ある日、ブリッジスに呼ばれたストールワースは、”ブラックパンサー党”の元首席であるストークリー・カーマイケル(コーリー・ホーキンズ)の演説会に行き、様子を調査するよう命じられる。
フィリップ”フリップ”ジマーマン刑事(アダム・ドライバー)とジミー・クリーク(マイケル・ブシェミ)と共に行動することになったストールワースは、盗聴器をつけて会場に向かう。
”コロラド・カレッジ”の”黒人学生連合”会長であるパトリス・デュマ(ローラ・ハリアー)と話したストールワースは、その場で、ストークリー・カーマイケルがクワメ・トゥーレに改名したことを知る。
ステージでパトリスに紹介されたトゥーレは、拍手と歓声の中でスピーチを始め、黒人であることの誇りを語り団結を訴え、反戦を唱える。
終了後、トゥーレと話したストールワースは、戦いのために備えるようにと言われる。
パトリスを誘ったストールワースは、皆と共にトゥーレを送らなければならないいが、その後なら付き合えると言われる。
クラブに向かったパトリスは、遅れたことをストールワースに謝罪し、トゥーレと共に警官(ランダース)らに職務質問されたことを話す。
ストールワースとパトリスは、楽しい夜を過ごす。
翌日、ジマーマンとクリークと共にブリッジスに報告したストールワースは、情報部に転属される。
情報部での仕事を始めたストールワースは、新聞の”KKK/クー・クラックス・クラン”の広告が目に留まり、連絡してみるものの、留守電だったためにメッセージを残す。
直ぐに電話がかかってきたために驚いたストールワースは、KKK地元支部のウォルター・ブリーチウェイ(ライアン・エッゴールド)と話す。
白人のレイシストを装いウォルターと話したストールワースは会う約束をするのだが、会話を聞いていたジマーマンに、相手に本名を伝えたことでからかわれて後悔する。
その件をトラップに伝えてブリッジスと話したストールワースは、自分は電話を担当をして、白人警官に潜入させることを提案する。
ジマーマンを白人の”ロン・ストールワース”にすることにしたストールワースは、彼とクリークと共に準備をする。
ジマーマンはユダヤ人だったのだが、そのことを訊くストールワースに明確には答えない。
待ち合わせ場所で支部の幹部フェリックス・ケンドリックソン(ヤスペル・ペーコネン)に会ったジマーマンは、彼の車に乗り移動する。
尾行してくる車を運転しているのが黒人(ストールワース)であることに気づいたフェリックスは、それをまいてバーに向かう。
粋がるフェリックスとは違い冷静なウォルターに会い挨拶したジマーマンは、その場にいたメンバーのアイヴァンホー(ポール・ウォルター・ハウザー)から自己紹介される。
ジマーマンのことが気になるフェリックスは、潜入捜査官ではないかと疑うが、彼を信じるウォルターは加入手続きをしようとする。
フェリックスからユダヤ人とも疑われたジマーマンは、それを否定する。
署に戻りトラップに報告したジマーマンとストールワースは、KKKが爆弾を使った襲撃を計画している可能性を伝える。
パトリスと食事をしたストールワースは、彼女が嫌う警官ではないかと訊かれ、建設関係の仕事をしていると答える。
親しくなりたいと伝えたストールワースは、パトリスにネックレスをプレゼントする。
その後、ウォルターからの電話を受けたストールワースは、土曜にフェリックスの家で皆に紹介すると言われる。
そのことをトラップに伝えたストールワースは、KKKの最高幹部であり政界進出を目指すデヴィッド・デューク(トファー・グレイス)の存在を知らされる。
土曜日。
フェリックスの家に向かったジマーマンを、ストールワースが監視する。
フェリックスの妻コニー(アシュリー・アトキンソン)に歓迎されたジマーマンは、ウォルターから仲間を紹介される。
ジマーマンを地下室に連れて行ったフェリックスは、彼がユダヤ人ではないかと疑い、ウォルターの制止を聞かずにウソ発見器にかけようとする。
ユダヤ人ではないと言うジマーマンに、銃を手にしながらホロコーストなどはでっち上げだと伝えたフェリックスは、その必要性を理論的に説明される。
納得しないフェリックスは、ジマーマンの性器を確認しようとする。
その会話を聴いていたストールワースは焦り、家に向かってキッチンの窓に石を投げつける。
窓を割った黒人に襲われそうになったと言って取り乱すコニーの声を聞いたフェリックスは、外に出て逃げ去る車を追う。
フェリックスの銃を奪ったジマーマンは、ストールワースの車に向かって発砲し、黒人を罵倒して皆を納得させる。
その件を報告受けたトラップは、発砲したことでジマーマンとストールワースを責める。
危険を感じ始めたジマーマンだったが、ストールワースから、会員証を手に入れるので更に捜査を進めるよう指示される。
本部に電話をしたストールワースは、会員証が届かないことを伝えた相手がデュークだったために驚く。
尊敬していることを伝えたストールワースは、会員証を今日中に送ることを約束してくれたデュークから、いつか会うのが楽しみだと言われる。
パトリスの車を止めて、トゥーレに職務質問したのがランダースだと知ったストールワースは、黒人対し発砲する彼を追及しない考えはKKKと同じだと考える。
森の中で射撃の練習をするウォルターらは、ジマーマンの射撃の腕に驚き、フェリックスは相変わらず彼を疑う。
ジマーマンは、その場にいた見慣れない二人の男が気になる。
その後、現場を調べたストールワースは、射撃の的が黒人であることを確認する。
パトリスと親交を深めるストールワースは、相変わらず彼女が警官を嫌うことを気にしない。
ストールワースのアパートを訪ねたフェリックスは、相手が黒人だったために引き揚げる。
その件についてジマーマンを追及したフェリックスは、電話帳で住所を調べて行ったことを話す。
電話帳には載せていないし住所も違うと言うジマーマンに、フェリックスは、黒人学生連合の女(パトリス)もいたことを伝える。
まったく気にしないジマーマンの様子を見て、ウォルターは納得する。
届いた会員証をストールワースから受け取ったジマーマンは、ユダヤ人らしく育たなかったが、常にそれを意識して生きていることを話す。
その後、パトリスの周辺にKKKのビラが配られ、冷静に対処するようストールワースは彼女に指示する。
フェリックスは、パトリスの行動を監視する。
デュークと電話で話したストールワースは意気投合し、自分の入会式のためにコロラドスプリングスに彼が来ることを知らされる。
ウォルターからの連絡を受けたストールワースは、支部のリーダーになることを考えてほしいと言われる。
その件を仲間たちと話し合ったウォルターは、ジマーマンを支部長に推薦するが、フェリックスやアイヴァンホーは、新入りがリーダーになることが気に入らない。
ジマーマンは、父親が病気だと言ってそれを辞退する。
デュークに電話をしたストールワースは、自分が黒人である可能性を話しても発音で白人は分かると言われ、その会話を聴いていたトラップと共に思わず笑ってしまう。
フェリックスに呼ばれたジマーマンは、デュークの警護の件を聞き、”戦争”が始まることを知らされる。
フェリックスから黒人殺しの計画に加われることを知らされたコニーは、長年の夢が叶うと言って喜ぶ。
ジマーマンから見知らぬ男二人の存在を知らされていたストールワースは、ある男(捜査官)に会い、”陸軍刑事捜査司令部”の調査で、彼らが”NORAD”(北アメリカ航空宇宙防衛司令部)の職員であり、KKKが潜入していることを知る。
軍基地からプラスチック爆弾”C-4”が奪われたとも言われたストールワースは、KKKが襲撃を考えていることを警戒する。
そのことをパトリスに話したストールワースは、自分がKKKを捜査している潜入刑事だと彼女に伝える。
活動は危険だと言われたパトリスだったが、ストールワースの忠告を聞こうとしない。
襲撃を阻止する方法をジマーマンやトラップと話し合うストールワースは、ブリッジスから、脅迫されているデュークの警護を命じられる。
電話で話しているので、バレる可能性があることを指摘するジマーマンだったが、ブリッジスは考えを変えない。
爆弾を作ったウォーカー(ニコラス・タトゥーロ)から説明を受けたコニーは、建物に設置する役割を与えられ、興奮しながらそれを引き受ける。
デュークに会ったストールワースは、警護を担当することを伝える。
ジマーマンは、入会式が行われる場所でデュークを紹介される。
フェリックスとアイヴァンホーは、その場に現れたストールワースと対面する。
一方、パトリスら学生は、悲惨な体験を語る活動家の長老ジェローム・ターナー(ハリー・ベラフォンテ)の話に耳を傾ける。
入会式は始まり、スピーチしたデュークは、ジマーマンがユダヤ人ではなく、白人のアメリカ市民であることを確認する。
式は終わり、家族らも参加する集会が始まり、映画”國民の創生”が上映される。
同じく、差別描写が批判された”國民の創生”のことを語るターナーは、”ブラック・パワー”を唱える。
会食が始まり、フェリックスと共にデュークに挨拶したコニーは、彼を食事に招待する。
ジマーマンに逮捕されたことがあるウォーカーが彼に気づき、それをフェリックスに伝える。
名前を聞いたフェリックスは、”ジマーマン”がユダヤ名だったために、警護の刑事がストールワースだと気づき、様子を見ることにする。
デュークに記念撮影を求めたストールワースは、それに応じてくれた彼と共に写真を撮ろうとして、ジマーマンにカメラを渡す。
シャッターを押す瞬間に、ストールワースに肩を抱かれたデュークは驚き彼に言い寄る。
自分に触れたら逮捕するとデュークに伝えたストールワースは、彼の脅しも気にしない。
フェリックスの指示を受けたコニーはその場を去り、それに気づいたストールワースは彼女を追う。
食事が始まり、ジマーマンは、自分を知っていると言うウォーカーを紹介するフェリックスから、”フリップ”と呼ばれる。
コニーからの電話を受けたフェリックスは、現場は警官だらけで計画を実行できないと言われる。
プランBに変えるとコニーに伝えたフェリックスは、自分も向かうことを伝えて彼女を落ち着かせる。
フェリックスは、アイヴァンホーとウォーカーを連れてその場を去る。
”フリップ”と呼ばれた理由をウォルターとデュークに説明したジマーマンは、トイレに行くと言って席を立つ。
パトリスを捜すストールワースは、彼女がゲストをホテルに送っていったことを知る。
パトリスの家に向かったコニーは、郵便受けに爆弾が入らないために焦る。
その時、パトリスが戻って来たためにその場を離れたコニーは、彼女の車に爆弾を仕掛ける。
到着したストールワースはコニーに襲い掛かるものの、駆け付けた警官に銃を向けられる。
コニーからレイプ犯だと言われたストールワースは、警官から暴行を受ける。
パトリスの車の横に停車したフェリックスは、爆弾の起爆装置のスイッチを入れる。
フェリックスらの乗った車は、爆発したパトリスの車と共に大破する。
その場に現れたジマーマンは、ストールワースが刑事であることを警官に伝えて解放する。
その後、パトリスとバーで飲んでいたストールワースは、現れたランダースに絡まれる。
理由もなく黒人に危害を加えていることを自慢げに話すランダースは、その場にいたジマーマンとクリークに話しを聞かれてしまい、現れたブリッジスとトラップに処分されることになる。
翌日、ブリッジスに呼ばれたストールワースらは、成果は評価されるものの、予算カットで捜査は打ち切られると言われ、資料の破棄を命ぜられる。
KKKとの接触を禁じられたジマーマンとクリークは、納得できずにその場を去る。
オフィスに戻ったストールワースは、資料を破りゴミ箱に捨てて、電話のベルを無視して署を離れる。
戻ったストールワースは、デュークからの電話に出て話し、ジマーマンらにその会話を聴かせながら、黒人の話し方に変えて彼を罵倒して電話を切る。
その後、パトリスと将来のことを話し合っていたストールワースは、ドアのノックに気づき警戒する。
警戒してパトリスと共に銃を構えるストールワースは、窓の外に見えるKKKメンバーにより焼かれた十字架を確認する。
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極右組織による、”2017年のユナイト・ザ・ライト・ラリー”の映像が映し出される。
2017年8月12日、トランプ・タワー。
トランプ大統領は、白人至上主義者と反対勢力間の道徳的同等性を語る。
同日、大統領の声明についてデヴィッド・デュークもインタビューに答え、アメリカを取り戻す第一歩になると伝える。
同日、ヴァージニア州、シャーロッツヴィル。
群衆の中に猛スピードで突っ込む白人至上主義者の車の映像が映り、犠牲者となった女性ヘザー・ヘイヤーが紹介される。
事故現場に手向けられた花束と共に置かれたヘザー・ヘイヤーの写真の脇には、”ヘイトに居場所はない”という文字があった。
逆さまの星条旗は、白黒にフェードインする。