旧約聖書の出エジプト記を基にモーゼとヘブライ人のエジプトからの脱出を描く、製作、監督リドリー・スコット、主演クリスチャン・ベール、ジョエル・エドガートン、ジョン・タトゥーロ、アーロン・ポール、ベン・メンデルソーン、マリア・バルベルデ、シガニー・ウィーバー、ベン・キングズレー他共演の歴史ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:リドリー・スコット
製作
ピーター・チャーニン
リドリー・スコット
ジェンノ・トッピング
マイケル・シェイファー
マーク・ハッファム
脚本
アダム・クーパー
ビル・コラージュ
ジェフリー・ケイン
スティーヴン・ザイリアン
撮影:ダリウシュ・ウォルスキー
編集:ビリー・リッチ
音楽:アルベルト・イグレシアス
出演
モーゼ:クリスチャン・ベール
ラムセス2世:ジョエル・エドガートン
セティ1世:ジョン・タトゥーロ
ヨシュア:アーロン・ポール
ヘゲップ総督:ベン・メンデルソーン
ツィポラ:マリア・バルベルデ
トゥーヤ:シガニー・ウィーバー
ヌン:ベン・キングズレー
マラク:アイザック・アンドリュース
ビティア:ヒアム・アッバス
巫女:インディラ・ヴァルマ
専門家:ユエン・ブレムナー
ネフェルタリ:ゴルシフテ・ファラハニ
大宰相ペイザー:ガッサーン・マスウード
ミリアム:タラ・フィッツジェラルド
カーヤン司令官:ダール・サリム
アロン:アンドリュー・ターベット
書記官:ケン・ボーンズ
ヘゲップ総督の側近:フィリップ・アルディッティ
ダタン:アントン・アレキサンダー
エトロ:ケヴォルク・マリキャン
ゲルショム:ハル・ヒューエットソン
石切場の衛兵:クリストファー・シューレフ
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2014年製作 150分
公開
北米:2014年12月12日
日本:2015年1月29日
製作費 $140,000,000
北米興行収入 $65,014,510
世界 $268,175,630
■ ストーリー ■
紀元前1300年、古代エジプト、メンフィス。
ファラオのセティ1世(ジョン・タトゥーロ)は、王家の一員として育ったモーゼ(クリスチャン・ベール)と王子ラムセス(ジョエル・エドガートン)と共に、カデシュ近郊で野営をするヒッタイト軍の動きを警戒する。
ファラオに予言を求められた巫女(インディラ・ヴァルマ)は、モーゼかラムセスのどちらかが一方を救い、民を率いる指導者になるという預言を語る。
戦い(カデシュの戦い)は始まり、モーゼがラムセスの命を救ったために、両者の思いは複雑だった。
ラムセスと共に凱旋したモーゼから報告を受けたファラオは、予言を信じようとしない彼に、息子より優れ民を率いる能力があると伝える。
その後モーゼは、ヘブライ人奴隷を監督するヘゲップ総督(ベン・メンデルソーン)に会うため、ファラオに指示されたラムセスに代わりピトムに向かう。
現地に着いたモーゼは、奴隷の謀反を恐れるヘゲップと話し現状を視察する。
モーゼは、奴隷のヨシュア(アーロン・ポール)が鞭打たれている様子を見た後、奴隷の長老ヌン(ベン・キングズレー)と話をする。
ヨシュアからヌンが捜していると言われたモーゼはヘゲップの元に戻り、王のような暮らしの豪勢な生活を改善することを指示し奴隷の居住区に向かう。
祈りの家に向かったモーゼは、ヨシュアらと共に待っていたヌンから、自分の両親がヘブライ人の奴隷だと言われ、それを信じようとせずその場を去ろうとする。
ヌンに説得されたモーゼは、仕方なく彼の話を聞く。
奴隷を自由の身にする指導者が生まれるという予言を知ったファラオが、ヘブライ人の男子を全員殺すことを命じたが、両親が娘のミリアム(タラ・フィッツジェラルド)に我が子を託し、彼女は弟モーゼをカゴに入れて川に流したということだった。
先代のファラオ、ラムセス1世の王女ビティア(ヒアム・アッバス)がそれを見つけて、ミリアムを子守に雇い我が子のように育てたという話をモーゼは聞く。
それを信じることができず動揺するモーゼはその場を去り、自分を奴隷と間違った衛兵2人に襲われるが、彼らを撃退する。
翌日、ヌンの話を立ち聞きしたヘブライ人2人が、昨夜の件をヘゲップに報告する。
モーゼはメンフィスに戻り、その直後にファラオは死去し、ラムセスが王位に就く(ラムセス2世)。
メンフィスを訪れたヘゲップは、モーゼの血統をラムセスに伝えるが、信じてもらえなかった。
それをモーゼに話したラムセスは、ビティアを呼び、その件を詮索することを彼女から非難される。
ラムセスは、使用人ミリアムを尋問するが、彼女はモーゼの姉であることを否定する。
もう一度、否定すれば腕を切り落とすと言ってミリアムを脅したラムセスだったが、それを阻止したモーゼは自分がヘブライ人だと認める。
先代の王妃トゥーヤ(シガニー・ウィーバー)は、拘束されたモーゼの殺害を息子のラムセスに望むが、未だに信じたくないラムセスは、モーゼを追放することを決める。
エジプトを去るモーゼは、ビティアとミリアムと話すものの、自分がヘブライ人であることを信じることができない。
ミリアムからヘブライ人である証拠の腕輪を渡されたモーゼは、自分を”モーシェ”と呼ぶビティアと姉に別れを告げて、砂漠に向けて旅立つ・・・。
リドリー・スコットが製作を兼ねて監督し、主演はクリスチャン・ベール、ジョエル・エドガートン、ジョン・タトゥーロ、アーロン・ポール、ベン・メンデルソーン、マリア・バルベルデ、シガニー・ウィーバー、ベン・キングズレーなどが共演した作品。
旧約聖書の出エジプト記を基に、モーゼとヘブライ人のエジプトからの脱出を描く歴史ドラマ。
豪華スター競演、リドリー・スコットによる壮大なスケールで描く超大作ということで、大いに話題になった作品。
しかし、主人公のモーゼを圧倒的な存在感で好演する主演のクリスチャン・ベールと、モーゼと兄弟のように育った王子からファラオとなるラムセス2世を熱演するジョエル・エドガートン以外は、脇を固める実力派スターたちのキャラクターに深みがないところなどが残念だ。
同じ題材を描いたセシル・B・デミルの名作「十戒」(1956)とは、”モーゼの十戒”がテーマでないために比べる必要もないが、同作とスケールでは見劣りしない映像は実に興味深い。
また、その”十戒”の登場や紅海が真っ二つに割れる様子をドラマチッに描いた映画「十戒」のようなシーンを期待していると、なんとも物足りない終盤でもある。
制作費に1億4000万ドルかけた超大作だったものの、北米興行収入は約6500万ドル、全世界では約2億6800万ドルという記録に終わり予想を大きく下回ってしまった。
王子ラムセスよりもモーゼの能力を評価するファラオ、セティ1世のジョン・タトゥーロ、モーゼと共に行動するヘブライ人のヨシュア役アーロン・ポール、奴隷を監督する総督ベン・メンデルソーン、モーゼの妻ツィポラ役マリア・バルベルデ、セティ1世の王妃トゥーヤのシガニー・ウィーバー、奴隷の長老ヌンのベン・キングズレー、モーゼの前に現れる神の使いマラクのアイザック・アンドリュース、モーゼを育てた王女ビティアのヒアム・アッバス、ファラオに仕える巫女のインディラ・ヴァルマ、同じく専門家のユエン・ブレムナー、ラムセスの妻ネフェルタリ役ゴルシフテ・ファラハニ、大宰相のガッサーン・マスウード、モーゼの姉ミリアム役タラ・フィッツジェラルド、兄アロンのアンドリュー・ターベット、エジプト軍司令官のダール・サリム、書記官のケン・ボーンズ、総督の側近フィリップ・アルディッティ、ダタンのアントン・アレキサンダー、ツィポラの父エトロ役ケヴォルク・マリキャン、モーゼの息子ゲルショム役ハル・ヒューエットソン、石切場衛兵クリストファー・シューレフなどが共演している。