007/消されたライセンス Licence to Kill (1989)

無事に結婚式を終えたライターは、サンチェスの手下に妻デラ（プリシラ・バーンズ）と共に捕らえられる。

サンチェスは、手を組んでいた海洋調査船を所有するミルトン・クレスト（アンソニー・ザーブ）の元にライターを連れて行く。

サンチェスの手下である殺し屋ダリオ（ベニチオ・デル・トロ）は、ライターをサメの餌食にする。

帰国しようとしていたボンドは、サンチェスが逃亡したことを知り、ライターの家に向かい、デラの遺体を発見する。

サメに左脚を食いちぎられるものの一命を取り留めたライターは、ボンドとシャーキーに病院に運ばれる。

ボンドはシャーキーと共に犯人を捜し始め、クレストを疑った2人は、その夜、彼の倉庫に侵入する。

隠された麻薬を発見したボンドは、警備員に見つかってしまう。

現れたキリファーに銃を向けられたボンドは隙を見て抵抗し、彼をサメの餌食にしてその場を去る。

その後、DEA捜査官に”ヘミングウェイ博物館”に連れて行かれたボンドは、彼を待っていたＭ（ロバート・ブラウン）から任務に戻るよう指示される。

ボンドは、”殺しのライセンス”を捨てても友人ライターの復讐を果たす考えを変えず、その場から逃亡する。

クレストの調査船に忍び込んだボンドは、サンチェスの情婦ルペ・ラモーラ（タリサ・ソト）の部屋に隠れる。

シャーキーが殺されたことを知ったボンドは、船から抜け出し、取引された麻薬を海中に捨てて、現金を積んで飛び立ったセスナを奪い逃亡する。

その後ボンドは、立ち入り禁止のライターの家に侵入して極秘資料を調べる。

元陸軍パイロットでDEAの情報提供者パム・ブービエ（キャリー・ローウェル）の存在を知ったボンドは、彼女に接触する。

そこに現れた殺し屋ダリオと揉め事を起こしたボンドとブービエは、その場から逃れて、サンチェスの本拠地パナマのへと向かう。

目的地に着いたボンドは、ブービエに報酬を渡して別れようとする。

しかし、使命を果たそうと売るブービエは、ボンドに協力することになる。

ボンドは、ブービエを秘書ということにして、サンチェスの銀行に500万ドルの大金を預けて、カジノに向かう。

それを知ったサンチェスは、ボンドを探らせるためルペをカジノに向かわせる。

サンチェスを恨むルペから情報を得たボンドは、サンチェスの元へ案内させる。

ボンドに探りを入れたサンチェスは、彼のパスポートを預かり身元を調べようとする。

ホテルに戻ったボンドは、自分の身を案ずるマネーペニー（キャロライン・ブリス）に頼まれ、休暇を取って現地に現れたQ（デスモンド・リュウェリン）から、武器となる特殊カメラなどの装備品を支給さる。

ボンドは、サンチェスのオフィスの防弾ガラスに爆薬を仕掛け、彼を狙撃しようとする。

しかし、ブービエとサンチェスのボディガードのヘラー大佐（ドン・ストロード）が会っているのを、ボンドは目撃してしまう。

その時、何者かに襲われたボンドは、彼らのアジトに連れて行かれる。

そこには、東洋のシンジケートに扮して、サンチェスを捜査していた麻薬捜査官クワン（ケリー・ヒロユキ・タガワ）らが、ボンドを待ち構えていた。

捜査をボンドに邪魔されたクワンは、彼を責める。

ヘラーがサンチェスの指示でその場を襲撃し、銃弾を受けたクワンは自ら命を絶つ。

クワンらに捕らわれていたボンドを救い出したサンチェスは、元諜報部員だというボンドを信用する。

その後ボンドは、ルペの協力でサンチェスの屋敷を抜け出し、ホテルに戻り、ブービエにヘラーとの関係を追及する。

ブービエは、サンチェスが”スティンガーミサイル”を手に入れて旅客機を撃墜しようとしていることと、DEAが恩赦を与えて、ヘラーを寝返らせようとしていたことをボンドに話して納得させる。

クレストの船が港に到着し、ボンドとブービエは船内に侵入して、引き出した現金を船に隠す。

サンチェスも現れ、クレストに麻薬取引の現金の行方を尋ねるが、彼はそれが奪われたことを伝える。

しかし、サンチェスは船内で現金を発見し、クレストは裏切り者とみなされて殺害される。

ブービエとQにマイアミに戻るよう指示したボンドは、単身サンチェスの屋敷に向かい、彼から、裏切り者の件を知らせてたことを感謝される。

その後、ボンドはルペと一夜を過ごす。

ルペは、愛してしまったボンドを助けるため、ブービエとQに協力を求め、サンチェスが、ボンドの身辺を探っていることを知らせる。

ボンドに惹かれるブービエは苛立つ。

その頃、ダリオが”スティンガーミサイル”を手に入れて、サンチェスの元に向かう。

サンチェスはジョー・ブッチャー博士（ウェイン・ニュートン）を広告塔にして、”国際瞑想センター”の施設内で麻薬の精製を行っていた。

サンチェスらと共にセンターの見学をしていたボンドは、ダリオに気づかれてしまう。

ブービエもセンターを訪れ、多額の寄付をする目的でブッチャー博士に接近し、彼に銃を向けて監禁する。

ダリオに捕らえられたボンドだったが、実験室で騒ぎを起し、麻薬精製に使われていたガソリンに火をつける。

ボンドはサンチェスに正体がばれて殺されそうになり、センター内は混乱する。

サンチェスらは避難し、ボンドは、センターに侵入していたブービエの協力でダリオを倒し、脱出しようとする。

サンチェスは、裏切り”スティンガーミサイル”を奪おうとするヘラーを殺して逃亡する。

センターは爆発し、ボンドとブービエはセスナでサンチェスを追う。

ボンドは、麻薬を溶かしたガソリンを積むタンクローリーに飛び乗る。

運転手を突き落としたボンドは、もう一台のローリーに体当たりして走行不能にする。

サンチェスの手下はボンドを迎え撃ち、ローリーにミサイルを撃ち込む。

ボンドはそれをかわし、ミサイルはもう一台を直撃して大破する。

サンチェスの前を走行するローリーに、自分のタンクを激突させたボンドは、もう一台のローリーに乗り逃亡しようとするサンチェスを追う。

そのローリーに飛び乗ったボンドは、サンチェスと格闘になり、車体は横転してしまう。

ボンドは、ライターとデラから贈られたライターの火をガソリンに引火し、サンチェスを爆死させる。

そしてボンドは、後を追ってきたブービエの運転するトレーラーに乗り込む。

ボンドはフロリダに戻り、回復したライターに連絡を入れる。

その後ボンドは、サンチェスから解放されたルペに感謝される。

それを見たブービエはショックを受けるが、ボンドは迷わず彼女の元に向かう。