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新婚道中記 The Awful Truth (1937)

互いを疑い離婚することになった夫婦が巻き起こす騒動を描く、製作、監督レオ・マッケリー、主演アイリーン・ダンケーリー・グラントラルフ・ベラミーアレクサンダー・ダルシーセシル・カニンガム他共演のスクリューボール・コメディの傑作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

ケイリー・グラント / Cary Grant / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:レオ・マッケリー

製作:レオ・マッケリー
原作:アーサー・リッチマン”The Awful Truth”
脚本
シドニー・バックマン
ヴィニャ・デルマー
撮影:ジョゼフ・ウォーカー
編集:アル・クラーク
音楽:ベン・オークランド

出演
ルーシー・ウォリナー:アイリーン・ダン
ジェリー・ウォリナー:ケーリー・グラント
ダニエル”ダン”リーソン:ラルフ・ベラミー
アルマン・デュヴァル:アレクサンダー・ダルシー
パッツィ:セシル・カニンガム
バーバラ・ヴァンス:モリー・ラモント
リーソン夫人:エスター・デイル
ディクシー・ベル・リー:ジョイス・コンプトン
フランク・ランドール:ロバート・アレン
ヴァンス:ロバート・ワーウィック
ヴァンス夫人:メアリー・フォーブス
ルーシーの父親:ジョージ・ピアース
ミスター・スミス:スキッピー

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1937年製作 90分
公開
北米:1937年10月21日
日本:1938年4月20日
製作費 $3,000,000


アカデミー賞
第10回アカデミー賞

・受賞
監督賞
・ノミネート
作品
主演女優(アイリーン・ダン
助演男優(ラルフ・ベラミー
脚本・編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨーク
アスレチック・クラブにいたジェリー・ウォリナー(ケーリー・グラント)は、フロリダに行ったことを装うために肌を焼く。

それを友人のフランク・ランドール(ロバート・アレン)にからかわれたジェリーは、妻ルーシー(アイリーン・ダン)を傷つけないためにやっていると言って気にしない。

フランクらと屋敷に戻ったジェリーは、ルーシーが外出中だと知り、昨日分の手紙もそのままであることを気にしながら、彼女は叔母のパッツィ(セシル・カニンガム)の所だと思う。

そこにパッツィが現れたために驚いたジェリーは、彼女にフランクらを紹介する。

ルーシーも戻り抱き合うジェリーだったが、音楽教師のアルマン・デュヴァル(アレクサンダー・ダルシー)が一緒だったために不審に思う。

アルマンの生徒のパーティーに呼ばれて、彼の車が故障してしまい外泊したと言われたジェリーは、ルーシーを信用しているように見せかける。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想
*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
フロリダに行ったことを装い屋敷に戻ったジェリー・ウォリナーは、妻のルーシーが、音楽教師のアルマンと外泊したことを知る。
潔白だと言うルーシーを責めるジェリーだったが、フロリダへ行ったことが嘘だとバレてしまう。
信頼関係は失われたと言う二人は離婚を決意し、ルーシーが申請を出して裁判となり、90日後に離婚が成立することになる。
叔母パッツィのホテルの部屋に滞在していたルーシーは、オクラホマの石油会社の経営者ダンを叔母から紹介される。
ダンに好意を持たれたルーシーは戸惑い、離婚成立が迫る中、彼女は未練のあるジェリーの気を引こうとするのだが・・・。
__________

1922年に上演された、アーサー・リッチマンの戯曲”The Awful Truth”を基に製作された作品。

既に実績を積んでいたもののまだ30代のレオ・マッケリーが製作を兼ねて監督し、人気スター、アイリーン・ダンケーリー・グラントを起用したスクリューボール・コメディの傑作。

アイリーン・ダンケーリー・グラントは、この後、”ママのご帰還”(1940)と”愛のアルバム”(1941)でもコンビを組むことになる。
ママのご帰還”はレオ・マッケリーが脚本を担当している。

アメリカの豊かさを伝える映像、笑いのツボを押さえたユーモアのセンス、ダンスあり歌ありで娯楽の要素も網羅し、無駄なくテンポの良いレオ・マッケリーの演出、抜群のコンビネーションで観客を楽しませてくれるアイリーン・ダンケーリー・グラントの名演など、全てが一級の作品に仕上がっている。

本作が、大恐慌で疲弊した国民にどれだけの希望を与えたかは想像ができる。
また、その苦しい社会状況を全く感じさせない作風は、いかにもアメリカ的だとも言える。

第10回アカデミー賞では、レオ・マッケリーが最初の監督賞を受賞した。
・ノミネート
作品、主演女優(アイリーン・ダン)、助演男優(ラルフ・ベラミー)、脚本、編集賞

1996年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

主人公夫婦の愛犬として登場する、数々の作品に出演した名犬”スキッピー”の見事な演技も注目だ。

主演のアイリーン・ダンは、自分の潔白を疑う夫に対し、女性の魅力を使い意地悪に近い”復讐”をする主人公を熱演し、一方、妻の性格を知りつつ、彼女の策略を楽しんでるような夫役ケーリー・グラントの軽妙な演技も大いに楽しめる。

主人公に惹かれてしまうオクラホマの富豪ラルフ・ベラミー、その母親エスター・デイル、主人公との関係を疑われる音楽教師アレクサンダー・ダルシー、主人公の叔母セシル・カニンガム、ジェリー(ケーリー・グラント)との婚約を進める大富豪令嬢のモリー・ラモント、その両親ロバート・ワーウィックメアリー・フォーブス、ジェリーと付き合うクラブ歌手のジョイス・コンプトン、ジェリーの友人ロバート・アレン、主人公の父親ジョージ・ピアースなどが共演している。


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