ブリーフケースを渡そうとしたことでリッチーを責めるアーヴィンは、失敗の後始末をすると言ってポリートを追う。
子供時代に、完全無欠の詐欺師になることを決めたアーヴィンは、成長して、ガラス店とクリーニング店を経営し、盗品や贋作のアートも売った。
1974年、ロングアイランド。
友人のパーティーでシドニーに出会ったアーヴィンは、彼女の生き方に共感して意気投合する。
シドニーと親密な関係になったアーヴィンは、金に困っている者達に資金を提供すると言って偽り、手数料を自分のものにするビジネスに彼女を誘う。
気分を害したシドニーはその場を去り、アーヴィンは後悔する。
しかし、戻って来たシドニーは、イギリス貴族の”レディ・イーディス・グリーンズリー”に扮すると言って、アーヴィンに仕事を手伝うことを伝える。
二人はパートナーとなり、シドニーは美貌を生かし才能を発揮して、ビジネスを数倍に発展させて、”ロンドン・アソシエイツ”という名前でオフィスを開く。
順風満帆の日々が続きシドニーと愛し合うアーヴィンだったが、実は妻ロザリン(ジェニファー・ローレンス)と彼女の連れ子で養子にした幼い息子ダニーがいた。
家に帰ると、アーヴィンはロザリンの言いなりだった。
ある日、融資の相談に来たリッチーと取引内容について話していたアーヴィンとシドニーは、手数料の小切手を受け取る。
そこに二人の男が令状を持って現れ、FBI捜査官だったリッチーが、小切手を受け取ったシドニーを逮捕する。
拘留したシドニーに、アーヴィンに騙され利用されていると伝えたリッチーは、彼には妻子がいることも話す。
シドニーに好意を示し助けたいと伝えたリッチーは、彼女の様子をマジックミラー越しに見守るアーヴィンに、同業者を4人売ることで無罪にすることを伝える。
釈放されたシドニーから逃亡を提案されたアーヴィンは、ロザリンとダニーが不幸になるとリッチーから言われていたため、当然それに反対する。
ダニーの親権を奪われることが心配なアーヴィンは、騙されていたと言って嘆くシドニーに、それを否定して愛を伝える。
動揺するシドニーは4人を陥れると言って、そのためにリッチーに接近し、好きになると思わせて騙してみせるとアーヴィンに約束する。
アラブのシーク/族長と取引していることをリッチーに信じさせるため、アーヴィンとシドニーは、その囮としてクイーンズのアル(サイード・タグマウイ)を使うことを考える。
アーヴィンは、詐欺師仲間のカールに、シークと取引しているところを見せて信用させて逮捕する計画を立てる。
それが早速カールに伝わり、彼に呼ばれたアーヴィンは、シークをカモにする提案をされる。
シークにニセ証券を売る者を4人集められるかカールに尋ねたアーヴィンは、それを約束される。
即、食いついたカールは、現れた投資顧問だというリッチーから数億ドル単位の話しだと言われ、アトランティックシティの再開発への投資を勧める。
カムデンの市長ポリートを紹介できるとカールに言われたリッチーは、上司であるFBI・ニューヨーク支局長ストッダード・ソーセン(ルイ・C・K)に話をする。
合法化されたギャンブルを街の活性化に利用しようとしたポリートは、カジノを建設する資金提供者を探していた。
自分達の協力で不正資金に手を出したポリートを摘発するため、リッチーは、200万ドルの資金提供をソーセンに要請する。
シーク名義を作り200万ドルを用意してほしいと頼んだリッチーは、市長が確認するための見せ金だと説明するが、ソーセンに却下される。
しかし、”天才”シドニーが、FBIの送金係のブレンダ(コリーン・キャンプ)と知り合いになり、彼女を仲間に引き入れてしまい、口座に200万ドルを振り込ませる。
シドニーは、ソーセンの上司である特捜部主任検事アンソニー・アマド(アレッサンドロ・ニヴォラ)も味方にして、作戦は実行されることになる。
反対するアーヴィンは、それなりの雰囲気作りをしても見せ金がなければ市長は乗ってこないと言うものの、シドニーが準備はできていることを伝える。
リッチーはシドニーの虜になるものの、自分の気持ちを抑えて作戦に集中する。
1978年4月28日、プラザ・ホテル。
7万5000ドルをポリートに渡して、カジノの営業権獲得を依頼するつもりだったリッチーだったが、それに失敗する。
ポリートを説得するようリッチーに指示されたアーヴィンは、ホテルを出た彼を追う。
アーヴィンは、ポリートを呼び止めて投資顧問の無礼を謝罪し、自分を信用させることには成功する。
アーヴィンと直接なら取引をすると言うポリートは、シークに会いたいことを伝える。
ポリートに金を渡したアーヴィンは、夫婦で市長夫妻と食事をすることになる。
自分がポリートに嫌われているとアーヴィンから言われたリッチーは、アトランティックシティでシークとポリートを会せて、他の政治家も巻き込むことを考える。
アーヴィンとロザリンは、ポリートと妻ドリー(エリザベス・ローム)と共に、カムデンで食事をする。
シドニーに誘われたリッチーはディスコで楽しみ、トイレで愛し合おうとする。
しかし、本物の愛になるまで待つべきだとシドニーに言われ、リッチーは納得する。
ポリートは、友人のジュリアス(エイドリアン・マルティネス)らに、アーヴィンが、アトランティックシティを開発して街の税収を増やしてくれると伝える。
失敗が心配だとアーヴィンから言われたポリートは、夢を諦めずにやり抜くようにと伝えて励ます。
この街をシークに見せたいとポリートから言われたアーヴィンは、それを約束する。
ポリートから友人だと言われたアーヴィンは、電子レンジをプレゼントされる。
アラブの族長の雰囲気を出すために、プライベート・ジェットが必要だとソーセンに伝えたリッチーは、飛ばないと言う条件でそれを許可される。
金属は入れるなと言われていた電子レンジで、ホイルに包んだ料理を調理したため、ロザリンは火事を起こしそうになる。
注意したはずだと言ってロザリンの行為に呆れるアーヴィンだったが、逆に無用の長物だと非難されてしまう。
空港でキスするリッチーとシドニーを気にするアーヴィンは、別れたので仕事以外の話はしたくないと彼女に言われる。
ジェット機に搭乗したアーヴィンは、シーク役がメキシコ系の捜査官パコ・ヘルナンデス(マイケル・ペーニャ)だったために驚く。
完璧ではない作戦に戸惑うアーヴィンは、後に引くことはできず、段取りをしてジェット機を降り、シーク(パコ)をポリートに紹介する。
シークの歓迎パーティーには出席するなとロザリンに伝えたアーヴィンは、リッチーからの電話を受けて、捜査官が二人来ると言われる。
その会話を聴いたロザリンは、詮索しないようにとアーヴィンに言われ、ポリートからの電話に出て留守番させられると伝える。
必ず来るようにと言われたロザリンは、アーヴィンと電話を代わる。
アーヴィンは、ロザリンを同伴するようにとポリートから命ぜられる。
仕方なくロザリンと会場に向かったアーヴィンは、彼女が現れたシドニーに敵意を示すために警戒する。
改修するカジノの説明をするポリートは、全米から現れたカジノを牛耳るマフィアを前に、アーヴィンと共に尻込みしてしまう。
リッチーは怖気づいている二人を非難し、マフィアなど問題にしないロザリンが彼らがいるバーに向かう。
ギャングのピート・ムセイン(ジャック・ヒューストン)と親しげに話すロザリンにアーヴィンが近づく。
ポリートもピートに挨拶して、リッチーは皆にシークを紹介する。
自分達が本気である証に、マイヤー・ランスキーの右腕だったマフィアの大物ヴィクター・テレジオ(ロバート・デ・ニーロ)がマイアミから来ていることを、ピートはポリートに伝える。
政治家とマフィアの大物が集うことを喜ぶリッチーは、ビジネスの話をするのはシークに失礼だと言うアーヴィンを制止する。
テレジオに会い話を聞いたポリートは、合法化されたとは言え、厳しい監視下のカジノ経営の難しさを知らされる。
運営の仕方をポリートから訊かれたテレジオは、ライセンスを守りたければ、政治家のコネを使いシークに市民権を取らせることだと伝える。
大物が釣れると考えるリッチーは期待し、面倒なことになると言ってアーヴィンは反対する。
問題はないと言うテレジオは、こちらは本物だがアーヴィンらの素性は分からないと伝えて、シークにアラビア語で質問をする。
答えないシークを不審に思ったテレジオだったが、酔ったポリートの友人が現れ、招待客がスピーチを待っていると伝える。
立ち上がったシークは、投資は本気だと言ってテレジオと握手する。
テレジオは、2週間以内に1000万ドルを支払うようポリートに要求する。
その頃、シドニーとロザリンはトイレで言い合いになる。
終わったことではあるが、アーヴィンが愛しているのは自分で、子供を利用して彼を操っているだけだと言って、シドニーはロザリンを非難する。
アーヴィンは自分を求めて捨てはしない、必ず戻って来ると言うロザリンは、家庭を壊そうとしたことで後悔させるとシドニーに伝える。
反論したシドニーだったが、ロザリンは、彼女にキスして笑いながらその場を去る。
悔し涙を流すロザリンは、ピートに呼び止められて抱き合う。
それを目撃したシドニーは、アーヴィンの元に向かいふたりのことを伝える。
ステージに上がったポリートは紹介され、ロザリンとピートが寄り添って歩く姿を見たアーヴィンはショックを受ける。
スピーチを始めたポリートは、招待客と共に街の発展に期待する。
夜が明けて、クリーニング店に向かったアーヴィンは、金庫から拳銃と現金を取り出す。
シドニーのアパートに向かったリッチーは、ソーセンに電話をして、シークの市民権取得のため議員達を呼ぶことを伝えて、プラザホテルのスイートを予約させる。
議員達が賄賂を受け取りに来ると話すリッチーは、マフィアの大物テレジオから1000万ドル要求されていることもソーセンに伝えるが、聞き入れてもらえずに苛立つ。
リッチーに求められたシドニーは、自分がイギリス人ではなく、出生証明書まで改ざんしたニューメキシコ出身の”シドニー・プロッサー”であることを話してしまう。
混乱するリッチーは、とりあえず愛し合おうと言ってシドニーに迫るものの、彼女に殴られる。
そこに、銃を持ったアーヴィンが現れ、シドニーから離れるようにとリッチーに伝えるが、全てを話したと彼女から言われる。
マフィアと関わったことを批判するアーヴィンは降りることを伝えるものの、テレジオはFBIや政治家には手を出さず、自分とシドニーそして家族が殺されるとリッチーから言われる。
開き直ったリッチーは、ソーセンに電話をしてプラザホテルのフロアを借りるよう指示し、それを拒まれたため、今からその場に向かうと言って出て行く。
手を引くべきだったと言って後悔するアーヴィンは、君を取り戻したいとシドニーに伝える。
弱音を吐いている場合ではないと言うシドニーは、今はFBIやマフィアを出し抜くことを考えるべきだと伝えて、アーヴィンを納得させる。
リッチーに殴られたソーセンは、アマドの元に向いその件を報告する。
テレジオと組織を潰せる可能性をリッチーから知らされたアマドは、1000万ドルで相手を騙すと言われる。
スイートだけを認めたアマドは、テレジオの言葉を録音し議員が賄賂を受け取る現場をビデオ撮影するようリッチーに指示する。
納得いかないソーセンに非難されるものの、リッチーはプラザホテルに向い、アーヴィンとシドニーに謝罪して作戦を続行しようとする。
リッチーとアーヴィンは、ポリートから紹介されたホートン・ミッチェル上院議員(アンソニー・ザーブ)らに賄賂を渡し、シークの市民権取得の件を解決させようとする。
ポリートを利用していることに耐えられなくなったアーヴィンは、今、行われていることよりも、ロザリンが心配だとシドニーに言われる。
ピートとの関係を続けるロザリンは、アーヴィンに大切にされていないと言われ、夫のことを話し始める。
ポリートとは上手くいっているが、元愛人のシドニーに付きまとう歳入庁のリッチーをアーヴィン嫌っていると聞いたピートは、彼の指示でアーヴィンが動いていることをロザリンから知らされる。
今頃は、プラザホテルでポリートと議員に賄賂を渡しているとロザリンから言われたピートは、アーヴィンに会わなければならないと彼女に伝えて席を立つ。
変化は望まないと言うロザリンは、ダニーの父親なので手加減してほしいと目に涙をためながらピートに伝える。
ポリートと共にピートの車に乗せられたアーヴィンは、リッチーのことを訊かれて殺されそうになる。
帰宅したアーヴィンは、その件でロザリンを追及するが、自分とダニーはいつも二人きりで、寂しかったと彼女に言われる。
愛してくれるピートとマイアミに行くと言うロザリンに、殺されかけた時に閃いた200万ドルで話をつける計画で、全員の命と金を守るとアーヴィンは伝える。
ロザリンは、離婚した方がお互いの幸せだと言って考えておくようにと伝え、アーヴィンを納得させる。
テレジオを潰せると考えたFBIは200万ドルにOKを出し、アーヴィンとシドニー、そしてリッチーは、テレジオの弁護アルフォンス・シモーン(ポール・ハーマン)に呼ばれる。
アーヴィンとリッチーは、テレジオがいないために帰ろうとするが、粘ろうとするシドニーは、シークに電話してみることを提案する。
電話を借りようとしたリッチーは、200万ドルが何のための金かをシモンに問い、年末までにオープンする、全てのカジノの営業と建築許可の取得を保証すると言われる。
顧客には特権が与えられ、買収や脅しなどの必要があれば何でも対処し、所得隠しや副収入を得る方法も教えるとシモンに言われたリッチーは電話をする。
シークに電話をしていると見せかけてアマドと話したリッチーは、送金口座の番号を伝え、その場にいたブレンダがそれを確認する。
送金は完了し、その一部始終を全て録音したリッチーらは立ち去る。
支局に戻ったアーヴィンは、アマドや同僚らと祝杯を挙げて、ソーセンをからかう。
ポリートの家を訪ねたアーヴィンは、シークなどを含めて全てがFBIの罠だったことを話す。
憤慨するポリートに責められたアーヴィンは、自分の責任で何とか助けることを約束するものの、家から追い出される。
謝罪しながら家を出たアーヴィンは、持病の心臓病で発作を起こしそうになり、駆け寄ったシドニーが彼に薬を飲ませて車に乗せる。
アマドのオフィスに呼ばれたアーヴィンとシドニーは、200万ドルの行方を訊かれる。
知らないと答えたアーヴィンは、匿名の電話を受けたと話すアマドから、自分とシドニーの免責とポリートの減刑と引き替えに200万ドルを返すことを約束されたと言われる。
何の話か理解できないと言うアーヴィンに、駆け引きかと尋ねたアマドだったが、二人を疑うリッチーは、電信為替詐欺で逮捕するべきだと意見する。
200万ドルの要求や振り込みの指示もリッチーのしたことで、自分達は関わっていないと言うアーヴィンは彼を疑う。
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弁護士シモーンのオフィスに令状を持って押し入ったリッチーは、その場に別人の弁護士がいたために驚く。
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200万ドルを紛失したことで焦ったと、リッチーはシドニーに指摘される。
シモーン役はアーヴィンの友人であるハム会社の社長エドワード・マローンで、彼のパーティーでアーヴィンはシドニーと出会った。
二人に騙されたと弁明するリッチーだったが、このままでは、今回の件は全て”ニューヨーク・タイムズ”に載るとアーヴィンに言われる。
ニュージャージーを立て直そうとした者を捕らえ、本当の巨悪は野放しだと言われたリッチーは、言葉を返すことができず、今日は帰るようにとソーセンから指示される。
その後、下院議員6名、上院議員1名が逮捕され、ポリートは、200万ドルが戻ったために懲役は18ヵ月に減刑された。
しかし、友情は失われ、アーヴィンは一生、後悔する。
事件は発表されるものの、リッチーの名前が出ることはなかった。
シドニーと暮らし始めたアーヴィンは、ロザリンとダニーの親権を共同で持つことで同意する。
ロザリンとの関係が続くピートは、テレジオが感謝していることをアーヴィンに伝える。
金を受け取らなければ捕まらないとピートに伝えたアーヴィンは、ダニーを迎えに来るロザリンと来週会う約束をする。
アーヴィンは詐欺から足を洗い画廊を開き、シドニーとの人生を楽しむ。