2007年に発表された、スティーヴン・グールドの小説”Jumper: Griffin’s Story”を基に製作された作品。 テレポート能力を持つ青年の運命を描く、監督ダグ・リーマン、主演ヘイデン・クリステンセン、サミュエル・L・ジャクソン、ジェイミー・ベル、ダイアン・レイン他共演のサスペンス・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ダグ・リーマン
製作
サイモン・キンバーグ
ルーカス・フォスター
ジェイ・サンダース
アーノン・ミルチャン
原作:スティーヴン・グールド
脚本
サイモン・キンバーグ
デヴィッド・S・ゴイヤー
撮影:バリー・ピーターソン
編集
サー・クライン
ドン・ジマーマン
ディーン・ジマーマン
音楽:ジョン・パウエル
出演
デヴィッド・ライス:ヘイデン・クリステンセン
ローランド・コックス:サミュエル・L・ジャクソン
グリフィン・オコナー:ジェイミー・ベル
ミリー・ハリーズ:レイチェル・ビルソン
メアリー・ライス:ダイアン・レイン
ウィリアム・ライス:マイケル・ルーカー
デヴィッド・ライス(高校生):マックス・エリオット
ミリー・ハリーズ(高校生):アナソフィア・ロブ
マーク・コボルド:テディ・ダン
ソフィー:クリステン・スチュワート
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2008年製作 88分
公開
北米:2008年2月14日
日本:2008年3月1日
制作費 $85,000,000
北米興行収入 $80,172,130
世界 $222,231,190
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ミシガン州、アナーバー。
15歳の高校生デヴィッド・ライス(マックス・エリオット)は、心を寄せているミリー・ハリーズ(アナソフィア・ロブ)に、スノーグローブをプレゼントする。
しかしデヴィッドは、それをクラスメイトのマークにからかわれて奪われ、凍った川に投げられてしまう。
デヴィッドはそれを拾おうとして、凍った川に落ちてしまうが、次の瞬間、彼は公立図書館の床に、びしょ濡れの状態でテレポートしてしまう。
帰宅したデヴィッドは、反りの合わない父ウィリアム(マイケル・ルーカー)に、何があったかを問われるが、部屋に閉じこもった後、再びテレポートする。
デヴィッドは、時空を自在に移動できる能力(テレポート)に気づき、父から逃れるために、家を出た母メアリー(ダイアン・レイン)の後を追い旅立つを決意する。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
高校生デヴィッド・ライスは、瞬時に空間移動できる”テレポート”能力に気づき、反りの合わない父親の元を離れる決意をする。
ニューヨークに移り住んだデヴィッドは、その能力を生かして銀行に侵入し大金を手に入れる。
8年後、デヴィッドは、テレポートの腕を上げて”ジャンパー”となり、世界各国を周り豪遊する毎日を送る。
そんなデヴィッドの元に、ジャンパーと同じ能力を持つ”パラディン”のリーダー、ローランドが現れる。
デヴィッドはローランドに襲われるが、何とかそれを逃れて故郷に向かい、心を寄せていた同級生のミリーに再会する。
そしてデヴィッドは、ミリーが憧れていたローマに、彼女を伴い旅立つのだが、ローランドがそれを追う・・・。
__________
エジプト、ギザのピラミッドのスフィンクスの頭に立つ主人公や、部分的にはセットを使っているものの、あまり映画には登場しない、コロッセオ内部のロケは、見慣れた光景の割には斬新にも思える。
規制の厳しい日本での、東京渋谷スクランブル交差点の群衆の中や、都内暴走シーンのロケも、なかなかうまく撮影されている。
しかし、驚くほどの特撮でもなく、それをカバー出来るストーリーでもない作品というのが正直なところだ。
残念ながら、監督のダグ・リーマンの演出に、「ボーン・アイデンティティー」(2002)の時のような冴えは全くない。
彼としては平凡かもしれないが、サミュエル・L・ジャクソンの出演がなければ、全くの駄作に終わった作品かもしれない。
主演のヘイデン・クリステンセンや、ヒロインのレイチェル・ビルソンもインパクトに欠け、主人公母親役ダイアン・レインに至っては、最後に出演していなかったら、いったい何だったのかと思うほどの冷遇に驚いた。
このような内容の作品では、主人公と同じ能力を持つ、脇役のジェイミー・ベルあたりの役柄が印象に残りそうだが、残念ながらそれもない。
批評家や観客から酷評されたにも拘らず、全世界で約2億2200万ドルのヒットとなったのも疑問だ。
主人公の父親役マイケル・ルーカー、主人公の高校時代役マックス・エリオット、同じくヒロイン、アナソフィア・ロブ、主人公をからかう同級生のテディ・ダン、そして、「トワイライト」(2008)の公開を9か月後に控える、主人公の義妹役のクリステン・スチュワートが端役出演している。