しかしアリは、バスラに向かうために迎えに来たハッサンと共に旅立つことになり、離れていてもいつも一緒だとアマラに伝えて別れる。
ハッサンから王家の紋章を渡されたアリは、自分の死後は国を治めるようにと言われて船で旅立つ。
カッシムに呼び戻されたハッサンは、ワナとは知らずに岸に戻り、モンゴル軍に襲われて命を落とす。
川に飛び込みその場から逃れたアリは、砂漠をさ迷い、ある岩山にたどり着く。
突然、岩の壁が開き、馬に乗った盗賊達が出てきたために驚いたアリは身を潜める。
首領のババ(フォーチュニオ・ボナノヴァ)の”閉じよ、ゴマ”という掛け声で扉は閉じる。
盗賊達が去った後で、”開け、ゴマ”と叫んだアリは、扉が開いたために洞窟の中に入る。
アリは、その場にあった盗賊達が奪った財宝を見て驚く。
夜になり洞窟に戻ったババらは、扉が開いていることを不思議に思い、眠っているアリに気づく。
目覚めたアリは、アブドゥーラ(アンディ・ディヴァイ)に剣を突きつける。
盗賊達にからかわれたアリは、皆を率いてモンゴルを倒すと言って王家の紋章を見せる。
それを確認したババは、アリがそれを盗んだと考えるものの、カッシムの裏切りで殺される前に、父ハッサンから渡されたことを知らされる。
モンゴルを倒すことを誓ったババは、アブドゥーラにアリの世話を指示する。
ババはアリを守ることを約束し、自分はオールド・ババであり、彼をヤング・ババと名付けようとする。
自分の名を誇りに思うアリは、”アリババ”と呼ばれることになる。
10年後。
モンゴルの支配下であるバグダッドの市民は苦しむが、盗賊は抵抗を続けた。
成長したアリババ(ジョン・ホール)は戦いの先頭に立ち、彼を倒した者に金貨1万枚が与えられることになる。
財宝を積んだモンゴルのキャラバンが”真夜中の泉”にいて、カーンの許婚も同行していることを知ったババは、アリババとアブドゥーラを偵察に向かわせる。
カーンの許婚だった成長したアマラ(マリア・モンテス)は、召使いのナル(ラムゼイ・エイムス)とジャミール(ラムゼイ・エイムス)と共に退屈な時間を過ごしていた。
暑さが我慢できないアマラは、泉で水浴することをジャミールに勧められる。
その場に着いたアリババは、アブドゥーラを残して泉に向かい、水浴している女性(アマラ)に話しかける。
姿を見せた美しい女性に惹かれたアリババは、旅人だと伝えて、カーンの許婚の話になる。
許婚はどんな女性かと訊かれたアマラは、自分に惹かれた様子のアリババに、主人が待っていると伝える。
主人はカーンの許婚だと伝えたアマラは、アリババから、いつか自分を買い取りに来ると言われる。
召使いとして、主人が若くて美男子ならうれしいと言われたアリババは、キャラバンの警備のことをアマラに尋ねる。
警備は手薄だと言われたアリババはアマラにキスしようとするが、人の気配を感じる。
現れた兵士に捕らえられたアリババは、叫び声をあげてアブドゥーラを逃がし、アマラを裏切り者呼ばわりする。
兵士に追われたアブドゥーラは、何とか逃げ切る。
拘束された盗賊(アリババ)を気の毒に思ったアマラは、彼が拷問などを受けることを知り、せめて渇きだけでも癒やしてあげるようにとジャミールに指示する。
盗賊を罵倒するように見せかけたジャミールは、彼がアリババであることに気づかない。
アリババを尊敬していることを伝えたジャミールは、盗賊に水筒を渡す。
バグダッド。
カッシムは、到着した娘アマラをカーンに紹介する。
結婚に不満なアマラに、現実を見るようにと言って説得したカッシムは、すべてを手に入れた娘が国を統治することを夢見きたと伝えて納得させる。
アリババとは知らずに、捕らえた盗賊を明日、処刑することを告げたカーンは、アリババのアジトを教えれば助けると伝える。
それに逆らう盗賊が、王家の紋章を身につけていることに気づいたカッシムは、後は自分にまかせてほしいとカーンに伝える。
裏切り者と言われたカッシムは、目の前の男がアリでありアリババだと気づき、復讐を誓う彼の元を去る。
盗賊(アリババ)が市場で拘束され、明日、処刑されることをジャミールから知らされたアマラは、自分がワナにかけたと思われていると言われる。
動揺するアマラは、アリババらを信じるジャミールから、盗賊の元に向かい話をすることを提案される。
その頃、変装したババらはバグダッドに侵入する。
盗賊の元に向かったアマラは、泉では、自分はワナだとは知らなかったと伝えるものの、それを信じてもらえないためにその場を去る。
そこに盗賊達が現れて見張りを倒し、ジャミールはアリババの拘束を解く。
ババは負傷し、アリババはアマラを連れ去り、その場から逃れる。
失態に憤慨するカーンは、盗賊を捕らえられなければ全員死罪だと部下に伝える。
瀕死のババは、バグダッドに戻り父の敵を討つようにとアリババに指示し、アブドゥーラに彼を任せて息を引き取る。
後を追ってきたジャミールは盗賊に捕らえられ、彼を解放したアリババは、自分を助けた理由を訊く。
水を与えた時には正体を知らなかったと言うジャミールは、あなたのためなら死ねるとアリババに伝える。
モンゴルの悪行に耐えながら、人々は自分を待ち望んでいると言われたアリババは、信念を持つジャミールを頼もしく思う。
自分を疑うアブドゥーラを得意のナイフ投げで脅したジャミールは、アリババの信頼を得ようとする。
明日の正午までにカッシムを引き渡せば花嫁は返すという手紙を、カーンに届ける任務を命ぜられたジャミールはバグダッドに向かう。
アマラを連れてカッシムの屋敷に向かったアリババは、彼女がその場の住人であることを知り動揺する。
昔のことをアマラに語ったアリババは、幼い頃に彼女と血の誓いをした庭園でのことは話さなかった。
ジャミールがナイフに刺して投げた手紙を確認したカーンは、それをカッシムに読ませる。
カッシムとアマラの交換を求めるアリババからの手紙だと知ったカーンは、娘のことなので自分で決めるようにとカッシムに伝える。
翌日、カッシムが現れないため、アブドゥーラらは女を殺そうとするが、血の誓いを立てたアリババは、アマラを殺せるはずがなく、彼女をカーンの元に返すよう指示する。
その理由を知ろうとするアブドゥーラに、アリババは真実を話すことはできなかった。
盗賊の元に向かおうとしないカッシムを、強引に連れて行くようにと部下に命じたカーンだったが、そこにアマラが戻る。
アリババが部下を制止して自分を返したと説明したアマラは、カッシムの命と交換だったことを知る。
父カッシムにアリババに憎まれる理由を尋ねたアマラは、アリババがハッサンの息子アリだと言うことを知り驚く。
カーンから、溺死したはずのアリだという証拠を訊かれたカッシムは、王家の紋章を身につけていたと伝える。
処刑を恐れて黙っていたと話すカッシムは、自分達は誓い合ったと言うアマラに責められる。
アリババが復讐する理由が二つできたと言うカーンは、子供の誓いだと考えるカッシムに、忘れてはいない恨みだと伝えて、婚礼は予定通りに行おうとする。
それを拒むアマラは、アリのことを隠していたカッシムを批判し、誓いは特別なものだと言って、カーンにもアリを愛していることを伝える。
カーンから、すべてを手に入れられる王妃の座を断る理由を訊かれたアマラは、正当な王家の血に勝るものはないと答える。
断固として結婚を拒むアマラを必ず説得することを、カッシムはカーンに約束する。
その後、カッシムが拷問されていることを知ったアマラは、仕方なくカーンとの結婚を承諾し、式はラマダーンに行われることになる。
実は、アマラを結婚させるためのカッシムの企みだったのだが、アマラはそれに気づかづかなかった。
そこにジャミールが現れ、殺される父を見捨てられないと言うアマラは、アリには、血の誓いは覚えていると伝えるようにと指示する。
その場に隠れていたナルは、カーンにジャミールの件を話す。
カーンは、ジャミールを一旦、逃がして、アマラを救出に来た時に盗賊達を捕らえることを考える。
戻ったジャミールから、自分の正体は知り誓いは覚えているというアマラからの伝言を聞いたアリババは、カッシムの命を救うために、彼女は仕方なく結婚すると言われる。
アマラのことを諦めないアリババは、式の招待客に扮して攻撃を仕掛けることで、アブドゥーラと意見が一致する。
再びバグダッドに向かい、状況を知らせるようジャミールに指示したアリババは、変装では見破られると考える。
貢物を用意した商人に扮することを思いついたアリババは、盗賊40人が入る香油のツボを探す。
アマラの元に向かい、アリババが救いに来ることを伝えジャミールは、ツボに隠れて城内に侵入する方法を話す。
隠れていたナルをスパイだと疑うジャミールだったが、アマラは彼女を信じる。
結婚式の日、アブドゥーラは、アリババが来ることを城門の外で人々に知らせる。
招待客が次々と現れることを知ったカーンは、盗賊が潜んでいるはずであるため、貢物を念入りにチェックするよう指示する。
その頃、人々には、合図と共にモンゴル兵に襲い掛かる計画が伝えられる。
商人に扮したアリババは、香油のツボを疑われることなく城内に運び入れる。
貢物の香油をカーンの前に並べたアリババは、結婚を祝福する。
カッシムからアリババの企みを聞いたカーンは、余興を楽しむ。
剣を手にして踊る男達は、ツボを突き刺す。
アリババを捕らえるようにと指示したカーンは、ツボの中を確認するものの、中身は砂だった。
驚くカーンとカッシムにアリババは、気づかれているのは承知だと伝える。
失態を犯したカッシムを殺したカーンは、アリババを処刑しようとする。
そこに、潜んでいた盗賊が襲い掛かり、人々を従えたアブドゥーラも宮殿に向かう。
戦いは始まり、アブドゥーラは、アリババに襲い掛かるカーンに剣を投げて倒す。
アブドゥーラに感謝したアリババはアマラと抱き合いながら、ジャミールが塔に掲げた王国旗を見つめる。