宇宙を支配する王族の継承者バレム・アブラサクス(エディ・レッドメイン)と弟妹タイタス(ダグラス・ブース)、カリーク(ダグラス・ブース)は、今は亡き母が治めていた惑星”地球”の話をする。
地球を受け継いだバレムに、母の思い出に譲ってほしいと伝えたタイタスは、収穫量が自分の全財産を上回るとカリークから言われる。
シカゴ。
病院に侵入した謎の男ケイン・ワイズ(チャニング・テイタム)は、”キャサリン・ダンレビー”のカルテを確認する。
ケインは、バレムに雇われたハンターのアイビス(デヴィッド・アジャラ)とラゾ(ペ・ドゥナ)、ファルク(スペンサー・ワイルディング)らに襲われるものの、反撃してその場から逃れる。
ケインが伝説のハンターだと確信したアイビスは、バレムに報告する前に考えがあることをラゾに伝える。
その頃、カリークは、バレムとタイタスには秘密で、ある計画を実行しようとしていた。
木星。
地球の例の遺伝子が一致することを部下のナイト(エドワード・ホッグ)から知らされたバレムは、殺害を命ずる。
友人のキャサリン・ダレンビー(ヴァネッサ・カービー)の家にいたジュピターは、大富豪の恋人からプロポーズされるかもしれないと言われる。
その後ジュピターは、侵入してきたエイリアンにキャサリンが襲われれるのを目撃する。
それを写真に撮ろうといたジュピターは、母アレクサからの電話でエイリアンに気づかれ、襲われてしまう。
意識を失ったジュピターは、目覚めた後には何も覚えていなかった。
おじのヴァシリー・ボロトニコフ(ジェレミー・スウィフト)から金を借りて、オークションで望遠鏡を手に入れようとしたジュピターだったが、何に使うのかを訊かれたために諦める。
父の愛用していた望遠鏡と同じものを、どうしても手に入れたいジュピターは、、従兄のヴラディー(キック・ガリー)から、検査を受けていた卵子の提供手術を受けるようにと説得される。
それを承諾したジュピターは、5000ドルを受け取ることをヴラディーに確認し、望遠鏡を4000ドルで落札する。
不妊治療センター。
待合室のジュピターは、携帯電話で写したエイリアンのことが思い出せない。
キャサリンの名前で手術を受けたジュピターは、エイリアンだった医師らにDNAを確認されて、殺されそうになる。
そこに現れたケインはエイリアンを倒し、ジュピターに名前を伝える。
女を確保したというケインから報告があったことを知らされたタイタスは、迎えの宇宙船を向かわせる。
目覚めたジュピターは、ケインに銃を向けながら話を聞き、オオカミと人間のDNAを持つ兵士だった彼が、それに向いていなかったことを知らされる。
病院のエイリアンはダイオライト星人の偵察隊で、自分を殺しに来たと言われたジュピターは動揺する。
ジュピターは、このままでは再び襲われるとケインから言われる。
部下のスカリカンから、女を殺すことに失敗したという報告を受けたバレムは、配備を倍にして地球に近づく宇宙船を破壊するよう命ずる。
上空の宇宙船に向かおうとしたケインとジュピターだったが、宇宙船は攻撃を受けて破壊され、二人は落下する。
重力を反転させて宙を浮くことができるブーツを履いていたケインはジュピターを受け止め、攻撃を逃れようとしてエイリアンの宇宙船を奪い、敵を撃退する。
翌日、今回の件の説明を求めたジュピターは、宇宙を支配するアブラサクス家の内紛によるものだと言われる。
昨夜の逃走劇で破壊された”ウィリス・タワー”などが元通りになると言われたジュピターは、それを確認して驚くが、携帯電話のエイリアンの写真のことを覚えていたかとケインから言われる。
短い記憶をエイリアンが消せることをジュピターはケインから知らされ、宇宙人襲来など誰も信じないと言われるものの、なぜ自分が狙われたのか疑問に思う。
それをアブラサクス家の次男タイタスに尋ねたが、答えてもらえなかったというケインは、地球を所有している兄のバレムがジュピターを殺そうとしている話をする。
自分は平凡な人間だと言うジュピターに、街を破壊してまで普通の人間は襲わないとケインは伝える。
ケインがジュピターを救う様子を再現したバレムは、彼女が母そのものであることを確認する。
車を奪い郊外に向かったケインは、ジュピターに脇腹の傷の止血をしてもらう。
旧友であるスティンガー・アピニ(ショーン・ビーン)の家に向かったケインは、自分に恨みを持つ彼から殴られる。
スティンガーの娘キーザ(シャーロット・ビューモント)は、ジュピターに挨拶する。
その場にいるハチの大群がジュピターの指示に従う様子を見て驚いたスティンガーは、彼女を陛下と呼び跪く。
キーザからも陛下と呼ばれたジュピターは、スティンガーに手当てをされるケインの背中の傷を見て、人工翼が装備されていたことを知らされる。
スティンガーが吹き付けたスプレーでケインの傷は一瞬のうちに消え去り、それを見たジュピターは驚く。
自分を陛下と呼ぶ理由をスティンガーに尋ねたジュピターは、ハチのDNAは女王を認識できるように設計されていることを知らされる。
ヴラディーから電話がかかって来たジュピターは席を外し、スティンガーは、ケインが女王のことをタイタスから聞いていないことを知る。
協力すれば、自分の翼も地位も元に戻すとタイタスから言われたことを知ったスティンガーは、ジュピターが本当に女王なら、それどころの話ではないとケインに伝える。
金を当てにして買い物をしたとヴラディーは、わけがあって手術はしなかったとジュピターから言われて焦る。
バレムが封鎖命令を出したために、援軍は来ないことをケインに伝えたスティンガーは、ジュピターが女王ならばイージス軍が迎えに来ると伝える。
それまで待てないと言うケインは、武器を確認するために奥の部屋に向い、スティンガーは、彼の性格や、王家の人間を攻撃してしまい、軍法会議にかけられたことなどをジュピターに話す。
喉に咬みついたと話すスティンガーは、ケインは本能的に王家を嫌っていると言って、上官の自分が責任を取り死刑は免れたが、二人とも翼を奪われたことを話す。
ケインにもある首の印のことをジュピターから訊かれたスティンガーは、設計者の印だと答える。
人間が真実を知ったらどう思うかと訊かれたスティンガーは、誰も望まないと答えるが、ジュピターが知りたいと言うため話し始める。
そもそも人間は地球で誕生したものではないという話から、恐竜を絶滅させたのは自分達であることなどを、スティンガーはジュピターに伝える。
その頃、アイビスらは、トウモロコシ畑からスティンガーの家に近づく。
10万年前に、アブラサクス産業が人間のDNAと固有種を掛け合わせて、計画に従い人類は急激に数を増やし、地球が維持できる人口を超えた時が、”収穫”の季節だとスティンガーは話す。
敵が来たことをケインから知らされたスティンガーは、ジュピターを連れて外に出るが、ファルクの攻撃を受ける。
乱入してきた敵に立ち向ったケインは、相手を叩きのめす。
トウモロコシ畑に逃げたジュピターは、ファルクの攻撃を受けて気を失う。
現れたエイリアンに襲われたジュピターだったが、ラゾとアイビスがファルクらを殺す。
アイビスとラゾはジュピターを宇宙船に乗せて飛び立とうとするが、ケインがそれにしがみつき、船体は宇宙空間に消える。
早期収穫の計画と終始見積もりを出すようナイトに命じたバレムは、カリークに先を越されないよう、明日、収穫を行うことを伝える。
アルカザール。
ケインは宇宙船から飛び降り、アイビスらが着陸する様子を監視する。
マリディクテス(ティム・ピゴット=スミス)の元に向かったアイビスとラゾは、約束の報酬を受け取りジュピターを引き渡す。
宮殿で目覚めたジュピターは、アブラサクス家の長女カリークに会い、驚く彼女から、亡き母である女王の像を見せられ、自分にそっくりであることを確認する。
自分が女王の生まれ変わりだとカリークから言われたジュピターは、彼女が1万4千4歳であり、女王は9万1千歳で亡くなったということを知らされる。
長寿であるにも拘らず、なぜ亡くなったのかをカリークに尋ねたジュピターは、女王は殺され犯人は不明であり、新しい人生を見せると言われる。
ある液体に体を沈めたカリークが若返ったために、ジュピターは驚く。
宇宙で最も価値があるものは”永遠の時間”だと、カリークはジュピターに伝える。
バレムの所有物である地球が、即位すれば自分の物になると言われたジュピターは、若さと美しさを保ち、家族を幸せにしたくないかとカリークに問われる。
宮殿に忍び込んでいたケインは、カリークの前に現れて銃を向ける。
ジュピターもアブラサクス家の者だと言うカリークは、彼女とケインのことをを、イージス軍のディオミカ・シン艦長(ニッキ・アムカ=バード)に任せる。
シンの宇宙船に乗ったケインとジュピターは、無事だったスティンガーに迎えられる。
またしてもしくじった部下のスカリカンを処刑したバレムは、グリーガン(アリヨン・バカレ)に指揮を任せて、ジュピターを連れて来るよう命ずる。
ケインに惹かれるジュピターは、それを伝えようとするものの、自分はオオカミ種であり、人間よりも犬に近い種族だと彼から言われる。
オーロスの連邦本部に向かったジュピターは、ケインと弁護士のボブ(サミュエル・バーネット)と共に、即位するための準備を始める。
各種手続きを済ませて紋章印課に向かったジュピターは、腕に紋章を印され、職員(テリー・ギリアム)から正式に王位を認められる。
その後、タイタスの指示に従っていたスティンガーに銃を向けられたジュピターとケインは、拘束されて宇宙船に乗せられる。
タイタスに迎えられたジュピターは、地球に戻ることを承諾され、その代わりに彼と食事をすることになる。
雇われていたケインは契約を破ったため牢に閉じ込めたことを、タイタスはジュピターに伝える。
食事の席に着いたタイタスは、ケインに惹かれていることを見抜いていることをジュピターに伝える。
自分が兄姉と違い、今では地球を手に入れようとは考えていないことを話したタイタスは、この日が来るのを待っていたと言って、ジュピターにあることを頼もうとする。
”活性泉”、”命水”の保管庫に向かったタイタスは、人間100人で一本ができるそれを、農場化している地球やそれに準ずる何千もの惑星で造れることをジュピターに話す。
人間は家畜を処理しているのと同じだと言うタイタスは、母は晩年に考えが変わり、収穫を嫌い中止させようとしたために殺されたことをジュピターに伝える。
母と同じ考えを持てば自分も殺されると話すタイタスは、信頼していると言って相続人になってほしいと伝え、ジュピターに結婚を申し込む。
その頃、イージス軍に捕らえられていたスティンガーは、タイタスの部下と交信させられ、シン艦長はタイタスがクレオペデス星雲にいることを知る。
タイタスの元に連行されたケインは、地球を奪う考えをジュピターには言わなかったことを確認し、宇宙に放り出される。
放出される際に取り出した宇宙服を装着したケインだったが、酸素の残りは37分しかなかった。
シカゴ。
卵子の提供手術のことでヴァシリーから責められたヴラディーは、ジュピターが同意したことを伝え、彼女が望遠鏡を欲しがっていたことを話す。
そこにグリーガンが現れ、アレクサらは連れ去られる。
酸素がなくなったケインだったが、イージス軍の宇宙船に救われる。
地球とは違い、この結婚は契約だとジュピターに伝えたタイタスは、ケインと話したいと言う彼女に、当局に引き渡したと伝える。
タイタスは、ケインとスティンガーを釈放、復職させることができる免罪符をジュピターに渡して去ろうとするが、彼女は結婚を決意する。
スティンガーの元に向かったケインは、娘のキーザのバグを修正するための金が必要だったと言われ、彼の拘束を解き協力を求める。
ジュピターとタイタスとの結婚式が行われようとしていたが、ケインとスティンガーの小型宇宙船が着艦を求める。
攻撃を受けながら、式が行われている場所に向かいタイタスに銃を向けたケインは、ジュピターに指輪がはめられていないことを確認する。
ケインは、結婚後にジュピターを殺すとタイタスが言っていたことを彼女に伝える。
タイタスを殺さずにイージス運の宇宙船に戻ったケインは、ジュピターから免罪符を渡される。
ケインと共に地球に戻ったジュピターは、その場にいたナイトから、バレムの前で王位を放棄するようにと言われ、家族が人質に取られていることを知る。
木星。
バレムに会ったジュピターは、人生は消費であり人間は資源に過ぎず、利益を産むことが唯一の目的だと伝える。
母を殺したことをジュピターに悟られたバレムは、王位の放棄を迫る。
グリーガンに監視された母アレクサと家族を釈放するよう求めるジュピターは、何でもすると言って退位に同意しようとする。
スティンガーに促されたケインは、小型宇宙船で木星の大赤斑に突入する。
何んとかそれを突破したケインは、コロニーの壁を突き破り墜落する。
収穫のことを確認したジュピターは、調印を拒む。
そこにナイトが現れ、ケインの突入により重力殻に裂け目が生じ、コロニーにガスが流れ込んだことをバレムに伝える。
バレムは穴を塞ぐよう命ずるが、現れてケインはグリーガンに襲い掛かる。
ジュピターはべレムを蹴り倒し、ケインに家族を救うようにと言われ、彼とキスする。
ケインがグリーガンらと戦う隙に家族を救い出そうとしたジュピターは、バレムに襲われる。
バレムの脚を銃撃したジュピターは、彼と共に崩落した地下に落下し、ケインが彼女を助けようとするものの、グリーガンに阻止される。
グリーガンを倒したケインは、接近するイージス軍の宇宙船にジュピターの家族を運び、コロニーに戻る。
無事だったジュピターはバレムに痛めつけられるものの、反撃して彼を叩きのめす。
こんな人生は嫌だと言う母が死を願ったと伝えたバレムだったが、自分は母親ではないとジュピターは答える。
その場が崩落して二人は落下するが、ケインがジュピターを受け止めて、宇宙服を着せる。
ケインとジュピターを見捨てることができないシンは、ぎりぎりまで待機して、爆発寸前でワープする。
地球に到着したシンは、ケインとジュピターが無事だったことを確認する。
早朝に目覚めたアレクサとニノは、いつも寝坊するジュピターが、既に起きて食事の支度をしてあることを知り驚く。
掃除の仕事をするジュピターは、腕の紋章を確認しながら、手際よく作業をする。
家族と食事をしたジュピターは望遠鏡をプレゼントされて、皆に感謝する。
デートだと家族に伝えたジュピターは、”ウィリス・タワー”に向かう。
屋上でケインに会ったジュピターは、自分が地球の所有者になったことなどを話す。
”殿下”と呼ばれるジュピターは、その言葉に痺れるとケインに伝え、イージスに復帰し翼を取り戻した彼と愛を確かめる。