ウォール街の大物投資家と彼に憧れる証券マンの関係そして2人の野望の果てを描く、前年の「プラトーン」(1986)で絶賛されたオリバー・ストーン監督、脚本作品であり、主演マイケル・ダグラスがアカデミー主演賞を受賞、チャーリー・シーン、ダリル・ハンナ、マーティン・シーン、ハル・ホルブルック、テレンス・スタンプ他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:オリバー・ストーン
製作:エドワード・R・プレスマン
脚本
スタンリー・ワイザー
オリバー・ストーン
撮影:ロバート・リチャードソン
編集:クレア・シンプソン
音楽:スチュワート・コープランド
主題歌:フランク・シナトラ”フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン”
出演
ゴードン・ゲッコー:マイケル・ダグラス
バド・フォックス:チャーリー・シーン
ダリアン・テイラー:ダリル・ハンナ
カール・フォックス:マーティン・シーン
マーヴィン:ジョン・C・マッギンリー
ルー・マンハイム:ハル・ホルブルック
ローレンス”ラリー”ワイルドマン:テレンス・スタンプ
ハリー・リンチ:ジェームズ・カレン
ロジャー・バーンズ:ジェームズ・スペイダー
ケイト・ゲッコー:ショーン・ヤング
ハロルド・ソルト:ソウル・ルビネック
投資家:オリバー・ストーン
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1987年製作 125分
公開
北米:1987年12月11日
日本:1988年4月16日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $43,848,100
■ アカデミー賞 ■
第60回アカデミー賞
・受賞
主演男優賞(マイケル・ダグラス)
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1985年、ニューヨーク。
証券会社”ジャクソン・スタイナム”の株式仲買人バド・フォックス(チャーリー・シーン)は、日々の仕事に追われながら、ウォール街の大物投資家ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)にコンタクトをとろうとしていた。
バドの愚痴を聞かされたブルースター航空勤務のエンジニアである父親カール(マーティン・シーン)は、地道な職業に就くよう息子に助言する。
カールに金を借りようとしていたバドは、ブルースターの調査の話を聞きある考えが浮かぶ。
翌日、その日がゲッコーの誕生日だと知ったバドは、プレゼントの葉巻を持参して彼のオフィスに向かう。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
1985年、ニューヨーク。
証券会社の株式仲買人バド・フォックスは、ウォール街の大物投資家ゴードン・ゲッコーと面会することに成功する。
バドは優良株を勧めるが、ゲッコーは、バドの父カールが務めるブルースター航空の情報に興味を示し投資して利益を得る。
バドを気に入ったゲッコーは彼に大金を渡し、かつて痛い目に遭わされたイギリス人の乗っ取り屋ワイルドマンの情報を収集させる。
それを基にある鉄鋼株を買い占め、駆け引きでワイルドマンに売却することに成功したゲッコーは、バドに大金を掴ませ生活を一変させ、自らの王国を巨大化させようと企むのだが・・・。
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2010年にマイケル・ダグラス主演で続編「ウォール・ストリート」が公開された。
ウォール街のマネーゲームを、決闘か戦争のように描く内容、利益追求のために手段を選ばない冷酷で厳しい世界の戦いが展開する。
今観ると、インサイダー取引に手を出す者達の無警戒さなどがやや単純に描かれているように思うが、当時はその世界に大変な影響を与えた作品だった。
オリバー・ストーンは、利益追求を至上使命とする資本家の考えを危険視することを訴えたかったと考えられるが、マイケル・ダグラス演ずる”ゴードン・ゲッコー”のような人物を目指す者が増えてしまったという皮肉な結果になった。
”ウォール街を制するものは世界を制する・・・”それが”ゴードン・ゲッコー”ではなく、彼のような人物を利用し駒のように使う暗躍する巨大な組織が・・・などと考えるとまた恐ろしい。
自らの世界観だけで生きる冷酷な投資家、主人公を演ずるマイケル・ダグラスの演技は絶賛され、第60回アカデミー賞では主演男優賞を受賞した。
主人公に利用されながらも人間性を忘れることなく、一人の男として成長していくチャーリー・シーン、彼を愛すものの主人公の愛人である立場のダリル・ハンナ、息子(C・シーン)の暴走を食い止め親として見守るマーティン・シーン、バド/C・シーンの上司ジェームズ・カレン、同僚ジェームズ・カレン、同じく彼に助言を続けるハル・ホルブルック、乗っ取り屋テレンス・スタンプ、バドの友人で弁護士のジェームズ・スペイダー、主人公の妻ショーン・ヤング、主人公の弁護士ソウル・ルビネック、そして投資家役でオリバー・ストーンも一瞬登場する。