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使用人を殺害した作家の隠蔽工作を描く、監督フリッツ・ラング、主演ルイス・ヘイワード、ジェーン・ワイアット、リー・ボウマン他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:フリッツ・ラング
製作:ハワード・ウェルシュ
原作:A・P・ハーバート”House by the River”
脚本:メル・ディネリ
撮影:エドワード・クロンジェイガー
編集
アーサー・D・ヒルトン
アーサー・ロバーツ
音楽:ジョージ・アンタイル
出演
スティーヴン・バーン:ルイス・ヘイワード
マージョリー・バーン:ジェーン・ワイアット
ジョン・バーン:リー・ボウマン
エミリー・ゴーント:ドロシー・パトリック
アンブローズ夫人:アン・シューメーカー
フローラ・バンタム:ジョディ・ギルバート
ハリー:ピーター・ブロッコ
地方検事:ハウランド・チェンバレン
ウィテカー夫人:マーガレット・セッドン
ビーチ夫人:サラ・パデン
エフィー・ファーガソン:キャスリーン・フリーマン
サーテン警部:ウィル・ライト
ゴーント:レスリー・キンメル
ゴーント夫人:エフィー・レアード
アメリカ 映画
配給 リパブリック・ピクチャーズ
1950年製作 88分
公開
北米:1950年3月25日
日本:未公開
■ ストーリー ■
19世紀末、イングランド。
裕福な小説家スティーヴン・バーン(ルイス・ヘイワード)は、妻マージョリー(ジェーン・ワイアット)と共に川辺の家で暮らしていた。
ある日スティーヴンは、マージョリーが留守だったために、酔った勢いで、最近雇った魅力的なメイド、エミリー・ゴーント(ドロシー・パトリック)を誘惑する。
スティーヴンは、エミリーが叫び声を上げたために、隣人のアンブローズ夫人(アン・シューメーカー)に気づかれるのを恐れ、エミリーを殺してしまう。
焦ったスティーヴンは、訪ねて来た足に障害を持つ弟のジョン(リー・ボウマン)に、エミリーが転落死したことを話す。
遺体を確認したジョンは、絞殺されていることに気づき、殺したことを否定するスティーヴンの話を聞かずに警察に通報しようとする。
スティーヴンは、妊娠しているマージョリーのことを話し、ジョンを説得して遺体の処理を手伝わせる。
薪の袋に遺体を入れたスティーヴンは、それをジョンと共にボートで川に運び、錨をつけて沈める。
家に戻ったスティーヴンは、帰宅していたマージョリーに、何もなかったかのように接するが、事件のことを思い出して動揺する。
その後、気を取り戻したスティーヴンはパーティーに出席して楽しむが、その場に居たジョンの表情は硬かった。
帰宅したジョンとマージョリーは、使用人のビーチ夫人(サラ・パデン)から、エミリーが帰って来ないことを知らされる。
マージョリーは心配するものの、ジョンは、使用人の夜遊びに関心はないと言って寝室に向かう。
1週間後。
ジョンは、スティーヴンがエミリーを泥棒呼ばわりしていることを知り、その件でマージョリーと話して事情を聞く。
マージョリーは、スティーヴンがエミリーの失踪を楽しんでいるように見えるとジョンに話す。
スティーヴンがエミリーの失踪事件の当事者ということで、彼の新しい著書は話題になる。
スティーヴンは、アンブローズ夫人から、刺激的な体験をそのまま書くことが成功する秘訣だと言われ、”川”というタイトルの原稿を書き始めるのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1921年に発表された、A・P・ハーバートの小説”House by the River”を基に製作された作品。
「飾窓の女」(1944)、「緋色の街/スカーレット・ストリート」(1945)などのフリッツ・ラングが監督し、主演はルイス・ヘイワード、ジェーン・ワイアット、リー・ボウマンなどが共演した作品。
使用人を殺害して隠蔽した作家の行動を描くフィルム・ノワール。
公開当時の評価は低かったものの、のどかな川辺で起きる事件の陰鬱な雰囲気を伝える映像など、近年では再評価されている作品。
殺人を隠蔽し、苦悩しながら周囲を翻弄する主人公を熱演するルイス・ヘイワード、その妻ジェーン・ワイアット、殺人隠蔽に加担したことを後悔しながら、主人公である兄に罪を負わされる弟のリー・ボウマン、主人公が殺害してしまうメイドのドロシー・パトリック、主人公の隣人アン・シューメーカー、ジョン(リー・ボウマン)の使用人ジョディ・ギルバート、検死官のピーター・ブロッコ、地方検事のハウランド・チェンバレン、パーティーのゲスト、マーガレット・セッドン、キャスリーン・フリーマン、主人公の使用人サラ・パデン、事件を捜査する警部のウィル・ライト、エミリー(ドロシー・パトリック)の両親レスリー・キンメルとエフィー・レアードなどが共演している。