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拳銃魔 Gun Crazy (1950)

1940年に”サタデー・イブニング・ポスト”に掲載されたマッキンレー・カンターの物語”Gun Crazy”を基に製作された作品。
銃の名手である女性と銃に異常な愛着を抱く青年が犯す犯罪と2人の運命を描く、監督ジョセフ・H・ルイス、脚本ダルトン・トランボ、主演ペギー・カミングスジョン・ドール他共演によるフィルム・ノワールの秀作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:ジョセフ・H・ルイス
製作
フランク・キング
モーリス・キング
原作:マッキンレー・カンター”Gun Crazy”
脚本
ダルトン・トランボ
マッキンレー・カンター
撮影:ラッセル・ハーラン
編集:ハリー・W・ガースタッド
音楽:ヴィクター・ヤング

出演
アニー・ローリー・スター:ペギー・カミングス
バート・テア:ジョン・ドール
パケット:ベリー・クルーガー
ウィロビー判事:モリス・カルノフスキー
ルビー・テア・フラッグラー:アナベル・ショー
クライド・ボストン保安官補:ハリー・ルイス
デイヴ・アリスター:ネドリック・ヤング
ボストン保安官:トレヴァー・バーデット
バート・テア(7歳):ミッキー・リトル
バート・テア(14歳):ラス・タンブリン
クライド・ボストン(14歳):ポール・フリソン
デイヴ・アリスター(14歳):デヴィッド・ベア
ブルーイ=ブルーイ:スタンリー・プレガー
ミス・ウィン:ヴァージニア・ファーマー
ミス・オーガスティン・シフェルト:アン・オニール
ダンスランド歌手:フランシス・アーヴィン
ハンプトン:ロバート・オステルロッホ 警官
タクシー運転手:シメン・ラスキン
マレンバーグ:ハリー・ヘイデン

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1950年製作 87分
公開
北米:1950年1月20日
日本:1953年1月2日
製作費 $400,000


ストーリー
14歳のバート・テア(ラス・タンブリン)は、雑貨屋のショーウインドーを割って拳銃を盗むものの、付近にいたボストン保安官(トレヴァー・バーデット)に見つかり補導される。
殺生は嫌うバートだったが、拳銃には異常な愛着を抱いていた。
ウィロビー判事(モリス・カルノフスキー)は、両親がいないバートの面倒をみる姉ルビー(モリス・カルノフスキー)や、ボストン保安官の息子でバートの親友クライド(ポール・フリソン)とデイヴ(デヴィッド・ベア)から話を聞く。
生き物を殺すつもりはないと言うバートだったが、ウィロビー判事から法を守ることの大切さを説かれ、4年間、少年院で過ごすことになる。
少年院を出たバート(ジョン・ドール)は、陸軍で射撃の訓練を受けて故郷に戻る。
バートは、再会したデイヴ(ネドリック・ヤング)と保安官補になったクライド(ハリー・ルイス)と共にカーニバルに向かう。
射撃の名手アニー・ローリー・スター(ペギー・カミングス)に勝負を挑んだバートは、彼女に勝って賞金を手に入れる。
アニーに惹かれたバートは、興行主のパケット(ベリー・クルーガー)に雇われる。
その後、アニーに惹かれるパケットと揉めたバートは、彼女と共に解雇される。
アニーと気ままな生活を送るバートは、結婚を決意して旅を続けるが、手持ちの現金がなくなる。
バートは、アニーから、犯罪に手を染めるか別れるかの選択を迫られ、仕方なく強盗を続けながら各地を渡り歩くのだが・・・。


解説 評価 感想

ダルトン・トランボと共に脚本を兼ねたマッキンレー・カンターの原作を基に、フランク・キングモーリス・キング兄弟が製作し、監督ジョセフ・H・ルイスペギー・カミングスジョン・ドールが共演した作品。

銃の名手である女性と銃に異常な愛着を抱く青年が犯す犯罪と2人の運命を描くフィルム・ノワールの秀作。

本作はマッキンレー・カンターミラード・カウフマンの共同脚本とされていたが、”ハリウッド・テン”に名を連ねていたダルトン・トランボミラード・カウフマンの名を借りていたことが後に分かった。

殺生は嫌うものの、銃には異常な愛着を抱く青年ジョン・ドールと、過去がありそうには見えない若くて美しい銃の名手の女性ペギー・カミングスの組み合わせで、殺人事件と逃避行に発展していく物語は実に興味深い。

悪人ではない青年が、常に犯罪性のある行動をする女性にリードされながら2人は愛し合うという内容で進行し、悲劇的な結末を迎えるラストまで、緊張感あふれるジョセフ・H・ルイスの軽快な演出により目が離せない。

1998年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

ヒロインに惹かれるカーニバルの興行主ベリー・クルーガー、少年バートを裁く判事のモリス・カルノフスキー、バート(ジョン・ドール)の姉アナベル・ショー、バートの友人で保安官補になるハリー・ルイス、同じく友人のネドリック・ヤング、少年バートを補導する保安官トレヴァー・バーデット、バート(7歳)のミッキー・リトル、14歳のラス・タンブリン、14歳の友人2人ポール・フリソンとデヴィッド・ベア、カーニバルのピエロ役スタンリー・プレガー、少年バートの学校の担任教師ヴァージニア・ファーマー、ヒロインに殺される精肉会社の女性社員アン・オニール、同じく工場長のハリー・ヘイデン、ダンスランドの歌手フランシス・アーヴィン、警官のロバート・オステルロッホ、タクシー運転手のシメン・ラスキンなどが共演している。


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