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007/スカイフォール Skyfall (2012)

イアン・フレミングの創作キャラクターである”ジェームズ・ボンド”を主役にしたスパイ劇”007シリーズ”50周年を記念して製作された第23作。
テロ組織に潜入するNATOの諜報員リストを利用してMへの復讐を企むMI6元諜報員とジェームズ・ボンドの戦いを描く、監督サム・メンデスダニエル・クレイグジュディ・デンチハビエル・バルデムレイフ・ファインズナオミ・ハリス他共演のスパイ・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


007
007 / Pinterest

レイフ・ファインズ / Ralph Fiennes / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:サム・メンデス
製作総指揮:カラム・マクドーガル
製作
マイケル・G・ウィルソン

バーバラ・ブロッコリ
原作:イアン・フレミング
脚本
ジョン・ローガン

ニール・パーヴィス
ロバート・ウェイド
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:スチュアート・ベアード
音楽:トーマス・ニューマン
主題歌:アデルスカイフォール

出演
ジェームズ・ボンド:ダニエル・クレイグ
M:ジュディ・デンチ
ラウル・シルヴァ/ディアゴ・ロドリゲス:ハビエル・バルデム
ギャレス・マロリー:レイフ・ファインズ
イヴ・マネーペニー:ナオミ・ハリス
セヴリン:ベレニス・マーロウ
キンケイド:アルバート・フィニー
Q:ベン・ウィショー
ビル・タナー:ロリー・キニア
パトリス:オーラ・ラパス
クレア・ダワー:ヘレン・マックロリー
ホール博士:ニコラス・ウッドソン
本人:ヒュー・エドワーズ
本人:ウルフ・ブリッツァー

イギリス/アメリカ 映画
配給
MGM

コロンビア・ピクチャーズ
2012年製作 143分
公開
イギリス:2012年10月26日
北米:2012年11月9日
日本:2012年12月1日
製作費 $200,000,000
北米興行収入 $304,360,300
世界 $1,108,561,000


アカデミー賞
第85回アカデミー賞

・受賞
音響編集賞
歌曲賞/主題歌:アデルスカイフォール
・ノミネート
撮影・録音・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
トルコイスタンブール
MI6の諜報員ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、イヴ・マネーペニー(ナオミ・ハリス)と共に、ある情報が入ったハードディスクを追う。

同僚工作員は銃撃され、ボンドは、MI6本部の上司M(ジュディ・デンチ)とビル・タナー(ロリー・キニア)の指示を受けながら、情報を持ち去った傭兵パトリス(オーラ・ラパス)を追う。

市街のカーチェイスと銃撃戦、バイクでの追跡、そして列車上で銃弾を受けながら、ボンドはパトリスを追い詰める。

しかし、Mの命令でマネーペニーが放った弾丸がボンドに命中してしまう。

ボンドは橋から川に落下し、この作戦は失敗に終わる。

ロンドンMI6本部。
Mは、ボンドがトルコで殉職したという報告書を作成する。

翌日、情報国防委員会委員長ギャレス・マロリー(レイフ・ファインズ)に呼ばれたMは、テロ組織に潜入しているNATO諜報員のリスト奪還の失敗の責任を問われる。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
MI6諜報員ジェームズ・ボンドは、テロ組織に潜入するNATOの諜報員リスト奪還に失敗する。
上司Mの命令で狙撃され死んだと思われたボンドだったが、一命を取り留めて心に傷を負いながら酒に溺れる日々を送る。
その頃、Mに恨みを持つ元部下により、MI6のシステムがハッキングされて本部は爆破される。
それを知ったボンドはロンドンに戻りMの元に向かい、テストを受けて現場に復帰する。
情報国防委員会委員長マロリーの辞職勧告を拒むMは、リストを奪った傭兵が上海に現れることを知る。
そしてMは、今回の事件の黒幕である元部下シルヴァの所在を突き止めるようボンドに命ずるのだが・・・。
__________

シリーズ50周年の記念作品だけあり、スパイ劇の原点に戻る構成が素晴らしい。

殺しのライセンスを得た諜報員”ジェームズ・ボンド”が最前線で活躍を始めて、彼と並ぶシリーズの顔であるキャラクター”M”とその秘書”マネーペニー”誕生秘話、更にボンドの生い立ちが描かれる内容はファンの心を捉えた見事な仕上がりとなっている。

提供される装備品は、”ワルサーPPK/S”とは無線送信機のみ、”過去”に戻ると言う主人公ボンドの”アストンマーチン・DB5”の登場は涙ものだ。

おもちゃのような秘密兵器に頼らない、古風な肉体アクションの持つ迫力を活かしたサム・メンデスの演出、”ジェームズ・ボンドのテーマ”をやたらには使わずサラリと挿入したトーマス・ニューマンの音楽、そして、激しさ、品格、優雅、さらには幻想的なまでに美しいロジャー・ ディーキンスの映像美、現代映画界最高レベルの才能を結集した、スパイ映画の傑作と言える作品。

第85回アカデミー賞では、音響編集と歌曲賞(主題歌:アデルスカイフォール”)を受賞した。
・ノミネート
撮影・録音・作曲賞

興行収入は他作を圧倒し、北米で約3億ドル、全世界ではなんと約10億1000万ドルという、とてつもない記録を打ち立てた。

彼を引き継げるボンド役がいるだろうかと思えるような、50年前のショーン・コネリーの、その圧倒的な存在感を継承しているとも言える主役ダニエル・クレイグは、月並みな表現だが、男の目から見ても惚れ惚れしてしまう。

小柄ではあるが、周囲を制圧する雰囲気、鍛え抜かれた肉体と強靱な精神力、そして鋭い眼差しは、永遠にボンド役を務めて欲しいと考えてしまうほどだ。

本作のもう一人の主役はボンドの敵役ではなく、上司Mであるというストーリーもいい。

様々な面で追い込まれるMと、扱いにくい部下ではあるボンドとの互いの”情”を、押しつけがましくなく描いた内容も見逃せない。

そのM役を、80歳に近い大ベテランのジュディ・デンチが見事に演じ、彼女の後任となる情報国防委員会委員長役のレイフ・ファインズが、ドラマでは対立気味ではあるが演技でしっかりと支えているという雰囲気だ。

敵役として主人公の存在を邪魔しない感じでいながら異様なムードで怪演する、ハイテクのスペシャリストでもあるハビエル・バルデム、冒頭では”マネーペニー”が工作員なのかと驚かされるが、その役割が確立するラストで、全く違った名物キャラクターとしてファンを納得させてMの秘書となるナオミ・ハリス、悪の手先でもある謎の女ベレニス・マーロウ、ボンドの領地の猟場の番人アルバート・フィニー、現代感覚に合わせた武器担当者として登場するQのベン・ウィショー、Mの補佐として前作から続投のロリー・キニア、リストを奪った傭兵役のオーラ・ラパス、審問会でM追求する議員ヘレン・マックロリー、精神科医役のニコラス・ウッドソン、本人役で、ヒュー・エドワーズウルフ・ブリッツァーら著名なジャーナリストも登場する。


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