聖職者には全く相応しくなかったミューラーが、牧師になったことが信じられないサルは、初めての参加なので自己紹介することになる。
ドクと共に席を立ったサルは、ミューラーと同じ部隊だったと言って出席者に歓迎される。
ミューラーと妻ルース(ディアーナ・リード=フォスター)から食事に招待されたドクとサルは、楽しい時間を過ごす。
妻メアリーの話になったドクは、1月に乳がんで亡くなったことを伝える。
子供の話にもなり、息子が一人いると言うドクとサルに、ルースはデザートを用意しようとする。
戦地で愚行に加わったことを悔いると言うミューラーに、昔のお前はどこに行ったと問うサルは、成長し人生の目的を見つけたと話す彼から、自分は何をしていたのか訊かれる。
共産主義が広がると言われて再入隊したが、今やベトナムには観光に行ける時代になったと話すサルは、ある事件で重傷を負ったと伝える。
黙っているドクの様子が気になるミューラーとルースは、話した方がいいと言って彼の悩みを聞く。
息子のことで皆を捜しに来たと言うドクは、ラリー・ジュニアは1年前に入隊し、バグダッドで部隊が待ち伏せされ、2日前に死だという連絡を受けたことを話す。
今夜、遺体は帰国してアーリントン墓地へ移送されると言うドクは、ミューラーとサルに一緒に来てほしいと伝える。
サルとミューラーは、彼らなりにドクを励ます。
ドクを気の毒にに思うサルは協力すると伝えるものの、難色を示すミューラーはルースに呼ばれる。
脚が悪いミューラーはドクに行けないと伝えて、ルースの元に向かう。
ルースから力になるべきだと言われたミューラーは、カウンセラーがいると伝えるものの、ドクをサルから誰が守るのかを問われる。
仕方なく同行することにしたミューラーは、サルが運転する車でドクと共にバージニアに向かう。
途中、他愛もない話をするサルが、トラックに煽られてそれに対抗して危険な目に遭わせたため、ミューラーは汚い言葉で彼を罵る。
昔のミューラーに戻ったと言うサルは喜び、先を急ぐ。
アーリントン墓地。
目的地に着いたサルは、ドクからドーバー空軍基地に向かうと言われ、それがデラウェア州だったために、自分達がなぜここにいるのかを彼に問う。
分からないと答えたドクは、軍からはここだと言われたが、飛行機で帰って来るのでドーバー空軍基地が目的地だとサルに伝える。
サルに納得してもらったドクは、運転を代わりデラウェアに向かう。
ドーバー空軍基地。
ゲートに着き、遺体配送中なので明朝8時に来てほしいと言われたドクはモーテルに向かい、同僚が集めてくれた寄付金で宿泊代を払う。
その場にあったテレビ映る映像は、サダム・フセインが捕らえられた報道だった。
翌日、サルとミューラーと共に遺体の元に向かったドクは、ウィリッツ中佐(ユル・ヴァスケス)から、息子が、国のために命を捧げた英雄だと言われる。
会いたいと言うドクに対してウィリッツは、遺体の顔の損傷が激しいために勧めないと伝える。
ミューラーからウィリッツの意見に従うべきだと言われたドクは、サルからは自分なら絶対に見ると言われる。
考えを変えないドクの望み通りにさせようとしたウィリッツは、チャーリー・ワシントン兵長(J・クイントン・ジョンソン)に、サルとミューラーをコーヒー・コーナーに案内するよう指示する。
ワシントンと話したサルは彼の耳がただれていることに気づき、現地のブヨに咬まれた”バグダッド・ボイル”だと知る。
ウィリッツが棺を開けて、息子と対面したドクはショックを受けて涙する。
サルから、ラリー・ジュニアから父親の話を聞いたか訊かれたワシントンは、ドクが誰かを殴ったか殴られたかという話などを聞いたと答えて、彼とは親友だったと伝える。
現地で待ち伏せに遭い、銃撃戦になった時のことをサルとミューラーから訊かれたワシントンは、そのことを話す。
子供達に学用品を届けていた分隊は行きつけの店に行き、ラリー・ジュニアがコーラを会に向かった時に、”アラーは偉大なり”と叫ぶ男に襲われて彼は射殺され、応戦したワシントンらは相手を皆殺しにして部隊に戻ったということだった。
動揺するドクに近づいたサルは、頭がなかったと言う彼に男になるようにと伝えて、去ろうとするウィリッツを呼び止める。
ラリー・ジュニアがどうやって死んだか話すようにと言われたウィリッツは、英雄と死んだとしか答えない。
現場にいたか訊かれて、いなかったと答えたウィリッツは、サルから、ドクは現場にいた者と話すべきだと言われる。
ウィリッツから何が起きたか話すようにと言われたワシントンは、それに従う。
ミューラーがバスに乗って帰るつもりだと知ったサルは、これからどうしたいかドクに尋ねる。
息子をアーリントン墓地には埋葬せず家に連れて帰ると言うドクは、ウィリッツから反対される。
望む方法で移送するが葬儀社にしか引き渡さないと伝えたウィリッツは、聖職者なら別だとミューラーから言われる。
カラーをつけたミューラーは、ドクとサルと共に棺を車に運ぶ。
棺が車には入らないためにトラックを借りることになり、帰るつもりのミューラーは、ドクに別れを告げてサルと共に町に向かう。
途中サルは、戦地で仲間が撃たれても、自分達がモルヒネを使ってしまい、何もできなかったことをミューラーに話し、少しは何かをすべきだと伝える。
トラックのレンタル店で手続きを済ませたサルとミューラーは、バス・ターミナルに向かう。
ミューラーと別れたサルは基地に向かい、ドクと共に棺をトラックに積み込む。
砂漠に送り込まれたラリー・ジュニアやジャングルで戦った自分達に何の意味があったのかを考えるドクは、死ねば英雄、名誉、アーリントンだと軍から言われるが、海兵隊員ではなく息子として埋葬したいとサルに伝える。
バスを待っていたミューラーは、捜査官のアノラック(リチャード・ロビショー)らにテロリストと間違われて逮捕されてしまう。
サルとドクもトラックを止められるものの、テロリストだという誤解は解けてモーテルに戻る。
そこにミューラーが現れ、イスラム過激派と間違われたと言って、サルとドクに不満を訴える。
ルースに電話をして直ぐに帰ってくるようにと言われたが、今回の件が片付くまでは家には帰らないと伝えたことを、ミューラーは二人に話す。
遺体は奪われたことをドクから知らされたミューラーは、明日、取り戻して家まで送ると伝える。
翌日、三人は、ワシントンと共に現れたウィリッツから、昨日の件はレンタカー店の手違いだと言われる。
アーリントンでの埋葬を断るべきではないと言われたドクは、息子をニューハンプシャーに埋葬する考えを変えない。
軍服ではなく卒業式に来たスーツで埋葬すると伝えたドクは、ウィリッツから、遺体は無料で空輸して葬儀社に運ぶと言われるものの、自分達で運ぶことを望む。
サルから、今回の件で憤慨している自分達に逆らうなと言われたウィリッツは、遺体を電車で運ぶ考えのドクの考えを受け入れ、ワシントンを同行させて手配しようとする。
それに反対するサルだったが、ウィリッツから、ワシントンは暫定任務なので用がなければバグダッドに送り返すと言われたため、三人は納得する。
その場は引き下がったものの、サルの言動などが気に入らないウィリッツは、老いぼれの退役軍人にナメられるなと言って、ラリー・ジュニアには軍服を着せて名誉と共に埋葬するようにとワシントンに命令する。
サルに警戒しろと言われたワシントンは、アムトラックに乗せられた棺とドクら三人と共に、退役軍人である貨物係のジョン・レッドマン(グラハム・ウルフ)に迎えられてニューハンプシャーに向かう。
席で暇を持て余したサルは、貨物室で棺を見守るワシントンの元に向かい話をする。
ドクと話をすることをサルから提案されたワシントンは、それに従う。
親友や父親は町で殺されたと話すワシントンは、軍に入った理由は、他にやることもなく強くなりたかったと三人に伝える。
ラリー・ジュニアも同じだったと言われたドクは、戦場で大切なのは仲間を守ることだと話すワシントンに、戦時中に服役した自分は息子にとって恥だと伝える。
それを否定するワシントンは、ラリー・ジュニアには自分と違って幸せな子供時代があったことをドクに伝え、そんな話をしたことを知らせる。
仲のいい両親に愛されたことや、学校や友人達についても話してくれたと語るワシントンから、ラリー・ジュニアが”父親が好きだ”と言っていたことを知ったドクは考え込む。
コーラを買うのは自分の番で、死ぬのも自分のはずだったと言うワシントンだったが、ドクはそれを否定する。
ラリー・ジュニアの死を知らされた時のことを話すドクは、仲間のコーラを買いに行って殺されたなどとは聞いていないとワシントンに伝えて、学用品を届けている時に死んだことを考えると辛かった。
その後、サル、ドク、ミューラーは、戦地でのモルヒネを怪我の痛みではなく苦しみの痛みなどに使ったことなどを話す。
次の駅でルースに電話をすると言うミューラーに、サルは、どこでも電話ができるように携帯電話を持つべきだと提案する。
貨物室でワシントンと共に話をする三人は、ベトナムの歓楽街で楽しんだことを思い出して大いに盛り上がる。
ニューヨーク、ペンシルベニア駅。
一旦、電車を降りたサルは、アイリッシュ・パブの”ブラーニー・ストーン”にドクとミューラーを案内し、フセインが処刑されたニュースを見る。
店を出た三人は携帯電話ショップに向かい、店員のジャッキー(ケイト・イーストン)から、毎月500分の無料通話ができるプランを勧められる。
必要ないと考えるミューラーだったが、ドクから、三人が無料で話せるのなら買うべきだと言われ、緊急電話も無料だと知り購入に同意する。
店を出たサルはふざけてミューラーに電話するが、貨物担当のレッドマンに電話しろと言われる。
レッドマンに電話をしたサルは、電車がボストンに向かったことを知り、ミューラーに責められるものの、次の電車に乗ればいいと伝える。
出発までの間に食事をした三人は、自分達のせいで戦場で苦しみながら死んだジミー・ハイタワーの家がボストンにあることを話す。
三人は電車に乗り、ミューラーは、ルースと結婚した理由やどん底だった自分が神に出会ったことを話す。
ボストン。
レッドマンに電話をしたサルは、ワシントンと共にニューハンプシャーに着いたことを知り、それをサルとミューラーに伝える。
ジミーの家に向かった三人はハイタワー夫人(シシリー・タイソン)に歓迎され、孫やひ孫の写真を見せてもらう。
戦場でのことを正直に話そうとするサルは、夫人から、ジミーが殺される前に数人を助けたと聞いていると言われる。
それが三人だと知った夫人は、ジミーは命の恩人であり敬意を表したくて訪ねたと言われて、彼らに感謝して見送る。
ポーツマス。
家に着いたドクは、到着したワシントンはソファーに、ミューラーには寝室を貸して、ラリー・ジュニアの部屋でサルと眠る。
ここで一人で住むのはやめて、ノーフォークで自分のバーを手伝うことをドクに提案したサルは、パートナーになってほしいと伝える。
自分が死んだらぜんぶやると言われたて考えを訊かれたドクは、考えていると答える。
翌朝、ラリー・ジュニアの卒業式のスーツが小さいことに気づいたドクは、ワシントンから、軍のブルードレスがあると言われる。
サルとミューラーがブルードレスのことを懐かしく思い、誇りだと言う話を聞いたドクは、ラリー・ジュニアに軍服を着せることに決める。
葬儀は終わり、墓地に向かったドクは、ブルードレスを着たサルとミューラーから星条旗を渡される。
自宅での会食の最中、ドクはラリー・ジュニアからの手紙をワシントンから渡される。
兵士が全員、家族に書いた手紙を、自分とラリー・ジュニアは互いに預けたと話すワシントンは、内容は知らないと伝える。
サルとミューラーから読むべきだと言われたドクは、封筒を開ける。
国に命を捧げる覚悟ができて愛する者を守るために死ぬことを誇りに思い、いい人生を送れたのは応援してくれたからであり、最高の父親を愛しているので、母と共に見守るという内容だった。
手紙は、”自分を軍服姿で母の横に埋葬してほしい、あなたの息子、ラリーより”と締めくくられていた。
ドクを気遣うサルは、ミューラーと共に涙する彼を見守る。