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記憶の代償 Somewhere in the Night (1946)

記憶を失った復員兵が犯罪に巻き込まれる姿を描く、監督ジョセフ・L・マンキウィッツ、主演ジョン・ホディアックナンシー・ギルドロイド・ノーランリチャード・コンテ他共演のフィルム・ノワール

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ
製作:アンダーソン・ローラー
脚本
マーヴィン・ボロウスキー
ジョセフ・L・マンキウィッツ
脚色:リー・ストラスバーグ
撮影:ノーバート・ブロダイン
編集:ジェームズ・B・クラーク
音楽:デヴィッド・バトルフ

出演
ジョージ・W・テイラー:ジョン・ホディアック
クリスティ・スミス:ナンシー・ギルド
ドナルド・ケンドール警部補:ロイド・ノーラン
メル・フィリップス:リチャード・コンテ
エリザベス・コンロイ:ジョセフィン・ハッチンソン
アンゼルモ/ドクター・オラクル:フリッツ・コルトナー
フィリス:マーゴ・ウッド
サム:シェルドン・レナード
ヒューバート:ルー・ノヴァ アンゼルモの手下
ジョン:ウィット・ビッセル(クレジットなし)
浴場管理人:ハリー・モーガン(クレジットなし)
銀行員:ジェフ・コーリー

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1946年製作 110分
公開
北米:1946年6月12日
日本:年月日 未公開
北米興行収入 $1,500,000


ストーリー
第二次大戦末期。
重傷を負ったアメリカ軍兵士(ジョン・ホディアック)が、野戦病院で目覚める。
記憶を失っている兵士は、自分が”テイラー”と呼ばれていることを知るが、違う名前だと思いながら意識を失う。
回復する兵士は、皆が自分のことを”ジョージ・W・テイラー”と呼ぶため、そのことについてじっくり考えようとする。
テイラーの私物に財布があり、中にあった手紙には、交際したことを後悔し呪うという内容が書いてあり、書いた人物は不明だった。
兵士は、記憶を失ったことを隠しながらテイラーとして、彼に関することを探ろうとする。
帰国したテイラーは、3年前に滞在していたと思われるロサンゼルスのホテルに向かい、その後、保管されていたブリーフケースを受け取り、その中にあった拳銃とメモを確認する。
メモには、友人のラリー・クラヴァットが、自分の名義で5000ドルを銀行口座に入金してあるという内容だった。
銀行に向かったテイラーは、預金を引き出そうとするが、クラヴァットの名前を聞いた瞬間に行員(ジェフ・コーリー)が顔色を変えたために、焦ってその場を去る。
その後テイラーは、メモの用紙に名前が印刷されていた浴場に向かい、管理人(ハリー・モーガン)にクラヴァットのことを訊くが、何も情報は得られない。
テイラーは、管理人から、近くの”ザ・セラー”というクラブに行けば、クラヴァットを知っている者がいるかもしれないと言われ、その場に向かう。
クラブでテイラーは、バーテンダーのジョン(ウィット・ビッセル)にクラヴァットのことを尋ねる。
知らないと答えたジョンは、カウンターにいた2人の男に合図する。
不審な2人に気づいたテイラーはその場を離れ、歌手のクリスティ・スミス(ナンシー・ギルド)の楽屋に逃げ込む。
クリスティが出て行った後でテイラーは、メアリーという女性が、もうすぐクラヴァット夫人になれるという内容のハガキを見つける。
テイラーはそのハガキを持ち、ホテルの名刺を残して窓から逃げる。
ホテルに戻ったテイラーは、おじ”ラリー・トンプソン”を待つと言う怪しげな女性フィリス(マーゴ・ウッド)が現われたため、手がかりを得られると考え、彼女に部屋で待つことを勧めて招き入れる。
フィリスが自分を待っていたと見抜いたテイラーは、彼女に探りを入れて狙いを聞き出そうとするのだが・・・。


解説 評価 感想
直前に「呪われた城」(1946)が公開されたばかりのジョセフ・L・マンキウィッツが監督し、主演はジョン・ホディアックナンシー・ギルドロイド・ノーランリチャード・コンテなどが共演した作品。

記憶を失った復員兵が犯罪に巻き込まれる姿を描くフィルム・ノワール

記憶喪失の主人公が、自分が何者かを知ろうとする過程の苦しみなどが切実に描かれ、一歩一歩真相に近づいていく様が、緊迫感溢れる映像と共に観る者を引きつける。
主人公と偶然に出会ったクラブ歌手が、協力しながら惹かれ合っていく展開もいい。

主演のジョン・ホディアックは、戦場で記憶を失い、帰国後に陰謀に巻き込まれる復員兵を好演している。

主人公に協力し惹かれ合うようになるクラブ歌手のナンシー・ギルド(デビュー作)、彼女らに協力する警部補のロイド・ノーラン、クリスティ(ナンシー・ギルド)に頼まれて主人公に協力するものの、大金を狙うクラブのオーナー、リチャード・コンテ、主人公が巻き込また事件の目撃者の妻ジョセフィン・ハッチンソン、大金を手に入れようとする元ギャングの占い師のフリッツ・コルトナー、彼と関係する女マーゴ・ウッド、その恋人シェルドン・レナード、アンゼルモ(フリッツ・コルトナー)の手下ルー・ノヴァ、クラブのバーテンダー、ウィット・ビッセル、浴場管理人のハリー・モーガン、銀行員のジェフ・コーリーなどが共演している。


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