雨を避けるジョージ・ピカリング大佐(スコット・サンダーランド)から2ペンス恵んでもらったイライザは、その場にいた男から警察に監視されていると言われて焦る。
メモを取るヒギンズを警官だと思い込んだイライザは騒ぎを起こし、ピカリングに悪気はなかったと謝罪する。
訴える気などないというピカリングは、イライザの話す言葉で、ヒギンズが出身地を当てたために驚いてしまう。
ピカリングは、高校やケンブリッジ大学出身やインド遠征までも当てたヒギンズに感心する。
クララやアインスフド=ヒル夫人の出身地も当てたヒギンズに興味を持つピカリングは、貧民街で暮らすイライザでも、3か月で正しい英語を話し仕事にも就かせることができると言われる。
不可能ではないと言うピカリングは、自分も”サンスクリット”を研究しているとヒギンズに伝える。
”ピカリング大佐”を知っているかと聞かれ、自分だと答えたピカリングはヒギンズに自己紹介され、会いに来たことを伝える。
二人は意気投合し、ヒギンズはピカリングを家に誘う。
小銭を恵んでもらいたいイライザは、ヒギンズにその気がないため憤慨する。
ハトが舞い讃美歌を聴いたヒギンズは気が変わり、イライザに金を恵んでその場を去る。
喜んだイライザは、タクシーを探してきたフレディに、待っていた女性達は帰ったと伝える。
金があることをドライバーに伝えたイライザは、そのタクシーに乗って家に向かう。
翌日、訛りの酷い女性が訪ねてきたことを家政婦のピアス夫人(ジーン・キャデル)から知らされたヒギンズは、現れたイライザから授業を受けたいと言われる。
相手にするべきかどうか迷う真面目に対応しないヒギンズに憤慨するイライザは、何が希望なのかをピカリングに聞かれる。
まともな花屋の店員になりたいと言うイライザは、ヒギンズに金を払い、話し方を教わりに来たことを伝える。
いくら払うのかを確かめて交渉を成立させたヒギンズは、イライザを貴婦人にしてみせると言ったことをピカリングから確認されて戸惑う。
これに成功すれば偉業になると言うピカリングは、全費用を自分が払うことを伝える。
イライザを座らせたヒギンズは、下品で汚い浮浪者の彼女を貴婦人にすることを約束する。
しかし、ヒギンズとイライザの考えは噛み合わず、彼女はその場を去ろうとする。
子供をあやすようにイライザにチョコレートを与えたヒギンズは、この場で半年暮らしながら美しい英語を学べば、部屋や金も与えると伝える。
約束を破りレディでないと知られれば、捕えられて斬首刑になると脅されたイライザは、まず入浴することになる。
風呂に入ったことがないイライザは、悲鳴をあげながらピアス夫人に無理矢理に体を洗われる。
ヒギンズのイライザへの接し方に疑問を感じるピカリングは、女性との関係に興味を持たない、独身主義である彼の考えを知る。
ピカリングからイライザを誘惑しないようにと言われたヒギンズは、心配はいらないと答える。
ピアス夫人からも、イライザに対する態度に注意するよう言われたヒギンズは、訪ねて来たイライザの父アルフレッド(ウィルフリッド・ローソン)に会う。
娘を返してほしいと言うアルフレッドに連れ帰るよう伝えたヒギンズだったが、相手がそれでは満足できないと知り強請る気なのかと問う。
警察を呼ぶと言われたアルフレッドは態度を変え、イライザが気に入ったのなら、金と引き換えに手放すと言って5ポンドを要求する。
ヒギンズは良識のある人物だとピカリングに言われたアルフレッドは、普通なら50ポンドは貰うと伝える。
50ポンドで娘を売ろうとすることをヒギンズに非難されたアルフレッドは、もののたとえだと言って、自分もいい思いをしたいことを伝える。
納得いかないものの、理解できないわけでもないアルフレッドの話を聞いたヒギンズは、10ポンドを渡そうとする。
それでは大金過ぎると言うアルフレッドは、10ポンド差し出されるものの、5ポンドだけ受け取りその場を去ろうとする。
身ぎれいになったイライザに気づかないアルフレッドは、酒代をせびりに来ただけだと娘に言われる。
好きなように仕込んでほしいとヒギンズに言い残して、アルフレッドはその場を去る。
そして、ヒギンズはイライザの教育を始める。
妥協を許さないヒギンズの厳しい授業に耐えるイライザは、まずまずの成果を上げる。
それを試したくなったヒギンズは、誰かと話をさせることを考え、イライザを母親に会わせようとする。
母(メアリー・ローア)の家を訪ねたヒギンズは、ごく普通の花売り娘を連れてくると言って、天気と体のことしか話させないと伝える。
心配もあると話すヒギンズだったが、そこに来客であるアインスフド=ヒル夫人が現れたために驚いてしまう。
イライザと出会った日に顔を合わせている夫人達に気づかれていないヒギンズは、現れたピカリングと共に牧師夫妻を歓迎する。
ヒギンズとピカリングは、連れてくる娘に実験をしていることをヒギンズ夫人に話す。
そレを理解しないまま、ヒギンズ夫人はイライザを迎えることになる。
イライザは、ヒギンズ夫人とピカリングに挨拶して、ヒギンズには天気と体のことだけ話すようにと言われる。
アインスフド=ヒル夫人を紹介されたイライザが、どこかで会っていると言われたため、ヒギンズは焦ってしまう。
フレディにも会っていると言われたイライザは、その場に腰かける。
雨が降りそうだとヒギンズ夫人に言われたイライザは、ヒギンズに習った”雨”を引用した練習通りの言葉を口にしてしまう。
その後のイライザの言葉にもヒギンズ夫人らは頭を傾げるが、ヒギンズがそれをフォローする。
ヒギンズに引き揚げるよう仕草で指示されたイライザは、ヒギンズ夫人らに挨拶してその場を去ろうとする。
イライザに惹かれたフレディは同行しようとするが、彼女はタクシーで帰ると言って部屋を出る。
まずまずの成功にヒギンズは喜ぶが、事を急ぎ過ぎたた上にイライザが気の毒だと言って、ピカリングは彼を批判して実験を止めると言い出す。
それを聞き入れないヒギンズは、あくまでイライザを貴婦人にすると言い張り、トランシルヴァニア大使館の舞踏会の招待を受けて、それに彼女を同伴させることを決める。
その後、更に厳しいヒギンズの指導が続き、イライザを何度も誘いに来るフレディは追い払われる。
昼夜を問わない特訓を受けるイライザは、涙しながらそれに耐える。
舞踏会当日、トランシルヴァニア大使館。
自分に発声学を教わったと言うアリスティッド・カルマーシー伯爵(エスメ・パーシー)に声をかけられたヒギンズは、彼がイライザに会えば大変なことになると言うピカリングを落ち着かせる。
着飾って現れた別人のようなイライザを伴い、ヒギンズとピカリングは、大使夫人(ヴァイオレット・ヴァンブロー)に迎えられる。
夢を見ているようなイライザの雰囲気が気になる大使夫人は、同じ考えのアリスティッドに彼女のことを調べさせる。
アリスティッドがイライザと話をしているため、ヒギンズは正体がバレたと考える。
しかし、現れた女王の目に留まったイライザは、皇太子(レオ・ゲン)と踊ることを勧められる。
イライザが誰なのかを皆が知りたがり、完璧な英語を話す彼女はイギリス人ではなく、ハンガリーの王族出身だとアリスティッドは指摘する。
それを聞いたヒギンズは、アリスティッドの的外れな意見に満足する。
イライザが貧しい労働者階級の娘だと語るヒギンズだったが、アリスティッドはそれを否定する。
見事に役目を果たしたイライザは、これで全てが終わったと言居ながら屋敷に戻ったヒギンズは、ピカリングと共に勝ち誇る。
自分が今後どうなるのかを考えると不安なイライザは、何も考えずに寝室に向かったヒギンズが、スリッパを取りに戻ったため、それを投げつけて怒りをぶつける。
不満はないが死にたいほど悩んでいるイライザを理解できないヒギンズは、疲れているだけだと言って安心させる。
自由の身となってもどうすればいいか分からないイライザは、出て行く気だとは思わなかったとヒギンズに言われる。
結婚すればいいと提案されたイライザは、母が良い男性を紹介してくれるとヒギンズに言われる。
以前は花を売っていたが、今後は身を売るしかないと言うイライザは、ピカリングの資金提供で花屋を開けばいいともヒギンズに提案される。
とにかく眠るようにと言われたイライザは、ドレスが自分の物であるかを確かめ、気分を害したヒギンズから、宝石以外は何でも持っていくようにと指示される。
盗んだと言われたくないイライザは、人からの借り物だった宝石を外し、ヒギンズが買ってくれた指輪も返す。
憤慨したヒギンズはそれを払い除け、ぶつのかと言うイライザに、打ちのめされたのは自分だと答える。
少しは気が晴れたとイライザに言われたヒギンズは、これ以上何も話したくないと伝えて、浮浪者のために時間を浪費した自分が腹立たしいと語りその場を去る。
暖炉に落ちた指輪を拾ったイライザは、ドレスを脱いで着替え屋敷を去ろうとする。
外で自分を待っていたフレディに、川に行って飛びこむと伝えたイライザは、彼から好意を伝えられてキスされる。
その後、貧民街に向ったイライザは、かつて一緒に花を売った娘に気づいてもらえず、彼女から花を買う。
翌朝、ピアス夫人に起こされたヒギンズは、イライザが出て行ったことを知らされ、ピカリングと共に彼女を捜す。
母の家に向かったヒギンズは、立派に役目を果たしたイライザに、何の言葉もかけてあげなかったことを母から非難される。
そこに、”紳士”だというアルフレッドが来たことを知らされたヒギンズは、正装した彼の姿を見て驚く。
アルフレッドは、ヒギンズのせいで人生が変わってしまったと伝える。
自分のことを独創的な理論の持ち主だと、ヒギンズがあるアメリカ人に伝えたために、彼の遺言で年に3000ポンドが貰えることになったとアルフレッドは話す。
その条件は、年に6回、倫理改革協会で講義することだと伝えたアルフレッドは、それでイライザも養えるとヒギンズ夫人に言われる。
イライザの居場所を知ろうとするヒギンズに言い寄られたアルフレッドは、彼が娘と一緒に暮らしていないことを知る。
興奮するヒギンズを奥の部屋に連れて行った夫人は、その場にいたイライザに会せる。
苛立つヒギンズに皮肉を言うイライザは、行儀作法を教えてくれたピカリングには感謝する。
自分を花売り娘としてしか扱わないヒギンズと違い、ピカリングはレディとして対応してくれたとイライザは伝える。
イライザの態度に我慢の限界に達したヒギンズは、どうせ貧民街に戻ると言って彼女を侮辱する。
そうはならないと言うイライザは、現れたアルフレッドの姿を見て驚き、下品な声を出す。
それを見たヒギンズはやはり本性を現したと言って勝ち誇り、イライザは席を外してしまう。
アルフレッドが結婚式を挙げることを知ったピカリングとヒギンズ夫人は、それに出席しようとする。
イライザにも式のことを伝えたアルフレッドは、教会に向かう。
ヒギンズと話し合ったイライザは、屋敷に戻っても、あくまで今まで通りに接すると意地を張る彼に、無視するのだけは許さないと伝える。
二人の意見はかみ合わず、ヒギンズは、ピカリングと結婚することをイライザに提案するものの、年が違い過ぎると言う彼女は、フレディが自分を愛してくれていることを伝える。
嫌みを言ったヒギンズは、助けなどいらないと強がるイライザに、自分には君が必要かもしれないと伝える。
当てにしないでほしいと言われたヒギンズは、いなくなると寂しい気がするとイライザに語る。
言いたいことだけを語るヒギンズに、女心を考えて少しは優しくしてほしいと伝えたイライザは、傍にいることが望みであり惹かれていたことを彼に告白する。
自分も同じ気持ちだと答えるヒギンズは、それは大佐も同じであり、馬鹿げた考えだと付け加える。
素直になれないヒギンズは、貧民街に帰ればいいと言ってイライザを突き放し、遠回しに口説いているのが分からないのかとも伝える。
言いなりにはならないと答えるイライザは、フレディと結婚することを決める。
自分の傑作をあんな若造に渡せるかと言うヒギンズに、独立して自分が教師になると宣言したイライザは、アリスティッドの助手になることを伝える。
アリスティッドがペテン師だと言われても聞き入れないイライザはその場を去り、フレディの待つ車に向かう。
屋敷に戻ったヒギンズは苛立ち、スイッチが入ってしまった録音機からイライザの汚い言葉が聴こえる。
スイッチを切ったヒギンズは考えを巡らせるが、その場にイライザがいることに気づく。
気持を抑えるヒギンズは冷静を装い、イライザにスリッパはどこかを尋ねる。