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ジャイアンツ GIANT (1956)

ショーボート」や「シマロン」のエドナ・ファーバーが、1952年に発表した同名小説を基に製作された作品。
広大な土地を所有するテキサスの大牧場主夫婦の四半世紀に及ぶ半生を描く、製作、監督ジョージ・スティーヴンス、主演エリザベス・テイラーロック・ハドソンジェームズ・ディーンによる超大作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ

エリザベス・テイラー / Elizabeth Taylor / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ジョージ・スティーヴンス

製作
ジョージ・スティーヴンス
ヘンリー・ジンスバーグ
原作:エドナ・ファーバー
脚本
フレッド・ジュイオル
アイヴァン・モファット
撮影:ウィリアム・C・メラー
編集:ウィリアム・ホーンベック
美術・装置
ボリス・レヴン
ラルフ・S・ハースト
衣装デザイン
モス・メイブリー
マージョリーベスト
音楽:ディミトリ・ティオムキン

出演
エリザベス・テイラー:レズリー・ベネディクト
ロック・ハドソン:ジョーダン”ビック”ベネディクト
ジェームズ・ディーン:ジェット・リンク
マーセデス・マッケンブリッジ:ラズ・ベネヂクト
チル・ウィルス:ボウリー
デニス・ホッパー:ジョーダン・ベネディクト III
キャロル・ベイカー:ラズ・ベネディクト II
アール・ホリマン:ボブ・デイス
ジェーン・ウィザーズ:ヴァシタイ・ヘレイク・スニス
エルザ・カーデナス:ホアナ・グエラ・ベネディクト
ポール・フィックス:ホレイス・リントン
ジュディス・エヴェリン:ナンシー・リントン
フラン・ベネット:ジュディ・ベネディクト
ロッド・テイラー:デヴィッド・カーフリー
サル・ミネオ:アンヘル・オブレゴンⅡ
キャロリン・クレイグ:レイシー・リントン
ニック・アダムス:ジェット・リンク(ジェームズ・ディーンの声の代役)

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1956年製作 199分
公開
北米:1956年11月24日
日本:1956年12月19日
製作費 $5,400,000
北米興行収入 $35,000,000


アカデミー賞 ■
第29回アカデミー賞

・受賞
監督賞
・ノミネート
作品
主演男優(ロック・ハドソン/ジェームズ・ディーン
助演女優(マーセデス・マッケンブリッジ
脚色・音楽賞(ドラマ/コメディ)・美術(カラー)
衣裳デザイン・編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
メリーランド
テキサスに約60万エーカーの土地を所有する大牧場主ジョーダン”ビック”ベネディクト(ロック・ハドソン)は、種馬の買い付けのため、ホレイス・リントン(ポール・フィックス)の屋敷を訪ねる。

駅でリントンに迎えられたビックは、勝気だが上品さを兼ね備えたリントン家の長女レズリー(エリザベス・テイラー)に一目惚れしてしまう。

その夜の食事の最中、ビックはテキサス一の広さを誇る自分の牧場”レアータ”の大きさを説明するが、 リントン家の人々には想像がつかない。

その後、ビックは、自分の想いをレズリーにうまく伝えられず、翌朝、早くに旅立つため彼女に別れを告げるものの、心残りで眠ることが出来ない。

レズリーも、長身で逞しいビックに惹かれ、テキサスのことを調べながら眠りに付き朝を迎える。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
テキサス最大の牧場を所有する大牧場主ビック・ベネディクトは、種馬の買い付けで訪れたメリーランドの地で、両家の子女レズリーと出会い一目惚れしてしまう。
即、結婚を決めたビックは、レズリーをテキサスに連れ帰り日常生活に戻る。
想像を超えた広さと環境に戸惑ったレズリーだったが、彼女に対抗心を燃やすビックの姉ラズに、自分の思う通りの生活を貫くことを宣言し、次第にその地に順応していく。
しかし、ラズは落馬で亡くなり、ビックといがみ合う使用人ジェットに、小さな土地が遺されることになる。
時は流れ、ビックとレズリーの間も紆余曲折を経ながら、子供にも恵まれ平穏な暮らしをしていた。
そんな時、ジェットの土地から石油が出て、孤独な貧乏青年が、ベネディクト家を上回る巨万の富を得てしまう・・・。
__________

ラストの主演のエリザベス・テイラーのセリフにもあるが、桁外れの土地を所有するテキサスの大牧場主一家、夫婦の四半世紀にも及ぶ半生を描くドラマ。

何もかもが巨大なテキサスと、人種差別や家族の問題、そして、対立をテーマに展開する壮大な物語、他に類を見ないとてつもないスケールを感じさせてくれるドラマは、3時間20分という上映時間でも長さを感じない。

2005年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

当時としては巨額である540万ドルの製作費をかけ、北米のみでも約3500万ドルの興行収入を上げる大ヒットとなった。

第29回アカデミー賞では、ジョージ・スティーヴンスが監督賞を受賞した。
・ノミネート
作品
主演男優(ロック・ハドソン/ジェームズ・ディーン
助演女優(マーセデス・マッケンブリッジ
脚色・音楽賞(ドラマ/コメディ)・美術(カラー)・衣裳デザイン(カラー)・編集賞

派手なアクションなどとは全く違う、ものの考えやその”空間”の大きさを、”圧倒的迫力”で見事に描写したジョージ・スティーヴンスの演出、その内容は原題のごとく、”巨人”のような一大叙事詩に仕上がっている。

そのスケールの大きさを一層感じさせる、ディミトリ・ティオムキンの主題曲、また、ウィリアム・C・メラーエドウィン・デュパーの撮影にも圧倒される。

20代前半のエリザベス・テイラーの美しさと、長身のロック・ハドソン(194cm)の”大きさ”は際立ち、数十年間の夫婦間の浮き沈みを、互いに熱演している。

本作が遺作となった、ジェームズ・ディーンの演技は確かに魅力的ではあるが、老け役にやや難があり、アカデミー賞で主演賞にノミネートされたことも疑問が残る。
(三人が主演とみなされたのだが・・・)

なぜか、彼のアップのシーンがほとんどないことが気になりもした。

また、彼は撮影中に交通事故死し、クライマックの演説シーンの声は、友人ニック・アダムスが担当している。

撮影時にはまだ10代のデニス・ホッパーや、彼より5歳年上の妹役キャロル・ベイカーの、初々しい演技も印象的だ。

あっさりと亡くなってしまう、マーセデス・マッケンブリッジは、短い出演ながら逞しいテキサス女として存在感がある。

チル・ウィルスも、おおらかで呑気な叔父役を好演している。

長女フラン・ベネット、その夫アール・ホリマン、隣人女性ジェーン・ウィザーズ、長男(D・ホッパー)の妻エルザ・カーデナス、レズリー(E・テイラー)の父ポール・フィックス、妻ジュディス・エヴェリン、娘のキャロリン・クレイグ、その夫役のロッド・テイラーメキシコ人青年サル・ミネオなどが共演している。

原題が”GIANT”にも拘らず、人気プロ野球チームにあやかって、複数形にしてしまったという邦題の裏話もある。

1970年代にリバイバルで劇場で観た際、当時は入れ替え制でなかったので、一気に2回観たことを懐かしく思い出す。
(約7時間座りっぱなしだった)


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