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ダンス・ウィズ・ウルブズ Dances with Wolves (1990)

1988年に発表された、マイケル・ブレイクの小説”Dances with Wolves”を基に彼自身が脚本を担当し製作された作品。
西部開拓地の最前線に赴任を希望した兵士と先住民との交流を描く、製作、監督、主演ケビン・コスナー、共演メアリー・マクドネルグラハム・グリーン他共演によるアカデミー作品賞他7部門を受賞したドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ケビン・コスナー

製作
ケビン・コスナー
ジム・ウィルソン
製作総指揮:ジェイク・エバーツ
原作:マイケル・ブレイクDances with Wolves
脚本:マイケル・ブレイク
撮影:ディーン・セムラー
編集:ニール・トラヴィス
音楽:ジョン・バリー

出演
ジョン・J・ダンバー中尉/狼と踊る男:ケビン・コスナー
拳を握って立つ女:メアリー・マクドネル
蹴る鳥:グラハム・グリーン
風になびく髪:ロドニー・A・グラント
10頭の熊:フロイド・レッド・クロウ・ウェスターマン
石の仔牛:ジミー・ハーマン
ファンブロー少佐:モーリー・チェイキン
ティモンズ:ロバート・パストレリ
バウアー軍曹:ラリー・ジョシュア
ペッパー軍曹:トム・エヴェレット
ポウニー族の戦士:ウェス・ステューディ
オッター:マイケル・スピアーズ

アメリカ 映画
配給 オライオン・ピクチャー ズ
1990年製作 180分
公開
北米:1990年11月9日
日本:1991年5月18日
製作費 $19,000,000
北米興行収入 $184,208,850
世界 $424,200,000


アカデミー賞 ■
第63回アカデミー賞

・受賞
作品・監督・脚色・撮影・編集・録音・作曲賞
・ノミネート
主演男優(ケビン・コスナー
助演男優(グラハム・グリーン
助演女優(メアリー・マクドネル
美術・衣装デザイン賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1863年、南北戦争下、テネシー州セント・デービッドフィールド。
負傷した北軍のジョン・J・ダンバー中尉(ケビン・コスナー)は脚の切断を免れ、手当てを受けないまま戦場に戻る。

ダンバーは、ペッパー軍曹(トム・エヴェレット)から小康状態の戦況を知らされる。

馬に乗ったダンバーは、突然、敵に向かって突進し、攻撃を受けながらも中間地点で止まる。

味方の兵士は歓声を上げ、南軍兵に徴発されたダンバーは再び敵の陣地に向かう。

無防備のまま、手を広げて天を仰ぎながら突進するダンバーの姿を見た北軍兵は攻撃を始める。

南軍は降伏し、北軍司令官は無事だったダンバーに歩み寄る。

ダンバーは足の切断を拒み、それをさせないことを約束した司令官は”勇者”の治療を命ずる。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1863年、南北戦争下。
戦地の英雄行為で望みの任地に赴任することを許されたジョン・J・ダンバー中尉は、西部開拓地の最前線の砦に向かう。
無人で何もない砦での暮らしを始めたダンバーは、現れたスー族の先住民に興味を持ち、友好関係を築こうとする。
村落に向かう途中、怪我をした部族に育てられた白人女性”拳を握って立つ女”を助けたダンバーは、聖人である”蹴る鳥”らに歓迎される。
ダンバーは、夫を亡くし喪に服す拳を握って立つ女と親交を深めながら、彼女を通訳にして部族との交流を続ける。
しかし、必ず現れる白人のことを知るダンバーは、それを蹴る鳥に伝えることができなかった・・・。
__________

アメリカの西部開拓の歴史の汚点とも言える、先住民の排除政策がベースとして描かれている作品。

その考えを理解しつつ赴任した守備隊士官とスー族の交流は、一人では生きることができない人間の根底にある、人種を越えた信頼や友情の大切さを痛感させてくれる、素晴らしい作品に仕上がっている。

残酷な人間同士の殺戮シーンや、動物に対する虐待も描写されるが、エンドロールで、撮影中に動物は一切殺害されなかったという注釈が入る。

飛ぶ鳥を落とす勢いだったケビン・コスナーが絶頂を迎えた作品であり、当時、世の中の全てを手に入れた雰囲気があった彼の才能は、人気だけでなく各方面で絶賛された。

北米興行収入は約1億8400万ドル、全世界では4億2400万ドルの大ヒットとなった。

当然、第63回アカデミー賞で最も注目された作品であり、12部門にノミネートされ、作品、監督、脚色、撮影、編集、録音、作曲賞を受賞した。
・ノミネート
主演男優(ケビン・コスナー
助演男優(グラハム・グリーン
助演女優(メアリー・マクドネル
美術・衣装デザイン賞

2007年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

おぞましい殺戮、侵略と言っていい歴史を描く内容ではあるが、ゆったりと進行する主人公と先住民の友情物語、ロマンスなど、観る者の心に沁みる実に味わい深い作品だ。

スケール感のある遠景ショットを効果的に使ったディーン・セムラーの映像、ジョン・バリーの美しい音楽も印象的。

静と動、緩急入り混じるメリハリのある演出も見事な、自身もチェロキー族の血筋でもある、主人公も演ずるケビン・コスナー、彼と愛し合う部族民に育てられた白人女性メアリー・マクドネル、思慮深い部族の聖人グラハム・グリーン、主人公と友好を深める勇敢な部族の戦士ロドニー・A・グラント、部族長フロイド・レッド・クロウ・ウェスターマン、部族民ジミー・ハーマン、主人公の赴任先を決める少佐モーリー・チェイキン、主人公を砦に案内するロバート・パストレリ、兵士ラリー・ジョシュアトム・エヴェレットポウニー族の戦士ウェス・ステューディ、部族の少年マイケル・スピアーズなどが共演している。


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