてナックルズらと話したパディントンは、脱獄して街に出れば無実を証明することに協力できると言われるものの、ブラウン家を裏切るようなことはしたくないと伝える。
記者に扮してブキャナンのエージェント、フェリシティ・ファンショー(ジョアンナ・ラムレイ)に会ったジュディとジョナサンは、彼女から話を聞く。
メアリーは、ブキャナンの家の届け物のカゴの中に入り運ばれる。
ブキャナンは人付き合いが悪いのが問題で、舞台には戻らないとジュディとジョナサンに伝えたフェリシティは、ブロードウェイのプロデューサーとのランチに向かう。
荷物がブキャナンに届けられたことを確認したバード夫人は、ジュディとジョナサンに電話をする。
ジュディとジョナサンが録音したフェリシティの会話と気づかないままフェリシティからの電話に出たブキャナンは、ブロードウェイのプロデューサーとのランチに呼ばれる。
ブキャナンが出て行った後にカゴから出たメアリーは、部屋を調べる。
窓から外を見ていたヘンリーは、ブキャナンの家の中にいるメアリーに気づく。
メモ用紙を鉛筆でなぞり”夢がかなう場所”という文字を確認したメアリーは、ヘンリーが現れたために驚く。
犯人がブキャナンだと証明すると言うメアリーは、裕福な彼が犯人のはずがないと言うヘンリーに、いくつもの請求書を見せて絵本を捜す。
ネクタイを忘れたブキャナンは、家に戻ろうとする。
屋根裏の隠し部屋を見つけたメアリーは、犯人の衣装があることに気づき、ヘンリーも納得するが、そこにブキャナンが戻る。
隠れていたヘンリーに気づいたブキャナンは、自社の保険のプラチナ会員なので、サービスで検査をしていると言われる。
パジャマ姿のヘンリーを不審に思うブキャナンはメアリーも見つけ、帰る二人を見送る。
屋根裏部屋に向かい絵本があることを確認したブキャナンは、”夢がかなう場所”に向かおうとする。
警察で事情を話したメアリーらは、証拠がなければブキャナンの捜査はできないと言われる。
面会時間になっても家族は現れず、やがて忘れ去られるとナックルズから言われたことを考え寂しくなったパディントンは涙する。
ナックルズに連絡したパディントンは、脱獄計画に加わることを伝える。
監房から出たナックルズとパディントン、フィブズとスプーンは、洗濯物で作った気球を使い刑務所から脱獄することに成功する。
地上に降りたパディントンは、ナックルズらが外国に逃げようとしていることを知りショックを受け、自分は無実を証明すると言ってその場を去る。
公衆電話でブラウン家に電話をしたパディントンは、脱獄したというメッセージを留守電に残して別れを告げる。
メッセージに気づいたメアリーは折り返して電話し、それに出たパディントンから、自分は忘れられたと思ったと言われたためにそれを否定する。
犯人はブキャナンだと言われたパディントンは、姿を消した彼は絵本をヒントにして名所を捜したことを知り、”夢がかなう場所”という本に書かれていた言葉をメアリーに伝える。
ブキャナンの家のメモを思い出したメアリーは、カーニバルのオルガンが財宝の隠し場所だと気づく。
カーニバルがパディントン駅から旅立つことを知ったヘンリーは、駅に向かいブキャナンの指紋が付いた絵本を取り戻すようパディントンに指示する。
清掃員バーンズのゴミ収集車に乗せてもらったパディントンは、駅に向かう。
通りに出たカリーは、パディントンが脱獄したことを住人に知らせる。
パディントンを嫌うカリーを非難したヘンリーは、パディントンが人々に好かれる理由を伝えて彼を追い払い、家族と共に車で駅に向かおうとする。
エンストしてしまったヘンリーだったが、近所の人々に車を押してもらいエンジンがかかる。
パディントン駅。
到着してホームに向かい、変装したブキャナンが貨物列車に乗ったことを確認したパディントンも飛び乗る。
間に合わなかったヘンリーらだったが、ジョナサンは出発する列車で追えると考える。
その列車には、パディントンの悪夢を忘れようとして旅立つビッグルスウェイド判事と妻も乗車していた。
家族と共に機関室に向かったジョナサンは、列車を動かす。
飛行機を奪い飛び立ったナックルズらは、パディントンがブリストル行きの列車で発見され、警察が向かっているというラジオのニュースを聴く。
パディントンが心配なフィブスとスプーンだったが、ナックルズは逃亡計画は変えないと二人に伝える。
オルガンの場所に向かったブキャナンは、名所で入手したアルファベットを使い扉を開けようとする。
その様子を見ていたパディントンは、絵本を奪おうとする。
並走する列車からパディントンを確認したヘンリーとジュディ、そしてバード夫人は、貨物列車に乗り移る。
扉が開き財宝を確認したブキャナンだったが、その場に現れたパディントンに絵本を奪われてしまう。
扉が閉まったために開けようとするブキャナンだったが、文字を忘れてしまい、絵本を奪ったパディントンを追う。
車両の屋根でパディントンを追い詰めたブキャナンは貨物室に落下してしまい、その場にはヘンリーらが待ち構えていた。
貨物列車のパディントンに気づいたビッグルスウェイド判事は、驚いて気を失ってしまう。
カバンの中の折り畳み式の梯子を使い列車に乗り移ろうとしたパディントンは、ヘンリーらを拘束したブキャナンに邪魔されそうになる。
梯子が伸び切り、メリーから飛び移るようにと言われたパディントンは、ブキャナンに捕らえられる。
ブキャナンは車両を切り離すものの、拘束を逃れたヘンリーが投げた球を額に受けて気を失う。
線路から川に落ちた車両は、パディントンを乗せたまま沈んでしまう。
水に飛び込んだメアリーはパディントンを救おうとするが、鎖がかけられた扉を開けることができない。
メアリーとパディントンは諦めかけるが、そこに現れたナックルズらが扉をこじ開けて二人を救う。
体温が上がり寝込んだパディントンは、家に戻ったことを家族から知らされる。
疑いも晴れブキャナンが逮捕されたことも知ったパディントンは、3日間も寝ていたと言われ、今日がルーシーの誕生日だと気づく。
プレゼントがないために困ってしまったパディントンだったが、近所の人々に回復を祝ってもらう。
サミュエルから、絵本は証拠品として押収されたが、ルーシーには別のプレゼントを用意してあると言われたパディントンは、その意味が理解できない。
メアリーから、ルーシーには絵本でなく本物のロンドンを見せたらいいと言われたパディントンは、来客の対応をする。
入り口に現れたルーシーと抱き合ったパディントンは、誕生日おめでとうと伝える。
その後、パディントンとルーシーはロンドン・ツアーを楽しむ。
フィブスとスプーンと共に出所したナックルズは、サンドイッチ店をオープンする。
メアリーはドーバー海峡を泳ぐことに成功するが、パスポートを忘れたために戻る。
表彰されたジュディは、男子も含めた新聞部員を募集する。
ジョナサンの活躍により、SLブームとなる。
ヘンリーは昇進する。
ブキャナンはCM契約を解除され、10年の刑をビッグルスウェイド判事から言い渡される。
半年後。
ブキャナンは、刑務所内でショーを演出する。