ブラック・スキャンダル Black Mass (2015)

ビリーと食事をしたコノリーは、アンジュロ側と対立関係にあるホワイティの情報を得ようとするものの、何も聞き出せなかった。

帰宅したコノリーは、引っ越しの片付けも終わった妻マリアン（ジュリアン・ニコルソン）との愛を確かめる。

母親の家でビリーに会ったホワイティは、コノリーの話をされる。

コノリーを呼び出したホワイティは、ジェンナーロ・アンジェロが自分を殺す気だと言われ、イタリアン・マフィアを叩き潰すために、情報を提供し合う協力関係を提案される。

ホワイティは、事実婚のリンジー・シル（ダコタ・ジョンソン）と幼い息子ダグラスと共に暮らしていた。

アンジュロの息がかかるフリン巡査に車を止められたホワイティは、手下を殺された件で仕返しを考えていることを知らされる。

ホワイティは、フリンを殺す気のトミー・キング（スコット・アンダーソン）を落ち着かせようとするものの、納得する様子はなかった。

ミッキーが殺され、それをホワイティから知らされたトミーは、フリンの件を謝罪する。

ホワイティとフレミ、そしてトミーと共にある場所に向かったマルトラーノは、トミーを射殺する。

ホワイティは、多くの者が埋まる”バルジャー墓地”と言われる”ネポンセット川”の橋の下に、トミーの死体を埋めさせる。

ホワイティとの関係を責任者のチャールズ・マグワイア（ケヴィン・ベーコン）に伝えたコノリーは、犯罪者である彼と接触する危険性を指摘される。

アンジュロを壊滅させるために必要だと言うコノリーだったが、上司のロバート・フィッツパトリック（アダム・スコット）からも疑問視される。

部下ジョン・モリス（デヴィッド・ハーバー）の意見を聞いたマグワイアは、麻薬や殺人はなしという条件でコノリーの意見を受け入れる。

コノリーと組むことを決めたホワイティは、フレミにそれを伝え、FBIを利用してアンジュロを潰す考えを話す。

帰宅したホワイティは、リンジーからダグラスが病気だと知らされ心配する。

クリスマス。
ビリーの家のパーティーに呼ばれたホワイティは、コノリーとマリアン、フレミと共に食事を楽しむ。

リンジーからの電話で病院に向かったホワイティは、様態が悪化したダグラスが”ライ症候群”であることを知らされる。

様態は改善せず、昏睡状態のダグラスが苦しむ姿を見ていられないリンジーは、生命維持装置を外すことをホワイティに伝える。

許さないと言われたリンジーは納得せず、ホワイティを罵りその場を去る。

1981年。
ホワイティらは稼ぎまくり、あらゆる方面にワイロを配った。

マイアミに向かったホワイティは、”ハイアライ”のビジネスで儲けるために、ジョン・キャラハン（ビル・キャンプ）とブライアン・ハロラン（ピーター・サースガード）と関係をもつ。

事態が進展しないことをマグワイアから非難されたコノリーは、2週間以内に結果を出すよう指示される。

コノリーから情報を要求されたホワイティは、アンジュロが仕切る自動販売機を撤去することを条件に情報を渡す。

コノリーは、その情報をマグワイアに渡して納得させる。

”ワールド・ハイアライ”のオーナーにロジャー・ウィーラー（デヴィッド・ドゥベック）が就任したため、それが稼ぐてめの障害となったキャラハンは、ホワイティらと共にウィーラーを始末することを考える。

キャラハンから受け取った現金2万ドルをハロランに渡したホワイティは、ウィーラーを殺さないための金だと伝える。

オクラホマ州、タルサ。
マルトラーノは、カントリークラブの駐車場でウィーラーを射殺する。

アンジュロのボス、ジェンナーロ・アンジェロの情報で、ホワイティがウィーラー殺しに関与したことを知ったモリスは、危険だと言って、関係を切るべきだとコノリーに忠告する。

テープは隠せばいいと言うコノリーは、アンジュロを叩き潰すために、ホワイティの情報を優先させる考えを変えない。

事件のニュースを見たハロランは動揺して出頭し、コノリーらに、ホワイティが、ハイアライを事業としていたウィーラーを殺したことを証言する。

保護を求めるハロランは、情報不足だと言うコノリーに、マイアミでホワイティらと話し合ったことを伝える。

フィッツパトリックから意見を聞かれたコノリーは、ハロランの話を信じようとしない。

聖パトリックス・デイ。
ビリーが参加するパレードを見ていたホワイティは、現れたコノリーからウィーラー殺しの件を訊かれる。

ハイアライで儲けているはずだと言われたホワイティは、ウィーラー殺害を否定する。

ホワイティからハイアライの件を知っている理由を訊かれたコノリーは、ハロランのことを話す。

ハロランを襲ったホワイティは、彼を容赦なく射殺する。

その件をマグワイアから知らされたコノリーは、ハロランを帰したことを批判されて言い合いになる。

ホワイティは切ると言われたコノリーは納得しないが、そこに情報が入り、アンジュロが犯罪を認める証拠を掴む。

その結果ジェンナーロ・アンジェロは逮捕され、コノリーは英雄となる。

それを祝うためにマイアミに向かったコノリーは、ホワイティの指示でマルトラーノがキャラハンを殺したことを知っていた。

その後、マリアンは、金回りがよさそうなコノリーに、ホワイティに影響を受けていると言って意見する。

コノリーは、貧しかった子供時代に築いた絆は、簡単には断ち切れないとマリアンに伝える。

1985年。
息子ダグラス、そして母親を失ったホワイティは人が変わり、祖国北アイルランドのために尽くすことを考え、IRAと接触して武器の提供を約束する。

昇進したコノリーは、堅物である新任の連邦検事フレッド・ワイシャック（コリー・ストール）が気になる。

愛人の娘デボラ・ハッセー（ジュノー・テンプル）に手を出したフレミを批判するホワイティは、売春婦でヤク中の彼女にまずい話をしたことを知る。

逮捕されたデボラをフレミと共に警察署に迎えに行ったホワイティは、彼女に新居を提供することを伝える。

デボラが警官と話した内容を確認したホワイティは、彼女のために用意した家に向かう。

家の内部を見て満足するデボラに襲い掛かり殺したホワイティは、フレミに死体を始末させる。

その日の午後、モリスと共にホワイティとフレミを食事に招待したコノリーを非難するマランは、テーブルに着くことを拒み部屋に閉じこもる。

キャラハンの件でフロリダの警察から連絡があることを気にするコノリーに、自分で対処しろと伝えたホワイティは、口が軽そうなモリスを脅すものの、からかっただけだと伝える。

マリアンの具合が悪いことを知ったホワイティは、二階の寝室に向かい、コノリーに恥をかかせていると言って、動揺する彼女を牽制する。

その後、トロール船”ヴァルハラ”に大量の武器を積み込んだホワイティは、無事に北アイルランドに届けるようジョン・マッキンタイア（ブラッド・カーター）に指示する。

ワイシャックに挨拶するためオフィスに向かったコノリーは、”レッドソックス”の試合のチケットを渡そうとするものの、受け取ってもらえない。

ホワイティを逮捕しない理由を訊かれたコノリーは、彼の犯罪を否定する。

正気とは思えないコノリーの言葉に驚いたワイシャックは、ホワイティが逮捕を免れることについての説明を求める。

弟ビリーの政敵が流したデマにより、ホワイティが犯罪者呼ばわりされていると言うコノリーに、ワイシャックは、権力者の弟が犯罪王の兄を助けているのではないかと反論する。

意味不明な回答しかしないコノリーに、ホワイティを逮捕しない理由を再び尋ねたワイシャックは、FBIがシロだと断定しても、別の情報屋はそれを否定していると伝える。

情報屋の名前を訊かれたワイシャックは、答えようとしない。

ホワイティが犯罪に関わったのは過去ののことであり、彼の行為は合法的だと言うコノリーに対し、ワイシャックは、まともに仕事をして探り出すよう指示する。

ビリーに会ったコノリーは、ワイシャックが本気でホワイティを挙げる気なので、彼に圧力をかけるべきだと伝える。

ワイシャックが自分のことも調べていると言われたビリーは、再び現れたら、FBIになったことを後悔するとコノリー伝える。

仕方なくコノリーは、ホワイティの情報を偽造する。

不審な点に気づいたフィッツパトリックは、ホワイティ本人による情報がほとんどないことをマグワイアに報告する。

戻ったヴァルハラが税関に押収され、北アイルランド海軍が移した武器を押収したというニュースを見たホワイティは苛立つ。

その件で武器を運んだ男が、DEA（麻薬取締局）と税関に関係していたことをフィッツパトリックから知らされたコノリーは、それが誰か分からなかった。

マッキンタイアは、ウィークスらに呼び出される。

ホワイティに騙されたと考えるマグワイアは、彼を捕えることがマフィア訴訟の障害になることから、関係する捜査官の関与の証拠を掴もうとする。

内偵されていることで焦るモリスに、自分たちはマフィア壊滅に成功したと伝えたコノリーだったが、ワイシャックに破滅させられると言われて不安が募る。

帰宅したコノリーは、マリアンに入り口の鍵を替えられ、家に入ることができなかった。

翌日コノリーは、ワイシャックからマッキンタイアが姿を消したことを知らされ、ホワイティの悪事を証言する密告者はすべていなくなると言われても、何も答えられない。

ワイシャックは、ホワイティ逮捕のためにあらゆることをするとコノリーに伝える。

マッキンタイアを痛めつけたホワイティは、DEAにIRAのことなどすべて話したことを聞き出し、彼を絞殺する。

ホワイティは、歯を抜きデボラの横に埋めるようフレミらに指示する。

”ボストン・グローブ”記者に会ったモリスはすべてを話し、マグワイアは、その記事が掲載されることを記者に確認する。

1975年からFBIの密告者だったという自分の記事を見たホワイティは、ウィークスから事実か訊かれ、それを否定する。

ホワイティに関わる者たちを尋問したワイシャックは、彼の犯罪の証拠を聞き出す。

コノリーは同僚捜査官に逮捕される。

フレミは、愛人との買い物途中に捜査官に囲まれ逮捕される。

ビリーに電話をしたホワイティは、姿を消すことを伝えて別れを告げる。
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1995年。
ジェームズ“ホワイティ”バルジャーはボストンを去り、その後、世界各地で目撃された。

ケヴィン・ウィークスは、バルジャーの情報提供の見返りに、服役5年の刑に軽減された。

ジョニー・マルトラーノは、司法取引により刑を軽減され、12年服役した。

今日、マルトラーノとウィークスは、ボストンの通りを自由に歩ける状況にある。

ジョン・モリスは、同僚コノリーに対する証言と捜査への協力で免責を認められた。

スティーヴン・フレミは、10件の殺人を認め終身刑となり、現在、公表されていない刑務所で服役中。

ビリー・バルジャーは議員辞職し、”マサチューセッツ大学”の総長になるものの、兄ホワイティと連絡を取ったことが知れて辞職させられた。

ジョン・コノリーは、バルジャーに対する証言を拒否し、ジョン・キャラハン殺害に関し第二級謀殺で有罪となり、40年の刑を宣告された。

2011年6月22日。
12年間の”最重要指名手配”後、匿名の情報により、カリフォルニア州、サンタモニカのアパートで、ジェームズ“ホワイティ”バルジャーは逮捕される。

バルジャーは、少なくとも11件の殺人で、終身刑2回と5年の刑を宣告された。